国会議事録

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予算委員会-4号 平成21年01月21日  はてなブックマーク - 予算委員会-4号 平成21年01月21日

2010年01月08日

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171-参-予算委員会-4号 平成21年01月21日


藤末健三君 民主党・新緑風会・国民新・日本の藤末健三でございます。

 私は、雇用と、そして中小企業の問題について御質問申し上げたいと思います。

 まず、今の失業の問題についてお話しさせていただきたいんですが、今、派遣切りなんかの問題がございますけれど、私が思いますのに、先日、同僚の峰崎議員からも話がありましたように、株主至上主義がこの失業を生んでいるのではないかという議論がございます。企業が収益を配当や自社株買いに回す金額がどんどん高くなり、一方で労働分配率は落ちていると、したがいまして消費は伸びないという状況。

 このようないわゆるアングロサクソン型の会社制度というものがこの失業を生み出しているという議論がございますが、これにつきまして、まず、経済産業省の政府委員で結構ですので、現状認識を教えていただけますでしょうか。お願いします。


政府参考人(石黒憲彦君) お答えを申し上げます。

 昨今の数字でございますが、労働分配率、六年までは非常に低かったという状況がございますけれども、景気の直下を受けまして、経常利益率の大幅な減少を受けまして、労働分配率に関しましては急激に最近上昇いたしております。それから、収益率につきましては相当悪化をしているという状況でございます。

 それで、これからのガバナンスの在り方でございますけれども、従来から、日本の企業につきましては日本型経営と言われることで、従業員を重視する経営をしてまいりました。今後も、その基本につきましては私どもは大きく変わらないというふうに信じております。昨今の厳しい情勢の中で、また新たな企業統治の在り方、そういったものを私どもとしましても勉強してまいりたいというふうに思っております。


藤末健三君 お手元に資料を配らさせていただいています。是非とも財務大臣、金融大臣、そして経産大臣、法務大臣に見ていただきたいんですが、何かと申しますと、今、自社株買いとかあと配当というのは異常に増えているというデータです。

 一番目にございますのはアメリカ企業の自社株買いのデータでございますが、これは何かと申しますと、二〇〇六年のデータを見ると、何とアメリカの企業は、株式市場から資金を調達するのではなくて、何と資金を戻しているという状況です。マイナスになっている。ですから、株式市場が自社株買いにより企業の収益を株主に配る仕組みに変わっているというのがまず一枚目。

 では、それがどうなっているかというと、日本も実は二〇〇一年ぐらいからそれを追いかけています。二〇〇一年と二〇〇七年を比較しますと、自社株買い、配当金、その率は何と三倍まで上っていると。ですから、どんどんどんどん会社は利益を上げるが、その利益は自社株買いや配当により株主に返還されるというものを日本も追いかけているという状況になります。

 そして、三枚目を見てください。これは、ヨシモリさんという方と、あとまた別のアレンという方の論文から引用したものでございますが、会社はだれのものですかという質問を、これは二〇〇〇年のデータになります、両方とも。二〇〇〇年に質問をすると、イギリス、アメリカは、それは株主のものですよと。ところが、ドイツ、日本は、ほとんどの経営者が、会社はステークホルダー、例えば雇用者、取引先企業、顧客、地域といったもののためにあると答えている。ただ、二〇〇〇年のデータです、これは。二〇〇八年、今やると変わっていると思います。

 そして、配当のためにリストラするかという話を聞くと、二〇〇〇年において、イギリス、アメリカ、UKはイギリス、USはアメリカでございますが、イギリス、アメリカの経営者は配当するためにリストラをすると答え、一方、日本の経営者はほとんどが配当するためにリストラしないと答えているんですね。

 ところが、一方、どうなっているかと申しますと、昨年、配当するために借金をするという企業まで出ている状況。それだけ株主の圧力が強まっている。会社の利益が出ないのに、借金してまで配当しているんですよ。その状況はどうかと。

 では、次のページ、是非御覧ください。これはちょっとイメージでございますが、このデビッド・ジェームズ・ブルナーというのはこれはハーバード大学の研究者です。ハーバード大学のビジネススクールにおいては、もう一年半前から次の資本主義の在り方、次の会社の制度の在り方を研究を始めています。

 彼の論文から持ってきたやつを日本語にしたのがこれでございまして、これは何かと申しますと、過去のアメリカにおいても日本においても株主の利益の取る割合、それほど多くなかったと。やはり顧客であり社員であり、そういう本当に会社の継続性に重要なところにお金が行っていたものが、今はどうなっているかと申しますと、ほとんど株主が取っていると。そして、重要なことは何かと申しますと、一番大事なステークホルダーである国にさえも企業が利益を回さなくなったと。一番右側に国ってあるじゃないですか。

