美浜原発事故関係審議
[2005年04月12日] [日記] [コメント (3)] [トラックバック (0)]
経済産業委員会において、美浜発電所事故の審議が行われました。
私は、委員会理事のご配慮を頂き、質問をさせていただきました。
まずは、亡くなられた5名の方々のご冥福とまだ入院中の3名の方々の早急にご快復を祈念いたします。
基本的な考え方
今回の事故原因は、単なる検査項目漏れという単純なものではなく、「関西電力㈱のガバナンス(統治)」「わが国の原子力政策のあり方」「わが国の工場なども含む安全管理のあり方」等の根本に起因するものである。
(関西電力:ガバナンスが問題)
注:関電は、藤社長の退任、秋山会長の1年後の退任で責任を取ると説明。
Q.秋山参考人(関電会長)が社長の時に、今回の事故の原因が生じたのではないか?(データを示しながら)平成9年度に配管検査の手抜きが多く見つかっているが、このときの社長は秋山さん公認ではないか。
A.配管検査は自主的に行っており、基準の拡大解釈を行ったことは認めるが、それは美浜事故には直接つながっていない。
追加Q.つながっていないといって、事故最終報告書には、問題があると指摘されているではないか。
Q. 秋山参考人は、藤参考人の今までの事故対策の活動をどう評価するのか。藤参考人は、日本の電力会社で初めて品質保証のデミング賞をとった人で、今後の事故対応の最適人者でないか?きちんとしたポジションで活動してもらうのが筋ではないか。また、 関電は3名の社外取締役がおられるが、きちんと安全などに意見できる人がいないのではないか。電力は公共インフラでありまた原子力は国のエネルギー安全保障を担うもの、普通の会社と全く違う他の電力会社が見習うような経営ガバナンスの体制を作ってほしい。
A.検討していきたい。
(参考)
関西電力㈱の平成16年3月期決算短信によると、同社は特別の利害関係のない社外取締役3名を経営陣に迎えており、品質・安全の確保を目的に社外の有識者の参加も得た品質・安全委員会を設置している。このように俯瞰的な位置から経営及び安全をチェックする体制を敷いているはずであったが、今回の事故の結果から判断すると、これらの体制は機能しなかったと判断できる。すなわち、今回の事故は現場の検査項目漏れという問題のみでなく、同社のガバナンス(統治)体制全体に問題があるのではないか。
(保安院:最新の保安知識の収集の推進)
Q.2003年10月にISO9000に基づく品質管理規制を導入しているが、ISO9000は1987年に策定されたもので、導入が遅すぎるのではないか?ISO9000に基き検査対象箇所の抜けがないかを定期的に検査し、確実に報告、確認する仕組みがあれば、今回の事故は未然に防げたはずではないか。
A.ISO9000を原子力に導入するためには実績が必要。評価できる実績ができ、検討を始めたのが、200年の頭だった。
(参考)
ISO9000s(ISO9000シリーズ)とは、ISO(国際標準化機構)が定めた品質システムについての国際規格のことであり、最初のものは1987年に制定された。この品質システムとは、「品質管理を実施するために必要となる組織構造、手順、プロセス及び経営資源」と説明されている。ISO9000sでは、20個の品質要求事項に適う品質システムの構築が求められ、これらの遵守状況を、品質記録の保管、内部品質監査、第三者機関による登録審査・定期審査・更新審査によってチェックする仕組みとなっている。高い品質要件が求められ、チェックも厳重なことが世界的な信用を獲得し、世界中で多くの一般企業がISO9000sを採用し、今や品質管理の国際標準と化している。
従って、一般企業が採用しているISO9000sを指針に採用されていれば、確実に事故は未然に防げたはずである。
因みに、ISO9000sは、すでに日本においても5000社が採用しており、厳重な品質管理が最も求められる発電所で採用されていないこと自体が問題ではないか。
Q.保安院は原子力だけでなく、産業保安の確保を図るための機関である。原子力と産業の安全保障のシナジーを出すことが必要ではないか。また、保安、品質の先端知識を集める研究所必要ではないか。
A.現在、安全の研究には取り組んでいる。充実させてたい。
Q.是非、研究所が必要。産業の品質管理もレベルが落ちている。ここを政府が支える必要がある。
(参考)
原子力安全・保安院所管業務
経済産業省設置法 第二十条
資源エネルギー庁に、原子力安全・保安院を置く。
2 原子力安全・保安院は、原子力その他のエネルギーに係る安全及び産業保安の確保を図るための機関とする。
