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熊本県人寮「有斐学舎(ゆうひがくしゃ)」の懇親会に参加

昨晩は、日テレBSの「深層ニュース」に出演させてもらった後に、大学時代にお世話になった熊本県人寮「有斐学舎」の懇親会に参加しました。

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終わるギリギリの参加でしたが、若い人たちが付き合ってくれたので二次会もできました。

やはり同郷の士は話が弾みます。また、久しぶりに仕事に関係ないお酒です。

若い人と話しても「相変わらずバカなことをやっているな」とうれしくなりました。

そのバカなことを学生が映画にして、賞をもらったとのことです。

【第24回東京学生映画祭】故郷の詩【予告編】:

近々、映画館で上演とのこと。
応援します!

欧州のカーシェアについて

8月16日から24日にかけて、フランス(パリ)、ドイツ(ボン/デュッセルドルフ)、イタリア(ローマ)とカーシェア・電気自動車導入の現場を見てきました。

それぞれに特徴がある動きがあります。フランスは、自治体が公共交通としての導入を行い、ドイツではカーメーカが導入を進め、イタリアでは、狭い路地を回るため小型電気自動車のレンタルを行っているようです。

【フランス(パリ)】

フランスにおいては電気自動車のカーシェア(AUTOLIB)が相当進んでいます。パリの各所に電気スタンドがあり、そこでカーシェアが行われるようになっていました。

ただ、非常に利用率が悪いという説明を受けました。車体が古く、またどれだけ電池が充電されているのか分からない仕組みのため(これは致命的です)、なかなか利用客が増えないという問題があるということでした。

利用者は、初めに登録を行い、カードを使い操作ステーションで手続きを行います。実際に操作を見ていましたが、数分で終わっていました。

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操作ステーション。自転車のシェアシステムと併設されているステーションをよく見ました。

料金は分単位でチャージされ、単価は年契約、月契約、日契約と契約期間が長くなれば安くなります。日契約だと一分30ユーロセント(約40円)、一時間で2400円弱となりますので、それほど安いとは言えませんが、タクシーだとパリ市内をちょっと移動して10ユーロは取られますので、それに比べると安いかもしれません。

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車両は「Bluecar」と言われ、atscapという電気自動車製造会社のものです。

パリ市など自治体がやっている企画なので、古い電気自動車が入っている(というかメンテナンスが悪い)と思われますが、一方で今後、ルノー等が新しいシステムを導入するという動きがありますのでそれで変わるのではないかという期待があります。

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すでに配備が進んでいるRenault社の小型電気自動車(EV)『Twizy』(左)

パリのカーシェアは「公共交通」の位置づけです。現在のパリの電気自動車シェアリングサービスAUTOLIBは、2011年にスタートし、この2014年8月には2,500の車両と871のステーションがパリ地域の63市町村に設置されています。なんと、パリ市を中心とした19の市町村が組合を作り経営しています。

自動車には、GPSが付いており、これで利用を管理します。また、地図システムが付いており、どこの駐車場(基地)が空いているかもそれでわかるようです。


【ドイツ(ボン/デュッセルドルフ)】

ドイツを見ますとドイツのカーシェアは、普通の車を中心に行われています。写真にあるサービスは「CAR2GO」でダイムラーベンツの子会社がアメリカ、カナダ、イギリス、イタリアなど世界で運営しています。このステーションでは、ベンツのスマートが使われているようです。

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ここでは内燃エンジン自動車でしたが、他の地域(米オースチン)では電気自動車が使われているようです。日本で世界のカーシェアシステムの説明を受けたときに、ベンツは電気自動車の売込みのためにカーシェアシステムを世界に普及していると聞きました。

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「EinkaufsWagen」とは「買い物かご」という意味のようです。

こちらのほうもシェア中心となって進めている計画です。そしてフランスに比べ車も上等でかつ、利用されているんじゃないかという印象を受けました。


【イタリア(ローマ)】

イタリアに置いては首都ローマで電気自動車をレンタルしているケースを見受けました。レンタカーの店が電気自動車を中心にレンタルをやっているのです。

過去にE-Mobility Italyというイタリアのエネルギー会社とダイムラーが共同でスマートカーEVの導入を行っています。現在でもネットで検索するとローマ市内に5つの充電ステーションが見つかりました。