 これはどういうことかと申しますと、次のページ御覧ください。アメリカの企業は税が安い海外にどんどん移転しているんですね、製造業も含めて。ですから、国に税金を納めたくないよと、利益は株主に渡しますよということで、国さえも見捨てているという状況です。

 私が申し上げたいのは、もし我が国がアメリカの制度をそのまま利用していたら恐らく同じ轍を踏むんではないかということでございまして、例えば先日、峰崎委員から紹介ありましたように、八六年から九〇年、二〇〇二年から二〇〇六年の大企業のいろんな収益データを比べますと、従業員の給与の上昇率、八六年から九〇年は一八・四五%、二〇〇二年から二〇〇六年は従業員の給与の上昇率は二・一一%です。一方、配当は、八六年から九〇年、上昇率が一・六八だったものが、二〇〇二年から二〇〇六年、一九二%、ですから配当がどんどん増えていると。

 そして、もう一つ大事なことは、経産大臣に申し上げたいんですけど、何と企業の利益、売上げ、配当は増えているんですけど、研究費は減っているんですね、この期間の間。ですから、企業はどんどんどんどん人件費を削り、研究費を削り、そして株主に回している、利益を。この状況をどうお考えでしょうか。そして、この問題についてどう検討をやるかについて、法務大臣と経産大臣にお答えいただきたいと思います。法務大臣からお願いします。


国務大臣(森英介君) 私も議員になります前に、十五年民間企業に勤めておりましたものですから、藤末委員と基本認識はおおむね非常に共感するところが多くございます。

 やはり御指摘のとおり、会社にとっては株主だけでなくて従業員とか取引先、顧客、地域といったステークホルダーというか、その辺につながる関係者、極めて重要な存在であって、やっぱりそういう人たちの利益あるいは福祉ということも十分に担保されなきゃいけないというふうに思います。

 そういうことで、労働分配率が確かに、今政府委員から説明ありましたように、六年以降は上がってきているということですけれども、大局的な流れでいいますと、かつてから比べると随分下がってきました。これは、しかし、かつて日本の賃金というのはもう非常に各国と比べて群を抜いて高くて、そのままではやっぱり国際競争力を持ち得なかったので、ある程度の調整局面というのは必要であったというふうに私は思います。しかしながら、それが余り行き過ぎて、やっぱり会社が株主だけの利益あるいは目先だけの利益を考えるようになっちゃいかぬというふうに私は思います。

 しかしながら、それが法制度との関係でどうかといいますと、資本主義社会においてはやはり株主が会社の持ち主だということはこれは基本的な事実でありますから、私は法制度の関係というよりも、むしろやはり優れた経営者、株主から経営を委託された取締役の経営側の姿勢あるいは見識によるところが大きいというふうに思います。

 そうは申しましても、やはり従業員などのステークホルダーの会社経営への関与の在り方についても、会社法の根幹に影響を及ぼす事柄でありますから、やはりその検討に当たっては関係官庁との連携や国民各界各層、また関係各界における多角的な観点からの御議論がこれから必要ではないかというふうに思っております。


国務大臣(二階俊博君) ただいま基本的には法務大臣がお答えになったとおりでありますが、御指摘のとおり、会社は株主だけではなくて従業員の皆さんや取引先、そして顧客、また地域といった多様なステークホルダーと健全な関係をお互いに維持発展させていくことによって初めて企業価値、いわゆる存在価値を生み出していくわけであります。会社は企業価値を高めながら存続していく組織、そういう意味では、株主はこの企業価値が高められてこそ配当などによる利益を受けることができるわけであります。日本の会社の競争力の源泉が現場の優秀な従業員などにあるとすれば、そうした従業員などの利益の保護は企業価値を向上させる上で最終的には株主にも利益をもたらすものであって、この点については十分配慮をすべきものだと思っております。経営者は株主に対してそうした点を十分御説明をして、御理解をいただく努力が必要ではないかと考えております。

 我が国の会社法は企業価値、ひいては株主の共同の利益を最大化することを会社の目的としておることは議員も御承知のとおりでありますが、したがって今ここで改めて法改正の必要というところまでは考えておりませんが、今御指摘のありましたような点について、我々も経営者の団体、その他の関係者とも機会があれば話し合ってみたいと思っております。


○藤末健三君 是非、経営者のみならず学術的な研究からも進めていただきたいと思います。我々民主党におきましても、公開会社法という形で、会社というのは世の中の公器であるという概念の下に法体系をつくろうということでやっていますので、お互いに競争しながらいい制度をつくっていきたいと考えております。

 次に、中小企業対策に移らさせていただきたいと思います。

 中小企業は御存じのとおり雇用の七四%、四人に三人を担っておりまして、今、政府におかれましては信用保証の対象業務を順次拡大されているということで、現在、六百九十八業種まで増えています。元々百八十五業種でした。この拡大の経緯と理由を御説明ください。


