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「日本の笑顔を作りたい!」 ふじすえ健三は、東京大学助教授を辞して、国会から日本の笑顔を作ります。
民主党参議院議員 ふじすえ健三 公式ウェブサイト

中小企業経営承継円滑化法が成立

[2008年05月08日] [「技術立国」再び | 日記 | 国会] [コメント (0)] [トラックバック (0)]

「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(中小企業経営承継円滑化法)が国会で成立しました。

新聞などには「相続の民放特例」が書かれていますが、
私は、「相続税負担の問題を解決するため非上場株式に係る相続税の軽減措置について現行の10%減額から80%納税猶予に大幅に拡充すること」が大きいと考えます。
keieishoukei.jpg
<見にくい図ですみません>

これだけ書くと金持ち優遇と思われる方も多いと思いますが、

本制度の適用を受けるには、①経済産業大臣(省)の認定を受けて、②以後5年間雇用を8割維持し、③5年間チェックを受ける、という条件がついています。
個人的には、申請や監査がめんどうで企業が申請しなくなる可能性もあるのではいないかと思っています(国会審議ではこの点を質問させていただきました)。

細かい数字は、明確ではありませんが、事業承継できずに廃業する中小企業が6,7万社あり、それにより失われる雇用は30万人くらいです。

4月の速報で中小企業の数は10万社減っています。
雇用の7割以上を支える中小企業のおかれる環境はますます悪くなり、大企業だけが栄えていると感じている方々は多いのではないでしょうか?

私は、アングロサクソン型の株主資本主義から脱しない限り、日本企業と雇用者全体の復活は難しいのではないかと思っています。
大企業のあげる利益は、配当と自社株買いでどんどん出資者に流れています。

続きに藤末の国会質疑をご紹介します。

2008年4月24日経済産業委員会

○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。
 本日は中小企業の経営の継承に関する法律、本当にいい法律を作っていただいたと思います。この中小企業の事業の継承につきましては、今、中小企業、データを調べますと、中小企業の廃業が約年間二十九万社ございます。その中で約七万社が後継者がいないということで廃業しているという状況でございます。この七万社の雇用がどれだけあるかということを推定しますと、約二十から三十万あると推定されておりまして、後継者がいないことをもって、事業が継承できないことをもって、年間二十から三十万人の雇用が失われているという状況でございます。
 一方、中小企業者の高齢化という問題がございます。法人全体の経営者の平均年齢を見ますと、二〇〇六年で五十九歳というデータがございます。これは十年前を比べますと、一九九六年には五十六歳ということでございまして、何と十年間で経営者の年齢は三歳増えていると。そしてまた、中小企業のトップが何歳ぐらいで辞めたいかというアンケート調査がございまして、これを見ますと、平均で見ますと六十四・五歳、約六十五歳で経営者を引退したいということでございます。
 したがいまして、だんだんだんだんと中小企業の経営者が高齢化していく中、そしてまた、六十五歳でもう辞めたいという中、この事業継承をきちんと行わなければ中小企業が廃業し、そしてまた雇用も失われている中、この法律を至急早く運用していただきたいと思います。
 しかしながら、今回の法律をいろいろ見させていただきますと、子供に対する、また親族に対する事業継承がメーンでございます。東京商工リサーチの調査を見ますと、二十年前、一九八五年には中小企業の事業の承継、後継者は約九割が親族になっています。ところが、二〇〇六年のデータを見ますとそれが六割に落ちている。そして、子供に承継している率を見ますと約八割だったものが二〇〇六年には四一・六%という形でこれも半減しております。
 何を申し上げたいかと申しますと、今回の法律、基本的に親族内の事業継承をメーンにされているわけでございますけれども、今の状況を見ますと、親族に事業継承しているのはどんどんどんどん低下していまして、六割しかいないという状況でございます。
 私が実際に中小企業の方々とお話をして感じることは、いろんな税金の負担が大きいこととかありますけれども、実際に事業をやりたい人がいないということをよく聞くわけでございます。実際に自分の事業をこれからどんどんどんどん発展させたいけれども、社内にも人がいない、自分の子供もやりたがらないと。そういう中、本当に企業の経営をできる人材を中小企業等に提供する仕組み、人材バンクみたいなものが必要と考えるわけでございますが、その点につきまして経済産業省のお考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(新藤義孝君) 議員御指摘いただきましたように、この中小企業の後継者問題、そして円滑な事業承継、これがもう極めて重要な課題だと思っておりまして、まずこの法案の早期成立、これを是非果たしてまいりたいと、このように思っておりますし、またお願いを申し上げたいと思います。
 その上で、ただいまお話しいただきましたように、いわゆる人材バンクといいますか、中小企業の承継のいろんな情報がうまく、必要な人とまた求めている人に対して伝わるようにと、こういう体制を整備すること、これは非常に重要だというふうに思っております。そして、それは親族内、親族外を問わず、事業継承に係る情報をやはりいろいろと提供していくことが大事だと、このように思っています。
 そういった観点で、これから全国百か所程度設置予定をしておりますが、この事業承継支援センター、こういったものを設置することにしております。その中で、小規模企業を始めとして、この後継者不在による廃業の危険性のある企業とそれから開業の希望がある方々、そういう方々との交流会のようなこの開廃業のマッチング、こういうものもやりたいと思っています。
 それから、自分が企業の後継となりたいとか、企業を打ち立てたいと、こういうふうに思っている方々の、そういう方々の後継者の育成セミナー、こういうものもやっていきたいと思っておるわけでございます。それからまた、そういういろいろ悩みや、それから希望を持っている方々に専門家を派遣しようと。こういういろんなことを取り組みながら、全体的に事業承継センターがまさに事業の承継の人材バンクとなるような、こういう機能を果たしていけるように取り組んでいきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 質問の順番がちょっと変わりますけれども。事業承継支援センターについては、実際に長野県がもう既にやられている、実績を上げているというデータを私もいただいております。
 これを百か所に設置されるということでございますが、恐らく今の構想を拝見してみますと、百か所がこれ独立して動くんじゃないかなという危険性があると思うんですよ。これ、多分そうなると思います。ですから、県とか地域に閉じて人材マッチングを恐らく図るんではないかと。
 何を申し上げたいかというと、私は、もう大きな人材バンクみたいなものをつくって、東京の人が例えば熊本の中小企業の経営を引き継ぐとか、そういう大規模な仕組みをつくっていただかなければ、恐らく機能しないと思います。
 実際に長野県のこのマッチング、経営者を見付けて事業を継承されたという実績を見ますと、年間三十件ぐらいなんですよ。ですから、もし各地域が閉じて支援センターが百か所動きましたとすると、三十掛ける百で三千件しかない。実際に後継者がいなくて廃業しているところが七万件とかいう数字じゃないですか。そうするとすごく、やっていただくのはすごく重要だとは思うんですけれども、その効果はどうなるんだろうというのが非常に気になっているわけでございますが、この全体としての、統合された人材バンクみたいなものをつくっていただきたいと思うんですけれども、その点いかがでございますか。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
