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「日本の笑顔を作りたい!」 ふじすえ健三は、東京大学助教授を辞して、国会から日本の笑顔を作ります。
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児童虐待に関する政策の問題提起および政策提言

[2006年01月03日] [日記] [コメント (0)] [トラックバック (0)]

うちの事務所でインターンをしていただいている渡部さんから年末「政策提言レポート案」を頂きましたのでここでご紹介します。

彼女は、現在大学院で本件に関する修士論文を書いており、作業を進める中で、 途中報告書として書いてくれたものです。

趣旨は
児童相談所における虐待相談件数や緊急事例の急増により、児童福祉司の人員不足、専門性の向上(質の確保)が懸念される現状において、児童相談所におけるオンライン化等による業務効率化が進んでいない点などについて問題を提起し、政策提言を行いたい。
                                             

<問題点およびデータ>

(1) 児童相談所における虐待相談の処理件数の急増
   平成16年度 33408件  → 平成11年度から約2万件の増加
kodomonogyakutaisuii.JPG
(出典)子どもの虹情報研修センター 
ということで後は、続きでご覧ください。

福祉政策は、私のメインの分野ではありませんが、色々な方から力を貸してもらい、やれるところをやって行こうと思っています。

(2) 児童福祉司の配置基準
   平成17年5月1日現在 児童福祉司2003人 国の配置基準:人口68000人に1人
   児童虐待防止法施行前、平成11年度までの国の配置基準は人口170万人に1人。
   配置基準の引き上げに伴い、地方交付税も毎年増額(1人につき人件費900万円)。   

  →ところが、自治体の約60%が地方交付税を他の施策に「流用」 。
 「三位一体の改革」による児童福祉関連の財源委譲は、児童虐待対策に関する自治体間格差が広げ、地方交付税の増額分が活かされていない。
(3)児童福祉司の専門性の向上(質の確保)
    児童福祉司の採用は児童福祉法第12条3に定められている任用資格に基づくが、人員確保のため任用資格要件が見直し・拡大された。

   →欧米諸国では児童虐待の対応には、ソーシャルワーカー(専門職として業務独占の位置づけ)があたる。日本のソーシャルワーカーにあたる社会福祉士は名称独占。児童相談所の児童福祉司(必ずしも社会福祉士ではない)は一定の研修 を受講したらすぐに現場に出るのが現状。そのため「燃え尽き症候群」などの過重なストレスを抱える児童福祉司が多い 。
また、今後、第一次相談機関となる市町村の児童虐待相談を担当する職員の質の確保が懸念される。

(4) 24時間365日体制強化事業の実現性
    平成17年5月2日付けで通知 された「児童虐待防止対策支援事業実施要綱」によれば、24時間・365日体制強化事業として夜間・休日を問わずいつでも相談に応じられる体制の整備を図る、とされた。

   →対応協力員を配置したとしても、全国187箇所すべての児童相談所がこれを実施することは非常に困難である。24時間・365日体制を布くことは理想的であるが、児童福祉司の人員不足及び質の低下が懸念される現状においてはかえって非効率的であり、現実的ではない。

<政策提言(案)>
 
 虐待防止法の制定や社会的関心の高まりをうけ、児童相談所における相談(通報)件数及び対応困難な事例の増加が予想される。
(2)で示したように、児童福祉司の増員は緊急課題であるが、財政難の折から欧米ほどの配置基準 (増員)は望めず、(4)で触れたように全国187箇所すべての児童相談所で24時間365日体制の実施 は非常に困難である。また(3)で述べたように児童福祉司及び相談員の質の低下も懸念される。

こうした現状から、児童相談所の業務効率化、特にIT化は急務である、と考える。先駆的な取り組みとして、イギリスでは、虐待によって重大な危害を受けているか受けるおそれのある子どもは、イニシャルアセスメント後「子ども保護登録制度」 に登録され、子どもにかかわる関係機関や警察、医療機関が情報を共有できる仕組みになっている。これによって過去の虐待の有無や国(行政)が提供する保護プランの対象になっているかどうかを確認でき、迅速かつ適切な対応が可能となり、複数の機関によるサービスの重複を避けることが可能となる。
日本では、東京都が平成15年度より24時間・365日体制を布くために都内の児童相談所をオンラインでつなぎ、児童記録表等の情報を共有できるようになった。

現在のような手書きの児童記録票は児童福祉司の職務を増やすだけでなく、特に虐待防止の要でもある情報の共有という点で関係機関どうしの連携を困難にしている。このような制度が日本にあれば、虐待防止ネットワークにおいても、情報の共有化によって共通基盤ができ、よりスムースな連携が可能となるであろう。また、虐待を受けているまたはうける恐れのある子どもの追跡調査にも活用でき、かつ、虐待に関する統計や研究の基礎資料としても活用されうる。
オンライン化を全国一律に進めることができるならば、自治体間の虐待への対応の格差を緩和し、転居などで対象者が移動しても継続して情報が共有できることでサービスの重複を防ぎ、子どもや保護者に対して一貫した対応も可能となる。また、現場に出向くことの多い児童福祉司の職務を軽減することもつながるであろう。費用対効果の面からも早急に検討すべき課題である。

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