○国務大臣(二階俊博君) 拡大の数につきましてはただいま議員がお話しになったとおりでありますが、元々はそんなに多かったわけではありませんが、今度の経済対策を打っていく上において、どうしても業種の拡大を図っていくということが重要であると思い、各地方の商工会議所、商工会、あるいはそれぞれの都道府県等からも御意見を伺い、ここで必要なものはどれほどあるかと、そしてだんだんと金融関係が緊張してくる状況の中で、各業種の皆さんから要望、要請等がたくさん経済産業省にも寄せられました。中小企業関係者をお預かりする立場から、我々はこの際、このことの拡充を図って期待にこたえていかなきゃいけない。今現在のところ、全業種の約八割方をこれでカバーしておるというふうに見ておるわけであります。


○藤末健三君 二階大臣に二つ申し上げたいと思います。実際には、具体に言うと、私が山口に十一月末に伺ったら、木工細工の会社の方は保証を受けられませんでした。現在においても、東京にある特別派遣会社は対象外になっています。八〇%以上までこれ対象を増やしましたら、私は基本的に全部もう、大体私は大丈夫だろうという人は全部受けられるようにしていただきたいんですね。

 理由は二つあります。一つは、窓口まで行ってあなたは対象業種じゃありませんよといって断られる例が幾つもあるということが一。二は、窓口は混乱しています、どんどんどんどん変えていますんで、頻繁に。窓口の方が対象業種かどうか追いかけられなくなっているんですよ。ですから、基本的に九九%は対象業種であるという形まで拡大していただきたいと思いますが、その点いかがでしょうか。


○国務大臣(二階俊博君) 議員の御主張のとおり、そういう声はあちらこちらからお聞かせいただいております。

 しかし、このことは、対象業種としたその業種の方々の経営を安定化させる、そのための資金を特定の業種に流していくということが基本であって、どれもこれもみんな同じだというふうにしてしまえばそれだけ薄まっていくわけでありますから。私たちは、このことに関しては今現在は八割程度カバーしたところでありますが、いまだに今お話しのようにそれぞれの業種によって是非これを入れてもらいたいというふうなお声はあちらこちらから時々ちょうだいしておりますので、一定の時期に少し拡充する方向で考えていかなきゃいけない。これは、全部拡充してしまっても、実際それだけの効果があるかどうかということを金融全体の面で考えた上での対策であります。


○藤末健三君 政府委員にお聞きしたいんですが、百八十五業種、五百四十五業種、六百十八業種、六百九十八業種に増やしたわけですが、それぞれシェアがどれだけ拡大したかという、対象シェアがどれだけ拡大したかというのを教えてください。


○政府参考人(長谷川榮一君) お答え申し上げます。

 シェアというのが業種に属します企業の方の数かあるいは売上げか、これによってカウントの仕方もちょっと変わるわけでございますけれども、私ども、五百四十五ということで今回、これは先生の属する党からも御承認いただきまして一次補正予算をお認めいただいておるわけでございますけれども、この当時に、ちょうど経済情勢が大変緊迫を極めました十月の末からでございますが、この当時、約六割をちょっと超える、三分の二をちょっと割るところでございます。百八十五のころは、ちょっと申し訳ございませんけれども、恐らく業種が大分限られております、建設とかトラックとか限られておりますので、今回のこの対策の前でございますので、業種の数の算定につきましては私ども正確にしておりません。

 その後、三分の二弱から六百十八にしたということで大体七割を超えるという程度で、今の六百九十八で先ほど大臣から申し上げましたとおり約八割ということはカバーしておりますけれども、いずれにしましても、同時にお認めいただいておりますセーフティーネット貸付け、これによりまして中小企業、小規模企業の方々は基本的には全部、業種ですね、対象にして貸付けを行うと、こういうような対象にしておりまして、その中で特にその業況が厳しいというような業種につきまして、その分、そのパイが少なくなった分を中小企業の方が窮屈な中で競い合うということになりますので、加えて第二段目の上乗せ措置として緊急保証をさせていただいておると、こういう仕組みでございます。


○藤末健三君 小出しに業種をどんどんどんどん拡大するというやり方はおかしい、はっきり言って。それは是非やめてもらいたいし、これははっきり言って賛成できません、この小出しのやり方は。それだけ申し上げます。

 それと同時に、保証の枠が六兆円、緊急保証枠がございますけれども、これの使用状況を、承諾、許諾の状況を教えてください。お願いします。


○政府参考人(長谷川榮一君) お答え申し上げます。

 緊急保証に限って申し上げますと、一月の二十日、昨日まででございますけれども、営業日数にいたしまして、開始いたしましてから五十一日目、これで四兆五千三百六十七億三千八百万円というのが承諾額の累計でございます。