一方、街で一般的に見られる電気自動車は、ルノーのTwizyでした。ローマの道は狭く入り組んでいるため、このような小型車両が好まれるのではないかと思われます。また、観光客が多いので、事前登録が必要なカーシェアではなくレンタルとなるのではないでしょうか。また、ローマ市も町の中の混雑を緩和するために様々な政策を進めていると地元の人に聞きました。その一環として電気自動車を進めようとしていると考えがあると思われます。

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Renault社の電気自動車(EV)『Twizy』

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この車も電気自動車でした。
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ローマ中央駅前のレンタルカーショップのTwizy


①    これらの三つのパターンを見て、日本でまず進めるべきは、フランスとドイツの複合型「メーカーと自治体が協力し、公共交通としてカーシェアリングを行う」タイプではないでしょうか。

②    メーカーと連携するには、年内に発表される「市販燃料電池自動車」を普及するために、水素給油所を中心とするFC自動車シェアシステムの導入を自治体とメーカーの協力の下に行うべきだと考えます。

③    特に、2020年の東京オリンピックをめざし、東京都と日本の自動車メーカーが連携し、湾岸地域においてカーシェアリングにより燃料電池自動車の大量導入を実現することができるのではないでしょうか。

日本食をヨーロッパに広げるために必要な規制緩和

イタリアで農水市場からの出向者と話をしました。

イタリア・ローマには、FAO(国際連合食糧農業機関)の本部があり、在イタリア日本大使館には農水省からの出向の外交官が複数人います。

 

特に、クール・ジャパンで「日本食をヨーロッパに広げよう」と頑張っている方がおられ、話をしたところ。日本食をヨーロッパで普及させるには二つのEU規制を変えなければならないと言っていました。

 

1.鰹節の輸入禁止

鰹節はいぶっており、発がん性があるということで輸入が禁止されています。そのため、各大使館の料理人は、外交官が帰国するたびに鰹節を買って帰ってもらうとのことでした。日本食のだしの基本である鰹節がつかえないことで日本食の本当の味が出せないそうです。


2.生もの魚類は冷凍しなければならない

ヨーロッパでは、生の魚は「どんなに新鮮であっても冷凍しなければ店に出せない」という規制があります。そのため、新鮮な魚が入手できてもわざわざ一度冷凍して、味をおとしてだしているのが現状とのこと。冷蔵庫が普及してなかった時代の名残のようです。

このことは、帰国後、農水省の方に聞いてみると「冷凍して、新鮮な魚を提供する技術(実は、冷凍技術より解凍技術が重要)は日本が独占しており、このままの規制で日本の冷凍・解凍技術を売り込んだほうがいいのではないか」と言っていました。

しかしながら、日本食を広く普及するという意味ではやはり規制を変えなければなりません。

 

日本の国会からどこまで役立つかわかりませんが、「日本食の世界への普及」をできるかぎり進めていきます。

ロンドンでも経験しましたが、海外では似非(えせ)日本料理が多すぎます。

フランス・パリ、ドイツ・ボン、イタリア・ローマの通信事情

これは私個人の経験ですので普遍性はありませんが、今回の欧州出張では通信で相当苦労しましたなので、感じたことを書かせてもらいます。

まずは、パリは、それほど通信環境が悪いとは思いませんでした。ホテルのWIFIも比較的早く、画像情報も苦労なく送ることができました。ただ、まだまだ都市部にはHOTSPOTが少ないと感じました。実際に昼食中にメールボックスからデータを落としたいと思い、トライしましたが、なかなか通じませんでした。現地の人に聞くと、マクドナルドにはwifiが来ているようですが、他のレストランなどにはまだまだ普及していないとこのことでした(私が聞いた人の経験です)。

ドイツでは苦労しました。ドイツテレコムのwifiの日にち契約(5ユーロ/日)を購入して、使いましたが、使えるエリアが狭く、ホテルの部屋からもなかなかつながらないことがありました。また、接続の操作画面が非常にわかりにくく、最後はホテルのフロントにお願いしてやっとつながる状況でした。
つながっても、通信速度が低く、メールの処理などがほとんどできませんでした。