 事業承継センター、今長野県の商工会議所が先行的におやりになっておりますが、これをモデルにして今年度から全国に、先ほど副大臣が御答弁申し上げましたように、百か所つくりたいというふうに思っております。
 これにつきまして、現在、選定作業を進めておるところでございますけれども、ここには新現役、OBを全国から派遣して、地域連携拠点の一つとしてこの事業承継事業というのをやっていきたいというふうに考えてございます。
 これは、従来のように商工会とか商工会議所がぽつんと一つでやっていくというのに加えまして、もっと地域のパートナー、例えば金融機関でありますとか、例えば公設試でありますとか、例えば大学でありますとか、例えば農協でありますとか、そういうところも、それぞれの拠点が連携して広域的なマッチングというのを進めていきたいというふうに考えておりますので、先ほど先生から御指摘ありましたように、長野県は今閉じた格好でやっておりますけれども、より広い形でこの事業承継センター百か所については運営していきたいというふうに考えてございます。
○藤末健三君 長官、私が申し上げているのは東京、東京に人材がいるものを地方に持っていかなきゃいけないということなんですよ。恐らく、長官がお答えいただいたのは、私が推測しているとおりなんですよ。各地元の金融機関、地元の商工会、地元のいろんな団体が集まって連携してやるのは結構だと思いますけれども、それじゃ広がらないんじゃないかということなんですよ。地域だけで閉じるんじゃなくて、例えば東京や大阪、人が、若い者がいっぱいいるところから登録して、じゃ地域に行っていただきましょうということをやっていただきたいということを申し上げているんですけれども、いかがですか、その点について。
○政府参考人(福水健文君) 答弁舌足らずで申し訳ございませんでした。
 全国的にも統一的な本部のようなものをつくりまして、それに新現役チャレンジプログラム一緒にして、全国的な規模でももちろん対応させていただきますし、各地域でも従来に比べて広がりを持った取組を進めていきたいというふうに考えてございます。
○藤末健三君 是非、これ独立して動くようなことがないようにしていただきたいと思います。全国的な連携がなければ、恐らくこの人材のマッチングの効率は上がらないと思いますし、また研修をやられるということなんですけれども、研修についても、その地域地域が独自になさるというよりも、ある程度中央からこういうことをやってくれということを指導していただきたいと思うんですけれども、その点いかがですか。予算は計上されてませんでしょう、だけどその分は。お願いします。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
 百の地域でそれぞれいろんなことをやっていくわけですが、予算的には中小企業基盤整備機構の方でいろんなセミナーをやるような、そういう仕組みも整えておりまして、各ブロック、私どもの場合十か所ございますけれども、広域的なブロックでのセミナーとかマッチングとか、そういうのも進めていけるような体制を整えておりますので、全国規模あるいはブロックあるいはエリア別、いろんなケースでこのマッチングを進めていきたいというふうに考えてございます。
○藤末健三君 今回、事業の承継を進める法律を作っていただいたわけですけれども、私は自分なりにいろいろ調べて思ったことは、今回の事業の承継は、基本的に親族承継がメーンになっているんじゃないかという気がしています。
 実際に経営者の子供に対するアンケート調査がございまして、ニッセイ基礎研究所というところが経営者の子供に親の事業を継承したいかどうか、引き継ぎたいかどうかというアンケートをしますと、何と半分以上がしたくないというんですよ。したくないと答えた中で、なぜしたくないかということを聞いてみますと、四五・八%、約半分が親の事業に将来性がないからということを答えている。それはどういうことかというと、自分が引き継いでも将来は発展しないんじゃないかということを答えております。
 大事なことは今後のことだと思うんですけれども、事業を引き継いでもっと新規事業を展開できるようにやらなきゃいけないというのがまず一つの課題として残っているんじゃないかということを一つ申し上げたいと思います。
 そしてもう一つ、根本的な事業を承継しない理由は、もう一つ次にあるのは、収入が低いからというのがあるんですね。収入が低いから。
 実際に事業者、経営者の収入がどれだけ落ちたかというデータをみますと、これ私は調べてびっくりしたんですけれども、一九八五年に事業者と雇われている方々の収入を比較すると、製造業では約経営者が雇用者の一・五倍ぐらいあります、収入が。ところが、二〇〇五年のデータを見ると〇・六倍なんですよ。経営者の方が雇われている方より収入が少ないんですよ。いや、本当に、これはもう。これは中小企業庁のデータですよ。自分が今サラリーマンで働いていて、経営者になったら給料が落ちるから事業を継承しないということをおっしゃっている。ですから、本当にこの問題をもっと深めていくためには、中小企業の新規展開をどんどんすること、そしてまた中小企業の経営者がきちんとした収入を上げられるようにしなきゃいけない、これは質問ではございません、ということを是非やっていただきたいです。
 ちょっと長官にお聞きするというか、大臣、いかがですか、これ。そこが大きいんですよ。中小企業の経営者が夢を持って新規事業を展開できる、将来性がありますということと、もう一つは収入、今こんな勢いで落ちています、経営者の収入は。だからだれも継がない。その根本的な問題に対して対応していただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) 親の事業を継ぐためには、もちろん物質的な欲求以外の志は当然あると思いますが、しかし現実問題として、勤めている状態から親の事業を継いだと、給料は下がるし苦労は増えるということになると、なかなかそういう思い切った転身ということができないのは事実であります。
 中小企業が独自に自社製品をメーカーとして開発している場合は別として、多くが大企業の協力企業としてやっているわけでありますから、その適正な下請取引の関係を樹立をしていって、大企業と支える中小企業がウイン・ウインの関係を構築していかなければならないというのが私どもにとっての最大の課題であると思います。
 それからもう一点は、この連綿とした事業の継続、未来永劫続けていくということは大事なんですが、ただ、親の事業を同じように続けていくだけではなくて、自身がアントレプレナーシップを持ってそこから脱するというやっぱり意欲も大事だと思います。成功している人は、単に親の仕事をそっくり継いでいるだけではなくて、そこから一段飛躍している姿があります。そのための連携が必要だと思うんです。
 このつながり力拠点というのは、自分がおやじの跡を継いだら、おやじはできなかったけれどもこんなことに挑戦してみたいという、夢をかなえるような人材をそろえたいというふうに思っておりますので、単にそっくりそのまま継ぐんではなくて、可能性を自分が持てるという意味を理解してもらいたいと思いますし、その夢をかなえるためのサポート体制をしっかりしていきたいというふうに思っております。
○藤末健三君 是非、中小企業の政策、もっと強化していただきたいなと。今回の法律は本当にすごい一歩だと思うんですが、やはり中小企業の事業の承継ということを深く考えたときには、もっと全体的な中小企業が夢を持って経営できる、そしてある程度見返りもあるという、収入もあるというようなやっぱり環境をきちんとつくっていくことが一番重要じゃないかと思っております。
 是非もっと踏み込んだ中小企業政策、やはり中小企業の政策を申し上げますと、今中小企業は会社数でいくともう九九%を超え、雇用でいくと大体七四%の雇用を支えていただいていると。一方で、予算を見ると、今年度予算は大体千七百億ですよね。全体の国の予算が八十兆ある中、その〇・二%しか使われていないという状況は私は非常におかしいんじゃないかなと思って今政治をさせていただいていますんで、是非お役所の方々も抜本的なやっぱり中小企業政策を転換していただきたいと。どんどんどんどん、私はこのまま行くと、この法律もすごく意義がある法律で大きな一歩だと思うんですけれども、根本的に事業の承継というものを進めるために、やっぱり中小企業がもっとみんなが夢を持って経営できるような環境をつくっていただくことが最も重要だということを申し上げさせていただきたいと思います。
