アフリカ援助の決議(ODA委員会)
[2008年05月16日] [外交 | 日記 | 国会] [コメント (1)] [トラックバック (0)]
ODA委員会で福田首相、高村外務大臣、緒方JICA理事長にお越しいただきアフリカへのODA支援の在り方を議論し、委員会で決議を行いました。
私個人としては、最後の二項目、ODAの戦略的な展開と納税者にODAを理解してもらうための情報公開・PRが重要だと考えています。
月末に横浜でTICADⅣが開催されます。アフリカの約40カ国の元首がわが国に来られます。
決議文を続きに掲載させていただきます。
G8北海道洞爺湖サミット及び第四回アフリカ開発会議(TICADⅣ)に向けた我が国の国際援助の
在り方等に関する決議(案)
平成二十年五月十六日
参議院政府開発援助等に関する特別委員会
我が国の政府開発援助(ODA)予算は、過去十一年間において約四割と大幅に削減されている。経済協力開発機構・開発援助委員会(OECD/DAC)が公表した二〇〇七年の国別援助実績によれば、我が国のODA供与額は昨年の第三位から第五位に順位を下げ、対国民総所得(GNI)比ではDAC加盟二十二か国中第二十位に後退した。
一方、主要援助国は、ミレニアム開発目標(MDGs)の目標年である二〇一五年に向けてODAの増額に踏み切っている。
我が国が国際社会の援助潮流から取り残されることなく、国際社会における責務を果たし、主要な外交手段の一つであるODAを有効活用するために、我が国は今後のODAの在り方について、政策的・政治的判断を行わなくてはならない局面を迎えている。
今月末には第四回アフリカ開発会議(TICADⅣ)が、七月にはG8北海道洞爺湖サミットが開催される。また、十月には新JICAの発足も予定されている。こうした中で、我が国は、G8議長国として、アフリカ支援、MDGs達成を始めとする途上国援助の強化、環境・気候変動、感染症など地球規模問題の解決や平和構築に向けて、新JICA等を有効に活用しつつ、主導的立場で取り組むことが期待されており、国際社会における我が国の国際援助の在り方そのものが大きく問われている。
政府においては、以上を踏まえ、我が国の国際援助に関し、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
一、ODAの増額の必要性と数値目標の設定
我が国は、TICADⅣ及びこれに続くG8北海道洞爺湖サミットにおいて、ODA等を通じたアフリカなど途上国の貧困の削減や経済社会開発、環境・気候変動問題等の解決に向けてリーダーシップを発揮すべき役割を担っている。この責務を十全に果たすためには、近年の我が国ODAの削減傾向を増加拡大へと転じるとともに、具体的数値を示した積極的な取組姿勢を打ち出すべきである。このため、二〇一○年を目途に我が国ODA実績を二〇〇六年実績である対GNI比〇・二五%に引き戻す努力を行うべきである。また、MDGsの目標年である二〇一五年までの対GNI比〇・七%達成を見据えた取組を行うとともに、TICADⅣの成功を目指し、アフリカ向けのODAを特別に拡充するよう努めるべきである。
二、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成に向けた協力
本年は、MDGsに向けた中間年に当たるが、その目標達成のためには先進国及び途上国の世界各国、国連諸機関、非政府組織(NGO)、企業、個人などすべての援助関係者が力を合わせて取り組む必要がある。このため、TICADⅣ及びG8北海道洞爺湖サミットにおいては、改めてMDGs達成に向けた援助国の支援強化を確認すべきである。特に我が国は、「人間の安全保障」の考え方に基づき、エイズ、結核、マラリア等の感染症対策、保健分野の人材確保など保健医療システムの強化、母子保健の向上、安全な水の確保など、我が国が優位性を有する保健・水・感染症対策に関し積極的な貢献を行うべきである。
三、めりはりのあるアフリカ支援の推進
アフリカ支援に関しては、今後一層、めりはりのある援助政策を採るべきである。このため、アフリカの実情に応じつつ、「援助分野の優先付け」及び「援助対象国の重点化」を進めるとともに、我が国の援助の特性に合致し、我が国の存在感を効率的に高め得る感染症対策などの保健衛生分野及び教育分野における支援を重視すべきである。また、TICADプロセスについては、国連を始めとする国際機関のみならずアフリカ連合(AU)の関与を強化するとともに、アフリカのオーナーシップの現れである「アフリカ開発のための新パートナーシップ」(NEPAD)との連携を進めつつ、五年毎の会議開催の間の履行状況の検証、評価等のフォロー・アップを徹底すべきである。
四、アフリカ支援における「貧困削減と経済成長」の達成
昨年六月に取りまとめた当委員会の提言(「新たな国際援助の在り方に向けて」、以下「提言」という。)に示したように、アフリカでの貧困削減と経済成長の好循環を生み出すためには、我が国の東アジアでの援助経験と知見を活用しつつ、援助対象国の発展段階等に配意した対応を行うことが重要である。貧困層の経済活動への参画を促すことを常に念頭に置きつつ、円借款を利用した経済インフラの整備や民間投資を促す環境整備など成長セクターへの合理的、効果的な経済支援の検討を進めるべきである。ただし、その場合にあっては、援助対象国との政策対話等を通じたガバナンスの向上、援助協調による国際機関や他の援助国等との連携などを重視するとともに、過去においてアフリカ諸国が債務の返済不能となった点に留意し、経済成長が更なる問題を生み出さないよう十分配慮すべきである。
