総合科学技術会議の「イノベーション創出総合戦略」
[2006年05月22日] [「技術立国」再び | 日記 | 経済 | ベンチャー] [コメント (4)] [トラックバック (0)]
読売新聞によると
総合科学技術会議の有識者議員が、第3期科学技術基本計画を軌道に乗せるための戦略として、「イノベーション創出総合戦略(案)」をまとめたようです。
科学研究の成果をビジネスににつなげる「イノベーション」に焦点を当てていることはすばらしいことだと思います(安倍官房長官が「オープンとイノベーション」と唱えていることと関係あるのでしょうか?気になります)。
ただ、内容としては、世界水準の拠点構築と、科学研究費補助金(科研費)拡充を柱にしているとのこと、ちょっと違うように考えます。
イノベーションは、「科学技術の事業化」だけをいうのではありません。そもそもイノベーションを技術革新と翻訳したこと自体が間違いで、中国では「創新」と書きます。私は将来的にイノベーションの訳を変えるべきだと考えています。でないと今回のような勘違いが起きます。
イノベーションを唱えた「シュンペーター」によると
イノベーションの本質は“新しき組み合わせ(Neuer Kombinationen)”にあるとしました。
私の解釈ですが、既存の知識、モノ、組織の再結合による価値の創造がイノベーションの本質であるとしたのです。
なにも科学技術だけがイノベーションを生むわけではないのです!
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この点を理解しないとわが国のイノベーション政策は、変な方向に進むのではないかと心配です。
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コメント
世界をリードできる予算規模を誇る科学技術政策は素晴らしいことです。しかし、総花的かつ産業や国民生活というイノベーションの恩恵を受ける社会の目指す姿が一般的・常識的ではないでしょうか。全ての科学を頑張れば、日本は豊かさを維持し向上させられるのでしょうか。もっと産業別それも既成産業でなく新産業の振興や新しい公共サービスの革新のビジョンを感じさせるものが欲しい。日本の強みと弱みをしっかりと踏まえ、超大国や急激に追撃してくる途上国の戦略に対応した政策が求められます。そうでないと、計画にあるキーワードだけで研究予算が安易にばら撒かれるのではとの懸念を持ちます。
投稿者 武田健二 : 2006年05月22日 20:15
>>武田健二さん
予算のバラマキにならないようPDCA(Plan,Do,Check,Action)をまわす仕組みをきちんと分析された戦略をつくる組織が必要だと考えます。
投稿者 藤末 : 2006年06月02日 11:33
日本企業は"カイゼン"に見られるように絶えず手法を改良する活動は得意ですが、グランドデザインを以って手法や組織をイノベーションするのは不得手だと言われていますね。
投稿者 杉山真大 : 2006年06月11日 01:41
>>杉山真大さん
下手だと私も思うことがありますが、今やらなければわが国の将来を作れないのではないかと思います。確かクルーグマンという経済学者が「戦略がないのが日本の戦略でないか」という感じのことを書いていましたが、これも言い得て妙な感じです。
投稿者 藤末 : 2006年06月28日 15:00