 法律の中身に移らさせていただきますと、今回、法案におきましては、民法の特例ということで、合意の対象が、生前贈与された株式等については八〇%の納税猶予ができるというふうにしていただいたと思います。これ、すごい大きな一歩だと思います。しかしながら、将来的には、これは生前の株式譲渡に限定されているわけでございまして、将来的には遺言によって後継者に相続させるものもこの合意の対象というふうにしなければいけないんではないかと思っております。
 実際にこれ、こういう中小企業の遺言なんかを書かれている方に話を聞いたことがございまして、何かというと、多くの経営者の方々は、俺は元気だと、遺言なんか書かないよという方も非常に多くございまして、突然何らかの事故があったときに事業が継承できなくなるということを聞いております。ですから、将来的にこの遺言による後継者の相続も合意の対象とすべきではないかと思うんですが、その点についてはいかがでございましょうか。お願いします。
○政府参考人(高原一郎君) お答え申し上げます。
 この法案の中にございます民法特例に関する御質問だと思います。
 いわゆる先代経営者から後継者の方に株式を移転する手段といたしましては、いわゆる生前贈与だけではなくて、委員御指摘のとおり遺言によって相続させる方法というのもございます。ただ、遺言につきましては、遺言者の最終的な意思を尊重するということから、遺言者がいつでも自由に撤回ができるということになってございます。したがいまして、遺言によって後継者が取得する予定の株式につきまして民法特例に係る合意の対象とできるといたしましても、その後、当該遺言が撤回をされていたりすれば、当該合意は事業承継の円滑化に資さないということになるわけでございます。
 民法特例でございますけれども、基本法たる民法の根幹をなす遺留分制度の特例でございますので、その適用対象は事業承継の円滑化につきまして真に必要なものに、範囲に限定をする必要があると考えておりまして、遺言によって相続する株式につきましてもこの合意の対象とすることで事業承継の円滑化を実現するためには、遺言の撤回というようなことを制限するという必要がございますので、遺言者の最終的な意思の尊重という現在の遺言制度の趣旨を踏まえますと、そこは慎重に検討する必要があるんではないかというふうに考えております。このため、本法律案につきましては、民法特例に係る合意の対象にすることができる株式につきましては、後継者が先代の経営者からの贈与によって既に取得したというものに限定をさせていただいたということでございます。
 以上でございます。
○藤末健三君 私が今お聞きしている範囲で申し上げてはいけないと思うんですけれども、やっぱり経営者の方々はもう自分で現役でどんどんどんどんやろうという意欲が高い方が多いとお聞きしておりまして、そういう方が何らかの事故なんかに備えたことをやっぱり法的にも準備していただくことが将来的には必要だと思いますし、また、もう一つお願いがございますのは、この制度をやっぱりきちんと徹底して広めていただきたいと思っております。
 恐らく中小企業の方々はもう皆さんお忙しいんでなかなか、商工会等にも入っていない方もおられるんですよ、正直に申し上げて。皆様、商工会中心になさいますけれども、そういう方々にもきちんとこの制度を普及していただき、そして生前にやっておかなきゃいけないんですよということをやはり徹底していただきたいと思っております。
 また、先ほど私の方から、今この中小企業の事業の承継につきまして、東京商工リサーチの統計を申し上げましたけれども、二十年前までは親族への承継が九割あったものが今は六割に減り、親族外の承継が四割になっているということを申し上げましたが、その親族外の事業承継、非常に大きな問題がございます。それは何かと申しますと、多くの中小企業が、社長が、経営者が個人資産を担保にしていると。社長が保証人となって企業の、会社の借金を借りているという場合が、何と調べますと、小規模企業ですと三七・六%、中規模で三分の一ある三三%が社長が個人担保をしているという状況でございます。
 何が問題かと申しますと、私の実際にお付き合いさせていただいている会社ですと、今は大体年商が百億ぐらいありまして、利益が十億円ぐらい出ていると。借金が幾らあるかというと二十億なんですよ。二十億は全部社長が個人担保で借りているという状況でございまして、これをだれか他人に承継しようとすると、その二十億の担保もその人に持ってもらわなきゃいけないという形になっています。それがあるからなかなか事業が引き継げないということで、七十超してもまだ事業をされているという状況もございます。
 私が申し上げたいのは、既に経済産業省の方が事業承継ファンドというものをつくっておられます。実際にこの問題の解決策は何かというと、個人担保をもう一回外さなきゃいけない。個人、社長が、経営者が担保をしている、保証しているものを一回外して自由な、一回担保を外した上で新たに人に来ていただき事業承継する、きれいにするという必要がございますが、方法としては、ファンドがお金を出し一回個人保証を外して、それからきれいにした上で事業承継するということで、もう既にファンドをつくっていただいているわけでございます。
 非常に私はこのファンドは意味があるなと思っておるわけでございますが、一方で実績を見てみますと、ほとんどございませんで、たしか四社ですよね。今までの実績が、今から約二年前につくっていただいたわけでございますけれども、四社しかないという状況でございまして、これは、この四社、四件しかないという状況をどう見られるかということと、今後このファンドをもっと使うべきじゃないかと思うんですけれども、その機能拡充についてどのように考えておられるかということをちょっと教えていただけないでしょうか。お願いします。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、中小企業に対するリスクマネーの供給という観点から、民間の金融機関の補完でありますとかあるいは資金供給の呼び水といった観点から、中小機構によりましてファンド出資事業というのを取り組んできております。ベンチャーファンドとか再生ファンドとかいろいろありますが、御指摘の事業承継ファンドにつきましては現在四件ファンドを組成しております。その間の投資実績は六社でございます。
 具体的な例で申しますと、例えば親会社の意向で閉鎖を迫られたと、そういう工場の従業員が、いわゆるEBOという格好で親会社から買い取る資金につきましてこのファンドが資金供給をして、従業員が今度は新たな経営者として運営されているというふうな例もございます。
 それから、本法案の中におきまして、従来は個人には政府系金融機関から資金が出せませんでしたが、そういう事業承継の場合については、その代表者個人に、これは親族とは限っておりませんで、親族外の方ももちろん結構でございますが、そういう方にも資金供給ができるような、そういう仕組みもこの法案の中に準備いたしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもこのファンド、これを通じまして、先ほど委員御指摘のようなケースに円滑にあるいは柔軟に対応できるような仕組みを、充実に努めていきたいというふうに考えてございます。
○藤末健三君 是非やっていただきたいと思います。やっぱり今回の政投銀の個人に対する融資ができるようになったというのはもう本当に大きな一歩だと思いますが、一方でやっぱりファンドの方が自由度が高いと思いますので、融資とこの投資的なファンドの組合せをうまくもっとやっていただければと思います。
 また、これは金融庁にお聞きしたいんですけれども、これはファンドの話でございますが、同時に、事業承継をこれを円滑にするためには、先ほど申し上げましたように経営者の個人負債を一回消さなきゃいけないというお話を申し上げましたが、その手法として非常に有力なのが株式の上場でございます。株式を上場することによって株式を流通化させることができますので、それによって経営権を容易に移すことができるようになります。