○藤末健三君 いつ枯渇するかということを、推測を教えてください。六兆円がいつ枯渇するか。


○政府参考人(長谷川榮一君) これは、私ども、毎日、皆様方の御希望の要請を受けまして、そして保証の判断をしております。そういうことで、現在のその四兆五千億強ということで今御答弁申し上げました額がいつ六兆円に達するかということにつきましては推測になじまないものではないかというふうに考えております。


○藤末健三君 それはちょっと無責任じゃないですか。このまま行ったらどうなるかと、早く補正を成立させてくださいとおっしゃったらいいじゃないですか、正直に。余りにも無責任だと思う、それは。本当にそんなね......。

 じゃ、大臣、どうぞ。


○国務大臣(二階俊博君) もう質問者の藤末先生から答弁も大体おっしゃっていただいたようでありますが、私どもとしては、一日も早く補正を成立させていただきたいというのはこれは政府としては当然でございますが、中小企業関係を預かる経済産業省としては、このことを毎日グラフを見ながら我々は日報のように毎日毎日検討しておりますが、これは早期に成立させていただきたいという思いは人一倍持っております。


○藤末健三君 必要性をおっしゃるのであれば、将来の展開などをちゃんと予測しなければ駄目じゃないですか。それを申し上げているんですよ、私は。それをちゃんとしないでやるのはやめてほしい。

 そして、もう一つございます。金融庁にお話ですが、この信用保証の対象となっている貸出し、何と自己資本比率基準一〇%のリスクを積まなきゃいけなくなっています。これについて金融庁さんから理由等をお話しください。


○政府参考人(三國谷勝範君) お答えいたします。

 自己資本比率規制上、中小企業向け融資につきましては、一般的にはリスクウエート七五%でございますが、この信用保証が付いているものには一〇%にしているところでございます。

 バーゼル合意におきましては、いろいろな基準がございまして、政府保証が明確に付されているものなどはリスクウエートをゼロにすることも可能でございますが、それ以外のものにつきましては一〇あるいは二〇、そういった数値になってございまして、私どもは一〇%ということでこの制度を運用しているところでございます。


○藤末健三君 バーゼルルールのチャプター五十八の脚注の二十三の頭の部分を読んでください。


○政府参考人(三國谷勝範君) 脚注二十三というところかと思います。これは相当の部分から成るわけでございますが、頭の部分というのはその総論の部分かということで申し上げますと、脚注二十三、特定の属性、すなわち財源力、これはレベニュー・レージング・パワーズ、一般的には徴税権という具合に解しておりますが、これに着目してPSE、これは中央政府以外の公共部門でございますが、これを分類する方法例を以下に示すということで示されております。ただし、例えば中央政府による保証の度合いに着目するなど、PSEの分類について異なる取扱いを定めることも可能であると、こういう具合に記されております。


○藤末健三君 保証協会はPSEに該当しますか。


○政府参考人(三國谷勝範君) ここのところはその脚注の更にその下のところになるわけでございますが、これが二段に分かれておりまして、やや細かくなりますが申し上げますと、まず一点目、地方政府及び地方公共団体は、特定の財源力、これを持ち、デフォルトのリスクを削減するような特定の組織的制度を持つ場合、ソブリン又は中央政府向け債権と同じ取扱いを受けられると書いてございます。

 次に、政府又は地方公共団体が所有する、中央政府、地方政府若しくは地方公共団体の監督下にある行政団体及びその他の非営利事業体は、財源力若しくは上述のその他の制度がない場合、ソブリン向け債権と同様の取扱いを受けられない。そういった場合には、いろいろ条件ございますが、二〇%と、こういった形で指定されているところでございます。


○藤末健三君 該当するかしないかというと、するということですね。


○政府参考人(三國谷勝範君) 私どもはこの〇%というのは適用なかなかできないと考えておりまして、一〇%という形にしております。


○藤末健三君 このBISでPSEに保証協会が該当するかだけをまず答えてください。


○政府参考人(三國谷勝範君) PSEには該当しますが、〇%ということではなくて一〇%の方に該当するということでございます。


○藤末健三君 この脚注には、PSEにおいては中央政府への保証の度合いに着目する等、例外規定があるんですよ。例外規定で〇%できるはずですが、いかがですか。


○政府参考人(三國谷勝範君) この取扱いにつきましては、政府の保証と明確にリンクしている場合には〇%という取扱いがあるわけでございますが、例えば貿易保険などにつきましてはこれによりまして〇%になっているところでございます。これは信用保証協会の保証でございますので、一〇%ということでございます。


