「消えた年金記録」の4つの分類
[2007年06月06日] [日記] [コメント (1)] [トラックバック (1)]
参議院で日本国民年金機構法案と「消えた年金記録」の審議が始まりました。
私も準備をはじめましたが、他の委員会の準備もあり、なかなか作業が思うように進みません。
今日は、現在問題になっている「消えた年金」記録には、以下の4種類をご紹介します。
1.完全に消えた記録(手書きデータもコンピュータデータも無い)
加入者が保険料を納付したにもかかわらず、社会保険庁にデータが全く存在しない記録。平成18年8月21日~において、社会保険庁には全く記録が存在しないが、加入者が領収書を提示したために年金記録の訂正を行った例が55件確認されています。ちなみに、「自分は保険料を納付した」と主張する2万635人については、本人も社会保険庁にも記録が確認できないため、記録の訂正を社保庁は拒否しています。
2.コンピュータから消えた記録(手書きデータはある)
特別相談体制の中では、コンピュータ上に記録が無かったが、加入者が領収書を保持していたため、社保庁が調査を行ったところ、社会保険庁若しくは市町村に納付記録が発見された例が29件ありました。即ち、社保庁のコンピュータデータが間違っているものであり、これを修正するためには、社会保険庁のコンピュータデータと社会保険庁・自治体が保有する手書き台帳やマイクロフィルムのデータと全件、突合することが必要になります。やるしかないですね!
3.壊れた記録(コンピュータ上にあるが、データが壊れており、実質的に消えている)
例えば生年月日が入力されていない、或いは「昭和65年1月1日」などあり得ない日付が入力されている、住所がないなどのデータ。社保庁の公表した資料では、宙に浮いた記録5000万件の内、約30万件のデータは生年月日が不明となっています。
このように完全に壊れているデータの場合、真正なデータで検索をかけても、宙に浮いた5000万件側に一致するデータが無く、統合ができない。一方で宙に浮いた記録はいつまでも残ることになる。これを修正するためには、上記2同様、コンピュータデータと手書き台帳やマイクロフィルムのデータを突合し、宙に浮いた記録を正しくすることが必要となります。
4.漏れた記録(未統合の記録)
データの内容は正確だが、本人も申し出がないために統合されていないもの。これは本人が社会保険事務所に出向き、正確に自分の年金加入歴を正確に申し出れば統合される可能性が高い。しかし、社会保険事務所の示した自分の納付記録を信じ、その記録に基づいて裁定(年金の給付額を確定させること)を受けてしまえば、本来給付を受けるべき金額を受け取れないことになる。
また、氏名が秀一で本来の読みが「しゅういち」であるにもかかわらず、宙に浮いた側のデータを「ヒデカズ」と入力した、「正美」という名前で性別を勘違いして入力した、生年月日を「昭和65年1月1日」などあり得ない日付を入力した、など宙に浮いた記録の中には、数多くの入力ミスがあると考えられる。これを統合に結びつけるには、3種の情報全てが一致することにこだわらず、2種の情報で検索をかけて一致したものから可能性のあるデータを1件1件探す、読み間違えやすい名前の場合は考えられる読み方で何パターンかの検索をかけてみる、など柔軟な検索をかけていくことが必要となります。
以上のようなデータの一致をどこまでできるかが問題です。
ただ、現状において、どのようなデータがいくつあるかも分からない状況です。政府も対策を検討できない状況にあるようです。
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トラックバック時刻: 2007年06月07日 11:18
コメント
年金制度について、民主党は国税庁との統合案を示しているが、納得できない。
税、年金、保険にはそれぞれ異なった役割があるのだと思う。
税は国家権力を用いた集金機能。
年金は若い時代に蓄積して老後に備える仕組み。
保険は多数で弱者や不幸な人を救う仕組み。
今の日本の年金制度の大きな問題は、(掛け金と支払を単年度で通算するという)税と混同するかのような制度になっている点であると思う。ひとりひとりがその掛けたお金を老後に貰える、運用益があれば積み増し、運用損があれば減ずる、という単純な制度にすれば国民の信頼は復活する。極端な話、1ヶ月でも掛ければそのお金(プラスマイナス運用益損)を老後に貰うころができる、掛けなければそれも自由でその代わり老後には貰えない。
このようなシンプルな制度とする、ただし運営機関(社保庁)には垢がたまっているので大掃除する、としては如何。以上
投稿者 太田 健一郎 : 2007年06月11日 19:14