 実際に、私は、我が国のこの中小企業の株式上場の状況を見ますと、アメリカや他国に比較しますと非常に数が少ない状況になっておりまして、何らかの形で中小企業に資金を提供する、そして事業承継を行うという意味の株式市場が必要だと思うんですが、金融庁の方にお聞きしたいんですけれども、中小企業に向けた株式市場などを考えることをやっておられるかどうかということを教えていただけませんでしょうか。お願いします。
○副大臣(山本明彦君) 取引所開設ということにつきましては、市場に上場するということは基本的には企業の資金調達を容易にするということでありまして大変いいことでありますけれども、逆に、国民の皆様からの大事な財産を扱うわけでありますので、取引所の責任として、しっかりとやはり、それは中小企業用のものをつくるということよりも、やはりまず投資家保護ということも考えなければいけない。企業のためだけではなくて投資家保護を考えなければならぬ。
 こういったことでありますので、今いろんな市場を見てみますと新興企業向けの市場も用意されておりますので、例えば、必ずしも黒字でなくてもいいところもありますし、総資産額が五億円ぐらいでいいというところもありますし、そういったものを見ていただきまして、まずは今の取引所を是非御利用いただきたいと、こういうふうに考えているところであります。
○藤末健三君 山本副大臣に私は申し上げたいことが一点ございまして、アメリカがすべていいとは限りませんけれども、アメリカの状況を見ますとピンクシート市場というのがあるんですよ。それは何かというと、小規模中小企業でも株式を流通させ、株を渡すことによって出資でお金を調達できるんです。融資じゃなくて、借りるわけじゃないです。そういう市場があるがゆえにいろんな起業が起きてきていると。
 今、中小企業の開業率、廃業率を見ますと、廃業率はもうどんどんどんどん上がっているんですよ。開業率はどんどんどんどん落ち込んでいる。もうそれが明確になっています。
 なぜそうなるかというと、お金が回っていないからですよ、簡単に申し上げて。金融庁はやはり、投資家保護、投資家保護とおっしゃっていますけれども、投資家保護も重要ですけれども、お金を使うところにお金を回さなければ僕はどうしようもないと思うんですよ。いや本当に、金融庁の設置法を是非金融庁の方は読んでいただきたいですよ。金融庁の仕事には産業の育成とかそういうのも入っているんですよ、本当に。投資家保護だけじゃありません、これは。
 私は、後でも御質問申し上げますけれども、投資家保護、投資家保護といって、例えばライブドアの後にどれだけの企業が上場できなくなったか。今、マザーズとかヘラクレスという新興市場に上場している企業はもう悲鳴を上げていますよ、今。後で申し上げますけれども。
 考えていただきたいんですよ。中小企業が銀行からしかお金を借りるしかお金を調達していく道がないんです、今。アメリカは、株を発行して、大きな何万社という、本当に、大したチェックもされませんよ、それでも株を出して個人のリスクでお金を出しているんですよ、アメリカでは。なぜ日本でできないんですか、それが。お願いします、それは。是非検討してください。
○副大臣(山本明彦君) 金融庁といたしましては、そういった点も含めまして、中小企業ということではありませんけれども、プロ向け市場を開設するということを今考えておりますので、そういった点では、ある程度は、プロ向けでありますからディスクローズもある程度限定されますし、規制も厳しくなくなるという形のものは考えております。
○藤末健三君 プロ向け市場のことはもう重々勉強させていただいていまして、私はこの委員会でも申し上げました。
 ロンドンのストック・エクスチェンジへの株式市場のAIMという、オールターネイティブ・インベストメント・マーケットというAIM市場というのを私実際見てきたんです、ロンドンで。そういうものをつくるべきだというのはこのところでも申し上げましたけれども、そのプロ向け市場、今金融庁が想定されているプロ向け市場は、今マザーズとか上場している企業にしか対応できていません。本当に地方で地場で一生懸命頑張って、下請とかで頑張っている企業は対象にならないんですよ、プロ向け市場は。本当に今必要なのは、一生懸命頑張っておられる、ある程度規模が小さい、成長力もそんなにないですよ、数%しか成長しないけれども、お金が必要な企業はいっぱいある。そういうところに資金を提供する手段を私は検討していただかなければいけないと思います。いかがですか、副大臣。
○副大臣(山本明彦君) 先ほど申し上げましたように、今全国各地に取引所もありますので、よく見てみますと非常に融通性のある上場をしておりますから、是非そういったところを御利用いただければというふうに考えております。
○藤末健三君 私はずっとしつこく言い続けますけれども、本当にこういう日本の産業を支えてくださっている中小企業に対して銀行融資以外の資金提供の手段を金融庁はつくらなきゃまずいと思います、私はこれは。経済産業省の責任じゃないですよ。
 今金融庁の方がおっしゃっているのは何かというと、投資家保護、投資家保護。投資家保護というのは、人間でいうと腸みたいなものですよね、栄養を吸い上げて流すところ。そして、市場が心臓に当たります。ポンプです。血を流す。何をおっしゃっているかというと、内臓ばっかり大事にしましょうといって、本当に血が必要な、お金が必要な企業のことを考えておられないんですよ。
 今本当に資金が必要なのはどこか。大企業はある程度お金があります、利益が上がっているから。中小企業はお金がなくて困っているわけじゃないですか。そして、政府金融機関は民営化されますよと。じゃ、だれが中小企業に資金を提供するのか。私は、やはりある程度リスクを取れる、一般人の方々がリスクを取って中小企業に資金を提供するような場を絶対つくるべきだと思いますが、いかがですか。
○副大臣(山本明彦君) 資金調達、いろんな方法があります。今、銀行のほかにという話がありましたけれども、そういったことも踏まえまして、地域密着型金融機関という形で、金融庁としては一番地域に密着した金融機関に地元の中小企業の皆さん方が困らないような形で融資できるような指導をしておるところであります。
○藤末健三君 山本副大臣、今から申し上げますけれど、先ほどAIMみたいなプロ向け市場をつくりますという話をおっしゃいました。そして、新興のいろんな市場、マザーズとかヘラクレスのことをおっしゃいましたけど、今ヘラクレスとマザーズは機能していると思われますか。これちょっと質問が変わりますけれど。いかがですか。機能してるかどうかですよ。
○副大臣(山本明彦君) 実際に売買高は減少しておるというふうには思っておりますけれども、これ、選択するのはそれぞれやはり投資家でありますし、実際に上場にふさわしいかどうかというのを審査するのは、これは取引所、責任がありますんでしっかりと審査をするということの結果、取引が減ってくれば当然、機能していないということではなくて、これは投資家と企業主のこれはそれぞれの考え方だというふうに思います。
○藤末健三君 それは非常に無責任ですよ。
 今マザーズ、ヘラクレスというのは、二〇〇五年のピーク時の三分の一以下、今四分の一ですよ、取引高。どういうことかというと、今マザーズやヘラクレスからは資金が調達できないんですよ、上場している企業が。一方、何が起きているかというと、ライブドア以降どんどんどんどん日本版SOX法ができ、会計検査はどんどん厳しくなっている、監査が。社長は何のために働いているかって、会計監査のために、報告書を書くために必死こいて働いている感じになっていますよ、今、新興企業は。そういう現状を是非見てください。
 投資家保護は大事です、確かに。しかし、一方で、そのお金を流す先のことも考えなければ、今どんどんどんどん筋肉に縛りを入れて、もう体が動かなくなっていますよ、みんな。血が流れてませんもの、企業に。その状況を変えなきゃいけないし、金融庁は私は変える責任があると思う。投資家保護、投資家保護とおっしゃる、それは大事かもしれない。しかし、お金を必要としているところにお金を流さずして何の金融マーケットですか、何のためにあるんだって、金融は。ということを是非考えていただきたいと思います。少なくとも、今私の思いは、新興市場、ピークの四分の一程度しかもうお金が流れなくなっていると。その大きな原因は、一つは厳し過ぎる規制に私はあると思います。やはりそのところを変えていただきたい。