○藤末健三君 諸外国の事例はどうですか、調べておられますか。


○政府参考人(三國谷勝範君) 諸外国におきまして、例えばこれはイギリスの制度でございますけれども、同じように、政府の保証にリンクしている部分とそうでない部分があるものがございます。政府の直接の保証とリンクしている部分は〇%でございますが、それ以外は一般の発行体の信用力による、こういった制度がございます。


○藤末健三君 二階大臣、聞いてください、あと中川大臣。これ、いいですか、BISという規制、ルールが決まっていますと、解釈によっては保証協会の保証のリスクをゼロにできるんですよ。今一〇%あります。したがって、保証しても借りれないケースがいっぱい出てきているんですよ、もう既に。もしよろしければ、お二人の大臣、答えてください、これについてのお考えを。お願いします。


○国務大臣(二階俊博君) ただいまのような問題といいますか御要望は、中小企業の皆さんからも時々懇談会等で提示されております。したがって、我々もそのことについては十分念頭に入れて今後検討の対象にしていかなきゃいけないと、こう思っておりますが、今直ちにこれに対してどうするということを申し上げられる段階ではありません。


○国務大臣(中川昭一君) 私も詳しいことは分かりませんが、藤末委員の御質問の準備の段階でこのことをいろいろと議論をしたわけでございます。

 こういう御質問が出るのも、中小企業の資金繰りといいましょうか調達に非常に御苦労されているということが前提だろうと思います。バーゼル条約に明らかに違反するということはあってはならないと思いますが、リスクウエートをできるだけ低くするように少し研究しろという指示を今朝出したところであります。


○藤末健三君 是非、金融庁と経済産業省で一緒にリスクウエートを低くする議論をしてください。

 私が思いますのは、金融庁の方に申し上げたいのは、官僚の役割は国内で一生懸命国際ルールを運用することじゃありません。国際ルールを日本の国にとってどれだけ有利なものに作るかだからね。それ忘れないようにしてください、絶対。金融庁、いかがですか。


○政府参考人(三國谷勝範君) 自己資本比率規制の策定を行っているバーゼル委員会における議論につきましては、これまで私どもも積極的に参画してきているところであります。

 例えば、現行の規制の策定過程におきまして、我が国は、中小企業向け融資の小口分散効果、これを反映するような議論を主導いたしまして、その結果、中小企業向けの与信のリスクウエートは、これはバーゼル2で一〇〇から七五%に引き下げられております。それから、私どもの職員が二〇〇三年から二〇〇六年にかけてバーゼル委員会の事務局長に就任するなど、私どもも日本の実情を踏まえながら積極的に対応しているところでございます。


○藤末健三君 中川大臣、是非もっと強力にやっていただきたいんですよ。国際ルールをきちっと作ることと、やはり国益にかなうルールの解釈をきちんとやっていただきたいと思うんですが、いかがですか。もう一度お願いします。


○国務大臣(中川昭一君) 私もWTOの交渉なんかもやってまいりましたけれども、やっぱり新しいルールを作るということは、各国が合意できる内容にしなければいけないということが当然でありますけれども、それぞれ各国は、その国を代表している、逆に言うと国益を背負って参加しているわけでありますから、これが両方調和できた結論が出ればこれはいいんですけれども、なかなかそういうわけにもいかないということも現実だろうと思っております。

 一般論としては、国益をきちっと守りながら国際的なルールを作っていくということが大事だろうと思っておりますが、言うはやすく実現は、このWTO交渉、二階大臣大変御苦労されておりますけれども、こういう現状でございます。

 いずれにしても、このバーゼル条約についても、日本の状況、あるいはこれは、世界の金融状況というのはある意味じゃ日本よりも欧米の方がもっと厳しいわけでございますから、そんなことも、今の非常事態においてはやはりその辺のこともよく考えるということもやはり金融行政としては大事なことなのかなというふうに思っております。


○藤末健三君 是非この保証の問題、そしてバーゼルの運用の問題は片付けていただきたいと思います。保証枠は幾ら伸ばしたとしても、これが残っている限り銀行は融資できません、はっきり申し上げて。是非変えていただきたい、早急に変えていただきたいと思います。

 続きまして、厚生労働省に対してお聞きしたいんですが、雇用調整助成金、これは大分条件緩和を行っていただいています。そして、条件緩和に伴いまして非常に今申請が増えて込んでいるという状況で、私はいろいろ、実はハローワーク、年末に伺ってきました。すごく込んでいまして、今この雇用調整助成金、申請してもお金が入るのに六か月掛かるよと。ひどいときにはもう満杯だから来ないでくれとか言われたことも聞いています。

