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財政金融委員会質疑(金融機能強化措置法案)

11月24日に開かれた財政金融委員会で金融機能強化措置法案に対する質疑を行いました。

 

20161124その1

 

まず、麻生金融担当大臣に「どのようなリスクに対応するため今回の改正案が必要か」質問したところ、「セーフティーネットをきちんとしておく立場から、金融機能の安定を確保する観点に立ち、今回の法案を提出させていただいた」旨の回答を得ました。

 

20161124その2

 

また、日本銀行の中曽副総裁に対し、国債を抱えすぎる日銀自身が金融危機を引き起こす原因となるのでないかと質問しましたが、きちんとした答弁はいただけませんでした。

 

20161124その3

 

そのほか、この法律を使って、中小企業の方々向けの融資がしっかり行われるよう、武村内閣府大臣政務官ほか政府に対し、要請いたしました。

 

20161124その4

 

さらに、ゆうちょ銀行、かんぽ生命に対する規制等の在り方を見直し、地域にお住まいの方々の利便性向上に資するよう、取り組みを求め、政府からも前向きな答弁を得ることができました。

 

当日の会議録は以下のとおりです。

 

○藤末健三君 おはようございます。
 本日は、金融資本市場をめぐる情勢の変化に対応して金融機能の安定を確保するための金融機能強化のための特別措置法案について御質問申し上げます。
 まず冒頭に、麻生金融担当大臣に御質問をさせていただきます。
 今回の法律案は、八月に閣議決定されました未来への投資を実現する経済対策において盛り込まれましたリスクへの対応のための施策の一つでございます。確かに、イギリスのEUからの離脱やアメリカの大統領選挙の結果などを見ますと、今後の世界の政治経済、その日本に与える影響は読みづらいものがあると思います。しかしながら、かつて世界金融危機や欧州の債務危機、また東日本大震災のような事情が生じているとは言い難いと思います。
 足下の金融システム、金融機関経営にも大きな問題が生じていない中で、どのようなリスクに対応するため今回の改正案が必要であると考えておられるか、麻生大臣にお伺いさせていただきます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、藤末先生御指摘のとおり、ただいま、今の状況で日本の金融機関というものがいわゆるちょっと怪しいんじゃないかとかそういうことではなくて、総じて健全性を維持しているということは世界でもきちんと認められているところだと思っております。
 したがいまして、あのリーマン・ブラザーズのバンクラプシー、リーマン・ブラザーズの破綻とかそういったようなこととか、何でしょうね、あのときはもう完全に市場からキャッシュがなくなりましたのでああいった形になりましたけれども、東日本大震災のときとか、ああいったような状況とは異なるというのは今間違いなくそうだと思いますが、しかし、今日本の場合を見ますと、少子高齢化とか、それからいわゆる構造改革をやらにゃいかぬとか、いろんな形で私どもとしてはいろいろの問題を抱えておりますし、確かに雇用とか所得の改善が随分進んだことは確かだと思いますけれども、まだまだ、これだけ上がったにしては個人消費が伸びないじゃないかとか、企業の設備投資がいま一つじゃないかとか、いろいろな問題がありますのに加えて、世界的に見てドルがこれだけ上がると、そうですね、百円切るかという話が百十円までぼんと来る話になりましたので、そういったような状況というのは、これは新興国から、キャピタルフライトとは言いませんけれども、金がどっとドルに流れるという状況というのは十分に考えられますので、そうなりますと新興国というのは総じて短期で金回している国が多くて長期で回しておりませんので、それをまた一挙に資金繰りがという話になると、これどうなるかというのは、ちょっと、今、トランプ出てまだ二週間、よく分からないんです、正直なことを言って、何が起きるか。株屋なんて全部下がると思って売ったのに翌日になったら千円も上がるんだから、もういいかげんな話の極みなんですから。
 そういった話では、こういったようなリスクというのがもう少し顕在化してきておりませんので、私どもとしては今の状況としてはもしものことを考えておかなきゃならぬというので、私どもとしては五年間というのをやらしていただいております。これでどうなりますか、ちょっと正直分からぬので、衆議院ではこれを恒久化しろとかいろんな御意見が別段なかったわけではありませんけれども、いずれにしても、セーフティーネットというのを私どもはきちんとしておかないとならぬ立場にありますので、金融機能の安定を確保するという観点から、今回、五年という形をさせていただいたというのが背景でございます。
○藤末健三君 私も、この法律の延長については賛成です、個人的には。なぜかと申しますと、リスクというのは予測できないからリスクということでございますので、もし予測できるのであればもうリスクと言えません、正直申し上げて。ですから、大きな、将来予測できないものが来るために備えるということについては大きく賛成させていただきます。
 私は、前の委員会でも配付させていただきましたけれど、財政危機時における法制度の枠組みというのを配らさせていただきました。
 この中で、左側に金融の安定化ということを書かさせていただきまして、このローマ字のⅠの3.の(2)、「資本」の強化とございますが、民間金融機関の資金繰りを確保するために予防対応として金融機能強化法がある、そしてまた預金保険法による金融機関の資本強化がある、また預金保険機構がいろいろな様々な金融機関を支えていくという仕組みがあるということで申し上げています。まずこのような金融の危機のリスクに対する対応の一つだと私は位置付けさせていただいています。
 しかしながら、金融の危機の対応という意味では、この資料の上に書きましたように、日本銀行が非常に大きな役割を果たすと私は考えております。
 この金融の安定化ということを大きな目的とする日本銀行が今どのような状況にあるかといいますと、私は余りにも多くの国債を抱え過ぎており、非常に安定した経営ができる状況にないのではないか、もう既に、というふうに考えておりますけれども、例えば、金融がおかしくなったときに何が起きるかと申しますと、恐らく私は国債の価格が落ちることが気になります。そのときに巨大な国債、四百兆円ほどの国債を抱えた日本銀行のバランスシートがおかしくなり、本当にそのときに日本銀行が金融システムの安定化を図ることができるのかどうか、それについて是非、中曽副総裁、お答えいただきたいと思います。
○参考人(中曽宏君) 日本銀行の金融システム安定化の機能についての御質問であるというふうに思います。
 金融システムについてでありますけれども、実際今から十九年前、一九九七年十一月でありますけれども、一月の間に四つの金融機関が連続破綻をいたしました。日本の金融システムが最もメルトダウンに近いときとして、当時その危機対応に従事していた者としても記憶に鮮明に残っているところでございます。現在の日本銀行の金融システム安定化のための施策は、こうした実際の過去の危機の経験を踏まえたものでございます。
 具体的には、個別の金融機関に対して考査やオフサイトモニタリングを行い、業務運営の実態ですとか各種リスクの管理状況の把握に努めてございます。そして、いわゆるマクロプルーデンスの観点から金融システム全体としてのリスク分析の評価を行っております。さらに、システムリスクの顕在化を回避するために、必要に応じまして最後の貸し手機能を発揮して、一時的に資金が不足した金融機関に対して資金供給を行うこともございます。
 そして、お尋ねの日本銀行の財務との関係についてでございますけれども、現在私どもは長短金利操作付き量的・質的金融緩和を行って、この下で国債の買入れを実施しておりますけれども、昨年には債券取引損失引当金の拡充を行いますなど、日本銀行の財務の健全性にも留意しているところでございます。
 なお、日本銀行は、保有国債の評価について償却原価法を採用してございます。このため、金利が上昇したとしても、決算上期間損益において評価損失が計上されることはございません。ちなみに今年の三月末では、日本銀行の保有国債については十五兆円の含み益となってございます。仮に金利が今後上昇して含み損が生じる可能性がございますけれども、中央銀行には継続的に通貨発行益が発生をいたしますので、信認が毀損したり、あるいは機能が発揮できなくなるということはないと思っております。すなわち、財務の健全性に十分留意しつつ、金融システムの安定化も含めて中央銀行として必要な施策を行っていくということでございます。
○藤末健三君 済みません、副総裁の任期って予定何年ですか、残り。多分あと二、三年残っているんですかね。一年半ですか。いや、すごい無責任だな。
 大丈夫だとおっしゃっていただきましたけど、ちょっと裏のこの資料を見ていただけますでしょうか。これ、図一がマネタリーベースを書いてあり、図二がBSですね、資産規模、中央銀行の。これを見ていただきますと分かりますように、今時点で大体日本はマネタリーベースGDP比で八〇%に来ていると。これ、図一ですね。そして、図二を見ていただきますと、日本銀行はこのマネーサプライをするために何をやっているかというと、自分の資産規模をどんどんどんどん増やしているわけですよ、国債を買い入れて。ほかの国の中央銀行に比べて異常であることがこの図二を見ていただければ分かると思います、正直申し上げて。
 私が申し上げたいのは、日本銀行はその会計基準が時価会計じゃないから大丈夫ですよということをおっしゃいましたけれども、銀行というのは恐らく誰に信頼されるかということに懸かっていると思うんですよ。私は、会計基準が違うから大丈夫ですよといっても、あなたはそうは思うかもしれませんがほかの金融機関は思いません、ほかの投資家は思いませんという世界が生まれてくるんではないかなということが疑問でありますし、また、副総裁に申し上げたいのは、このマネタリーベースが今GDP比で八〇%近くになっている状況、また、国内の債務、GDP比でもう二〇〇%を超えようという状況になっているという中、この状況は過去の日本のどういうタイミングとほぼ同じだと思いますか。お答えください。
○参考人(中曽宏君) これは先ほど申し上げましたように、日本の経済というのは、九〇年代の銀行危機、そしてデフレの危機を通しまして大変難しい状況にありますので、私どもが今やっている金融政策というのは過去には類例のない極めて大規模な金融緩和でございまして、日本銀行としては、物価安定の目標をできるだけ早期に実現することを目指して強力な金融緩和を推進した結果としてこの規模の拡大というのが生じていると、このように理解をしてございます。
○藤末健三君 副総裁、わざわざお越しいただいて、真摯に議論しましょうという前提で申し上げているんですけれど、本当にきちんと答えていただかなければ、もっとどんどんどんどん私、申し上げますよ。
 先ほど申し上げたような状況、マネタリーベースでGDP比八〇%近くになっている、そしてまた国内の債務がGDP比で二〇〇%を超えるような状況というのは、一九四五年ですよ、これ。そこで何が起きたかという。ですから、一九九七年の状況をおっしゃいますけれど、私はもっとひどい状況が来るんじゃないかということを心配しています。日本銀行さんが暴走していると私は思っています、正直申し上げて。
 その中で、いや、安全ですよ、安心ですよというふうにおっしゃいますけど、お聞きしますけど、イグジットどうするんですか。全く今まで示されていないじゃないですか。これだけどんどんどんどんマネタリーベースが膨れ上がり、そのマネタリーベースは日本銀行のバランスシートをどんどんどんどん悪化させていく。じゃ、将来どうなるんですかということに対しては、いや、分かりません、目の前のことで頑張りますというふうにしか聞こえませんけれど、まず一九四五年との比較についてどう思うかということと、今後のイグジットをどのように考えているか答えてください。
 今、この九月に、私は読ませていただきましたけど包括的検証、全く日本銀行の経営についての見解がほとんど書いていないじゃないですか。新しいことをします、新しいことをします、それは結構かもしれませんけれど、先ほど麻生大臣がおっしゃったように、リスクはどんどんどんどん膨れ上がる。そのリスクは何かというと、金融機関じゃないですよ、中央銀行のリスクだと私は思っています。いかがですか、その点について。
○参考人(中曽宏君) 今回の難しさというのは、これ世界的にもそうなのですけれども、特に日本は先行してそういう問題に直面したと思いますけれども、銀行危機、そしてデフレ、そして人口問題ですね、その下で趨勢的に潜在成長率が下がってきた中、その中でどうやって一定程度の経済成長を促してインフレ率を上げていくか、そういう極めて難しい問題を他の先進諸国に比べても先行して直面をしているというのが、現在の大きな、一九四五年当時と比べての特徴ではないかと思います。
 そして、先生お尋ねの出口でございますけれども、私ども、将来、長短金利操作付き量的・質的金融緩和からの出口に当たりましては、二つの課題がある。一つは、金利水準の調整をどうしていくか。そしてもう一つは、拡大した日本銀行のバランスシートの扱い、これをどうするか。この課題でございます。
 その上で、これらのことを実際にどういうふうに進めていくかというのは、これはその時々の経済・物価情勢、金融市場の状況などによって変わり得るものでございますので、したがいまして、早い段階から具体的なイメージを持ってお話しすることは適当ではなく、市場との対話という観点からもかえって混乱を招くおそれが多いと考えておりますが、そう申し上げた上で、金融政策を担う日本銀行は、これはテクノクラートの集団でもございますので、これまでの様々な経験を通じまして出口における手法、手段、これを考えていく知見の蓄積は進んでいるというふうに思っております。
 ただ、現時点におきましては、自分たちとしては、デフレを克服して出口を語ることができる状態に至ることがまずもって先決であるというふうに考えてございます。
○藤末健三君 何か戦時中の大本営発表を聞いているような状況じゃないですかね、本当に。そして、戦争が終わり、まさしく先ほど申し上げたような一九四五年の状況になってしまったということでございますが、先ほどの副総裁のお答えだとほとんど総裁と変わらないですよ。何も答えていないという状況じゃないかと思います。
 ただ、私が申し上げたいのは、この新しいリスクに対応する、見えないリスクに対応する法律は非常に重要だと思いますけど、私が実は御質問したいと思っていますのは、本当にこの規模で大丈夫かどうかというのが実はあると思っています。補正予算で予算規模を増やせばいいという議論はあるかもしれませんけど、どうかという議論と、あと、日本銀行が準備金、たしか四千五百億ですか、積み増したという話だと思いますけれど、足りるのかなというのが非常に今疑問でございまして、最後は政府が保証するから大丈夫だという議論もあるかもしれませんけど、そのとき、恐らく国債が暴落したような状況のときには、日本政府さえも恐らく保証能力がなくなっているのではないかというふうに考えますので、私は、もう何らかの方向性を示していただかなければ、示すことによって混乱が生じるということではなく、示すことができないからどんどんどんどん崖っ縁に向かって走っていくというようなことになるのではないかと私は思います、私は。余りにもちょっと、もう少しまともなお答えいただけると思って期待していましたのにちょっと残念であります。
 実際に、じゃ、法律の方の議論をさせていただきます。
 この金融機能強化法、これは平成十八年に二行が資本参加の申請をしたのみでございましたけれど、世界の金融危機を受けた平成二十年の改正で申請件数は増加しております。また、東日本大震災直後の平成二十三年の改正では被災地金融機関向けの特別措置も設けられましたので、多くの金融機関が利用しているということでございます。
 ただ、平成二十年の改正におきましては、中小企業金融の円滑化に資することが要件と明確化されましたが、資本参加額に見合った中小企業向けの貸出しの拡大、それも単に貸出残高だけでなく、借り手である中小企業の立場に立った経営支援、助言等につながっているかどうかというのが重要なポイントとありますが、これまでの実績をどう評価されているか、武村政務官にお聞きします。
○大臣政務官(武村展英君) 委員御指摘のとおり、国の資本参加を受けました金融機関につきましては、単に中小企業向け貸出しの拡大だけではなくて、中小企業の生産性向上などにつながるような経営支援や助言などの取組を行っていくことが重要であると考えます。
 こうした観点から、金融機能強化法におきましても、金融機関に対しまして、経営強化計画において、中小企業向け貸出残高のみならず、取引先における経営改善支援先の割合についても目標値を設定し、その達成に向けて取組を求めているところでございます。現在、資本参加を行っている十五金融機関における経営改善支援先の平均割合につきましては、平成二十八年三月末現在で一二・二二%であり、各金融機関の資本参加直前期末の割合、四・七八%ですが、それと比べまして七・四四ポイント増加しているところでございます。
 中小企業支援の具体的な取組を申し上げますと、例えば、取引先企業の販路開拓支援や外部専門家と連携した製造工程の改善支援、さらには、債権放棄を含む抜本的な事業再生支援といった取組を行っていると承知をしております。国の資本参加を受けました金融機関につきましては、こうした取組を通じまして、各地域における中小企業金融の円滑化や地域経済の活性化への貢献に向けて努めているものと考えております。
 金融庁といたしましては、経営強化計画の履行状況のフォローアップなどを通じまして、引き続き、金融機関に対しまして地元の中小企業の支援や地域経済の活性化に向けた積極的な取組を支援してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 どうもありがとうございました。是非、中小企業に対する金融の強化、やっていただきたいと思っています。
 実は私、昨日、埼玉県の川口に伺っていまして、そこでちょうど、キューポラの町、鋳物の町でございますので、そういう金属加工されている経営者の方にお会いしました。そこで言われましたのは何かと申しますと、信用金庫などからお金を借りたいと思って信用金庫に行くと。ところが、信用金庫の人たちはお金貸しますよと言っても、信用保証協会に行って、お金が返せない場合に担保を取ってくれる信用保証協会というのがあるわけでございますが、信用保証協会に行って断られてお金が借りられなかったと。これでは逆じゃないかと。信用金庫はお金を貸すと言っているのに、信用保証協会、これはまあ地方自治体などが運営しているものでございますけれど、そこが貸出しを決めているのではないかというようなことを聞いてまいりました。
 これも直さなきゃいけないとは思うんですが、大きな観点からして、そこは金融庁にお聞きしたいんですけれど、是非とも、この担保があって保証がなければお金貸しませんよというような日本型の金融、これを変えていき、事業性の評価とかその将来性に基づく貸出しを行うという取組を進めていただくわけでございますけれど、この低金利の時代の中で金融機関の収益力が低下する中、そのような中小企業などに対する貸出しをどのように進めていくかということをちょっと教えていただきたいと思います。
 もし可能であれば、先ほど申し上げた川口の事例、信用金庫などがお金を貸すと言っても信用保証協会のオーケーが出ずにお金が借りられなかったという事例、もし御存じであれば、そういうものに対する対応も教えていただきたいと思います。遠藤監督局長、お願いします。
○政府参考人(遠藤俊英君) 藤末委員御指摘のように、地域金融機関が金融仲介機能というものを地域において円滑に発揮していくために、中長期的に持続可能な経営戦略というものを策定していただきたい、それを実行していただきたいということを地域金融機関と議論しているところでございます。
 具体的には、担保、保証に依存する融資姿勢を改めて、取引先企業の事業の内容とか成長可能性を適切に評価、すなわち事業性を評価し、融資や本業支援等を行うことを通じて地域の産業、企業の生産性向上の促進を図ることが求められていると思いますし、そういった方向で金融機関がまさに動こうとしているのかどうかということを議論しているところでございます。
 そういった中で、今、信用保証協会の信用保証の御指摘がございました。我々も、信用保証というものを、担保、保証に依存しない融資ということが進められているかどうかという形で信用保証協会とどういった形で彼らは協力しているのか、いわゆる融資に係るリスクシェアを地域金融機関と信用保証協会は適切に分担して円滑な仲介機能というものを発揮しているのかどうかという、その実態を今把握しようとしております。
 信用保証制度に関しましては、今、中小企業庁の審議会の方でその在り方について議論しているところでございまして、我々もそこに参加して、新たな信用保証制度そのものを確立する際に、その制度の中身、あるいはその制度の執行の段階においてどういった形で地域金融機関が自分たちの責任において適切なリスクシェアを取り、地域の企業に対する仲介機能というのを発揮しているかということに関して、実態把握とともに適切な方向に信用保証制度及びその執行が行えるように議論してまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、信用保証協会の議論はしていただきたいと思うんですよ。
 私は前に経済産業委員会でこれ指摘したことがございまして、何かというと、信用保証協会、自治体が経営しているんですよね、例えば大阪府にあると思ったら大阪市にもあると。そうすると何が起きるかというと、企業は一番信用保証が取りやすいところに移っていくんですね、運用が一体でないために。
 かつ、そのとき何があったかと申しますと、今は変わったかもしれませんが、当時はほとんどの信用保証協会のトップ、自治体の副知事とか助役をした人たちがなっていたんですよ、天下りポストだった。そういう方々が本当に金融が分かるかという問題を指摘させていただき、抜本的見直しをやりましょうということを提案させていただいたんですが、正直申し上げてまだ終わっていない状況でございますので、是非金融庁におかれまして、金融のサイドから、中小企業のサイドではなくて金融のサイドからきちんと事業を評価し、そして資金を新しいイノベーション、新しい事業に提供することを進めていただきたいと思っておりますので、是非遠藤局長には頑張っていただきたいと思っております。
 そういう中で、私が心配していますのが、日本の最大の銀行でありますゆうちょ銀行についてでございます。
 ゆうちょ銀行は日本で最も大きな銀行で、かつ全国にネットワークがある。二万五千近くの銀行ネットワークを持っています。その中で、今、この日本郵政には公益性の発揮、そして地域性の発揮というものを法律で課している状況であります。
 今、様々なゆうちょ銀行の活動に対して束縛が入っておりますが、私は是非とも、ゆうちょ銀行が地域のため、そして公益のために活動できるように、もう少しきちんとした監督そして規制をやっていただきたいと思います。今、他の金融機関を守るためにゆうちょ銀行の足を縛り、ゆうちょ銀行を利用されている方々が利便を本当に得ているかというと、私は逆だと思うんですね。そのことについて是非監督局長の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(遠藤俊英君) ゆうちょ銀行も我々金融庁の監督対象でございます、民間金融機関としてですね。
 このゆうちょ銀行は、上場企業に求められる企業価値向上を目指して、平成二十七年四月に公表いたしました中期経営計画に、大きな業務、彼らのビジネスの方向性として三つのことを掲げております。一つは、資金運用を高度化すること、一つは、これは藤末委員が御指摘のように、郵便局ネットワーク、これを十分に活用して優れた金融商品を販売していくこと、それから地域金融機関との連携といった、こういう方向性を明示しているわけでございますけれども、これを着実に実施して、収益拡大につながるビジネスモデルというものを確立することが重要ではないかなというふうに思っております。
 ゆうちょ銀行は、新規業務の申請をしてそれを承認するという形で様々な業務の拡大をしているわけでございますけれども、新規業務の承認を得まして、彼らは、投資事業有限責任組合、ファンドでございます、これへの出資が可能になりました。実際には、地域金融機関等と連携して地域活性化ファンドへの出資を通じて地域におけるリスクマネーの供給を行っている、あるいは行いつつあるといった状況にあるというふうに承知しております。
 こういった取組によって、ゆうちょ銀行が企業価値向上を図るとともに、地域経済の活性化に貢献していくことが重要ではないかなというふうに考える次第でございます。
○藤末健三君 郵政、あと、ゆうちょ銀行も方向性が大体もう固まってございますので、金融庁も是非、ゆうちょ銀行の資金を地方のため、そして利用者のために使うということを進めていただきたいとお願いさせていただきます。
 続きまして、生命保険契約者の保護機構に対する政府補助の規定の今後の在り方について質問をさせていただきたいと思います。
 生命保険契約者保護機構による経営破綻時の資金援助につきましては、本来、生命保険業界の事前拠出により財源を賄うというのが大前提でございます。事業者たちがお金を持ち寄ってやっていこうということでございます。
 一九九〇年代後半に経営破綻が頻発したことで財源不足が心配され、そして政府保証や政府の補助の規定が設けられています。現在は、平成二十年、大和生命保険が経営破綻をした以降は新たな破綻事例はなく、業界の事前拠出も相当額積み上がっている状況となっています。また、資金調達に当たっての政府保証規定は既に恒久措置となっており、この上に政府補助規定が必要かどうか改めて検討しなきゃいけないと思いますが、見解いかがでございますでしょうか。池田総務企画局長にお聞きします。
○政府参考人(池田唯一君) ただいま御指摘ございましたように、生命保険契約者保護機構の資金援助は、まずは限度額四千億円の生命保険会社による事前積立てが行われ、次に限度額四千六百億円の保護機構による政府保証付き借入れが充てられ、それでも足りない場合に一定の要件の下で政府補助ができるということになっているわけでございます。このように、政府補助は、業界の負担ということを基本としつつ、業界の負担のみでは対応できないような不測の事態に対応を講じるという観点から設けられているものでございます。
 御指摘のとおり、足下、生命保険会社の破綻事例はなく、また事前積立ても一定程度積み立てられてきているところではありますが、現在の金融経済情勢などを踏まえまして、生命保険契約者保護機構のセーフティーネットとしての役割を安定的に発揮させ、保険業に対する信頼を維持していくためには、政府補助規定の存在が引き続き重要と判断をいたしておりまして、このため、今般この措置の延長をお願いしているというものでございます。
○藤末健三君 どうもありがとうございます。
 では、それではまた私、郵政についてちょっとお聞きしたいんですが、かんぽ生命は地域に根差し、様々な金融のユニバーサルサービスを担っているわけでございますが、今、かんぽ生命は、何というか、政府保証があるんじゃないかという誤解があります。
 そういう中で、様々なこういう制限を受けているわけでございますが、実は生命保険保護機構に支払っている保険料を見ますと、かんぽ生命非常に大きな額を払っているんですね、ほかの生命保険と一緒に。そういう中で、私はやはりイコールフッティング、ほかの生命保険と同じような規制をきちんとして、もっと緩めていただきたいと思うんですが、その点、いかがでございますか。
○政府参考人(遠藤俊英君) かんぽ生命の業務に関しては、先ほど郵政グループ及びゆうちょ銀行について申しましたけれども、この持続可能なビジネスモデルというものをどのように確立しているのかという観点から見ております。その中で、例えば彼らが新規業務なんかを行いたい場合に、それがまさに持続可能なビジネスモデルというような観点から適切なものかどうかということを確認して、議論しながら承認をしているということでございます。
 現在、このかんぽ生命というのは、郵便局における金融のユニバーサルサービスの提供において非常に重要な役割を担っていると思いますし、まさに郵便局ネットワーク等を用いて、かんぽ生命というのはかなり、全国レベルで非常に魅力的なといいますか、適切な金融サービスを行っているのではないかなというふうに思っております。例えば、郵便局におきましては、かんぽ生命の保険商品というものを民間保険会社の商品と併せて提供しております。多様な顧客のニーズへの対応に取り組んでいるのではないかなというふうに考えている次第でございます。
 かんぽ生命のそういうビジネスの実態、及びそれが彼らの適切な業務、それから他の金融機関との競争条件の確保というようなことも踏まえて今規制があるわけでございますけれども、そういった観点で様々な要請というものが満たされているかどうかということを確認しながら、かんぽ生命と議論を続けていきたいなというふうに思っております。
○藤末健三君 是非、遠藤局長にお願いしたいのは、金融機関の競争環境の設定とかいろいろ、経営の安定化とかあると思いますが、私はやはり、今地域においてこういう保険のサービスを本当に山奥まで提供できるのは、僕はかんぽ生命しかないと思うんですよ、正直申し上げて。本当に今、例えば、田舎の局でかんぽ生命が、郵便局が生命保険商品を売れなくなったら、その地域の方々は恐らく生命保険のサービスを受けれなくなると思いますよ、私。
 ですから、是非ともお願いしたいのは、利用者の利便性を考えていただきたいんですね。利用者が本当に金融商品をきちんと受けれるようにできるか。都会に住んでいる方々はいっぱい商品を買えるけれど田舎にいる方は生命保険の商品買えませんということがないように、是非金融庁は配慮をいただきたいと思います。これはお願いです。
 ちょうど時間来ましたので、最後、これは登録させていただいていませんけど、中曽副総裁にちょっと御質問させていただいてよろしいですか。
 私は、日本銀行、今中曽副総裁に今日御質問申し上げましたのは、もう黒田総裁はもうメンツがあって恐らくかじ切れないなと思うんです、正直言って。ただ、私は、中曽副総裁はプロパーの方でもあられますし、是非日本銀行の将来をやっぱり心配していただきたい。
 そして、もう一つありますのは、やはり日本国をもっと、日銀が中心となって経済問題に提言していただきたいと思うんです。今は金融政策というところに縛られたことしかおっしゃっていませんけれど、私は財政問題にも発言していただいていいと思います、これだけ国債買っているんですから。そして同時に、お金を投資する先をつくらなきゃいけない。そのためにも、成長戦略にも私は日本銀行が発言してもいいと思っています。それが一つです。もっとマクロの経済政策を提言していただけるんではないかということ。
 そして、もう一つございますのは、日本銀行がイグジットをするときには新しい立法が必要だと思うんですね、私は。恐らく今の日銀法のままでだけではできないと思っています、私はですよ。ですから、表では言えない、ここでお答えいただく必要はないですけれど、是非、表に出さなくてもイグジットを想定した検討は是非、日本銀行内部そして関係する人たちとの間で議論を進めていただきたいと思います。
 前者の、総合的な経済政策を日本銀行が検討することについてお答えいただきたいと思います。お願いします。
○参考人(中曽宏君) 私どもの今の金融政策は、元々、二〇一三年一月に政府との共同声明の中にうたわれてございます金融政策、大規模な金融政策、そして財政政策、財政政策といった場合には、短期的には景気刺激的な財政政策と中期的には健全財政を目指すということ、そして三番目がいわゆる成長戦略でございます。
 私どもの三年間の経験というのは、金融政策、我々精いっぱいやってきたつもりでございます、我々、責任を持ってデフレ克服に向けていろいろな対応策をやってきたつもりでございますけれども、最初に申し上げましたような低成長ですね。やはり人口減少とかデフレの影響というのが根強く残っておりますので、私どもからすると、特に私、過去のいろんなスピーチでも既に申し上げておりますけれども、成長戦略、これによって潜在成長率を引き上げる、それによって自然利子率が上がる、それによって金利水準が今よりは少し正常な状態に戻っていく、こういった道筋は是非とも私どもとしても、金融政策を運営する立場からも必要だと思っておりますので、今後も適宜発信を私からしてまいりたいと思っております。
○藤末健三君 是非お願いします。これで終わります。