 実際に、私がお付き合いさせていただいているベンチャー企業がどうなっているかというと、今決算を迎えています。日本版SOX法が出されて何が起きているか。どんどんどんどん会計の公開基準が変わるんですよ。監査会社がどんどんどんどんきつくするものだから。そして、監査基準が変わるものですから、売上げの予定を下げなきゃいけない。そうすると、売上げの予定を下げると何が起きるかというと、公開基準を満たさなくなって公開禁止になっちゃうと、そういう事例がもう生まれています。
 じゃ何のために、投資家のために公開基準をきつくし、どんどんどんどん公開させる。そして、監査の基準をきつくし、ちょっとでも問題があるものは売上げに上げちゃいけないよって言われる。そして企業は、上場していたものが上場できなくなりましたと、そういう事例がもう生まれています。それで本当にいいかどうかですよ。
 それ、副大臣いかがですか、考え方の問題なんですよ。投資家保護、投資家保護と言いながら、どんどんどんどんきつくなっていく。企業は情報公開しなきゃいけない。そうすると、企業はお金が必要なのにお金を取れなくなってしまう。それじゃ何のために市場があるのかという話ですよ。その点いかがですか。副大臣のお考えをちょっと教えてください。
○副大臣(山本明彦君) 市場というのは信頼を受けなければやはり駄目でありますんで、そういった意味で一般の、また投資家保護と言われるかも分かりませんけれども、投資家から見まして情報の非対称性がありますので、やはり情報公開はしっかりとしてもらわなけりゃいけない、そのためにはある程度規制を掛けていかなければ、これは市場として成り立たなくなってくる、そんなふうに判断をしておりますので、厳し過ぎることはいけないかも分かりませんけれども、やはり厳しくすることが投資家に安心感を与える。投資家に安心感を与えなかったら投資家からお金集まりませんので、幾ら企業が資金調達しようと思っても、そこでどうしてもそごが起きてくる、こういうふうに思っております。
○藤末健三君 私は、投資家のためとおっしゃいますけれど、実際に海外では投資家が情報が足りない分もリスクを取って投資しているわけじゃないですか。投資家に必要なものは何かというと、リターンですよ。ですから、情報開示、情報開示、それは必要かもしれないけれど、リスクを取っても、情報が足りなくてもリスクを取って投資をする人がいるわけじゃないですか。そういう人たちに対して、例えば、中小企業、情報開示能力ないかもしれない、しかし、中小企業に対して、じゃ私はリスクを取ってお金を出しましょうという人たちのために僕は市場をつくっていくべきだと思います。もう水掛け論になるからこれ以上は申し上げません。
 ですから、本当にどんどんどんどん企業に対して情報開示の義務を課していくということだけで本当にいいのかどうかというのは、是非とも、政策の大きな考え方、哲学の問題でございますので、議論していただきたいと思います。
 私は、上場審査において細かいところをチェックするよりも、ガバナンス、企業がきちんと会社を法律にのっとり、制度にのっとり統治しているかどうかということを、仕組みの方をきちんと見るべきだと思いますが、その点いかがですか。
○副大臣(山本明彦君) 今の金商法の改正、四月から施行されておるところでありますけれども、そこで内部統制等も、先ほどからお話ございますけれども、内部統制等もしっかりしていただくというような形で厳しくなっているところはあるというふうには考えております。
 ガバナンスの審査につきましては、これは最も基本的な話でありますので、上場審査としてガバナンスをしっかりする。例えば、東証におきましては、企業のコーポレートガバナンス及び内部管理体制の有効性、こういったものを審査するということで審査基準になっております。
○藤末健三君 是非ガバナンスの審査をきちんとやっていただきたいと思います。
 私は、どちらかというと、いろんな細かい情報の開示よりも、どういう仕組み、会社が統治仕組みになっているかという方が大事だと思っております。
 事業承継の話にちょっと戻らさせていただきますと、二つのことを財務省にお聞きしたいと思っております。
 一つは、今回、事業承継の税制、八〇%の納税猶予だったわけでございますけれども、なぜこれを一〇〇%にしなかったかということでございます。
 これは何かと申しますと、アメリカやイギリスの事例を見ますと、他国は一〇〇%の、税金は一切掛かんないというような制度もございますし、また、アジアの国々を見ますと、事業承継に対して税金が掛かっていない国がほとんどでございます。
 ですから、やはり私は、特に製造業においては、中国やアジアの国々との競争にさらされているわけでございますので、一〇〇%の納税猶予を行うべきだと思うんですが、その点につきましてはいかがでございましょうか。
○大臣政務官(小泉昭男君) ただいま藤末先生から大変な御質問をいただきまして、先ほどから伺ってまして中小企業に対する先生の姿勢が私は本当にすばらしいものがあるなと、こういうふうに思っております。
 御案内のとおり、現状は一〇%、相続の段階で、今一〇%の減額になっているわけでありますが、これを八〇%に今回考えているわけでありまして、これは、もう御存じのとおり、御発言にもございましたけれども、地域経済の活力の維持、そしてまた雇用の確保の観点から極めて中小企業の位置付けは重要でありまして、本法律案の制定によりまして、事業承継に係る総合的な支援の法的枠組みを整備していこうと、こういうことでございまして。
 このことを踏まえまして、現状、先ほど申し上げましたとおり、一〇%を八〇%にしていこうという、こういう考えを考えているわけでありまして、相続税も含めまして税制面、これ大事なことは、課税の公平性や中立性、これ極めて重要でございますので、この相続税の納税猶予制度を二十一年度改正で創設することにしていきたい、こういうことでございますが。
 このために、非上場株式に限らず、事業用資産についてもこれを完全に非課税にすることは、これは事業用資産を持たない方々とのバランスがございますので、公平性の部分からこの辺のところがかなり重要なポイントだと思っておりまして、こういう観点から八〇%という、こういう方向で考えているわけでありますので、御理解いただきたいと思います。
○藤末健三君 是非とも今後一層の拡充を御検討いただきたいと思います。
 これは小泉政務官にお願いなんですけれども、先ほどもお話ししましたように、もう中小企業のことよく御存じの政務官でありますので、やはりこの制度を徹底していただく必要があると思うんですよ。ですから、そのためにはなるべく早く制度設計を明確にしていただいて、そして是非早め早めに中小企業の方々、特に小規模企業の方々にこの制度を徹底させていただきたいと、これはお願いでございます。是非早く制度を設計していただき、そして中小企業庁とかと連携をしていただきまして、多くの方々に知らしめていただきたいと、徹底していただきたいということをお願い申し上げます。よろしくお願いします。
 それで、続きまして、今回中小企業の承継とはちょっと関係ない話でございますが、中小企業の中に含まれますのがガソリンスタンドというのがございます。
 私は今、民主党におきましてこの道路特定財源の担当をさせていただいておるわけでございますが、この四月一日にガソリンに掛かっていました暫定税率が切れまして、ガソリンスタンドの方々はガソリンの値段を約二十五円安くされています。これは何かと申しますと、ガソリンスタンドの方々からも何社も話をお聞きしたんですが、大体二週間前に仕入れている、タンクが非常に大きくございますので、大体二週間程度前に仕入れて、空になるまで大体二週間ぐらいは掛かるということでございまして、何かと申しますと、四月一日から売り始めたガソリンは実は二週間前に税金を払って仕入れたものになっています。ところが、それをもう四月一日から二十五円安くして売られている。
 これはある推定でございますが、ガソリンスタンド業界が被った、かぶった損失は大体四百億から五百億あるという推定がございます。四百億から五百億の損害があると。何が大事かと申しますと、今も新聞等に書かれておりますが、この暫定税率がまた戻るのではないかということが言われているわけでございます。