 このような混雑に対してどのように対応するか、厚生労働大臣、お願いいたします。


○国務大臣(舛添要一君) 支給にかかわる条件、特に中小企業はこれは緩和いたしましたけれども、今委員御指摘の点でございますが、特に事業主の皆さん方の事務負担を軽減するために支給申請書の様式、それから提出書類などの見直しを進めまして、申請手続の簡素化に取り組もうということでございます。

 それからもう一つは、休業についての規定が実は現行制度にはございまして、一定期間による休業の延べ日数が同一期間における所定労働延べ日数の十五分の一以上とかですね、中小企業だったら二十分の一ですけれども、この要件が掛かってきていますので、このことについても事業所全体じゃなくてもう部門ごとに柔軟に休業できるように要件を撤廃しようという方向で検討を進めます。


○藤末健三君 舛添大臣、本当に前向きな話をありがとうございます。是非早急に進めていただきたいと思います。

 そして、ついでに申し上げますと、窓口に対してサポーターみたいなものを入れていただければと思うんですよね。保証協会は窓口に審査の補助として中小企業診断士を入れているんですよ。そういうこともやっていただきたいということをお願いさせていただきます。

 また、この雇用の問題につきましては法務省にちょっとお聞きしたいんですけれども、鳩山大臣は、優しさをもってホームレスそしてネットカフェに滞在されている方、ドメスティック・バイオレンスで逃れている方々に対して定額支給金、給付金を出したいとおっしゃっています。私は、これはもうはっきり言って定額給付金は大反対ではございますが、本当にホームレスの方々やネットカフェの方々、DVから逃れている方々に対して支給できるのか。

 私は、年末にネットカフェに伺ってきました。そこには大体五十人ぐらいの方が宿泊されているんですね、ずっとネットカフェに。ただ、びっくりしたのは、そのうち三人の方が、地元の蕨市から住民票を受けていました。ですから彼らはもらえる。ただ、それは蕨市の方が自分でリスクを取ってやっているんですね。そういうネットカフェにおられる方々が住民票なんかを取って安定してできるようにやっていただきたいんですが、その点いかがでございましょうか。


○国務大臣(鳩山邦夫君) 最初にちょっと固いことを申しますが、ホームレスとかネットカフェ宿泊者、DV被害者、すべて定額給付金をお配りすると言ったことは私は一度もないわけでございます。

 ちょっと最初は固いことを申しますが、結局、定額給付金はできるだけシンプルにしろと言っておりますのは、五千万件を超える世帯数に応じた申請があるんだろう、その仕組みは簡素にしようと。やっぱり二重給付はまずい、基本的にはそう思っておりまして、そういう観点から、住民基本台帳か外国人登録原票というものを基にして給付を行うことにしたわけでございまして、基準日である二月一日現在でいずれかの市町村に住民登録がなされていさえすれば、実際にその住所に住んでいなくても、現に居住している場所が違っていても住民登録されている市町村に郵送で申請をすることができるということでございます。ですから、住民登録されている方にはすべて給付することができると。

 何らかの理由でいずれかの市町村においても住民登録がない、昨日も申し上げましたが、住民登録しているんですがどう調べてもそこに住んでいないというときには職権消除といって住民登録が消えるわけですね。そういう方については、基本的には基準日までに住民登録をどこかにしていただくという住民登録の復活が必要であると考えております。しかしながら、非常に困難な事情、やむを得ない事情で結局二月一日に住民登録がどこにもないと、ただそれは非常に気の毒な事情があるという場合については、何とか支給できる方法がないだろうか、つまり二月一日というのを大幅に超えて住民登録が復活した場合に支給できる方法はないかというので、その辺の具体的な方法について今検討させているわけでございます。

 生活保護の方と、生活保護という制度と住民登録とは直接関係がないわけですね。例えば、生活保護はケースワーカーが調べて生活保護が必要であるとすれば出るんだと思うんですが、生活保護を受ける、例えば、今非常に困難な生活している方が生活保護を受けることによって、じゃこの辺に住んだらいかがですかということで住民登録が復活して定額給付金を差し上げることができるという可能性がかなりあるだろうと思います。

 DVの方については、もう釈迦に説法でしょうが、平成十六年にいわゆる支援措置というのが始まったわけで、つまり新しいところで住民登録しても加害者には連絡が行かない、加害者が閲覧もできないという仕組みになったわけですから、でき得る限りそうした方は今住民登録を新たな住所でしていただけると有り難いと正直言って思っております。

 こういう原則がございますので、何でもかんでもということではありませんが、政党は違っても私と兄は共に友愛精神という優しい政治を目指しておりますので、できる限り優しく対応するということが大事だと思う。これは私ども兄弟の基本的な思想でございまして、例えば私がやっている仕事の中で年金記録確認第三者委員会というのがございます。これは大体あっせん認めるのが四割ぐらいで、あっせんできないのが六割ぐらいなんですが、この間も中央委員会へ行きまして、ぎりぎりというような方々はなるべくあっせんを認めるような方向で優しくと、これが私の政治姿勢でございます。