障がい者所得倍増議連総会

本日、私が事務局長を務めている超党派議員による「障がい者所得倍増議連」の総会が開催されました。

今回の総会では先日のカレッジ早稲田への視察報告や、
それを踏まえた勉強会での議論の様子が報告されました。

そして、それらを基に、障がい者の所得向上のため、
更なる支援をするべく、文部科学大臣と厚生労働大臣に対して、
要望書を出すことが決まりました。

内容につきましては、また改めてご報告させて頂きます。

161125所得倍増議連1.jpg (挨拶する鴨下会長)

参議院憲法審査会で発言しました

11月16日、参議院憲法審査会が開催され、私も発言の機会を頂きました。

 

161116kenpou1.jpg


161116kenpou2.jpg

 

今回は通常の国会のように大臣等との質疑形式ではなく、

それぞれの議員が憲法に対する自らの意見を述べるという形であり、

私は
「立憲主義」について述べさせて頂きました。


昨年の安保法制に代表されるように、今の立憲主義を蔑ろにしているような状況に強い危機感を持っております。

しっかりと平和憲法をまもることが出来るよう、引き続きしっかりと取り組んでまいります。

財政金融委員会質疑(消費税増税再延期法案)

11月17日に開かれた財政金融委員会で消費税増税再延期法案に対する質疑を行いました。

 20161117財金委その1

消費税増税を先送りしたのは財政再建を先送りしただけであって、将来のリスクを高めたものだという前提に議論いたしました。

 20161117財金委その2

日銀の黒田総裁に対し、「金融政策のみならず経済政策全体を総括するような対応が必要でないか」質問したところ、「潜在成長率を中期的に引き上げていくために必要なのは、資本ストックの増加、労働投入の増加、生産性の上昇が重要で規制緩和あるいは制度改革というものを通じてイノベーションを促進し、さらには労働生産性を上昇させていくということが重要である」との回答を得ました。

 20161117財金委その3

また、財務省と日本銀行の連携強化について質問したところ、麻生財務大臣より、「人間関係をきちんとつくっておくというのが一番大事だ」との回答を得ました。

20161117財金委その4

最後に、郵政消費税の非課税措置の必要性について、大塚拓財務副大臣に質問いたしました。

 20161117財金委その5

当日の会議録は以下のとおりです。

 

