「中国の反日デモについて諸外国はどう感じているか」( ドイツ)
[2005年06月17日] [日記] [コメント (1)] [トラックバック (0)]
今日は日本と同様に第二次世界大戦で敗戦国となったドイツについてです。
まずは総評です。
ドイツは、日本と同様に国連安保理の常任理事国入りを目指しています。そのため、反日デモが日本の常任理事国入りを阻止しようとする中国政府の支持(ないしは黙認)を受けていることを指摘してこれに警戒を示したり、日中関係の悪化が国連改革の機運に水を差しかねないことに懸念を表明したりする記事が見られます。また、目下、欧州連合(EU)では中国に対する武器禁輸を解除するか否かがホットイシューとなっています。そのため、今回の事件を題材にして中国という国の性格を論じ、中国への武器禁輸を解除することが妥当かどうかを論じた記事も見られます。日本が過去を十分に反省していないという点では、保守系紙・リベラル紙の別を問わず、概ね意見の一致が見られる。しかし、その論調は論者毎に異っており、今回の反日デモの主因が日本側の政策の拙さにあるとしたものと、日本側にも責任の一端はあるが中国側にも問題はあるとしたものとに大別できます。ただし、前述したように、今回の反日デモにはドイツの利害も絡んできます。そのため、日本を批判する論調の背景に、日本が謝罪すればデモは沈静化し、結果的にドイツが不利益を蒙ることが避けられるという実利的な判断が存在している可能性も排除できないという点があります。
フランクフルター・アルゲマイネ紙
4月12日付論説は、日本は近隣諸国の感情を理解しようとしていないことを批判的に論じ、過去に目を向けることが日本の利益になると主張しています(執筆:アンネ・シュネッペン)。
4月18日付論説は、過去に対する日本の取組みは確かに不十分だが、侵略政策をとる可能性は日本よりも中国の方が高いとして、EU が中国に対する武器禁輸措置を解除することに反対しています(執筆:ペーター・シュトゥルム)。
フランクフルター・ルントシャウ紙
4月11日付論説は、日中韓の対立が国連改革の障害となり、ドイツの安保理常任理事国入りの努力が水泡に帰すことに懸念を表明するとともに、東アジア地域でナショナリズムが高揚することに警戒感を示しています(執筆:カール・グローベ)。
4月15日付論説は、日中の対立は、領土問題や軍事的野望ではなく、資源エネルギー問題と、日本が東アジアでアメリカの代理としての役割を担おうとしていることこそがその主たる原因であると分析しています(執筆:カール・グローベ)。
4月20日付論説は、たとえ小泉首相が過去の行為を謝罪しても、国会議員が靖国神社を参拝していれば中国・韓国の国民感情が傷つくのは当然であるし、中国政府が内政に対する不満を逸らすために反日行動を容認していることが日本の反発を招いていると分析しています(執筆:カール・グローベ)。
4月22日付論説は、デモが政府の統制が及ばない状態になり、反政府運動に変質することを中国政府は恐れていると分析しています(執筆:カール・グローベ)。
ジュートドイチェ・ツァイトゥング紙
4月11日付論説は、暴動を起こした中国人を非難しつつも、過去の清算を行っていない日本の方が一層悪いとしています(執筆:ヘンリク・ボルク)。
4月16日付論説は、靖国参拝や歴史教科書などで中国の神経を逆撫でしてきた日本を批判しつつ、欧州は、自らに火の粉が飛んでこないよう、中国の外交政策の変化に注意を払うべきであると呼びかけています(執筆:ヘンリク・ボルク)。
4月21日付論説は、計画的な民族虐殺をしたわけではないという点で日独の歴史は異なっていることを認めながらも、日本は、冷戦中に東欧に謝罪したブラント元西独首相の態度を見習うべきであると主張しています(執筆:ヘンリク・ボルク)。
4月23/24日付論説は、小泉首相による“謝罪”を一定程度評価しつつも、謝罪と同時に国会議員が靖国神社に参拝するというような「自らの発言と矛盾する態度」を日本がやめないかぎり、事態は本質的には改善されないと述べています(執筆:ヘンリク・ボルク)。
ハンデルスブラット紙
4月11日付論説は、中国における反日感情の高まりは、過去を美化する日本の姿勢を中国の歴史教育が増幅することによってもたらされていると分析したうえで、中国政府に対しては国民に毅然とした態度をとることを、日本政府に対しては過去に真摯に向き合うことを求めています(執筆:ニコレ・バスティアン)。
4月19日付論説は、過去を直視しない日本の姿勢に苦言を呈しつつも、今回のような暴動は中国経済の発展を支えている外国資本の警戒心を呼ぶものであり、中国政府が、アジアの覇権を得るためにナショナリズムを利用すれば、中国の経済的地位が危うくなるだろうとしてこれを諌めています(執筆:アンドレアス・ホフバウアー)。
ヴェルト紙
4月11日付論説は、日中両国に非はあるとしつつ、両者の対立は、日本と同様に国連安保理常任理事国入りを目指しているドイツにとってマイナスであると分析しています(執筆:ヨニー・エルリンク)。
4月19日付論説は、今回の反日暴動は他国が日本の国連安保理常任理事国入りを支持しなくなるように中国政府が仕向けたものであると分析したうえで、こうした駆引きによって国連改革が失敗に終わり、ドイツの常任理事国入りの望みが潰えることに警戒感を示しています(執筆:ジャック・シュスター)。
ベルリーナー・ツァイトゥング紙
4月14日付論説は、暴動発生の最大の原因は、日本の歴史認識とその歪曲にあると分析しています(執筆:フランク・ヘロルド)。
4月23日付論説は、小泉首相による“謝罪”は、心からのものではなく、国連安保理常任理事国入りに対する支持をアジア・アフリカ諸国から得るためのポーズだと分析しています(執筆:ローラント・ハイネ)。
ターゲスツァイトゥング紙
4月18日付論説は、日本は過去と向き合ってこなかったため中国人の怒りの理由を理解できずにいるが、イラク派兵、改憲、君が代問題などのすべてが中国を苛立たせていることに気づくべきだと主張しています(執筆:ヤマモト・チカコ)。
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コメント
ヘンリク・ボルクという人は、小林よしのりを誹謗中傷したものの、彼の反論によって完全に論破されて返り討ちにあった人ですね。
しかもそれを無視して居直り、むしろ逆にSAPIO編集部宛てに恫喝してきた人ですよね。
ふじすえさんはそのような人(ヘンリク・ボルク)を支持してるんですか?
投稿者 阿蘇山 : 2007年08月06日 04:37







