対北朝鮮政策行き詰まり
[2004年09月30日] [政策 | 外交] [コメント (0)] [トラックバック (0)]
外交担当の小池です。
本日は北朝鮮拉致問題の件につき、外交・安保部会がありました。
その中で交渉担当の斉木審議官から説明があり、内容についてはほぼ報道で知られている通りです。
印象として、北朝鮮関係ではいつも感じるのですが、日本の外交力の無さというか現状の国際秩序の中でいわゆる「ならず者国家」に対する対処の無さに口惜しい思いです。今回の交渉では、全くという程新しい情報も無かったですし、横田めぐみさんの件に関しましては入退院の時期によって前回の報告との矛盾が出てきたりしました。
一番の課題は先方の調査体制、報告を「検証しようがない」という事です。今回のミサイル発射の動きに関しても、日本のインテリジェンスは結局同盟国頼みという事が再確認されました。つい昨日のJapan Timesでは一面に北朝鮮の核保有の記事もありましたが、いつも出所は欧米の情報機関です。今回の件に関してはそれも期待できず、北朝鮮の調査だけに任されているだけに状況は厳しいです。金正日がいう「工作機関」の実態もほとんど知られておりませんので、現状のように北朝鮮側から調査にも限界があると言われればなす術もないわけです。
経済封鎖というカードも本当に効くのか疑問です。まずは日本との経済関係が決定的に重要であると認識させる必要があります。来月には人道支援としての援助が国際機関との協力で始まりますが、日本への依存が政府・国民レベルで浸透するのかも不明です。外務省は支援品については、「モニタリングを高め、日本からのものであると分かるよう工夫する」とは言っておりますがこれまでのODAの結果から見ても余り期待はできないように思えます。どうせなら日本も政府・NGOとの連携で配布までを担当するぐらいできないのでしょうか。そこでイラクで行っているような現地民への浸透といった戦略もあるかと思います。もちろん現状難しいとは思いますが、それならば国際赤十字といった関連国際機関のチームをリードするぐらい当然でしょう。
とにかく、核も含め、北朝鮮への対処は行き詰まりつつあります。同盟国頼み、そして米国の大統領選が落ち着く春まで結局はすべての交渉が動き出さないだろうとしたら、この半年が後々かなり重要な意味を持つものと思います。北朝鮮側の立場にたってみれば、今の内に交渉カードを増やそうとする事は自明の利ではないでしょうか。
以上/小池
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