○藤末健三君 おはようございます。民進党の藤末健三でございます。
 本日は、本当に二日前に登壇しろという指示をいただきまして登壇させていただくわけでございますが、本日、この国の大きな役割であります社会保障や教育、子育てを支えます消費税の議論をさせていただくことは非常に有り難いことだと思っております。精いっぱい私の考えも述べさせていただき、麻生大臣、そして黒田総裁のお考えも伺いたいと思います。
 私は、基本的に今回の消費税の増税の先送りは反対しております、自分の考えとして。安倍総理は、本年五月の伊勢志摩サミットを受けまして、二〇一七年四月から予定されていました消費税増税を二年半後の二〇一九年十月へ先送りするという決断をされました。そして、今回この消費税増税の延期法案が出されたという形でございます。
 そのときに、安倍総理は、今は増税できる環境にはないという新たな判断をされたわけでございますが、確かに、当時、不安定化するヨーロッパの共同体の問題や、あとバブルや過剰設備などの問題があります中国経済、世界の大きな経済リスクが高まりつつあるという判断だったと思いますが、私は、日本の経済、潜在経済成長率は大体一%弱と言われておりますが、それと同程度の経済成長は実現できていると思っております。消費税増税が短期的には需要を奪うということはあるとは思いますけれど、中長期的には経済が混乱するということは、私はなかったんではないかと思います。
 私は、問題となりますのはやはり消費税の問題、この問題は、やはり経済成長が低いことにあるんではないかと考えています。よく言われますのが、少子化、高齢化において国内市場が縮小するからしようがないという声がございますけれども、私は、やはりこの消費税を財源として、国内の需要が高い例えば介護、医療、そして子育て、教育といったところに資金を回すことにより、この教育の問題、介護の問題、医療の問題、そして格差の問題や貧困の問題を解決し、私は経済成長を生めると思っております。
 今回、消費税増税を先送りにしたということにつきましては、私は財政再建を先送りしただけであって、将来のリスクを高めたものだというふうに考えております。それを前提に是非議論させていただきます。
 まず、麻生大臣にお聞きしたいんですけれども、アベノミクス、三本の矢というものがございますが、私は政権与党時代に、実は金融緩和政策をやるべしということを政権内で唱えていました。ただ、なかなか内部を説得することができず、実現できなかったわけでございますが、そういう意味では、私は、金融政策、初めのうちは私はうまくいったと思います。今はもう限界を超えていると思っています、正直申し上げて。後でそれは議論させていただきますが。
 金融政策がある程度常識の範囲で収まっているうち、成果を出しているうちに、私は、やはり残り二本の矢、財政政策はある程度やっていただきましたけど、一番大きい成長戦略そして産業の構造改革ができなかったんではないかと、十分には、そのために増税をできる環境じゃなくなったというふうに政府が判断したんではないかと思いますが、麻生大臣はどのようにお考えですか。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍政権でこれまで三本の矢ということでいろいろやらせていただいてきたんだと思っております。例えば、財政政策につきましては、これは財政健全化というのを確実に進めなければならぬという状況にあります一方で、時々の状況に応じて例えば補正予算をやりました。就任、安倍内閣が二回目のスタートをした後、直後の平成二十五年の一月には、いわゆる事業規模で約二十兆二千億の緊急経済対策をしておりますし、最近も事業規模で二十八兆五千億になります経済対策をこの八月にやらせていただいておりますのは御存じのとおりです。
 また、構造改革につきましても、コーポレートガバナンスなどの改革でやらせていただいたり、成長志向の法人税の話もさせていただきましたし、それから、農協もいろいろ騒ぎありましたけど、六十年ぶりの改革。また、観光も等々いろいろ、法務省いろいろありましたし、ほかのところもいろいろあったんですが、ビザの発給条件というのを緩和して、外国人観光客は従来八百万が昨年二千万と。それから、最近で、電力の小売市場も大きなものだったとは思っていますけど、いろんな分野で財政政策とか構造改革やらせていただいておりますので、十分ではないんではないかということは、十分って何をもって十分とされておるか分かりませんけれども、少なくとも、今までに比べればはるかに構造改革、財政政策というのは機動的に進ませていただいて前に進んだと思っております。
 それから、消費税引上げの延期につきましては、これはもう世界経済というものが、いろいろな意味で新興国の陰りなんかが出てきておりましたし、需要が低迷しましたし、成長というものからいったら減速リスクというものがかなり懸念されるという状況の中で、これ今、御存じのように、各個人においては個人消費が低迷しているという状況にあることなどを勘案して、これはサミットにおいてもあらゆる政策を総動員するという条件が付けられて、総合的かつ大胆な経済対策を講ずるということを七国で打ち合わせたのに併せて判断をさせていただいたと思っております。
 いずれにいたしましても、社会保障の一〇%の引上げというのは、これはもう御指摘のとおり、社会保障の持続可能性というものを確保を図る上ではこれはもう必要不可欠だというのははっきりしていると私どもはそう思っておりますので、政府といたしましては、二〇一九年の十月の消費税の引上げが可能な環境というのを確実に整えていくと、これが一番重要なところだと思っておりますので、そのためにも、未来への投資を実現する経済対策を始めといたしまして、強い経済というものを実現を目指すために経済財政運営というものを今後とも万全を期してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 私が申し上げたいのは、構造改革も進めていっていただいていると思いますけれど、今日ちょっと主題でございます先ほど大臣がおっしゃった個人消費が低いということはすごく問題だと思います。
 私は今日お話ししたいのは、やはり、後でデータを見ていただきますけれど、中間層はすごく収入が落ちている、資産も落ちているという状況の中、ここに刺激を与えない限り私は消費が増えないと思っておりますので、その中間層に消費の刺激を与える、そのためには財源が必要でございますので、その財源として私は消費税があり得るという話をさせていただきたいと思っています。
 私は、この七月、選挙をさせていただきましたけれど、そのとき私は、やはり消費税増税により社会保障や子育て支援、教育を支持するという主張を自分の党、所属しています民進党が出せないかと思っておりましたが、それができないという状況になりました。それはもちろん私の力不足だと思っています、正直申し上げて。
 しかしながら、やはりこの社会保障を充実しますという中で何が大事かというと、財源どうするかという議論がやっぱり置き去りになっているんではないかなと思っております。実際に国民の皆様の関心事を見ますと、年金、介護、医療、教育、子育てという形がもう上位に並んでいる。じゃ、それだけの財源どうするんですかという議論がまだなされていないというのが非常に大きな議論でございまして、私は、やはりある程度政治的な決断がどこかで必要になるんではないかと思っています。
 例えば、二〇一六年度予算におきましては、社会保障費が三十二兆円のうち、十七兆円が消費税でございます。また、今、国民負担、所得当たりの国民負担率が、二〇一三年、一四・六%のうち、社会保障の負担率が一七・五%と、消費税が七・二%、あと個人所得が七・八%、法人所得が五・四%、あと資産課税が三・七%となっておりまして、この消費税がこれからある程度、ほかの国を見ますと、例えば、イギリスですと消費税一四・八、ドイツですと一三・九、スウェーデンは一八・八という形で、非常に消費税、付加価値税も含めまして、非常に大きに財政を支える基盤となっているわけでございますが、私はやはりこれから消費税が財政を支える基盤になるんではないかと思います。
 私は、先ほど経済の問題を指摘させていただきましたのは、この消費税の増税の問題として、私はやはり経済活性化がマイナスになるんではないかと私は思っております。アベノミクスが始まって三年が経過したわけでございますが、実質経済成長率は大体〇・六から〇・七という形になっています。こういう中におきまして、将来安心できる社会保障制度を構築しまして、そして、私は今大きな問題は格差だと思います。今回のアメリカの大統領選挙、そして様々な国で行われている選挙におきまして、格差や貧困の問題、そしてまた教育の問題、子育ての問題、様々な問題がございます。
 そこで、国民の皆様が安心できる制度をつくっていくこと、社会をつくることが大きな課題となるわけでございますけれど、私はやはり今は、後で議論させていただきますように、金融緩和だけが先行し、お金を、マネーを供給すればデフレから脱却できるというデフレ政策はもう壁にぶち当たっているのではないかと私は思っています。
 今お手元にお配りした資料をちょっと御覧になっていただきたいんですが、これは一橋大学の小塩教授が作られた資料でございます。二〇一四年の家計調査から作ったものでございまして、年間収入別にどれだけアベノミクスの期間に、この三年間、二〇一三年から二〇一五年間に収入が増えたかというパーセンテージを示しています。その比較としまして、二〇〇二年から二〇一二年、これをアベノミクス期以前と書いてございます。
 これを見ていただきますと分かりますように、七百万円以上の収入の方々、この二〇一三年から二〇一五年、アベノミクス期と書きましたけれど、七百万から一千万の収入の人は一・〇%の収入増、一千万から一千五百万の方は〇・一%、一千五百万以上の方は〇・二%増えている。そしてまた一方で、三百万から四百万の間の年収の方が大体アベノミクス期間に〇・八%収入が増えているというわけでございますが、四百から五百万の間の年収の方々はこの三年間にマイナス〇・九%と減っているわけでございます。
 そしてもう一つございますのは五百万から七百万の間の収入の方々、マイナス一・一%ということで収入が落ちている。この収入の方々の所得が、消費が増えなければ、私はなかなか経済は成長しないんではないかと思います。いろんなデータがございますが、これは家計調査に基づくデータになっています。
 そしてもう一つ、次のページを見ていただきたいんですが、これは資産分布の変化ということでございます。こちらの方を見ていただきますと分かりますように、貯蓄残高別の資産がどれだけ増えたか、これもまた同様にアベノミクスの期間を二〇一三年からこちらのは一四年にしておりまして、そしてアベノミクス期間の以前、二〇〇二年から一二年の間を比較しています。
 これを見ていただきますと分かりますように、貯蓄残高が三千万円以上の方々は二〇一三年から一四年の間に三・三%資産が増えていると。一方で、先ほど収入別で大きく落ち込みがありました貯蓄残高が大体七百万から一千万の方々、マイナス一・〇%です、二〇一三年から二〇一四年にかけまして。また、貯蓄残高が一千万円から千四百万円の間の方々はマイナス〇・九%、そして千四百万円から二千万円の貯蓄残高の方々はマイナス〇・六%ということでございまして、ちょうど中間層の方々の資産も減っているという状況になっているわけでございます。
   〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕
 この世の中に何が必要かと申しますと、やはり私は二極化がどんどんどんどん我が国でも進んでいるということのまさしく証明だと私は思います。世界的に今グローバル経済の問題、あとはIT化の推進、進展により、なかなか高い給料の仕事と、そして機械や例えば外国人労働者に取って代わるような単純労働の給与の格差がどんどん開いているというのは世界的な動きだとは思いますけれども、我が国におきまして、やはり政府の役割をもってこれを正していくことをしなければ、私はやはり政治というもの、そして国というものが安定しないのではないかと思っております。
 こういう中におきまして、私はちょっとお聞きしたいのは何かと申しますと、これ黒田総裁にお聞きしたいんですが、日銀はこの九月に総括的検証をされましたけれども、是非、金融政策のみならず経済政策全体を総括するようなことをやれないかということをお聞きしたいんですが、いかがでございますか。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の総括的検証の中で、実は、日本銀行が過去三年半やってまいりました量的・質的金融緩和、そして一月、今年の一月に導入を決定しましたマイナス金利、これらの効果を分析をいたしておりまして、そういう意味では包括的な分析になっておりますので、その中で実体経済の状況も分析をいたしております。ただ、政策面では確かに金融政策以外の財政政策であるとか構造政策についての分析は行っておりません。
 ただ、その上で申し上げますと、やはり御指摘のように、長期的に見ますとどのようにしてこの潜在的な成長率、成長力を引き上げていくかということが極めて重要であるということは指摘をしております。
○藤末健三君 ありがとうございます。
 総裁にお聞きしたいんですけれども、その総括検証の中に、構造改革や成長力強化に向けた取組によって自然利子率を高めていくことが重要であるというふうに書かれているわけですよね。これはさっき私が言ったことと全く同じでございまして、三本目の矢、構造改革、そして成長力強化、これはまさしく成長戦略なんですよ。それが必要と、全く私と同じ考えだと思います。
 具体的に何か想定されていますか。教えていただけませんか。
○参考人(黒田東彦君) まず前段の自然利子率という概念でございますが、これは特定の国の経済にとって、その景気を加速も減速もさせない中立的な実質金利の水準でありまして、それはその国の経済が持っている潜在的な成長力、いわゆる潜在成長率によって規定されているというふうに考えられます。
 御指摘の潜在成長率を中期的に引き上げていくというために具体的に何が必要かというと、やはり三つに分類できると思います。
 一つは、資本ストックを増加させる。そのためには、企業における前向きな投資を様々な形で促していくということが必要であろうと思います。二番目は、労働投入を増加させる。これは、このところかなり女性の就業率、労働参加率が高まっておりますけれども、女性や高齢者などの労働参加率を高めるということも引き続き重要であろうと思っております。そして最後に、何よりも生産性を上昇させるということが重要でありまして、これについてはやはり規制緩和あるいは制度改革というものを通じてイノベーションを促進し、さらには労働生産性を上昇させていくということが重要であろうと。この三つの策によりまして潜在成長率を高めていくということが重要ではないかというふうに思っております。
   〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
○藤末健三君 まさしく総裁からは、教科書に書かれたような、資本ストックを増やす、労働力を増やす、あとイノベーションを増やすという経済成長の三要素をおっしゃっていただいたわけでございますが、それを日銀の方からある程度具体的な数字をもって提案できないんですかね。
 恐らく、金融緩和をします、資金を増やしますよと。じゃ、後でまたさせていただこうと思うんですけれども、お金どこに流れているかというところまでウオッチしていただかなければ、金融緩和の効果って計れないんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。
○委員長(藤川政人君) 黒田総裁。
○藤末健三君 いや、いいですよ。これ、要らないです、もう答え分かっていますから。と私は思うんですよ。
 ですから、金融緩和しましたよ、じゃお金どこに行っていますかといったら、私は、お金は血だと思っています、肉体で言うと。どこかに動脈瘤みたいなのがあって、血がたまっているんじゃないかと思うんですよね、どんどんどんどん不要なところに。じゃ、筋肉に行っていますか、筋肉に行っていませんと。設備投資はそんなに増えていない。じゃ、労働者の方々の給与は増えていませんと。その中でまた金融緩和をしてどんどん血を投入しても、動脈瘤が大きくなって最後破裂するんじゃないかという、私はそう思います。
 私は、実は、日銀法改正のときは、日銀法改正するべきじゃないと思っていました、正直言って。独立性は要らない、極論すると。世界の潮流と反しますけど、私は、やはり財政政策と金融政策は表裏一体であるべきだと思います。資金を提供し、それがどこに流れるかというのを同じ思想の下で、同じコンセプトの下でコントロールしなければ、一方お金どんどんどんどん流すけど、結局どこに流れているんですかと。じゃ、片方は一生懸命流れる先を変えていこうと、新しい血管を作ろうと構造改革をされる、イノベーションを起こそうとしても、血が届かないんじゃないかなという、私は今それが現状じゃないかと思います。トリクルダウンということで資金供給量を増やし、どんどんどんどんお金は増えているものの、それが設備投資に行っているか、個人消費に行っているかというと、私は、答えはノーじゃないかなと。
 ちょっと登録していませんけれども、私は、是非とも金融政策を担当する日銀さんと財務省の統合的なやっぱり運用みたいなものが必要じゃないかと思っています、正直言って。法律上できませんという答えになるかもしれませんが。
 また、日銀法の四条にはこう書かれておりまして、政府との関係を密接に行って意思疎通を図って行えと、政策をとあるんですけど、麻生大臣、いかがですか、この考えにつきまして。財務省と日銀の連携を強くするというのは……