○藤末健三君 鳩山大臣におかれましては、友愛精神を発揮して、是非民主党に来ていただきたいと思います。

 そして、もう一つお願いしました、ネットカフェに泊まられている方々に対して、それをもっと幅広く国が認めてほしいということについてお答えください。


○国務大臣(鳩山邦夫君) 今ネットカフェについて触れませんでしたが、蕨の件は私も存じ上げております。ネットカフェとかあるいは類似のものもあろうかと思いますが、長期契約をして明らかにそこに居住していると。居住しているというのは、客観的な状況と居住の意思と両方で確認するんだと思いますが、明らかにそれが認めることができればそういう方も救済というか、定額給付金、つまり住民登録できるようにして定額給付金を配れるという方向に持っていきたいと思っております。


○藤末健三君 鳩山大臣、時間がないんで、早めに各自治体に告知してください、早めに。あと、ネットカフェで泊まられているところ大体分かっていますから、やっていただきたいと思います。(発言する者あり)ネットカフェの問題は、就職するときに戸籍があるかどうかが大事なんですよ、言っておきますけれども。それを覚えておいてください。

 そして、一つ、午前中に坂本委員からありました雇用保険の加入状況につきまして、坂本議員が製造業の派遣労働者の加入率は九九・二%とおっしゃいました。お聞きしますと、このデータは平成十七年のデータで、恐らく今は状況は変わっているんじゃないかということをちょっと申し添えたいと思います。

 また、本日、民主党の部会で得ました情報によりますと、雇い止め、解雇による労働者は八万五千十二人、そのうち加入者は五万九百八十人となっています。そして、そのうち派遣労働者については、判明したのが、三万六千四百四十六人中、雇用保険に加入したのが三万六千四百十一人ということでございまして、少し状況は変わっているのではないかということを申し添えさせていただきたいと思います。

 雇用の問題からまた中小企業の話に移らさせていただきまして、今、信用保証協会の保証を受けた貸出し、保証料は今〇・八%、金額の、払っています。この貸出しが、地方に行きますと保証を受けなくても保証を受けても金利は同じという状況がございますが、私は保証を受けたものはリスクがゼロになりますんで金利を下げるべきと思いますが、金融大臣、いかがでしょうか。お願いします。


○国務大臣(中川昭一君) ほぼ同じリスクの貸出しについて保証が付けば金利が下がるというのは、ある意味では自然というか、そうなるべきだと思います。

 個別の状況等もいろいろあるとは思いますが、金融庁でいろいろヒアリングするとそういうふうにやっている金融機関も多いようでございますが、全く変わりがないというのは私はある意味では合理性がないというふうにも思っておりますので、今までもきちっとした、特に中小企業向けの金融をしっかりやるようにということを言っておりますけれども、そのしっかりの中には、信用リスク等で金利に差が出るというのも私は金融機関としてのしっかりした対応を取っていただきたいというふうに思っております。引き続きよく状況を把握していかなければいけないと思っております。


○藤末健三君 今、私が伺った信用保証協会、幾つかございますけれども、例えば首都圏の川崎市は、市が保証を出すときに金融機関に金利を下げてくれと要請しているんですよ。ところが、地方に行くとそういうことをされていないので、やはりある程度全国一律にそういうことが展開できるように進めていただきたいと思います。

 そして最後に、景気の対策につきましては、今まで中小企業対策、雇用対策を申し上げましたが、一番重要なことは需要の創造だと思います。まさしく本日と申しますか昨日、アメリカはオバマ大統領が誕生し、グリーンニューディールという、緑の公共事業ということをおっしゃっているわけでございますが、このグリーンニューディールについて環境省の方、御説明いただけますでしょうか。お願いします。


○国務大臣(斉藤鉄夫君) 環境基本法の立法に参画され、東大の助教授時代は環境法の本をまとめられて講義に使われていた藤末議員にはまさに釈迦に説法でございますけれども、私もあの御本を読ませていただいて、技術者、理科系の目から書かれた環境立法ということで大変参考にさせていただいておりますが、まさにその考え方に基づいてグリーンニューディール、日本でも日本版グリーンニューディールを行おうというものでございます。

 基本的な考え方は、ニューディールですから、需要と雇用を創出すればそれでいいというものではなくて、その需要と雇用の創出、その仕事の先に私たちが目指すべき社会があると、そしてその切り口として環境というものがある、これがグリーンニューディールについての基本的な考え方だろうと思っております。