 私はこれは財務省にお話をさせていただきたいんですけれども、このガソリンスタンドが被ったこの損失でございますが、これに対して暫定税率を払戻しするということが制度的には可能ではないかと思っておりますが、財務省にお聞きしたいんですけれども、制度的に可能かどうかをちょっとお聞かせいただけませんでしょうか。お願いします。
○大臣政務官(小泉昭男君) 先生御指摘の部分でございますけれども、これ多分戻し税の部分だと思うんですね。
 これは何回もこういう話は出るわけでありますけれども、政府といたしましては、政府提出の税制改正法案が年度内に成立する、これが大変重要でございまして、国民経済、生活の混乱を回避するためにも最も有効な方策と考えまして、ぎりぎりまで努力を続けてきたわけでありまして、結果として大変残念に思いましたが、年度内の成立に至りませんでした。そういう関係で、これはガソリンスタンドのみならず地方公共団体にもかなり影響が出ているということでありまして、この中で特に先生御指摘のガソリンの流通関係者の方々には大変な御迷惑をお掛けする結果となってしまったわけでありまして、これは極めて遺憾に思うところであります。
 このお尋ねの部分は、多分過去に酒税の改正の際に行ったように、実際の返品がなくても返品したものとみなす方法でガソリンスタンドに揮発油税等を戻すべきではないかと、こういう趣旨ではないかなと、こういうふうに思いますが、このような戻し税の実施に当たりましては、もとより輸入ガソリンに係る法律上の手当てが必要でございますし、さらに、四月一日を徒過した現在におきましては、四月一日時点の手持ち在庫はそのまま返品できる状態にございません。こんな関係から、国産ガソリンについても法律上の手当てをなくしてこれを運用で返品したものとみなして戻し税を実施することは大変困難であると、こういうふうに考えておりまして、その上で政府としては、戻し税を実施するために法律上の手当てを行うこと、これをもし考えた場合、四月一日以降、それぞれのガソリンスタンドで価格対応が行われ、区々の価格設定がなされた中で、一律に戻し税を行えば不公平な結果となりかねないという、こういうことになっております。
 現実として、この戻し税につきましては、大変慎重な検討を要するという、こういうことに考えております。
○藤末健三君 ほかの国会の審議でも財務省の答弁を見ていますと、もうできないできないということをおっしゃっておられますけれども、私はやはり、ガソリンスタンドの方々がこれだけの損失をかぶっている状況で、ある程度は私はできるんじゃないかと。
 先ほど、いろんな業者の油が混ざっているとか、あと輸入の油がということをおっしゃったんですけれども、金融庁の方知っています、この輸入の油の率が何%か、全体の。金融庁の方、おられたら答えていただけませんか。御存じですか。どうぞ。
○大臣政務官(小泉昭男君) 先生御指摘の部分は多分一・六%程度かなと、こういうふうに思います。
○藤末健三君 ですから、皆さん聞いてくださいよ。一・六%の部分が把握できないから、ガソリンスタンドは税金払い戻してやらないと言っているんですよ。
 調べると、石油のスタンドはPOSがありますので、皆さんも大体何リットルか全部出るじゃないですか、細かく一・何リットルまで。ですから、石油の量はもうほとんど把握して残っているんですよ、データは。あと、税法上、製油所からスタンドに運ぶときも細かく何リットルというところまで全部データが残っています。ただ、分からないのはその輸入のガソリンなんですよ。一・六%あるから、把握できないから、税の公平性を欠くから、戻し減税はできないとおっしゃっているわけでございますけれども、いや、これ、小泉政務官、本当にガソリンスタンドの方なんかは多分お知り合いおられると思うんですよ。どれだけ苦労されているか、皆さんが。
 私は、是非これ、政治のイニシアチブでこのガソリンの税金を戻すということを深く検討していただきたいと思いますが、いかがですか、小泉政務官。
○大臣政務官(小泉昭男君) 先生御指摘のとおり、私もガソリンスタンド、大分知り合いが多うございまして、大変私も心配しておったんですが、先ほど申し上げましたとおり、期限を過ぎてしまったということで、こういう問題が生じてきたわけでありまして、今一・六%だから、それを何とかカウントできるんじゃないかと、調べることができて、それは別に計算の上でできるんじゃないかと、こういう御指摘じゃないかなと、こういうふうに思いますが。ただ、この輸入ガソリンのシェア一・六%といいましても、これは戻すことはできませんからね、輸入ガソリンは。そういう関係で、やはりちょっと無理があるんじゃないかなと、こういうふうに思います。
○藤末健三君 政務官、ウイスキーの戻し減税をしたときに洋酒というのがあったんですよ。外国から持ってきたウイスキーが、これは戻しました、税金を。どうやって戻したか。みなし戻しをやったんです。海外から入ってきたガソリンであっても、洋酒、外国ウイスキーと同じような扱いできるんですよ、政務官。調べています、私、そこまで。
 いや、政務官、もうこれ以上はもう時間あれですから申し上げませんけれども、お願いを一点だけ。財務省の方々に踊らされないでくださいよ。こっちも調べているんですよ。本当に今ガソリンスタンドの方々がどういう苦しみを浴びているか。零細ガソリンスタンドつぶれてしまいます、このままでは。
 本当に政務官が財務省の人たちを指示して、本当にこの一・六%が外国に戻さなきゃいけないのかと調べてくださいよ。ウイスキーのときは、洋酒が入ってきたやつをみなし戻しでやっているんですよ、ちゃんと。細かいところどんどんどんどんやっていけばやれます、これは絶対。必ずやれる。是非お願いします。
○大臣政務官(小泉昭男君) 先生にそういうふうにおっしゃっていただいて、そういう何か方法があるのかなと、こういうふうに今一瞬思ったわけでありますけれども、この一・六%以外に、四月一日もう過ぎちゃっていますので、そういう関係から数量の把握がかなり難しいということ。それからあと、この準備が、酒税のときと違って、その準備期間が全く持てない状況の中でこれを今急に進めるということは、遡及することもまず不可能だと思うんですね。
 そういう観点からかなり難しいという、こういうことで御理解をいただきたいなと、こういうふうに思います。
○藤末健三君 小泉政務官、是非ガソリンスタンドに行かれてください。もう全部伝票残っていますから、データ、これは。いや、もう通産省からも改正案出してもらいたいぐらいですよね、本当に、ガソリンスタンドを守るために。
 いや、本当に現場に行けばデータ残っているんですよ。だって、私たちがガソリン買うときに全部伝票に四十・何リットルのところまで出ているじゃないですか。データ残っています、これは。私は現場に行って話を聞いてきました、これ。
 ですから、把握できないというのは、それは税金を戻したくない財務省の意見なんですよ、本当に。ですから、それ是非政務官、調べてください、是非とも。これは財務省の、税金を戻したくないですから、絶対戻せない理由だけはおっしゃるはずなんですよ。現場に行って、本当に困っている方々の声を聞いていただければ、これは絶対戻し減税できます、間違いなく。それは私が実際に話聞いて、見てきましたので。それを是非、政務官、検討してください。お願いします。(発言する者あり)いや、もうこれお願いで終わらさせていただきます、もう。お願いします、是非とも。
 もう一つ大事な問題がございまして、今ガソリンの値段が高騰しまして、一バレル当たりもう百十五ドルになったと。ある金融機関の予測では二百ドルを超すと、一バレル当たり、というデータもございます。
 そういう中で今中小企業がどういう状況かというと、燃料や、あと鉄鋼、材料がどんどんどんどん値上げされていると。今東京を見ますと、九割の中小企業が燃料や原料の値上げで苦しんでいると。そして、そのうち、また九割が燃料や原料が値上げされたにもかかわらずその値上げを価格転嫁できてないという状況がございます。