イタリアでも苦労しました。今回はドイツの反省でホテルのwifiを使いましたが、これが異常に遅いのです。例えば、写真データを送るのに数分かかりました。
聞くところによると、固定通信がまだADSLレベルでワイヤレスが早くてもその先で遅くなっているとのことでした。また、警察が通信を公式に傍受しているらしくそのためますますネットの速度が遅くなっていると聞きました。

日本に帰るとすぐに、成田エクスプレスに乗り、すぐにデザリングでネットに接続しましたが、やっとまともな通信速度だと感動しました。

ただ、日本の携帯料金は、感覚的に世界で断トツの高さだと思います。イタリアでは地元で働いている日本人がスマホで毎月数千円レベルだと言っていました。

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のミサに参列

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(”Basilica di Santa Maria Maggiore”)はローマ教皇庁直轄のカソリック教会の聖堂です。ローマにあります。その名は、「偉大なる聖母マリアにささげられた聖堂」の意で、教皇が建築させたローマの四大バシリカ(古代ローマ様式の聖堂)の一つに数えられます。

 

訪問させていただいたときに丁度ミサが行われており、最後列でミサに参列させていただきました。

 

ミサは、神父様の説教から始まりました。イタリア語は理解できませんが、荘厳な雰囲気の中で、神父様が何を言わんとされているのかがなんとなくわかるような気がしました。また、神父様の説教が終わると、オルガンの演奏に合わせた聖歌合唱です。聖堂の雰囲気と歌がとけあい素晴らしい雰囲気を醸し出していました。

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ミサが終わり、消灯後に撮影させてもらいました。暗くてあまり雰囲気がわかりませんね。

 

カソリックのミサを初めて見させてもらいました。
TVなどの娯楽がなかった時代、ミサはある意味人々の心をいやす最高のエンターテインメントだったのではないかと感じました。

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写真はパブリックドメインから

ローマ教皇庁を訪問

本日はバチカンに行き、ローマ教皇庁に所属する和田神父と在バチカン日本大使館徳安公使と話しをさせて頂きました。

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バチカンの歴史、そして世界的な活動を教えてもらうとともに、バチカンの博物館、美術館を和田神父に案内していただきました。

キリスト教の歴史とそれに付随する芸術や建築の数々、本当に圧倒されました。和田神父のご説明で素人の私でも絵画の歴史的な変遷やその教義的な意味を知ることができたのは大きな収穫でした。

芸術性と宗教性の高度な融合の意義を少しだけでも理解できたと思います。

 

さて、仕事の話ですが、バチカンとわが国が協力出来るのではないかと考えている点は、来年70周年を迎える広島・長崎の被爆です。

バチカンから核廃絶に対するメッセージを出してもらい、それを長崎の被爆70周年の式典で読み上げていただく。

これができれば世界からの核廃絶への動きを加速することができると考えています。

和田神父と引き続き連絡を取らせていただき、何らかの成果を出していきます。

イタリアの郵便局視察(詳報)

ポステ・イタリアーネにおいては、国際担当役員が夏季休暇中だったため、現地大使館からの説明を受け、郵便局の訪問を行いました。

詳細は以下の通りです。

①  ポイント

●郵便局においては、納税、移民事務処理等の公共的な手続きが行えるようになっている。

●郵便のユニバーサルサービスのため、3年間で1,500億円程度の補助金が政府から出されている。

●郵便局を通じて、当座預金及び預託貸付公庫が発行する債券、生命保険等を販売している。

>イタリアの郵便貯金は、広く個人に貯蓄手段を提供し、その資金によって公共的な用途に対する中長期の貸出しを行うことを目的として1875年に設立。バンコ・ポスタは、経済・財政省が65%、預託貸付公庫(CDP)が35%出資してできたポステ・イタリアーネの一事業部門であるが、現在は経済・財政省が100%出資。

 

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ローマ駅内郵便局におかれた納税と移民登録の用紙

 

 

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電子商取引のパンフレット、TVも販売

 