○国務大臣(麻生太郎君) 可能性。
○藤末健三君 はい、やっていただくということについていかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 人によると思うけどね。日銀の総裁と金融担当大臣、財務担当、財務大臣との人間関係によって極めてスムーズにいったこの三年間。最初、白川総裁のときは結構大変でしたよ。その頃を知っている人いるけど、結構大変でしたよ。民進党の後を受けて、えらい迷惑しました、正直。物すごい凝り固まっておられましたから。はっきり言ってすごく時間が掛かりましたよ。
 結果として、日本銀行、金融政策間違ったと認めてください、明らかに金融収支が間違いでしたと認めてくださいと、そこからスタートですから、それはなかなか大変でしたな、正直申し上げて。結果的に認めていただいて、日銀との間に共同声明というのをやらせていただいて、何かアコードとかいう名前も出ましたけれども、ホンダ自動車の広告するつもりはありません、そう言ってやめてもらいました。共同声明という表現に変えていただいて、それで、結果としては、すんなりそれが出すことになったんですけれども、今言われましたように、日本銀行と財政を担当いたします我々との間の意思疎通が、アメリカのFRBと、ファイナンス、何というの、財務省との間の関係も、これは極めて連携を密にするというのは、今でも中央銀行総裁会議と財務大臣会議という共同で開かれる会議がよく世界中やっていますけれども、私ども、その人間関係をきちんとつくっておくというのが一番大事なので、法律だけ一緒にしても、そこの意思疎通ができなければ全然話にならぬと思っておりますので、そのコミュニケーションが大事かなと思っています。今、日銀、金融庁、財務省、結構頻繁にいろいろやらせていただいております。
○藤末健三君 白川総裁については余り申し上げる立場じゃないんですけれども、大臣のおっしゃることもよく御理解させていただきます。
 私は、先ほど麻生大臣がおっしゃいました政府、日銀の共同声明、これは平成二十五年一月の二十二日に出していただいたものでございますが、まさしく内閣府と財務省と日本銀行が一緒に出していると。
 私は、ここでちょっと提案させていただきたいのは、この共同声明を出していただきましたけれど、今回、総括検証の中におきまして、私は、日本銀行は大規模な目標セッティングというか、政策変更したと思っています、私は、正直申し上げて。もう長期金利のターゲッティングをしますよという話は、ちょっと私は正直否定的ではございますが、変更された中におきましてこの共同声明も見直すべきではないかと思っておりますが、この点につきまして、日銀若しくは政府からお答えいただければと思います。お願いします。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の二〇一三年一月の政府、日本銀行の共同声明では、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のためにそれぞれが果たすべき役割というものを明確に定めております。すなわち、日本銀行は金融緩和を推進し、二%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現する、これを目指す。一方で、政府は成長力の強化に向けた構造政策を進めるとともに、機動的な財政運営を行いつつ、中長期的に持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進するというふうにされております。
 こうした役割分担は引き続き妥当なものであり、この共同声明自体について何か見直しが必要とは私どもも現時点では考えておりません。
○国務大臣(麻生太郎君) 政府といたしましても、金融政策という面でいきますと、これは緩和的な金融環境を最大限に利用させてもらって、未来への投資を実現する経済対策を決定したところでもありますし、また、働き方改革を着実に進めるということで構造改革の推進にもしっかり取り組んでいるところでもありますので、今直ちに見直しを行う必要があると私ども考えているわけではありません。
 経済成長の実現というのは、これも御指摘のあったとおりなので、政府と日銀との連携というのはこれ極めて重要なのであって、これは共同声明にのっとって、これはこれまでのところ、少なくともこの三年数か月、緊密な連携というのを取らせていただいたおかげで、金融政策、財政政策、金融の方が行き過ぎているんじゃないかとか、白眞勲先生の御指摘にもありましたように、金融政策だけが先行しているということもありませんし、財政も結構私どもとしてはそれなりに、時間が掛かるのは財政の方だと思いますので、少々時間が、効いてくるまでに時間が掛かるのは確かですけれども、そういった意味では、金融政策、財政政策、構造改革を総動員して今一体となってやらせていただいておる最中ですので、直ちに今共同声明というのを書き直すとか修正するという必要を感じているわけではございません。
○藤末健三君 そこで、経済政策と申しますか、成長戦略について申し上げますと、ちょっと資料の、ページ振ってございますかね、三ページ目をちょっと見ていただいてよろしいですか、三枚目。サービス産業の所得を上げ、輸出型産業のイノベーションを興し経済を成長させるという図でございます。これは、大和総研のエコノミストの熊谷さんの資料をベースに作ったものでございます。
 これは何かと申しますと、縦軸が生産性でございまして、一人当たりどれだけの言い換えれば収入があるかということになります。横軸が経済波及効果ということでございまして、数は乗数効果でございまして、この数が大きければ大きいほどほかの産業に対する波及が大きいということになります。この円の大きさが雇用の数になります。
 どういうことかと申しますと、右の方に運送用機械というのがございます。これを見ていただきますと、乗数効果が大きいところにありまして、そして生産性というのが一五〇ぐらいにあるということであります。これはもう一般的に自動車のことを指しています。何かと申しますと、自動車産業が調子よくなれば、ほかのところの産業に波及する効果は大きいということになります。一方で、乗数効果一・五ぐらいの上にありますこのピンク色の丸い円が何かと申しますと、これがサービスになります。これ見ていただきますと分かりますように、雇用が非常に大きく、かつ乗数効果はそれほど大きくない。
 もう一つございますのは、生産性が低いということでございまして、一つ私が御提案申し上げたいのは、社会保障に予算を回すということの裏返しでございまして、例えば医療や介護や教育、また環境とかいうものがございます中に、ここに政府の資本を投入することにより、この円の生産性、収入を上に上げていくと。そうすることによって、大きな規模の雇用を生んでいるこの円の部分の収入を増やすことによって、先ほど申し上げました中間層の収入を増やし、そして消費を増やすことができるんではないかというのがまず一つございます。じゃ、その原資どうするのかというときに、私は、消費税ではないかなと考えています。
 一方で、黒田総裁、麻生大臣もおっしゃっていたイノベーションという話でございますけれども、そこはやはり輸送用機械、化学、電気というものが乗数効果が高く生産性が高いところにありますけれども、彼らはグローバリゼーション、まさしく世界で闘っていただいているわけでございますけれども、ここでやはり世界でも唯一日本だけしか造れないようなものをどんどん造っていただいて輸出していくという、この二つが私は大きな柱になってくるんではないかと思っております。
 特に、サービス産業の話を申し上げますと、政府のお金を例えば一千万円予算を使ったときにどれだけ雇用が生まれるかという統計が厚生労働省から出ています。例えば公共事業の場合、一千万円の予算を使ったときに生まれる雇用は大体〇・九人です。やはり土地を買ったり、あと建設機械のリース代とかいろいろなコストが掛かっている。一方、介護とかを見ますと二・四人ぐらいあるんですね。約三倍弱です、公共事業の。
 当然のことながら、人件費の割合は非常に大きいということもございますけれども、何を申し上げたいかというと、公共事業も非常に重要ですけれども、介護とか医療とか教育という人件費の割合が大きなところに予算を付けることによって、その人件費が雇用を生む効果、そして収入を増やす効果が非常に大きいという、そういう話でございます。ですから、このようなサービスの分野に国の資金を投入し、そして中間層の収入を増やすということを私はやるべきではないかということをずっと申し上げております。
 ただ、そのときに、やはり財源がどうなるのかということでございますが、今回、消費税の増税ということが先送りになったわけでございますが、私は、消費税の増税の財源をきちんとこういう介護や医療、そして教育、子育てといったニーズが高い分野に回すことにより、雇用を生み出す効果、そして働く方々の収入を上げ、消費を増やす効果があるんではないかと、そのように考えております。
 私、麻生大臣に是非御意見をいただきたいなと思いますのは、私は、やはり冒頭で申し上げましたように、この社会保障、教育とか、政府から有権者の国民の方々はもう与えるものを増やしてほしいと、それは当然でありますけれども、私は、どこかでその分負担をしてくださいねということを言わざるを得ないと思うんですね。私は、やはりいいことだけを言って、こういうものを提供します、サービスを提供しますよと言って負担を求めないということは、私はポピュリズムに近いんじゃないかと思うんですけど、麻生大臣のお考えを是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは最初に、今何でしたっけ、民社党じゃない、民進党、民進党になられる前の三党合意のときも、社会保障と税の一体改革というのが大前提ですから、おっしゃっているとおり大前提なんだと思っているので、別に、その点に関して私どもも全く同じ意見であります。
 それで、今この話で、ボストンに、前歴見ていたらボストンに住んでおられたというので、アメリカの北の方のところなんですけれども、このサービスの生産性向上という話をしているんだと思いますけど、例えば東京で伊勢丹というデパートに行ったとします、三越でもどこでもいいけど。それとボストンの、メーシーズでもどこでもいいですよ、デパートに行ったとするよ。はい、どっちが安い、ねえ、と言いますよ。まず、いらっしゃいませと誰も言わないよな。いねえんだもの、人が、だろう。誰も聞きに来ないよ、あなた一人だけですよ。自分で探して、買ったとしても荷物も包んでくれないし、はいと渡されて、後は自分で袋に入れて詰めて帰る。生産性が上がるってそういうことですよ。給料安いもん、それ。生産性めちゃ上がりますよ、それで。そのサービスで日本が通るかね。真剣に考えてみた方がいいよ。
 僕はよくこの話をするけれども、僕はもうサービス業の生産性って、サービス業でアメリカ人に日本が負けるわけがないと思っていますよ。だけど、その求め方のレベルが全然違いますから、だから生産性が上がらないというんですよ。だけど、人を減らさせてくれと言ったら、どんとそれだけはできるよ、生産性は一挙に上がる、人が減るんだから。生産性は上がるけれども、お客はそれでというと、逆に、安いから消費するかといったら、あんなサービスの悪いところで買わないわという話になったら元も子もないですから。
 だから、そこのところはもう商売した方というのは、役人やったのと違うんだから、難しいのを知っているんですよ、みんな。だから、これはもう非常に難しいというものだと思っていますので、私はこの分野は、日本というのはめちゃくちゃ今後伸びていく、世界の中で、医療にしてもおもてなしにしても、例えば加賀屋が台湾に行って大成功したり、多くの会社が成功しています。セブンイレブンですら海外で成功していますから、そういった例を見たら分かるんだけど、間違いなく伸びてきますよ、この部分は、日本という国が。
 だから、今までと違った状況になってきていますという点もよく考えて言っておかないといかぬなと思っておりますので、いずれにしても、雇用誘発効果というものが主要産業の中において高いという分析があるというのはよく承知をいたしております。
○藤末健三君 大臣、ちょっとこれ済みません、生産性という書き方が悪かったと思うんですけど、これはなるべく効率的にサービスを落として安くやりましょうというよりも、どちらかというと、その個人個人の収入単価みたいな意味なんですよ。ですから、生産性というと何か同じお金でもっと働けというイメージですけど、逆にこれは、同じ仕事であっても給料が上がれば実は生産性が上がるというそういう統計でございますので、そこはちょっと御理解いただきたいと思います。
 ただ、私は、先ほどおっしゃっていただきましたように、デパートとかいろんな飲食店のサービスは日本が格段にいいと私も思います。これは何かと申しますと、私は、例えば介護にしても医療にしてもやはり日本はサービスがいい、教育も私は日本の方が優れていると思います、正直申し上げて。やはり優れているものに対するきちんとしたお金を、収入を得ていただくというのが、今、私は大事じゃないかということを申し上げます。
 特に何が大事かと申しますと、この右側にあります輸送機器や電気機械や化学は、産業波及効果は大きいんですけど、結局、世界と戦わなきゃいけない。ですから、全く、ここで働く方々は、何があるかと申しますと、単純な労働をしているとそれが海外の労働者に取って代わられるという世界にある。ただ、実はこの介護とか医療とか教育の問題につきましては、実はその代替性がない、貿易代替性がない、貿易できないものでございますので、国内に閉じていますので、実は我々がきちんとした資金を供給することによって、単純に生産性という言葉をちょっと言い換えますと、所得が増えることになります。それによって経済を回すということでございますので、是非ちょっと御理解いただきたいと思いますし、是非、こういう、私はこのマップいつも使って人には説明しているんですけれども、やはりこの成長戦略ということの概念の大きなやっぱりコンセプトを是非日銀そして財務省、そしてほかの省庁とも共有してやっていただければ国民にも分かりやすいのではないかと、私は思っております。
 ただ、こういう状況の中におきまして、経済成長政策は申し上げましたが、今回消費税の増税の延期ということになったわけでございますが、この消費税増税の延期により、私はこの財政が維持できるかどうかということも非常に大きな問題ではないかと思います。
 この点につきまして、財務大臣、麻生大臣と日銀黒田総裁にお聞きいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、日本の財政というものは、簡単には三分の一、約三十兆円というものはまあ借金です。したがって、社会保障関係費は予算全体の三分の一というものを占めておりまして、毎年度増加をいたしております。よく言われる一兆円とかなんとか、いろいろ増加をいたしております。大変厳しい情勢にあるのは確かであります。
 今回の消費増税というか一〇%への引上げ時期というものを延長する法案を提出して御審議をいただいているんですが、二〇二〇年度における基礎的財政収支をチャラにする、黒字化するという目標はそのまま維持をいたしておりますので、その実現に向けましては、これはもう経済再生とか経済成長なくして財政健全化というのはあり得ぬ話なので、そういった基本方針をきちんと置いて未来への投資というものを実現する経済政策というものをやらさせていただいて、基本的には強い経済、この強い経済を目指して今取り組んでおります。
 あわせて、これは歳入だけの話じゃなくて、歳出の話も取り組まねばいかぬところなのであって、この改革工程表に基づいて、社会保障関係の改革を含めまして徹底的な重点化とか効率化とか、いろんなことを今やらせていただいておりますので、歳出の改革というのを継続していかない限りは、歳入だけ増やしても歳出がもうだだ漏れじゃ全然話になりませんので、そこをきちんとやらせていただいて、そういった上で、私どもとしては二〇一九年十月に消費税の一〇%というものをやらせていただき、本来の目的であった社会保障と税の一体改革というのをきちんとやらせていただきたいと、さように考えております。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど、二〇一三年一月の政府と日本銀行の共同声明にもうたわれておりますとおり、やはり持続可能な財政構造を確立するということは、これは財政にとって非常に重要だというだけでなく、日本経済が持続的な成長を達成していく上でやはり必須の課題であるというふうに私どもも考えております。そういう意味で、日本が国全体として取り組まなければならない課題であるというふうに認識をいたしております。
○藤末健三君 お二人ともお立場あるのでなかなか言いにくいことだと思いますが、私は、やはり麻生大臣がおっしゃいました、二〇二〇年、基礎的財政収支、プライマリーバランスを黒字化するという、これは国際公約になっておりますので、事実上はこれで不可能になったと私は思っています。
 なぜかと申しますと、そもそも、二〇一七年四月に消費税を一〇%に引き上げると。延長しない場合においても、アベノミクスの前提、実質二%、名目三%の経済成長を実現したとしても二〇二〇年のプライマリーの黒字化にはならないという、〇・五兆円の不足というのがそのときの計算だったわけです。
 二〇一七年四月に消費税を一〇%に上げ、アベノミクスのゴールを達成したとしても二〇二〇年のプライマリーバランス黒字化できないという中で、これを先送りしたということは、私はもっと傷が大きくなることは間違いないと思っております。恐らく、いろいろなこれから議論をなさると思いますけれど、これは非常に大きな私は財政的な問題として、問題を先送りしただけではないかなと思います。