 是非、この問題に対する取組について、中小企業庁及び公正取引委員会の方から対応についてお話をお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(荻原健司君) 原油価格が高騰をしておりまして、大変中小企業の経営が厳しいということ、先生今九割というお話がありましたけれども、私どもも同じ認識を持っております。こういう状況の中で、その事業環境を整備するために、下請適正取引等の推進に取り組んでいるところでございます。
 具体的に申し上げますと、下請法の強化、取締りの強化のために、昨年度は十三万社に対して行った書面調査というのがあるわけなんですが、今年度はこれを四万社増やしまして十七万社に行っております。なかなか元請、下請の関係を考えますと、これはやはり役所がやった方がいいということで、こういったことを強化をしていきたいと思っております。
 また、他方、中小企業の中長期的な発展のためには、このような取締りの強化だけではなくて、やはり元請、下請間の望ましい取引関係の構築、ここが重要だと考えております。このために、業種ごとに下請適正取引ガイドラインを策定するとともに、ベストプラクティス集、これを十万部作成をいたしまして、啓発に努めております。
 いずれにしましても、また、四月の一日から全都道府県に下請かけこみ寺を開設をいたしまして各種相談に応じているところでございますけれども、今の先生の御指摘も踏まえまして、またこういう現状を認識している中で、こういった取組を更に強化していきたいと思っております。
○政府特別補佐人(竹島一彦君) 公正取引委員会でも下請法の執行については最大限の努力をしてきているつもりでございまして、具体的な調査につきましては、今御答弁がありましたように、中小企業庁と公正取引委員会が折半をいたしまして、公正取引委員会の方も全部で二十万社、大企業が親に当たるものが三万社、下請に当たるものが十七万社ぐらいに調査を掛けまして、積極的に違反事実の発掘に努めているということでございます。
 今、原料高、それから燃油が上がった、それがなかなか転嫁できないということが言われていまして、これは具体的には買いたたきということになるかならないかということでございますが、最近の調査では、その辺もきちっと焦点を当てまして、そういう事実があるかどうか。我々は、買いたたきについては二つ判断基準があって、ほかよりも非常に著しく低い価格をのまされているかどうかという問題と、その決定過程が一方的かどうかということに着目して見ておるわけでございますが、これからも是非先生方の御協力もいただいて、なかなか下請事業者というのは、親にその情報が伝わると後で報復を受けるんではないかということを心配する余り、なかなか我々のアンケートなり調査に対しても必ずしも一〇〇%回答してきているわけではない。それを何とか上げようとしているんですが、我々は具体的な事例が必要で、転嫁できないできないと、こう言われましても、転嫁できない人は具体的にどことの関係でそうであるかという個別の事実をちゃんと言ってきていただかなければどうにもならないわけでございます。
 そういう点、若干最近の風潮は、ただそういうことをおっしゃっていて、これだけ当局として是非言ってきてくださいと言っているにもかかわらず、そういう調査をお願いしているにもかかわらずきちんと言ってこないと。それで、団体であるとかいうところに困った困ったということを言っておられる。そもそも、やはり中小事業者といえども独立した事業者ですから、もう少しきちんきちんとした対応をしていただきたいなと。そうすると、当局の取締りとうまく相乗効果が出ると思うんですけれども、今のところ、そこがまだ不十分かなというふうに思っております。
○藤末健三君 是非中小企業庁と公正取引委員会の連携を強めていただくとともに、あと、竹島委員長に本当にお願いしたいのは、やっぱり同じようなことをお聞きします。実際に、話をしたいんだけれども報復が怖くて話を入れられないということを、僕、実際に会った方がおっしゃっていました、もう本当に大変だと。ただ、公正取引委員会とかどこかに言いたいんだけれども、名前を挙げては言えないと、そうすると報復されるかもしれない。
 ですから、是非、ちゃんと通告しても報復されないんですよということが徹底的に分かるようなお伝えの仕方とか、あと事例をきちんとつくっていくということをやっぱりやっていただきたいと思います。今下請法のいろんな運用、いろんなところに眺めていただいて、その調査をすること自体で牽制になっているというのも私は確かに正しいと思いますけれども、やはりいろんな事例を摘発して、ああ、こういうものだったらちゃんと摘発してくれるんだという事例をもっと積み重ねていただきたいと思っております。
 また、この中小企業の問題につきましては、原油高、燃料高の話がございますけれども、もう一つ私が注視していますのが、中小企業の民間金融の貸出しがどんどんどんどん減っているという中で、リレーションシップバンキング、これ金融庁がよくおっしゃっているものでございますが、そういうものを強めていくと。地域の金融機関が地元の中小企業を見ていただくということを進めていくということは非常に重要だと思っております。
 ただ、問題は何かと申しますと、この三月末、三月三十一日で金融機能強化法という法律が失効しました。これは、地域のリレーションバンクなんかを救うような法律でございまして、これが三月三十一日に失効した状況でございます。
 今回、事業承継のお話も関係するわけでございますけれども、地元の金融機関がきちんと安定した経営ができるようにこの金融機能強化法をもう一回制定すべきだというふうに考えるわけでございますが、金融庁の方、もしよろしければ御意見いただけますでしょうか。お願いします。
○副大臣(山本明彦君) 委員御指摘のように、今年の三月で公的資金の注入の申込期限が来たということであります。十六年時点はどうだったかといいますと、やはりまだまだ地域の金融機関にとりましては、特に経営事情も大変でありましたし不良債権も多かったということもありまして、自己資本の調達に非常に難しさがあったということもありましてこの金融機能強化法を制定したわけでありますけれども、大分この間で状況が変わってまいりました。自己資本比率を見ますと、地域銀行が九%から一〇・五%へ上がっておりますし、不良債権比率が六・九から三・九%まで下がってきております。信用金庫におきましては、自己資本比率が一〇・七から一一・九に上がっておりますし、不良債権比率も九%から六・五へ下がってきたということで、非常に体質が強くなってきておるわけであります。
 今までの実績、この間の実績はどうだったかといいますと、御承知だと思いますけれども、二件でありまして、紀陽銀行ホールディングと東和銀行の二件であります。これだけ体質が強くなってきましたし、しかも今、地域銀行の資本調達が大変これもよくできてきておりまして、十八年度は五十五件で六千九百億円自己調達ができてきております。それと、ほかに、これも元々政府の方で強制的に注入したわけではなくて、申込みによって注入をしておったわけでありますけれども、今、協同組織金融機関がございますけれども、この中央機関があるわけでありますけれども、この中央機関による資本増強制度があります。これが大分今利用されておりまして、今までの累計でいきますと、この資本増強制度の活用実績は、信金中金が三十四金庫で、三千二百八十億円あります、特に最近多いんですけれども。全信組連が三十一組合、三百五十六億円ということで、それぞれの組合の中で調達ができておる、こんなふうに考えておりますので、今の状況になってきておるということであります。
○藤末健三君 山本副大臣、私もそのデータは持っています。ポイントは何かと申しますと、信金とか中金はお互いに守り合う仕組みがありますと、それはオーケーですと。あと地方銀行も、第一地銀は資本力が強化されているからオーケーですと。ですから、平均値で見ると自己資本比率は高まっているんですよ。どこが問題かというと、第二地銀なんですよ。ですから、もし第二地銀のデータ、あります、どうなっているか、経営が。
 ですから、問題なのは、この法律は全体の力を付けるんじゃなくて、本当に落ちこぼれそうな銀行を救う法律なんですよ、これは。ですから、平均値は見ないです。今どれだけ危険な銀行があるかが問題です。第二地銀はこの法律でしか救えません、今の状況ですと。それが切れたんです、三月三十一日に。ですから、本当に使うかどうかとかじゃなくて、これは用意しておかなきゃいけない。何かあったときに救う手段はどうするんですかということなんですよ。