 今、経済の霧が濃いわけですけれども、この霧を吹き払うためにとにかく何でもいいからお金をつぎ込んで仕事をしようということではなくて、その霧が晴れた先に環境を軸にしたそういう低炭素社会づくりを目指す、そういうところに集中をして投資をしていく、こういうことがグリーンニューディールの基本的な考え方だろうと思っておりますし、私どももそういう考え方に基づいて新しい投資をしていかなくてはならないと思っております。


○藤末健三君 アメリカのグリーンニューディールの年間予算、予定されている予算を教えていただけますでしょうか。環境省、政府委員でいいですよ。


○国務大臣(斉藤鉄夫君) ちょっと通告がございませんでしたので、ちょっと今ここで正確にはお答えできませんが、まだオバマ新政権においてこれだけの予算をいわゆるグリーンニューディールにつぎ込むということは発表されてないと思っております。


○藤末健三君 今発表されているやつで年間一・五兆円で十年間です。それだけの予算を手当てしなきゃいけないと思うんですが、今政府でそれだけの手当てができると思われますか。環境大臣、財務大臣、どちらでも結構ですけれども、お答えください。


○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今年度の補正予算、そして来年度予算案におきまして、私ども今正確な数字は申し上げられませんけれども、数千億円の、これは環境省予算だけではありません、関係省庁の予算をすべて集めてそれだけの投資がなされていると思いますが、今後、日本版のグリーンニューディールの案をまとめてまいります。その中で、二百二十万人を超える雇用の創出等、また百兆円を超えるグリーンビジネス、環境ビジネスを生み出していく。これは三年間というロングレンジでございますけれども、そのようなものを目指していきたいと私自身は考えております。


○藤末健三君 今のアメリカのグリーンニューディールは、追加的に一兆五千億円を十年間のせるんですね。それが、もし日本でできるかどうかというふうなことはいかがですか、斉藤大臣。私は定額給付金をやるよりも環境に使った方がいいんじゃないかと思いますよ。いかがですか、その点。


○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今その一・五兆ドルを超える投資ができるかどうかこの場でお答えできる段階にはございませんけれども、日本もそれに匹敵するだけの投資をしていきたい、日本版のグリーンニューディールでこれをつくり出していきたいと、このように思っております。

 また、定額給付金のお話でございましたが、今回、定額給付金は大きな経済対策、七十五兆円の経済対策の一部でございまして、この二兆円を回せばそれで済むという話ではございません。


○藤末健三君 アメリカのグリーンニューディール、これを読みますと、何かというと、もうこれは環境で公共事業をしようという話じゃないんですね。今新しい環境に対応した産業を長期的につくろう、環境に対応した社会を長期的につくろうという、長期的にこれから社会と産業の構造を根本的に変えるという発想です。そのためにも新たな予算の枠組みをつくり、そして年間一兆五千億円を十年間出しますと、これは最低ですよ。そういうことは私は今の政府・与党ではできないと思います。

 民主党の同僚議員がいますのでお聞きしたいんですけれども、民主党のこの大きな予算の枠組みの変更についてお答えください。お願いします。


○尾立源幸君 藤末委員にお答えいたします。

 手短に申し上げたいと思いますが、まず大原則を、官僚頼みの予算編成から予算編成を国民の手に取り戻すというのを我々の第一の目標にしております。すなわちそれは、我々が選挙でマニフェストをお示しするわけですが、その中に書き込んだ政策を最優先に実現する、そのために財源を使うということが原則でございます。

 そして、そこで一番大事なことが天下りのやはり全面禁止、そして無駄遣いの徹底排除でございます。特に、無駄遣いの徹底排除についてはこれまで政府では十分になされておりません。その原因は何かということで、少し専門的になりますが、お話をさせていただきます。

 それは、これまで一般会計、特別会計、国の総予算、実は二百十二兆、一年間ございますけれども、この予算が事業別に仕分をされております。例えば、社会保障関係費ということで六十六兆円の予算が計上されておりますが、この中には、実は人件費や庁費や施設費、委託費、そして本来給付に使われる部分がまぜこぜになっておりまして、なかなかここに切り込むことができませんでした。我々はこれを企業会計並みに、事業ごとではなく、どういう費目別にお金を使うかということに見方を転換し分析し、ここに一つ一つ切り込んでまいりたいと思っております。そうすることによって、二百十二兆の総予算の約一〇%、二十兆近くをこの最優先の財源に使っていくこと、これをお約束をさせていただいておるところでございます。

 失礼します。


○委員長(溝手顕正君) 時間が来ております。


○藤末健三君 簡単に。

 ありがとうございました。私は、国会は、今の近々の短期的な景気対策、雇用対策はもうみんなで一致してやらなきゃいけないと思います。しかしながら、長期的な抜本的な改革は我々民主党でしかできないということを申し上げまして、質問を終わらさせていただきます。

 ありがとうございました。


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