 お配りした資料の四枚目でございますけれど、これ、経済産業省が発表した資料をそのまま持ってきたものでございます。財政危機発生における日本経済への影響の試算ということで、これはちょっと、ある程度金額も書いてあったんですが、この財政危機、我が国の政府がお金の調達ができなくなったときどうなるかということでございまして、二つの問題が起きると。過剰な円安と長期金利の上昇で国債価格が暴落しますということになります。
 過剰な円安となったときに円安による輸出産業の復活があるかというと、これはもう空洞化が進んでおり、現状でも、百二十円に円が安くなったときもなかなか輸出が増えなかった、もう工場はフル稼働でしたということもございます。もう工場は外に出ている、その中で円安による輸出振興による産業復活は難しいんじゃないかと。じゃ、何があるかと申しますと、結局は利払いが増え、財政が持たなくなるんではないかと。そうすると、先ほど申し上げましたように、社会保障、年金であり介護であり、医療、教育などが機能しなくなり、所得の再分配機能は低下するんではないかというのはこの図にあることでございます。そして、結局何が起きるかというと、経済的弱者、年金生活者や所得が低い方々に大きなマイナスが生まれるのではないかと。当然インフレになりますので、そのインフレの効果も、影響も出てくるわけであります。
 一方、下の方にございます、長期金利が上昇し国債価格が下落するということになりますと、当然のことながら企業が経営がうまくいかなくなる、企業の成長力は落ちてくると。それは雇用のマイナスにつながるであろうということと、もう一つあるのは、やはり銀行とか金融機関が、国債を持っている金融機関が非常に経営が不安定になるのではないかというのがこの図でございます。私はこの図は正しいと思います、財政危機が起きたとき。
 そこで、今日は、全体的な財政危機の話は別の機会にさせていただきたいと思いますが、私、一つございますのは、今どんどんどんどん日本銀行が国債を買っておられる状況の中、将来財政的なものが非常に不安定になり、危機とならなくとも、国債の価格が落ちることはあると思うんですね。先ほど黒田総裁は質問に答えられて、二〇一六年三月時点ですか、国債は十五兆円ぐらいのプラスになっていますよとおっしゃっておられますけれど、それは今だからだと思います。
 もし国債の価格が落ちたときどうなるのかということを、どう考えているかということを伺いたいんですが、まず初めに会計検査院にお聞きしたいんですが、日銀が保有している国債の利回りが低下になったときに損失が出るのではないかという指摘をされたわけでございますが、その見解を簡単に御説明ください。お願いします。
○説明員(村上英嗣君) お答え申し上げます。
 会計検査院は、平成二十七年度決算検査報告に、特定検査対象に関する検査状況として、「量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響について」を掲記しておりまして、その中で日本銀行が保有する長期国債の利回り等の状況について記述しております。
 その概要でございますが、平成二十五年四月の量的・質的金融緩和の導入以降、日本銀行の資産及び負債の額が過去に例を見ない規模で拡大している中で、日本銀行が保有している長期国債につきましては、二十七年度の平均残高に対しまして〇・四九五%の利回りが確保されておりました。
 一方、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入決定後の二十八年二月以降、市場金利は一段と低下しておりまして、会計検査院が一定の仮定を置いて試算したところ、日本銀行が四月から六月までの間に買い入れたと見られる長期国債の利回りにつきましてマイナスとなっていることなどから、この間の長期国債の買入れは、日本銀行が保有する長期国債全体の利回りを今申し上げました二十七年度の利回りから低下させる方向に影響していると考えられるところでございます。
 そして、日本銀行は、二十七年度決算におきまして、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の実施に伴って日本銀行に生じ得る収益の振幅を平準化する観点から、拡充されました債券取引損失引当金制度の下で同引当金の積立てを行っております。
 このような検査結果等を踏まえました会計検査院の所見といたしまして、日本銀行において保有する長期国債の利回りが低下してきているなどの状況も踏まえて適切に引当金を積み立てるなど、財務の健全性の確保に努めることが重要であるといったことなどを記述しているところでございます。
○藤末健三君 これにつきまして、総裁の見解を教えてください。
○参考人(黒田東彦君) 会計検査院の報告につきましては、ただいま御説明があったとおりであります。
 国債金利の低下に伴いまして、日本銀行が新たに買い入れた国債の利回りが低下傾向にあることは事実でありますけれども、平成二十七年度の国債金利収入全体としては約一・三兆円の利益となっておりまして、今年度入り後も高い水準が続いているというふうに見込まれます。
 なお、これは会計検査院からの御報告にもありましたとおり、量的・質的金融緩和というものは、実施中はバランスシートは拡大して収益が押し上げられ、利上げ局面では逆に収益が減少しやすいという特徴があります。したがいまして、昨年、引当金制度を拡充して収益の平準化を図っているわけであります。
 いずれにいたしましても、日本銀行が実施しております資産の買入れなどは財務に影響を与え得るわけでございまして、日本銀行の責務である物価の安定のために必要な政策を行っているわけですが、その際にも、財務の健全性には十分留意しつつ必要な政策を行ってまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 今総裁が御説明いただいたのは、短期的なPL、お金の出入りじゃないですか。それ、私はちょっとだんだんおかしくなりつつあると思いますし、あと、バランスシート、国債が今どんどんどんどん資産として買い入れられている、それが落ちたときどういうふうにお考えですか。
 私は、これを日銀の方にお聞きしましたら、日銀のバランスシートの会計は簿価会計、時価会計じゃないから大丈夫というお答えいただいたんですよ。これでよろしいですか、理解は。
○参考人(黒田東彦君) その点はそのとおりであります。
○藤末健三君 今、企業がどんどんどんどん時価会計、今の価格で計算しなさいよと言っている中で、日本銀行が買ったときの価格をそのままずっと使っていいですよということは、私はすごい違和感があるんですが、これ、財務省が多分見ておられると思うんですけれど、どういう見解でそうなっているか教えていただけませんか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 日本銀行が保有しています国債につきましては、その大半が満期まで保有しているという状況でございまして、そういう実態、その保有の実態に鑑みまして償却原価法ということでございます。
 つまり、この債券を額面より低い価額で又は高い価額で取得した場合に、取得価額と額面との差額に相当する金額を償還期まで毎期一定の方法で加減するということでございまして、そういう意味では、仮に金利が動きましても決算時の期間損益で評価損失が計上されることはないということでございます。
○藤末健三君 そうすると、もう日銀は満期来なければ売らないということは担保されているんですか、はっきり言って。もういいです、その答えは。
 私はちょっと是非伺いたいんですけれど、私は、ある方から中央銀行が倒産した事例があるんじゃないかという話を聞いたことがありまして、どういうことかと申しますと、正式に法的に倒産したというよりも、例えば、中央銀行が発券しているその紙幣、完全に切り替わりましたと、あと、経営体制も変わりましたと、看板はある程度同じなんだけれど実質的に変わったという事例があるかどうか。それはお答えいただけませんでしょうか。これは日本銀行ですかね。
○参考人(黒田東彦君) 私どもが承知しております最近の例でいいますと、欧州のいわゆる移行国であるチェコであるとか、あるいは新興国であるイスラエルとかチリにおいて、基本的に保有外貨資産の評価損を主因にして債務超過になったという例があるようでございます。ただ、これらは、いずれもその後何年か掛けてその債務超過というのはなくして、消していっていると、こういうふうに聞いております。
 ただ、そのほか、ずっと前の例とか債務超過云々よりも、例えば、御承知のように、ジンバブエのような国は天文学的なハイパーインフレになって通貨を切り替えておりますので、債務超過とかそういうことではないにしても、そういう例は途上国にはあるようでありますが、今申し上げた、中央銀行が債務超過になったという例は、最近の例は今のようなことを聞いております。
○藤末健三君 たしか私がお聞きしたのはドイツで、戦後のドイツでその戦争の債務をカバーし切れなくなって、中央銀行が通貨を切り替え、様々な仕組みを切り替え、実質的にもう変わってしまったと。これは実質倒産であるというふうに言われているわけですよ。通貨の信認を失ったわけですから、通貨の番人が。
 私は、ここでもう返事は結構でございますけれど、このままいきますと、私は日本銀行が本当に厳しい状況になるんではないかと思います。黒田総裁は本当に一生懸命頑張っていただいていると私も本当に思います、それは。ただ、この状況で、日銀だけのこの狭い世界で金融政策だけを唱えていますと、多分総裁のフラストレーションはどんどんどんどんたまっていくんじゃないかなと。ですから、私は、日本銀行からも是非その成長戦略であり様々な政策を打ち出していただくことも必要ではないかと思っております。これは、私の意見として申し上げたいと思います。
 私、ちょっと皆様に、特にこの財政金融委員会の委員の皆様にちょっと説明したい資料がございまして、お配りした資料の一番最後の二枚でございます。財政危機における法制度の枠組みということです。これ、自分なりに整理したものでございまして、もし財政危機が起きたとき、先ほどもありましたように国債が売れなくなり、そして長期金利が上がって国債価格が下落し、あと過剰な円安に走ったとき、じゃ何ができますかということを、今ある法制度をまとめたものがこの資料でございます。大きいくくりでいきますと、金融を安定化するというのがまずローマ字のこのⅠでございまして、二番目が、企業がきちんと決済をできるようにしましょうねというのが二番目。そして、一番最後のページにございます個人の保護というふうになっています。
 これを見ていただきますと分かりますように、金融につきましては、例えば国債の問題につきましては日銀がある程度介入できますし、政府の資金繰りは予算総則の八条により二十兆円の最高額まで一時借入金ができる。
 あと、民間金融機関の資金繰りについては日銀法の三十三条、また日銀法の三十八条などを使って資金供給ができると。そしてまた、資本の強化につきましては、またこの国会で議論されると思いますけど、金融機能強化法による資本強化や、あと預金保険法による金融機関の資本強化ができるという状況になっていまして、非常に、金融機関の安定化という意味では、ある程度法制度は整備されているんではないかと思います。
 一方、ローマ字のⅡにございます企業の決済機能の維持ということにつきましては、事業者の資本強化の支援というのを見ていただきますと、(1)にあります産業活力再生、産業活動の革新に関する特別措置法の出資円滑化機能というのがございますが、これは実はもう今使えなくなっているという状況にあります。一方、企業が非常に厳しくなったときに支えるシステムとしましては、産業革新機構の政府保証枠がございます。あと、地域経済活性化支援機構の政府保証枠がありまして、何か企業が非常に厳しい状況になったときにはこの機構から出資ができるようになっているということです。
 そして、企業に関しましては、二ページ目にございますように、株価の不動産対策ということでございますが、日銀によるETF購入、あと銀行等が保有している株式の機構の買取り機能があるということでございまして、企業の株価、あと不動産などの対策はある程度できているのではないかと。
 また、過度な円安になったときの外貨の資金繰りは大変になりますけど、JBICの業務に、国際協力銀行の業務に企業の海外展開のための資金繰りの支援、あと外為特会を使いました融資という制度も整備されているということになります。
 そして、企業に関しましては企業の資金繰り支援ということで、日本政策金融公庫などの対策。あと、日銀による貸出支援という枠が、制度がございますので、企業についてもある程度は支えられるなという状況ではないかと思います。
 ただ一方で、個人を見ますと、簡単に言うと生活保護しかないような状況でございまして、先ほどの経済産業省の図でいきますと、過剰な円安になり、そして所得の政府の機能が劣化し、そしてインフレが起き、また、長期金利の上昇により企業活動が低下する中で、恐らく、誰が被害を被るかといいますと、年金生活者、あとは所得が低い方々ではないかと思います。
 ただ、そこに対する支援が何かというと、生活保護しかないような状況。食管法という法律があって、一九九五年にたしか改正したはずですけれど、それまでは国が食糧を集め、そして国民の皆さんに配るという機能がありましたが、それも今はクーポン券に変わっています、これは。私は残すべきだったと思います、正直申し上げて。あと、失業保険も枠があって、多分すぐ枯渇すると思います、今の枠組みですと。
 何を申し上げたいかというと、個人の保護というものが生活保護になっちゃっているという状況でございまして、金融の方は厚い、そして企業は少し手厚くなっている、じゃ、個人をどうするのかと。恐らく生活保護だけの支援でありますと、これはもう市町村が担当していますけれど、今どんどんどんどん生活保護を受ける方々が増えている中で、今、市町村の窓口の方はもうぱんぱんです、今既に。恐らく、この生活保護を受ける方が一・五倍や二倍になったとき、恐らくワークしないです、これ。オペレーションができない。
 という中でございますので、ちょっとこれにつきまして、これは副大臣ですかね、ちょっと見解を教えてください。お願いします。
○副大臣(大塚拓君) 財政危機時における法制度の枠組みということでいろいろ、頭の体操として興味深くお聞かせをいただいたわけでございますけれども、財政が破綻しているということを前提にした御質問と思いますので、これはお答えとしては仮定の質問にはお答えできないということになるわけでございまして、このいただきました資料が役に立つようなことが決してないように頑張っていくということでございます。
○藤末健三君 まさしくそのお答えで結構だと思いますよ。これは、私は、政府に見ていただいたというよりも、立法府の仲間に見ていただきたかったんですね。なぜかというと、将来の危機があるかもしれない、その中においてやはり立法府がきちんと法体制をつくっておかなきゃいけないということでございまして、私は、もし危機になったら、党派関係なく超党派で多分やらなきゃいけないときが来ると思うんですね。ですから、私は一つのサンプルとしてこれを示させていただきましたけれども、是非立法府におきまして、何が危機のときに必要かということは、ある程度の準備は必要だと思うんです。政府は多分対応するのはできないと思いますので、そのことを申し上げたいと思います。
 最後でございますが、ちょっと消費税について、非常にマクロな議論をしましたが、ミクロな議論を一点だけ申し上げますと、郵政。私、郵政の副大臣をさせていただいていまして、この郵政、何があるかと申しますと、元々郵政という一つの組織だったものが、会社が四つに分かれました。そして、金融二社と郵政と日本郵便と分かれまして、何が起きているかと申しますと、この金融二社から郵便会社に窓口委託料を払っているんですね。約一兆円ございます。
 本来、同じ会社内であれば、消費税、契約がありませんから消費税払わなくてもよかった。ところが、会社を分けましたので消費税を払う必要がありまして、約八百億円、年間払っていると。新規負担になってございます。これは、民営化法を作るときに、この消費税対策をやりましょうねと書いておりますけれども、ずっと今まで対応できていないんです。
 私自身、前、消費税の議論をするときに、この郵政のグループ内取引についてはもう非課税にした方がいいんじゃないかということで提案させていただいた。ところが今、総務省は、非課税ではなくこれを税額控除でやってくれという話をしているわけでございますが、これ、財務省にちょっとお聞きします、時間がないので。どちらがいいかということを、もしよろしければ見解をお聞かせください。
○副大臣(大塚拓君) どちらもなかなか厳しいというのがお答えになるわけでございますけれども、基本的に、金利とか保険料とか非課税のものに課税をするとかあるいはその調整をするということになってきますと、ほかの金融機関にも波及をしてまいりますので、全体としてなかなかやっぱり税の世界で調整することは非常に難しい部分があるということは御理解の上で、しかし、恐らくずっと問題意識を持って取り組まれていると思いますので、敬意を表させていただきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 是非お願いします。
 今日は本当に、自分の考えを述べさせていただいて、ありがとうございました。私は、やはり消費税をきちんと使い、そして経済を活性化することを是非させていっていただきたいと思いますので、これで質問を終わらさせていただきます。

