公開シンポジウム「日本人が望む社会経済システム」―新たな政治的対立軸は何か―
[2008年02月13日] [日記 | 政治] [コメント (0)] [トラックバック (0)]
北海道大学の山口二郎教授が主宰する表記のシンポジウムに参加しました。
コメンテーターに加藤紘一衆議院議員、菅直人衆議院議員が入っておられ、どのような発言があるかへの興味も大きな参加理由です。
山口教授の話は、政治分類の軸には「リスクの社会化<>リスクの個人化」と「裁量的政策<>普遍的政策」の二つがあるとします。
リスクの社会化+裁量的政策=伝統的自民党政治であり、小泉改革はそれをリスクの個人化+裁量的政策に変えたとしています。
そして第3の道として「リスクの社会化+普遍的政策」を目指すべきというものです。(ちなみにアメリカ社会は「リスクの個人化+普遍的政策」となります。)
山口教授の1514人に対する電話無差別調査によると(数字は四捨五入)
○小泉・安倍政権の結果:65%が貧富や都市・地方の格差の拡大、42%が教育・福祉のサービスの低下、31%が金儲け市場主義の風潮
○今後の生活脅威:56%が年金制度の破たん、35%が医療制度の破たん、31%が環境破壊、29%が財政赤字、と社会保障制度の破たんに対する警戒が大きい
○改善すべき日本型制度:37%が公的な保障を強化すること、29%が官僚の力を弱めること、11%競争原理を導入し平等の行きすぎを見直すこと
○日本にあるべき社会:58%が方向のような福祉重視社会、32%がかつてのような終身雇用を重視して社会、7%がアメリカのような競争社会
それぞれの項目について自民党支持者と民主党支持者の間に違いがあり、二大政党制は可能だと考える。
加藤紘一議員:超党派で韓国に行ってきた。外交としては超党派でやるべきだと考えるが、この超党派はアメリカと同じくらいアジアを大事に思う仲間だと紹介した。小選挙区は間違っていたと思う。政策論争で二大政党制ができると言われたが結果として政策的な差が見えなくなってきている。日本は最も成功した社会民主主義国家だ、奈良時代から社会民主主義国家(例えば、天皇陵も小さい)だと言っている。自民党の本当の強さはコミュニティの中でコミュニティのまとめ側に一歩引いて立つという意識が保守である。コミュニティの中で要求するのが革新ではないか。今、この保守の概念は完全に壊された。
菅直人議員:官僚社会を変えていくことと福祉社会を目指すことが民主党支持者に望まれていることは今までの活動が伝わっていると感じた。
中村啓三氏:小選挙区ではみんなに好かれることを出すようになる。自分の主張をしなくなった。例えば、原子力に賛成かどうかなどもほとんどが口を濁してしまう。小選挙区が対立軸を明確にしない大きな理由となっているのではないか。8つくらいの多数政党で対応すべき問題に合わせて連立して政権を作るべきではないかと考える。今の民意はふわふわと浮いた風船ようなものでちょっとした風で大きく動く。現在、労働組合にも会社にもどこにも所属しない若者が増えている。彼らはニヒリズムになるつつある。もっと日本が悪くならなければ政治は変わらないのではないかと考える。
小選挙区では二大政党はできない、という悲観論ですが、私は各政党が明確な目指す社会像を示すことにより二大政党制には届かないとしても、選挙で総理大臣を選ぶ政党制を作ることはできると思っています。そのためには、自民党と民主党のリシャッフルが必要かもしれませんが、それは民主党が政権を取らせていただけば自然と起こると思っています。
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