②  経営状況

●2013年の収益は263億ユーロ(約3兆8,090億円)(対前年比 9.1%増)、営業利益は14億ユーロ(約2,028億円)(対前年比 1.3%増)で増収増益。

●郵便事業の2013年の収益は、4.4%減の45億ユーロにとどまった。

2014年には、ポステ・イタリアーネの株式売却を閣議決定。政府は、最大40%の株式を売却し、残り60%の株式を維持する方針。

 

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ローマ中央郵便局の入り口

 

 

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イタリアの学資保険のポスター 

 

③  郵政事業のユニバーサルサービス等

●イタリアでは、ポステ・イタリアーネが郵便事業の提供を行っているとともに、ポステ・イタリアーネの銀行部門であるバンコ・ポスタ、生命保険業務を行う子会社であるポステ・ヴィータ等の委託を受けて、金融サービスの提供を行っている。しかし、ユニバーサルサービスの提供義務は、ポステ・イタリアーネが提供する「郵便事業」にのみ課されている(2kg 以下の郵便書状、20kg 以下の普通小包等)。

●また、郵便事業に関して、2011年1月に独占範囲が撤廃され、免許制となっている。 

④  ユニバーサルサービスの確保方策(ユニバーサルサービス基金と補助金)

●免許事業者のうち、ユニバーサルサービスの範囲内の業務を行う者が、売上高の3%にあたる金額を拠出することにより、ユニバーサルサービス基金が設置されている。

●また、ポステ・イタリアーネに対するユニバーサルサービスを確保するための補助金として、毎年約4億ユーロが政府から郵便事業体に交付。

 

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ローマ中央郵便局でも文具を販売

 

 

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金融アドバイザー・サービスのポスター

 

死を思え(memento mori) サンピエトロ寺院の彫刻

和田神父に「サンピエトロ寺院」を案内いただきました。

私は、公務で伺いましたので、立ち入りできない公人用の出入り口から退出させてもらいましたが、その出口の上にあるのが、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの彫刻です。

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骸骨が、顔を隠し、砂時計を持って迫ってくる。 すさまじいまでの迫力とメッセージです。

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骸骨は、全ての人間に訪れる「死」を表し、

顔を隠すことは、「死が何であるかわからない」ことを示し、

砂時計は、「人生は有限である」ことを表していると知りました。

 

私は、死ぬのが怖くて、怖くて、どうしようもなく怖い人間です。

 

一日が終わり就寝するときに、つまらない一日だと、悔しくて寝れないこともあります。 砂時計のように日々なくなっていく与えられた時間を精一杯生きて行きたいと願っています。

ドイツの郵便局視察(詳報)

ドイツポスト・DHLの上級副社長(グローバルメール担当)、国際担当部長等から財政状況、ユニバーサルサービスの状況、郵便局ネットワーク等について説明を受けました。

詳細は以下の通りです。

 

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ボン市で最も高い本社ビル

 

 

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説明の風景

 

 

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世界の郵便ポストを展示

 

①  ポイント

●株式の保有においては、ドイツポストはもはや独企業ではない。約56%の株式は海外投資機関が保有している(日本の投資機関も5%保有)。21%はKfW(ドイツ復興金融公庫)が保有しているが、ドイツ政府はいずれすべてを売却する方針。

●「戦略2015」によって改善した顧客サービスの質、収益、従業員の質について、引き続き「戦略2020」においても向上を図ると共に、新たに「Focus」、「Connect」及び「Grow」という三大柱を追加し、より一層の収益向上を図る。

●ドイツポストの直営店舗は、2011年にほぼすべてをポストバンクに売却完了。これにより、郵便局ネットワークは、ポストバンクの運営する大規模店舗、1~4カウンター程度の中規模委託店舗(金融サービスを行う)、1~2カウンターの小規模委託店舗の3タイプに再編された。

 

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②  郵便局ネットワークの改革

国営時代は、郵便はドイツ連邦郵便の独占。営業時間は18時まで、週に数日のみであった。しかもこれは大都市であり、地方では営業時間が早朝の1時間だけということもあったため、とても便利とは言えない状況。