 

核兵器禁止条約などを交渉する会議を招集する決議案に反対した日本

10月のブログにも書きましたが、日本は、国連における「核兵器禁止条約」などを交渉する会議招集の決議案に反対しました。


結局は、123カ国の圧倒的多数の賛成で採択しれました。

これにより「核兵器を禁止し、完全廃絶につながる法的拘束力のある措置を交渉するために、2017年に国連会議を招集する」という決議が進められます。


反対は、アメリカ、カナダ、ドイツ、オーストラリア、イギリス、そして日本などアメリカの同盟国を含め38カ国となります(棄権は16カ国)。

アメリカは核兵器廃絶条約の枠組み自体に反対であり、核兵器による抑止を「アメリカの核の傘」に依存する日本やドイツ、カナダなどに反対を依頼したと言われています。


そして、日本は、「唯一の被爆国というたち立場」でなく「アメリカの核の抑止力」を優先しました。核の抑止は現実の問題として対応しなければなりませんが、唯一の被爆国としての役割を優先して果たすべきだったのではないでしょうか。


日本は反対しましたが、「核兵器を禁止し、核兵器のない世界」という理想に向け、国連が動き出すことになります。決議案は12月初旬に国連総会で採択される予定です。
是非ともPNND(核兵器廃絶を目指す世界の政治家のグループ)でのメンバーとして藤末もこの会議に参加したいと考えています。会議は、ニューヨークで開催されます。

郵政事業で消費税の特例措置求める

 

報道によると、自民党の「郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟」(野田毅会長)は17日の総会で、郵政事業に関する消費税の特例措置の創設や、ゆうちょ銀行の貯金限度額引き上げ、新規業務を28年度中に認可、グループ各社に対する過度な規制の即時撤廃などを政府に求める決議を採択しました。

郵政事業に関する消費税の特例措置の必要性については、私、藤末も、昨日17日の参議院財政金融委員会で大塚拓財務副大臣に質問しました。

郵政に関わる皆さま方が、より活躍しやすく、働き甲斐をもって活動できるよう、今後も積極的に取り組んでいきます!

