貸金業規制法等の改正
[2006年11月07日] [日記] [コメント (2)] [トラックバック (0)]
出資法上限金利(29.2%)を利息制限法(貸出金額により15~20%)に合わせることを柱とする「貸金業規正法等の改正」の議論が行われています。
私も、産業金融という観点から検討をやっています。
いくつかの政府案についての問題を指摘すると
○利息制限法と出資法の利息制限を明確に整理すべき
物価変動を考慮したブラケット幅の変更について、以下のような「利息制限に関する法律間のずれ」が生じます。ちなみに利息制限法の3段階の金利区分は昭和29年の制定当初から変わっていません。これはよく指摘されていることです。
あと、個人的には
○ 金利の低下に伴い、資金を融通できない個人(会社経営者)が生じますが、それをどうカバーするか。政府系金融でカバーするつもりなのか?また、高金利のニーズに「闇金融」が対応する可能性が高いと考えますが、その防止策を考えているか?といった疑問があります。
○ また、今回驚いたのは、「貸金業がどれだけ中小企業に貸し出しをしているか」というデータを集めようとしましたが、貸金業の貸し出し統計は整備されていません。これでは、金利をいくらに制限すべきかなど細かい制度変更の分析できない状況です。統計を出すような義務付けが必要だと考えています。
○ 貸金消費者に対する教育とカウンセリングの強化が必要です。2割にもなる金利を返すということは、そのお金を元手に2割以上の収益を上げないといけないということです。これを理解しないお金を借りていることが多いのではないかと思います。一度、貸し金マシン(無人貸出機)の前でどのような人が借りに来るのかを見ていましたが、『300万円以上するような車で貸し金機に乗り付ける消費者を目の当たりにして、びっくり』しました。私の経験だけでは言い切れませんが、「貸し金利用者の金銭感覚がおかしくなっている」ことが貸し金問題の根底にあると考えます。いくら政府が規制を強くしても「消費者が賢くならない限り問題は発生する」のではないかと考えます。
以上の点、国会で審議していきます。
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コメント
本エントリを見て少々民主党を見直しました。
消費者金融を悪と見なし、懲罰的に金利を下げることで
多重債務者問題が解決するかのような論調には辟易しています。
今回の法改正では
健全に利用している人への影響(貸し渋り)や
消費者金融で働く人のリストラは見逃されている気がします。
信用収縮による不況が発生する覚悟はあるのでしょうか。
特に日弁連の感情的な見解を見聞きすると
過払い紛争による弁護士業界への新たな利益誘導にしか見えません。
本来、多重債務者問題の解決には金利規制ではなく、
違法行為規制のほかに
エントリにお書きになっているように消費者教育と併せて
債務整理を個人で簡単に行える仕組みか、
安く弁護士を使える仕組みが不可欠であると考えます。
(着手金20万円、成功報酬30%は消費者金融の金利並みに
高いと思います。)
もちろん、最大の解決方法は需要喚起による景気回復だと
認識しています。
この点で金利規制は市場を縮小させる意味で赤信号です。
2000年の金利下げのときと同様、
更なるヤミ金の増殖も避けられないのではないでしょうか。
今回の金利規制は前回の比ではありません。
中小の金融業者のヤミ金融化も避けられないでしょう。
厳格な取締りをお願いしたいところです。
官報の破産者情報の掲載も辞めるべきです。
あれがヤミ金融の営業情報の礎になっています。
消費者金融も貸さないような属性の人間に
税金からの貸付をするのは「お願いだからやめていただきたい」というのが納税者としての思いです。
長くなり申し訳ありませんが、
国会での冷静なご議論をお願いしたいところです。
駄文失礼いたしました。
投稿者 Unknown : 2006年11月19日 12:41
>過払い紛争による弁護士業界への新たな利益誘導
利限法に引き直した上での過払いですよ。
出資法と利限法の間(グレーゾーン)がなくなれば
過払いはなくなります。利益誘導なんて発想がわかりません。
>ヤミ金の増殖も避けられない
犯罪者は警察が本気で取り締まればすみます。
投稿者 元多重債務者 : 2008年05月29日 22:35