この時代の問題点は3つあり、一つ目は高い人件費、二つ目は週に数日しか営業しないというサービス品質の低さ、三つ目はこれにともなう顧客サービスの不満足さであった。この状況に対処するため、3つの改革が導入された。一つ目は直轄店にかわって、委託事業者が運営する店舗の導入、二つ目は確たる営業目標の導入、三つ目は顧客満足度の導入、すなわち待ち時間の解消であった。

1990年代には、直轄店舗を減らし、委託店舗数を増加させる措置を取った。2000年代初頭には、サービスを向上させるため、小売や多様な金融商品の扱いを開始した。2007年からは、すべての店舗を委託に切り替える作業を開始した。1992年には最初の委託店舗がオープンしたが、政治家の中には、直轄店舗と同様のサービス品質が保てるか心配する向きもあった。そのため、委託店舗の従業員には研修を実施し、ホットラインにて質問に回答する体制を構築した。

2006年、ドイツポストは、当時独立したポストバンクに直轄の850店舗を売却し、ポストバンクに窓口業務の委託を実施した。窓口業務を実施していたドイツポストの従業員はポストバンクの従業員となった。これらのポストバンクの店舗では、郵便・金融業務を実施しており、顧客には何の負担もなく移行が進んだ。2010年には、277の直轄店舗をすべてポストバンクに売却し、2011年末、ドイツポスト直轄店舗は、ポストタワー及び連邦議会内の2店舗のみとなった。

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20140828_6.jpgドイツポストが運営する局(像はベートーベン、ボンは彼の生地)、
制服を着た二人はポストバンクの社員として局業務を行っている。

店舗の種類には3カテゴリある。ポストバンクの直轄店で、カウンターが複数あり、郵便のすべてのサービスが受けられる大規模店が全国で約1,100店、カウンター数が1~4で金融サービスも利用できる「タイプ1」の中規模委託店舗(主にスーパーマーケット等に委託)が全国で約7,400店、カウンター数が1~2で郵便サービスのみ提供している「タイプ2」の小規模委託店舗が全国で約4,600店となっている。

これらの委託店舗では、委託業者の本業(小売等)の傍らで郵便サービスを実施してもらうものでありフランチャイズとは異なるため、ドイツポストではパートナーと呼んでいる。ドイツポストのオンラインサービスを利用すれば、タイプ別の店舗の位置やポストの場所等がすべてわかる仕組みになっている。

 

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ボン空港の郵便局(タイプ1)

 

 

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お土産物屋への委託(タイプ2)

 

委託業者の収入は出来高制になっている。これにより、次の日に確実に届けたい顧客には、60セントの通常郵便よりも、エクスプレスの利用を勧める等、収入向上のインセンティブが働くようになっている。これら一連の改革により、週18時間営業であったのが、週47時間となり、顧客の待ち時間も改善されて来ている。また、オンラインサービスの提供も開始しており、これらにより個人・法人の顧客満足度は2009年の68%から2012年の79%へと向上している。

サービス提供の品質については、顧客満足度に関する調査を実施しているとともに、ユニバーサルサービス提供事業者は、サービス提供の最低基準が設けられている。これにより、サービスの品質が担保されている。なお、ドイツポストでは、運転免許証の更新やパスポートの発行等の行政サービスは実施していない。

③  ユニバーサルサービス

郵便のユニバーサルサービスが十分に提供されていない場合、市場支配的事業者にサービスの提供が義務づけられる。当該事業者が補償金を要求する場合、公募を実施し、最低落札額の事業者にサービスを委託する。委託金額は年間の売上げが50万ユーロ以上の事業者から徴収するが、現在までこの基金が使われたことはない。

昔は、週毎の配達回数が非常に重要であったが、現在ではほとんど議論されることはない。ドイツポストは必要であれば日曜日も配達する用意がある。また、郵便料金規制も郵便局数制限も必要ないと考えている。もはや郵便が唯一無二の通信手段ではないからである。市場に任せればより効率的な料金やサービスが展開できるだろう。