 

(以下、記事内容)

自民党の「郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟」(野田毅会長)は17日の総会で、郵政事業に関する消費税の特例措置の創設など3項目を政府に求める決議を採択した。

これは日本郵政傘下の金融2社が日本郵便に支払う業務委託手数料にかかる消費税について、過疎地の人件費相当分170億円を控除することを総務省が平成29年度税制改正要望に盛り込んでいるもの。議連の決議ではこのほか、ゆうちょ銀行の貯金限度額引き上げや新規業務を28年度中に認可、グループ各社に対する過度な規制の即時撤廃を求めている。

(産経ニュース 2016.11.17 18:39より)

内閣委員会質疑(宇宙関連法案)

11月8日に開かれた内閣委員会で宇宙関連法案に対する質疑を行いました。

20161108その1

 

今回、提出された法律案は2つあります。

人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律案」は、

人工衛星やその打ち上げ用ロケットの小型化と低価格化が進み、宇宙活動への参入障壁が下がってきたことから、民間企業の宇宙活動が進展し、新産業やサービス、雇用機会の創出等が期待できる状況となっており、今後、民間企業による人工衛星等の打ち上げや人工衛星の管理といった宇宙活動が進展する中で、これらの活動に関する基準を明確にし、事業リスクを低減することで予見可能性を向上させることや、人工衛星等の打ち上げに伴うリスクに対する公共の安全の確保、万が一の損害が発生した場合に被害者の保護を図ることが求められるため、我が国における人工衛星等の打ち上げ及び人工衛星の管理に関する国の許可制度や、これらに起因する損害に対する賠償に関する制度を設けることを規定するものです。

もう一つの「衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律案」は、

人工衛星に搭載された装置により地球表面を観測した衛星リモートセンシング記録は、農業、防災、社会インフラ整備等の幅広い分野で活用が期待され、民間事業者による利用が急速に拡大している一方で、高性能な衛星リモートセンシング記録は、悪用の懸念のある国や国際テロリスト等の手に渡ると国際社会の平和の確保等に支障を生ずるおそれがあるため、衛星リモートセンシング記録の悪用を防ぐとともに、これを利用する新たな産業やサービスを振興するための基盤となる制度の構築など、衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いを確保するために必要な事項を規定する内容となっています。

 

20161108その2

 

藤末からは、政府の宇宙開発利用の現状について関連省庁に確認するとともに、ベンチャー企業支援、宇宙資源開発など宇宙関連産業の発展に向けた取り組みについて質問しました。

 

最後に、鶴保大臣より、「今後とも、宇宙に関する各プロジェクトを実施する関係府省の取組について、宇宙開発戦略本部を中心に、内閣府と関係省庁において一体的に宇宙政策を進めてまいりたいと思う。

 宇宙産業をめぐる地平は本当に大きく変化をしており、特に民間の台頭、民間分野での台頭は本当に目をみはるものがありますので、こうしたことに対して、後追いではなくて先取りをする形で私たち取り組んでまいらなければならない。」との回答を得ました。

 

20161108その3

 

会議録は以下のとおりです。

 