 ですから、私は使うかどうかというよりも、これは使わない方がいい制度、極論すれば。ただ、なければ何かあったときにカバーできないというふうに考えるんですけれども、金融庁としてはこれ本当に要らないとお考えなんですか。いかがですか。
○副大臣(山本明彦君) これは申込期限が撤廃されたわけでありまして、法律自体がなくなったわけではありませんので、それは復活は可能であるというふうに考えております。
○藤末健三君 是非もう復活させていただきたいと思います、手間が掛からないんであれば。あれば安心してやれるじゃないですか。私が心配しているのは、第二地銀、これは本当に地方の小規模な企業、中規模な企業を支えていただいているわけじゃないですか。そこがもし倒産すれば、どれだけの影響が中小企業にあるかということを是非考えていただきたいと思います。
 最後の質問でございますが、これ経済産業省にお聞きしたいんですが、私は、この間のJパワーの議論がございまして、ああいう問題、きちんと外為法を私はもっと運用していただきたいと思うんですけれども、今の外為法でいきますと、例えばこの事業承継の話で、技術を持った企業が後継者がいない、後継者がいないがゆえにその会社をどこかに売りたいと考えている方は非常に多いと思います。それが、外国の資本が中小企業を買い、そして企業ごとの技術流出があるんではないかということを懸念しているわけでございますが、この企業ごとの技術を流出するようなものを止めるような法制度、必要と考えるんですが、その点についていかがでございましょうか。お願いします。
○政府参考人(安達健祐君) お答え申し上げます。
 我が国におきましては、外国企業による国内企業の買収の結果として国の安全等が損なわれることのないよう、国際ルールの枠内で外為法に基づき業種を指定し、対内直投につきまして事前届出制度を設けることにより、必要に応じ規制を行っているところでございます。この業種につきましては、昨年九月に安全保障上重要な技術の海外への不正流出に対応するため、追加の見直しを行ったところでございます。また、この外為法の規制におきましては、上場企業のみならず非上場企業の株式の取得も対象としているところでございます。
 今後とも、外為法を厳格に運用し、技術流出によりまして国の安全等に支障が生じないよう対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○藤末健三君 是非経済産業省におかれましては踏み込んだ技術流出防止の法律を作っていただきたいとお願いを申し上げます。アメリカやイギリスの事例を見ますと、政府がすべての業種について、安全保障以外のものについて事後に審査をし、そして止めることができると、企業の出資や買収を、という法律がございますので、我が国ももっと踏み込んだものを作っていただきたいと思います。
 これで御質問は終わらさせていただきますが、本当に経済産業省及び金融庁、財務省の方にお願いしたいのは、中小企業というのは、先ほども冒頭で申し上げましたように雇用の七四%、企業数でいうと九九%超す、我が国を支えてくださっている非常に重要な基盤だと考えます。ところが、いろいろ調べますと、事業の承継ができない、どんどん経営者の方々が高齢化していくという状況でございまして、本当に抜本的に中小企業が活動できるような基盤をつくっていただきたいと思います。
 予算の問題もそうですし、また、私が一番大きいのはやっぱり金融だと思っています。銀行がお金を貸すだけじゃなくて、やはり出資、融資じゃなくて投資でお金が集まるような仕組みをつくるとか、本当にこの中小企業の方々が新しい事業を展開し、そしてみんなが経営者になってトライしようじゃないかという環境を整備しなければこの事業承継の問題は根本的には解決しないと思いますので、是非とも、今後とも経済産業省及び金融庁、財務省の方々には頑張っていただきたいと思います。
 これで質問を終わらさせていただきます。どうもありがとうございました。
○姫井由美子君 皆様おはようございます。民主党の姫井由美子です。
 甘利大臣におかれましては、今回の国際エネルギーフォーラム、また同時期にエネルギー外交を行うなど機敏な行動に敬意を表したいと思います。
 さて、外交政策が大いに影響するのも中小企業でございます。こうした中で、中小企業の経営者の高齢化あるいは経営者不足に伴った廃業によって雇用の喪失、産業の衰退といった懸念が出ています。私は、中小企業の元気が日本経済の元気だと思っておりますし、民主党も中小企業支援を日本の経済問題の中心ととらえ、マニフェストはもちろんのこと、民主党中小企業レスキュー隊を編成し、支援・相談体制を設けるなど具体的に支援をしてまいりました。そんな中で、今回の法案は多くの中小企業や支援団体が待ち望んでいたものであり、画期的でもあり、評価ができるものだと思っております。しかし、より効果的に成果を上げるために幾つか質問をさせていただきます。
 まず最初に甘利大臣に、この中小企業経営承継が円滑になることによって、中小企業による雇用の確保、地域経済の活性化、あるいは日本経済全体にどのような効果があると考えておられるのか、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 私、海外を回りまして資源外交を展開する際に、日本と組めばどういう利点があるか、それは産業政策上のノウハウに関してお手伝いすることもできますよと、よその国は資源をただ買うだけだけれども、日本と組めばその資源を利用して、あるいは資源と離れた産業立地政策について培った歴史がありますよということを話をして、日本と組むことの有利性を訴えていまして、それが産業協力という形で少しずつ結び付きつつあるんですね。
 そのときに、外国資源国が、じゃ、いきなりトヨタ自動車持ってきてくれとか、大企業の富士通を持ってきてくれ、すぐ、みたいな話をするので、そんなことをしたって成り立ちませんと。一社の大企業が存続をするのにサポーティングインダストリーというのは何社必要だと思いますかという質問を向こうの産業担当大臣にぶつけるんですね。そうすると、余りそういうことを考えたことないけれども、まあ二、三十社必要かと言うので、平均的に言って、大企業と中小企業の割合を割っていくと、一社に対して三百社の中小企業がサポートしないと一社は成り立たないんですよと、それくらい中小企業というのは大事なんだと言うと向こうはひっくり返るぐらいびっくりするのであります。
 大企業の製品の優秀性を支えているというのは中小企業、なかんずく日本の中小企業というのは非常に優秀でありますから、ただ中小企業がいるんじゃなくて、優秀な中小企業があるということが初めて大企業が競争力を持つということにつながるんですね。こういうことを委員会で御質問のたびに言うものでありますから、多分、私の答弁はいろんな国の方が全部聴取して見ているんだと思います。すると、最近はどういうことを言われるかというと、中小企業の団地を造るから技術ごと移転しろという要求が来るんです。しかし、そんなことを全部分かりましたとやったら、日本の成長の源泉はもう全部なくなってしまうわけであります。
 よって、ゆえに、中小企業が持っている優秀な技術、それは中小企業自身が気が付いていない場合だってあるんです。それをしっかりとブラッシュアップして引き継いでいくということは、中小企業が雇用を支える、地域の元気を支える、当然です。それ以上に、日本の大企業の製品の信頼性を支えているという点が物すごく大事なんです。
 そういう意味で、そういう技術を持ちながら相続という事態が発生して途切れてしまう、あるいは企業ごと買収されて全部どこかへ持って行かれてしまうと、そういうことには相当気配り、目配りをしていないと明日の日本がないと。日本には資源はありませんから、地べたを掘ればお金が出てくるという国ではないですから、培ってきた技術、ノウハウをどうやって伝承させていくかということがまさに生命線になると思います。
 そういう意味も含めて、今回の法律を提出をさせていただいた次第であります。

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