特許法改正案について質問
[2008年04月10日] [日記 | 経済] [コメント (1)] [トラックバック (0)]
本日の経済産業委員会において、特許法改正案について、経済産業大臣などに対し質問させていただきました。
今回のポイントは
・特許制度の国際的な展開
・日本知的財産の戦略的な活用方法
・知財を活用する体制の整備
などについてです。
質問項目の詳細は追記をご覧下さい。
特許法質問事項メモ
2008年4月9日 藤末
特許制度の国際的な展開
1. 日欧米で特許出願様式の統一化、世界各国のオンライン化が進められているがその進捗状況及び将来の計画はどうか。また同時に、日本企業の海外出願も促進すべきと考えるがどうか(経済産業大臣)。
2. アメリカにおいては「先発明主義」から「先願主義」に移行する法案が下院を昨年通過して上院の審議待ちとなっている。また、知財訴訟を減らすような政策を打ち出そうとしており、大統領候補も知財政策に対して言及しているところであるが、対米協調としてわが国がアメリカに対してなにか行うことはないのか(経済産業副大臣)
3. わが国の地名や名産品のブランドが、中国内において第三者によって商標出願され、その幾つかは登録されているが、この問題に対しどう対応するのか(経済産業大臣)。
4. 韓国においては韓国語の特許文献が、機械翻訳を通じて英語で発信されている。他方、中国においては中国語のみで記載されている特許文献が全体の約4割を占めるにもかかわらず、こうした取組は行われていない。中国においても中国語翻訳の情報インフラを整備することは、我が国企業にとっても有益だと認識しているがどのように取り組んでいくのか。(経済産業政務官)
5. 中国では、2001年から2005年で特許出願数が約六万件から十八万件へと3倍にもなっており、特許の審査が間に合っていないと、いい加減な特許も受け付けてしまっていると聞く。また、特許も条項に含む経済連携協定を締結するASEANなどその他途上国においては、特許制度を構築してもその特許の登録のほとんどが先進国となっている(自国特許の比率:メキシコ4%、タイ14%、インド18%、ブラジル24%)。中国、ASEANを始めとする途上国において特許制度を広めることは知財大国であるわが国にとっても重要な課題であるが、特許制度及びシステムが進んでいる我が国として、支援すべきではないか。(経済産業政務官) 注:4.5.はまとめてご質問します。
6. 知財の模倣だけでなく、企業ごと知財が外国企業に買われていく可能性があるが、このような企業ごとの技術流出を防止する手段を検討すべきと考えるが、どうか(経済産業大臣)
わが国の知財の戦略的な活用
7. 知財はわが国の最大の資源。知財を生み出す研究開発をより戦略的に行うため、国全体の知財の在り方、つまり知財からみた研究開発の戦略やポートフォリオをきちんと作るべきではないか。知財政策と科学技術の研究開発政策を一致させるべきではないか。その際には、総合科学技術会議が中心となり、知財本部、文部科学省、経済産業省などが連携すべきではないかと考えるがどうか(総合科学技術会議統括官)
8. マイクロソフトの技術担当トップのサイネン・ミァボルド博士が作ったインテレクチャル・ベンチャーズのような知財を活用しそれをビジネスにするファンドがアメリカで急成長しているが、わが国での現状はどうか。また、政策的に知財のビジネス化を進めるようなファンドの育成がわが国にも必要だと考えるがどうか。(経済産業大臣)
9. また、知財を活用し、新しいビジネスを生み出すためには、大学研究者だけでない民間研究者や知財関係者も含んだ知財活用のコミュニティを作るべきだと考えるがどうか。アメリカでは実際にそのようなコミュニティが新しいビジネスを生み出している。特にわが国が進んでいるiPS細胞の研究で行ってはどうか(特許庁長官)。
特許など知財を活用する体制の整備
10. 科学と技術の距離が近づいている中、特許と学術文献がワンストップで検索できるようなシステムを構築すべきではないか。現在、バイオ分野では特許拒絶理由の1/4が学術文献等とでの既公表となっており、特許のみならず論文もきちんと申請者がチェックできるようにすべき(文部科学省)。<<時間がない場合は飛ばさせていただきます。
11. 知財活用のインフラである学術データベースの構築が欧米に比べて遅れているように見えるが、どうか。また、図書館などに存在する情報をデータベース化することなどを民間と協力して進めるべきではないか。そのためには図書館と大学の情報システムの担当部門との連携が必要ではないか(文部科学省)。(3月4日の知財本部報告書「オープン・イノベーションに対応した知財戦略の在り方について」にも指摘あり)。このような動きをアメリカではgoogleという一企業が押しすすめているが、わが国にもgoogleのような企業が必要ではないか。政策的な意思を持って知財を一括して管理できるような組織の育成を進めるべきではないか。googleはgoogle patent google scholarといった特許と論文を無料で検索する仕組みを提供している。(特許庁長官)
12. 中小企業対策としてはもっと審査料金を下げるべきか制度をもっと深掘りする必要はないか(h15年に10万円が20万円に。減免制度があるが使いにくい)。また、特許庁の審査官等の人数を強化すべきと考えるがどうか。(長官)
13. 知財の整備を今後とも進めるには、資金的な基盤が必要と考えるが、特許特会の必要性について経済産業大臣の見解如何。(経済産業大臣)
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コメント
2008年4月10日の参議院経済産業委員会での藤末議員の質問を、下記アドレスのビデオライブラリーで拝見しました。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/generator/meta_generator_rm.php?ssp=8897&on=1207979117&si=dc0f7881be250a53350b94f2aa3e1dda3&ch=y&mode=LIBRARY&pars=0.3418410901418101
「知的財産が日本の唯一の財産である」との藤末議員の発言が大変に印象的でした。これは、本当にそのとおりだと思います。そのためには、子供達が創意工夫をする資質を持ち、創意工夫をしたり本質を追求する心を持つことも、新しい知的財産を創出する人材の育成にとって重要と思います。
その意味で、KY「空気が読めない」というように、本質的なことや合理的なことよりも、付和雷同することを助長する風潮が強まっていることに懸念を持ちます。
また、日本の特許制度や特許システム、膨大な特許情報の蓄積は日本発の世界標準を実現できる数少ない分野であるとも思います。特許情報、なかでも請求項は課題を解決する手段の本質を言語で記述したものです。この請求項をコンピュータが理解できる形式に変換できれば、これは問題解決知識の宝庫にすることができ、日本の経済の発展に大きく寄与できると思います。請求項をコンピュータが理解するための記述言語である請求項記述言語が必要と思います。特許特別会計は、このような長期的なテーマにも配慮することが必要と思いました。
投稿者 久野 : 2008年04月12日 15:00