(参考)
近年、石油精製所、タイヤ工場、造船所などで火災が発生している。その原因として、現場のベテラン社員の退職にともない、現場における安全管理に対する意識とノウハウが低下し、マニュアルさえ守ればよいとの雰囲気が充満しているためであると聞いている。保安院は、原子力、発電所の安全だけでなく、工場などの安全も所管しているが、何か対応を考えているか。
近年、工場で発生した事故
出光興産㈱北海道製油所火災(2003年9月)
㈱ブリジストン黒磯工場火災(2003年9月)
新日本製鐵(株)名古屋製鐵所火災(2003年9月)
エクソンモービル名古屋油槽所火災(2003年8月)
住友大坂セメント(株)赤穂第二工場石炭サイロ爆発事故(2003年7月)
鹿児島県鹿児島市西別府町花火工場火災(2003年4月)
三菱重工業㈱長崎造船所客船火災(2002年10月)
JCO臨界事故(1999年9月)
等々
Q.中国は今後10年で原子力発電所を20基建設するとしている。スリーマイルでも分かるよう海外の原子力事故の影響は大きい。中国の安全確保にも日本は配慮すべきではないか。
A.対応を鋭意行っている。十分配慮したい。
(MHI(三菱重工):CSR(企業の社会的責任)としての品質の保全)
Q.日本の技術力を象徴するMHIには品質管理をもっときちんと行ってほしい。客船の火災、ロケット打ち上げの失敗、そして美浜事故と続いている。日本を代表する技術企業として、品質管理にきちんと対応していただきたい。 また、中国がPWR(加圧水型原子炉)を導入しようとしており、MHIも売り込んでいるが、海外に関心が集中して、国内のPWRのメンテナンスがおろそかにならないようにしてほしい。
A.対応していきたい。
以上
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コメント
自分でコメントして悲しいですが、今回の質問が読売新聞、毎日新聞、サンケイ新聞に載りました。
関電の経営統治(ガバナンス)への指摘と秋山会長が社長時代の配管検査・管理の問題の指摘です。
新聞社もみていてくれたんだな、とうれしくなりました。
今回、一生懸命勉強している私に発言を譲っていただいた民主党の先輩方に感謝申し上げます。
このような世間の関心が高いテーマは、普通は当選回数が多い議員が対応するといいます。
私は、先輩方に多くの発言の機会を頂いており、自民党の同じ年代の議員からうらやましがられているようです。
投稿者 ふじすえ : 2005年04月15日 09:36
新聞社も藤末さんを冷静な知識人と認めているようです。民主党だけでなく自民党でも認めていると思われます。冷静な知識人を社会全体が求めています。・・・・・・私は一般人ですが藤末さんのような冷静な知識人を求めています。冷静な判断が人類に貢献すると思います。日本が良い政治を行うことが人類全体のためにもなります。・・・・・・・一般誌に発言が載せられたことは重要な意味があります。中立性を重んじる新聞社は民主党の発言でなく発言の中身を評価して載せてくれたものと考えられます。一般誌に評価されるということは大変喜ばしいことです。・・・・・・・当然このブログ等の評価も踏まえて新聞社は藤末さんを評価したものと考えられます。政治家の活動を評価する材料は非常に少ない。しかしこのブログは藤末さんを評価する格好の好材料です。
投稿者 野澤保博 : 2005年04月15日 16:32
自分のコメントにコメントする。悲しいことではありません。追加で話題があったら追加でコメントを書くのはよいことだと思います。・・・・・・ブログの内容が濃いと直ぐにはコメントが書けません。コメントがないからといってブログを読んでいないわけではありません。不用意なコメントを書きたくないので時間をおいてからコメントしています。自分のコメントも何度も検討してから投稿しています。・・・・・・コメントは投稿してしまうと取り消せません。どうしても取り消したい時はどうしましょう。ID確認が取れないから仕方がないと思われます。些細なミス、論理のとびや誤解を発見する時があり恥ずかしい思いをしています。・・・・・藤末先生が一生懸命に書いたブログになるべくコメントするように努力しています。ただ内容に頭がついていかないこともありコメントが遅れがちです。・・・・・・・あまり私のコメントだけが載りますと藤末先生と私の交換日記のようになってしまいます。しかし藤末先生の努力に対して、いくらかのお礼の積りでコメントを書いています。これからも内容の濃いブログをお願いします。
投稿者 野澤保博 : 2005年04月17日 01:06