④  財政状況

従業員数は、ドイツで20万4千人、その他のヨーロッパで11万2千人、アジアで6万8千人、北米で7万9千人、その他地域で1万7千人となっている。国によって当然文化は異なるが、すべての従業員に、等しく同じ教育を実施し、サービスが均一になるように努めており、グローバル化が最終目標である。郵便事業はドイツ本国のみで、その他はエクスプレス事業を展開している。

株式の保有においては、ドイツポストはもはや独企業ではない。約56%の株式は海外投資機関が保有している(日本の投資機関も5%保有)。21%はKfW(ドイツ復興金融公庫)が保有しているが、ドイツ政府はいずれすべてを売却する方針である。

⑤  企業ストラクチャ

ドイツポストDHL(Deutsche Post DHL)社傘下で、次のブランド名にて事業を展開している。ドイツポスト(Deutsche Post)はドイツ国内で郵便事業を実施している。ドイツの郵便は完全自由化されており、1kg以下の書状分野においては、免許を取得すれば誰でも事業が行える。DHLはロジスティック事業を展開しており、国内だけではなく、国際的にも実施している。

先般発表した「戦略2020」(Strategie 2020)では、事業のあり方を見直し、郵便事業(Post)に新たにeCommerce及び小包(Percel)を追加し、Post-Parcel-eCommerceという事業単位をドイツポスト及びDHLのブランド名で発足させることとした。この融合をうまく進めるために、DHL担当執行役員を1名置き、横断的な部門間の連携を円滑に行うようにしている。

⑥  企業戦略

現在は、「戦略2015」と「戦略2020」の切り替わり時期で、今後の経営方針を見定める重要な時期。両戦略に共通の3つの柱を中心に企業活動を実施しており、「顧客満足度」、「ビジネスパフォーマンス」及び「従業員幸福度」である。「顧客満足度」は、計画策定当初の2009年は68%であったのが、2012年には79%に改善している。「ビジネスパフォーマンス」は、2009年は0.2億ユーロのEBT(税引前利益)であったのが、2012年には286億ユーロまで増加した。「従業員幸福度」については、2009年には60%であったのが、2013年には72%に達している。また、「リーダーシップを発揮できた」従業員は58%(2009年)から70%(2012年)まで増加した。

本年4月に発表した「戦略2020」(Strategie 2020)においては、上述の3つの柱に変更はなく、各数値について上限を更新した。これに加え、新たに「Focus」、「Connect」及び「Grow」という三大柱を追加した。

「Focus」とは、ドイツポストの業務を物流に集中させるとともに、PeP(Post-eCommerce-Percel)やロジスティック部門を半独立させることを目標としている。「Connect」は、ドイツポストDHL社がひとつのグローバルなチームとして活動できるようにすることである。HQはドイツ本国のみ、執行役会議における言語は英語である。また、全世界で共通のスペシャリストの育成にも注力する。「Grow」は、現在の成長有望分野であるeCommerceにさらに投資し、新規マーケットの開拓を行うものである。

 

 

 

 

フランス、ドイツ及びイタリアの郵便局視察

2014年8月18日から22日にかけて、フランス・ラポスト、ドイツポスト・DHL、ポステ・イタリアーネを往訪し、新たな経営戦略、郵便局の運営、ユニバーサルサービスへの支援、株式の上場等の説明を受けるとともに、郵便局の現場の視察を行いました。

今回の視察の全体的な所感は以下の通りです。(各国の詳細については、順次掲載します。)

1.ドイツポストは、金融と局を切り離し郵便と国際物流への集中。ラ・ポストとポステ・イタリアーネは、金融を含む三事業一体の維持。日本の郵政はドイツ型の制度を導入しているが、「日本郵政は、両タイプの中間。つまり、三事業一体を維持しながら国際的な展開を行う」という形が望ましいと考える。

2.各国ともユニバーサルサービスについては何らかの手当てを行っている。また、付加価値税(VAT)は郵便事業には課していない。わが国でも同様の手当て(イコールフィッティング)を図るべき。

3.各社とも「利益と公益性」のバランスに配慮している。ドイツポストが利益偏重になりつつある感がある(海外投資家が資本の過半を保有)。日本郵政も株主構成に配慮する必要がある。 

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