五、国連援助機関との連携強化と拠出額の確保
近年の我が国ODA予算の大幅な減少によって、国連援助機関への我が国の拠出額も削減されている。例えば、かつて我が国が最大拠出国であった国連開発計画(UNDP)における通常予算拠出額順位は第七位に転落し、常任の執行理事国の地位も失っている。この結果、国連援助機関での意思決定における我が国の影響力が低下する懸念が生じている。我が国の援助政策の考え方を国際援助の動向に反映させるため、また、我が国の二国間援助と国連援助機関との連携を強化するためにも、国連援助機関の特性を踏まえた効果的な活用を図るとともに、拠出額の適切な水準確保に努めるべきである。
六、環境・気候変動問題とODAの積極的活用
地球温暖化による環境・気候変動問題は人類が直面する最大の課題であり、G8北海道洞爺湖サミットにおける主要議題である。特に、開発途上国は、干ばつや洪水、高潮、水資源不足や氷河湖問題など気候変動に伴う環境被害に対してぜい弱であり、その影響を最も受けやすい一方、これら環境被害に対する対処や気候変動対策に係る資金、技術及び知見はいずれも大きく不足している。政府は既に「クールアース・パートナーシップ」構想を提唱しているが、今後一層、環境・気候変動問題に関し、国連諸機関や関係地域機関・国と連携しつつ、資金面・技術面での積極的支援を行うべきである。また、引き続き、ODAを有効活用し、先進国と途上国間の「クリーン開発メカニズム(CDM)」事業に自ら取り組むとともに、その推進に努めるべきである。
七、食料価格高騰に対する迅速な対処
急騰する食料価格は、開発途上国に対する食糧支援調達コストの大幅な増加をもたらすだけでなく、アジア、アフリカ諸国の貧困層を中心に食料不安など深刻な事態を引き起こしている。国際社会は、食料輸出国・輸入国を問わず協調して問題に対処すべきであり、特にTICADⅣやG8北海道洞爺湖サミットにおいては、開発途上国に対する緊急支援はもとより、食料価格高騰の背景にある気候変動問題や新興経済国の食料需要の拡大、原油高等のエネルギー問題などへの対処を含めた包括的枠組みによる対応策を検討すべきである。また、我が国は、G8議長国として、開発途上国の食料増産のための技術開発、農業生産性向上のためのインフラ整備や人材の育成など農業の育成・強化に向けた支援策を、ODAを活用して積極的に講ずるべきである。
八、援助人材の育成に向けた政府の早急な取組の必要性
当委員会は「提言」において、援助人材の育成・確保は喫緊の課題と位置付けた。国際援助分野における我が国の発言力と存在感を確保するためには、援助人材の育成・確保が一層重要な課題となる。このため、政府は、できる限り早急に、政府、地方自治体、大学・研究機関、民間企業、NGO等の官民連携による援助人材育成のメカニズムの構築に向けた検討を進めるべきである。特に、当委員会の「提言」の中で提案した「人間の安全保障センター(仮称)」の創設について積極的かつ具体的に検討すべきである。
九、援助理念、援助戦略、地域戦略方針の必要性と国会の関与
国際援助の実施に当たっては、我が国全体で共有できる援助理念及び援助戦略の確立と、それに伴う国民の理解と支持を得ることが必要である。また、援助対象国、援助対象地域における我が国の比較優位性を有効活用する対応が求められる。当委員会は、既に「提言」において、「海外経済協力会議」での議論を踏まえた「地域戦略方針」策定の検討を求めているが、今後ともその検討を鋭意進めるとともに、外務省において策定されている「国際協力重点方針・地域別重点課題」については、当委員会における議論を十分に踏まえ、適宜その内容及び取組状況につき当委員会に対して報告すべきである。
十、援助の必要性、合理性、透明性、公正性の確保
以上の諸点に加え、国際援助の実施においては、その必要性、合理性、透明性、公正性が求められており、そのことが公的資金を用いて行う国際援助に対する国民の理解と支持を得る大前提である。政府においては、今後もそれらの諸点に十二分に配意し、国際援助の実情、実績、計画等について、国会に対して十分な情報の開示・提供に努めるべきである。
右決議する。
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65才、貿易商社を経営しています。現在、南ア電力危機に関連し、日本の省エネ機器、太陽熱温水器、小型風力発電機、LED信号機、太陽電池、バイオトイレなどを現地会社と共に緊急導入を働きかけています。大変具体的で緊急性のある案件ながら、大型商談であり、且つ、南ア規格取得などの課題があり、先行投資的な資金が必要です。実ビジネスが動き出せば、南ア政府も助成することになっています。しかし、今、プロジェクト立ち上げに苦しんでいます。当案件は南ア危機を救うと同時に、日本の中小企業のアフリカ市場へのビジネス展開を促すものです。私自身、若い頃シャープの海外事業部に籍置き、南ア駐在員として5年現地に滞在しました。南アに再度移住し、アフリカ救済に命をかける積もりでいます。ODAで資金的なバックアップ頂けないものでしょうか。
よろしくお願いします。
投稿者 嶋津邦守 : 2008年05月26日 13:22