○藤末健三君 民進党・新緑風会の藤末健三でございます。
 本日は、この宇宙活動二法、質問させていただきまして本当にありがとうございます。私は、平成二十年、二〇〇八年に自公民超党派でできましたこの宇宙基本法を作るときに相当関与させていただきまして、自分なりに条文を書いたりさせていただきました。そして、やっとここでまたこの宇宙活動二法ができることを本当にうれしく思っております。
 特に私がこだわりましたのは、前の宇宙の開発は研究開発にすごく偏っていたものを、利用という観点、産業化という観点を強く押し出させていただきました。当時は、やはり文部科学省が中心に研究開発としての宇宙だったものに産業競争力という観点を入れさせていただき、科学技術だけではなく産業の振興、そして安全の保障という、安全保障という観点を入れ、三本柱の宇宙戦略を総理の下で作っていくということをさせていただいたのが二〇〇八年のことでございます。
 この宇宙基本法制定から八年がたちまして、様々な省庁により宇宙開発の利用も進んでいると思います。そこで、私は、今日、七つの関係省庁に来ていただいておりますけれども、それぞれの宇宙開発の利用の現状をお尋ねしたいと思っております。ちょっと時間が短いので、各役所の方はコンパクトに答えてください。簡単に言うと決意だけを表明していただいて結構ですから。中身の説明要りません。
 まず、静止気象衛星について伺いたいと思います。
 十一月二日におきましては、ひまわり九号、打ち上げに成功していただきました。これは三菱電機の持つ最新の技術を搭載しておりまして、非常にすばらしい最先端の気象データを取ることができるということになります。ただ、私がお聞きしたいのは、データをきちんと衛星が取ったとしても、それをきちんと民間が利用しなければ正直言って意味がないと考えます。
 アメリカにはNOAAという気象を管理する役所があるわけですけれども、このNOAAは何かと申しますと、衛星が取った気象データを加工し、そして公開する、クラウド技術で公開し、そして民間事業者がそのデータを加工し付加価値を付け、そしてサービスをしていくということをやっておりますが、日本の気象衛星についても同様な取組はできると考えますけれども、気象庁にお尋ねしたいと思います。後でお答えください、一括して。
 そしてまた、厳しい国際環境を生き抜くためには新しい技術の開発が必要となります。これは総務省にお聞きしたいんですが、二〇〇六年にきく八号を打ち上げて以来、通信・放送衛星の開発プロジェクト、技術試験衛星九号については、今後新しい技術をどんどんどんどん入れていくということでございます。この技術試験衛星九号については、十年先の通信・放送衛星の市場そして技術力を予測しつつ我が国として目指す方向を明確にし、これから国際展開に至るまでのロードマップを取りまとめた上で開発に着手していると承知しております。
 私が総務省に確認したいのは、具体的に、技術を開発し、そしてサービスをし、そして国際的に展開する、そのロードマップをどのように考えているか、国際展開をどのように考えているかということを総務省に伺います。
 そして、三つ目でございますけれど、衛星リモートセンシング分野におきましては、衛星の利用のニーズなどを踏まえまして、今、文部科学省の方におかれましては先進光学衛星の開発を行っております。また、今年度より先進レーダー衛星の開発にも着手していただいているという状況です。
 説明を伺いますと、やはり先進光学衛星のセンサー技術や、あと先進レーダー衛星のレーダーの技術というのは非常に高いものがあるということでございまして、是非お願いしたいのは、新しいセンサー技術において得られる情報、これは例えば広域災害の把握とかもできますし、また将来的には安全保障への用途などもできると考えておりますが、文部省に、先進光学衛星そして先進レーダー衛星の開発の狙い、研究開発のみならず、その利用をどうするかということについてどう考えているか、お聞かせいただきたいと思います。
 また、四つ目でございますが、リモートセンシング衛星、もうこれは非常に、経済産業省が技術実証衛星ASNARO一号、二号などを造っておられる。これはたしかNECがなされているテクノロジーだと思いますけれど。まさしくこのリモートセンシング技術につきましては、例えばアジアの新興国、そして、特にありますのは、産油国が非常に大きな興味を示している、自分たちが持っている資源がどれだけあるかということを把握したいというニーズがあるわけでございますけれど。この技術実証衛星ASNARO一号、二号、この国際的な展開とか具体的な狙い、どこにあるかということを経済産業省に伺いたいと思います。
 そして、これ五つ目でございますけれど、この衛星リモートセンシングに得られる情報、特に環境省がなさっています温室効果ガス観測技術衛星GOSATがございます。これ非常に国際的な関心が強く、CO2などの温室効果ガスを宇宙から見てその変化をきちんと把握するということでございますが、この開発、運用、そして今後の展開どうなるかということを環境省にお聞かせいただきたいと思います。
 そして、六つ目でございますが、これは農林水産省にお聞きしたいと思います。
 今どんどんどんどん人工衛星が小型化し、そしてコストが安くなっていると。どういうことかと申しますと、非常に、低コスト化することによって利用できる範囲がどんどんどんどん広がっています。特に、先ほど江島先生からも御質問ありましたけれど、準天頂衛星、これもうセンチレベルで物の位置をコントロールできるということでございます。例えば、何があるかといいますと、無人の農業トラクターを走らせることができます。そしてまた、センシングによって、どこに、どの地域でどれだけの耕作量があるかとか、どういう管理をしなきゃいけないかということを宇宙から見ることができる。
 そのように、農林水産、これ例えば水産業でも使えます、水面温度も分かりますから。そんな形で、農林水産業において、宇宙利用による農業や、これは林業、水産業も含みますけれど、生産向上にどのように取り組んでいくかということを農林水産省にお聞かせいただきたいと思います。
 そして七つ目、最後でございますが、国土交通省に伺いたいんですけれど、先ほど申し上げましたけど、準天頂衛星のみならず、天候の衛星などを含めまして、工事現場においても恐らくこの衛星データを使えると私は考えておりますが、国土交通省はどのような見解をお持ちかということをお聞かせいただきたいと思います。
 このように、ちょっと各省庁にいろいろ御質問申し上げました。何かと申しますと、宇宙基本法を作ったときの一番大きな考え方は何かというと、各省庁がばらばらになっていたものを一つにまとめると、それに尽きますので、是非皆様の前向きな決意をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(隈健一君) お答えいたします。
 ひまわり八号、それからひまわり九号、どちらも先生おっしゃったとおり世界最先端の気象観測機能を有しております。そのデータを広く社会で役立てていくことは非常に重要であると考えております。ひまわり八号が観測したデータは、インターネットクラウドサービスを利用して世界各国の気象機関に提供しています。さらに、関係機関の協力を得て、大学や民間の研究者、開発者等に広く御利用いただいております。
 また、気象庁では、ひまわりデータを活用した社会サービスの発展に向け、即時的なデータ提供環境を確保するとともに、データ利活用促進に向けた民間事業者向けの講習会や、データ利用者である太陽光発電関係者や農業関係者との意見交換を行うなどの取組を進めているところでございます。
 以上です。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今御指摘の技術試験衛星九号機の開発目標、それから国際展開に向けたロードマップということでございますが、私ども総務省におきましては、関係省庁、学識経験者あるいは関係事業者から成る検討会を設置いたしまして、そこにおきまして開発目標あるいはロードマップについてしっかりと御議論いただきました。その結論を得て、今取組を進めておるところでございます。
 まず、開発目標でございますけれども、近年の航空機ブロードバンド環境、あるいは災害の通信手段の確保のニーズに対応するため、現在の衛星通信サービスの伝送速度を十倍程度高速化し、ユーザー当たり百メガbps程度の衛星ブロードバンドサービスの提供を可能とし、また、サービス提供エリアやエリアごとの通信容量を柔軟に変更できる次期技術試験衛星の開発に取り組んでおるところでございます。
 実際、現行の宇宙基本計画、平成三十三年度をめどに打ち上げるというふうにされておりまして、この九月から、文部科学省を始め関係省庁あるいは研究機関、メーカーから構成される体制を構築いたしまして、まさに開発に推進しているところでございます。
 国際展開でございますけれども、これまでも既にこの五年間程度で国産の衛星五機、海外受注に成功しておりますが、今回、この技術試験衛星の開発を通じまして、今世界市場では年間二十機程度の、通信・放送市場におきまして二十機程度市場で取引されているところでございますけれども、このうちの一割程度を日本が受注できるように、関係省庁とも協力しながらこの宇宙システムの海外展開に積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○政府参考人(白間竜一郎君) 先進光学衛星、それから先進レーダー衛星の御質問についてお答えさせていただきます。
 文部科学省におきましては、この二つの衛星の開発に当たって、その狙いとして、我が国の防災・災害対策、また地形情報の整備、更新、そして国土管理等に資する衛星データの継続的な提供ということを目的として、JAXAと関係メーカー、共同しながら技術開発を進めています。また、それに当たっては、関係府省から集約したニーズも踏まえながら研究開発を進めているというところでございます。
 そして、その利活用、データの利活用についてでございますけれども、この二つの衛星データが継続的に取得されることになれば、広域で、かつ高分解能の地形図を高頻度で得られることになりますので、災害などが発生した際の被災状況の把握、これが可能になりますし、森林等環境監視データの活用によって国土管理また国土保全、こういったものが継続的に実施が可能になると、このように考えておりますので、この二つの衛星をしっかりと三十二年度めどに運用開始できるよう、引き続き開発に努めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(三田紀之君) お答えいたします。
 ASNAROでございますけれども、新興国を中心に需要拡大が見込まれております高性能、小型かつ低コストなリモートセンシング衛星として、その研究開発を進めているところでございます。
 既に、光学衛星たる一号機は、軌道上で実証中でございます。また、レーダー衛星であります二号機は、来年中の打ち上げに向けて準備を進めているところでございます。今後、アジアを含めた新興国を中心に、ASNARO型衛星の国際展開を目指したいというふうに考えております。
 また、この一号機、二号機から得られる高分解能の衛星画像でございますけれども、これは、インフラの監視、資源の開発、農業生産に関しての様々なビジネスへの応用が可能でございます。この両衛星の運用を民間に委ねまして、これらの運用事業者が衛星画像販売事業者として新たなビジネスを開始すること、これを後押しし、衛星画像販売事業者の育成、これを進めていきたいというふうに考えております。
○政府参考人(鎌形浩史君) 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」GOSATでございますが、世界初の温室効果ガス観測専用の衛星でございます。平成二十一年一月の打ち上げから現在まで観測を続けております。温室効果ガスの地上の観測地点は世界で約二百六十か所であるところ、「いぶき」は約一万三千か所の観測を実現して、温室効果ガスの状況を監視してございます。
 これまでの成果といたしましては、例えば平成二十七年十二月には地球大気全体の二酸化炭素濃度が初めて四〇〇ppmを超えたことを明らかにしました。また、「いぶき」の観測結果を活用して、世界の大都市などにおける人間活動による排出された二酸化炭素の濃度の推計を行ったところでございます。
 今後でございますが、「いぶき」の設計寿命の五年は既に過ぎておりますので、その後継機につきまして、平成三十年度の打ち上げを目指して文部科学省と環境省とで共同で開発しているところでございます。
 今後とも、こうした衛星によりまして全球の温室効果ガスの継続的な観測体制を整備し、パリ協定に基づき世界各国が実施する温暖化対策に貢献してまいります。
○政府参考人(菱沼義久君) お答えいたします。
 衛星情報の活用は農業の省力化や効率化をもたらすものとして期待されておりまして、リモートセンシングによる農作物の生育把握や、衛星測位システムを活用した農業機械の自動走行技術など、現場での利用や研究開発に取り組んでいるところであります。
 今後はさらに、日本全国どこでも基地局なしに高精度測位が可能となる準天頂衛星の活用も見据えつつ、二〇二〇年、平成三十二年まででありますが、遠隔監視による無人走行の実現に向けて研究開発による技術の確立等に取り組んでいるところでございます。
 今後もこうした取組を進めまして、農業の生産性向上に向けまして関係省庁とも連携して宇宙関連技術の活用に推進してまいりたいと考えております。
○政府参考人(五道仁実君) お答えいたします。
 建設現場において衛星データ等を活用して生産性を向上させることは重要であるというふうに認識しております。
 国土交通省では、調査、測量から設計、施工、検査、維持管理、更新までのあらゆる建設生産プロセスにおいてICTを活用する建設現場の生産性革命、i―Constructionを推進しているところでございます。
 具体的には、今年度から、国が実施する盛土、切土等の土工においてICTを活用するために新たに基準を整備し、ICT土工の実施に取り組んでいるところです。
 ICT土工では、工事前後の地形を把握するための無人航空機、いわゆるドローン等を活用した測量や、ICT建設機械の操作や位置、施工状況の把握において衛星測位のデータを活用しております。これらドローンや建設機械等の活用により、測量に要する期間の短縮や建設機械回りの作業員が不要になるなど、生産性、安全性の向上に寄与しているところでございます。
 今後、準天頂衛星システムの充実により測位精度向上が期待されることなどを踏まえ、一層の衛星データの活用を促進し、建設現場の生産性向上に取り組んでまいります。
○藤末健三君 各省庁の皆様、前向きな御回答、本当にありがとうございます。
 是非ともこれはもう宇宙戦略推進事務局にお願いしたいんですけど、各省庁がこれだけ前向きに取り組んでいただいていますので、それを統合化してやっていただきたいと思いますし、後でも御質問申し上げますけれど、統合化するとともにロードマップを作り、あともう一つ、国際的な展開、これを各省庁ばらばらでやるんじゃなくて一括して展開することを是非お願いさせていただきたいと思います。
 続きまして、宇宙二法についてお伺いさせていただきたいと思います。
 冒頭で申し上げましたように、この宇宙二法、基本法を作ったときに、二年以内に整備してくださいということをお願いして、もう八年たったわけでございますが、非常に有り難いものがございます。
 是非とも宇宙活動法の技術基準の策定、これ恐らくこれから非常に重要になるとは思いますが、これは是非専門家の意見を聞いていただき、民間の意見を聞いていただき、できれば国際的なレベルでの議論を深めていただきたいと思います。そして、ロードマップを作っていただきたいと思います。これは是非お願いします。
 私、個人的には国際的な動きをもっとつかんでいただいた方がいいのではないかなと思っています。特に、衛星リモートセンシング法案におきましては、いろんな情報の加工ができるようになるわけでございますけれど、恐らくこの情報に付加価値を付けていくという加工の問題と、もう一方で安全保障上の問題、余りにも細かいデータを提供し過ぎて我が国の安全保障に害があるんではないかということもあるわけでございますが、是非とも、この衛星リモートセンシング産業、先ほど経済産業省が民間を活用していくということをおっしゃっていただきましたけれど、この産業への規制と、そして同時に振興をどうするかというバランスが非常に重要となると思いますので、是非、内閣府におかれましては、きちんと議論をしていただきたいと思います。
 また、あわせまして、この宇宙二法が制定されることによって、私は是非とも、宇宙ビジネス、これをもっと大きく興していただきたいと思います。新しい産業が生まれるようにしていただきたい。例えば、アメリカではもう宇宙活動法を我々よりも先んじて整備してもらいまして、あとスペースXとかいろんなベンチャーが宇宙産業に進出しているという状況にございます。
 是非とも、そのように諸外国との連携も含めまして法律の実施とかを行っていただくわけでございますが、私が心配していますのは、法律を執行するための人員、専門家も含めて、相当な労力掛かると思うんですよ、これ、はっきり申し上げて。その人員の整備をどうするかということにつきまして、まずはこの二つ、リモートセンシング産業への規制と振興のバランスと、そして最も大きいのは、この法律を執行し実効を上げるための人員の確保、この二つについて御質問申し上げます。よろしくお願いします。
○政府参考人(高田修三君) 衛星リモートセンシング産業への規制と振興のバランスをどう考えるかという委員の御質問につきましてお答えさせていただきます。
 本法案は、衛星リモートセンシング記録の悪用を防ぐとともに、これを利用する新たな産業やサービスを振興するため必要な法制度を整備すると、こういう考えに立っております。規制となる衛星リモートセンシング装置や記録の具体的な基準について、規制が強過ぎると衛星リモートセンシング記録の利活用が進まず、逆に緩過ぎると国際社会の平和の確保などに支障を及ぼす可能性があるということで、まさに御指摘のとおり規制と振興のバランスが重要と、こういう法律になります。
 諸外国におきましても同様の観点から規制が設けられておりまして、例えばフランスにおきましては、白黒の光学センサーにつきましては二メートル以下、合成開口レーダーの衛星につきましては三メーター以下のものが規制対象とされるというふうになっております。
 委員御指摘のとおり、海外の動勢、技術の状況、そういうものをよく勉強、踏まえながら、今後の記録の対象物判別精度、いわゆる分解能、それから記録の加工の度合いを勘案し規制を検討を進めるということで作業を行っていきたいと考えています。
○副大臣(石原宏高君) 人員の確保についてお答えを申し上げます。大変重要な点であるというふうに私も認識しております。
 宇宙二法の執行に当たっては、人工衛星等の打ち上げ用ロケットの安全な打ち上げ、人工衛星の管理、衛星リモートセンシング記録の適切な取り扱いを強化、監督するための体制を内閣府に整える必要がございます。先ほど、藤末委員から御指摘のあったように、法律を適切に執行するためには、専門家の意見を聞いて、技術や事業の動向をしっかりと理解をして、また国際的な制度の運用状況を把握しながら許可、監督を行うための技術基準類を整備し、例示やガイドライン等により民間事業者を適切に指導するための十分な体制を整える必要があります。
 衛星リモートセンシング法は公布から一年以内、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律は公布から二年以内に施行することとしているために、円滑な法執行を行うために必要な体制整備に努めてまいります。
○藤末健三君 石原副大臣、是非お願いしたいと思うんですよ。これだけの法律を運用するとしたら、人員が、僕、数十人は必要だと思うんです、正直申し上げて。
 それで、私の宇宙基本法を議論しているときの話を申し上げますと、実は私が個人的に提案していたのは、JAXAの経営・企画部隊をある程度外してこっちに持ってくる、宇宙戦略推進本部に持ってくるということを実はやっていたんですよ。そうしたら、法的な問題がいろいろ大き過ぎてきついねということを言われたんですけれども、今日はちょっとJAXAの方はお越しいただいていませんが、是非JAXAとの連携を深めていただくのが一つの鍵かなと私は思っています、いろんな議論あると思いますけれど。同時に、各省庁の関係の方々がおられますので、やはり各省庁の方々の意見が集約できるような人員構成を是非政治主導でお願いしたいと思います。
 また、ベンチャーのお話につきましては、二〇二〇年に東京オリンピックが開かれるわけでございますが、このときには準天頂衛星は二十四時間サービスできるような体制になっています、実は、四機体制になりまして。是非とも、準天頂衛星のサービスを世界中の方々に知っていただくすごいチャンスだと思っておりますので、是非これはやっていただきたいと思います。余りこれは日本人も知りませんけれども、この数センチ単位でコントロールできるといろんな付加価値が生まれますので、それをやっていただきたい。
 そしてまた、日本においては、東京大学発のエールというベンチャー企業がございまして、衛星を飛ばして、この衛星から金属の玉を飛ばすことによって人工流れ星を作るという、そういう取組をやっているところがあります。この会社のゴールが、一つの目標が、二〇二〇年の東京オリンピックで人工衛星から金属片を飛ばして五輪を空に描くという、流れ星でということをやろうとしているんですよ。こういうことを是非できたら私はいいんではないかというふうに思っておりますので、是非オリンピックにおいてこの日本のベンチャーのテクノロジーをプレーアップしていただきたいと思います。
 また、私、先ほどスペースXという話を申し上げましたけど、これは何かと申しますと、日本では余り知られていませんけど、ロケットを打ち上げますよね、上に、そうすると、またロケットが真っすぐ下にもう降りてくるという、そしてまた使えるという、ロケットが使い捨てじゃないというテクノロジーを持っていまして、かつ、実際にこのスペースXの話を聞いていますと、そういう制御技術だけではなく、製造技術まで相当新しいテクノロジー使っています、安くするために。実際にその価格を聞きますと、成功すれば今の衛星ロケット打ち上げの十分の一ぐらいまで価格が落ちるんじゃないかと言われているような状況でございまして、これ、テスラという電気自動車で今どんどんどんどん大きくなっている会社の経営者、イーロン・マスクという方が経営している会社なんですよ。恐らくいろんなところからテクノロジーをどんどん持ってきていると思います。
 私は是非、このスペースXは火星探査を民間でやるとかいうところまで発表しているわけでございますけれど、こういうスペースXに学ぶ点は私は非常に大きいと思いますが、日本のロケット開発の取組はどうなっているか、また、先ほど申し上げましたように、価格が一気に十分の一になってしまったら、もう日本の一生懸命部品数を減らして何か二割削減しましたとかいう、コストを二割削減しましたという世界じゃなくて、もう全部がもう一気に図式が変わってしまう。イーロン・マスクは実際に十分の一ぐらいの価格にして、そして宇宙にステーションを造り、火星にまで送り込もうということを考えているわけでございますが、我が国もこれを取り組まなければ、若しくは連携をしなければ一気に日本のこの宇宙産業、構造が変わってしまうと思いますが、その点につきまして見解をお教えください。お願いいたします。
○政府参考人(高田修三君) まず、オリンピックで日本の宇宙ベンチャーをプレーアップできないかという委員の御質問に対してお答えいたします。
 まさに、世界の注目が集まる東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、日本の先端技術システムを世界各国の人々にPRし、売り込む絶好の機会と認識しております。二〇一八年度から運用開始予定の準天頂衛星システムやリモートセンシング衛星のデータなどを組み合わせることで、新産業、サービスの創出や正確かつ効果的な避難誘導、救援シナンなどの防災・減災対策の実現が期待できます。
 宇宙をキーワードにベンチャーなどが集う場としてスペース・ニューエコノミー創造ネットワーク、俗称S―NETと呼んでいますが、これを本年三月に創設し、交流イベントの開催、事業プレーヤーの発掘、事業化に向けたサポートなどを行っております。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に、より世界の注目が集まる絶好の機会に、日本の宇宙ベンチャーが注目されるよう努力してまいりたいと考えております。
○政府参考人(白間竜一郎君) 日本のロケット開発と民間との協力についてのお尋ねにお答えさせていただきます。
 まず、ロケット開発の取組の状況でございますけれども、我が国におきましては、宇宙輸送の自律性を継続的に確保すること、また打ち上げ輸送サービスの国際競争力を強化をするということを目的といたしまして、JAXAが一層の運用コストの削減、また多様なニーズ、打ち上げニーズに対応できるようにすると、こういったことを可能とするH3ロケット、この開発を初期の段階から民間事業者と一体となって現在進めているところでございます。
 また、お尋ねの、御指摘のありました米国でのスペースXが取り組んでおられる再使用ロケットの取組についてでございますけれども、我が国におきましても、将来的な宇宙輸送技術の確立を目指しまして、スペースX社のようにロケット一段目を再使用するそのシステムの基盤技術の研究開発、またその実証を行うための小型実験機についての調査研究、検討を現在進めているところでございますので、今後ともしっかりと基幹ロケットの開発に取り組んでまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、ロケットの開発は恐らく破壊的技術という議論があって、多分御存じだと思うんですけど、ある技術を一生懸命やっていたら突然違う技術がやってきて、過去の技術全部使えませんという。例えば、レコードとかCDとかいろいろあるじゃないですか。あれと同じこと起きると思うんですね、はっきり言って。ですから、H3もすごく大事だと思います、正直申し上げて、すごい企業の方々努力していただいていると思うんですが、全く違う発想の技術が出たときに古い技術が一掃されるということが起きないかなということをすごく心配していますので、是非見てきちんと把握していただきたいと思います。
 私が知っている範囲だと、スペースXは非常に壁高いですよ。ですから、皆様がもっと何かミッションを持って多分当たらないと、彼らも恐らく組まないと思うんですね。ですから、是非、我々が今からスペースXと同じテクノロジーを取ろうと、追い付こうと思うのは、私、正直言って無理だと思っています、聞いていると。よほど、彼らが持っている接合技術とかいうのは最新ですからね、正直申し上げて、申し上げませんがね。だから、それはちょっと、もうちょっと踏み込んでやっていただきたいとお願いさせていただきます。
 それで、ちょっと宇宙外交の話に移らさせていただきまして、宇宙の資源をこれから確保していこうということで、もうアメリカは動き出しています。これは何かというと、アメリカ人が取得した宇宙資源は取得したアメリカ人のものにするという宇宙産業競争力法というのを作っているんですね。これ、正直言ってむちゃくちゃだと思うんですよ。アメリカ人が宇宙で開発したものはアメリカ人のものですよということをアメリカという国が決めていると。ただ、そういうことをもう既にやっている国があるということでございまして、我が国において民間企業による宇宙資源の取得は条約上認められているかどうかということを外務省にお聞きしたいと思います。
 また、欧州においても同じように、宇宙資源を欧州の企業が開発した場合、その資源は欧州の企業のものになるというような動きを議論していると聞いておりますが、是非状況をお聞きしたいと思います。
 是非とも、この宇宙活動法、本当に最終的には宇宙のビジネス化、事業化でございます。そして、利益が出るようにしていかなきゃいけない。そのときに民間の活力をそがないようにしていただきたい。合理的、透明的に手続をやっていただきたいと思うんですが、国は是非、企業が手が出ないところ、さっき言ったスペースXもそうかもしれませんし、外交的な枠組みをつくるところ、それをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お願いします。
○政府参考人(飯島俊郎君) お答え申し上げます。
 宇宙空間における国家活動の原則を定めましたいわゆる宇宙条約におきましては、その第一条におきまして、月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用は、全ての国の利益のために行われるものであり、全人類に認められる活動分野である旨定めております。しかしながら、同条約は私人による宇宙資源の所有、使用等につきましてはそれ以上の規定を定めておりません。
 宇宙資源開発と宇宙諸条約との関係につきましては、現在国連の宇宙空間平和利用委員会等の場におきまして国際的な議論が行われております。我が国としても、その動きを踏まえつつ検討を行ってまいりたいと考えております。
 それから、米国や欧州における民間企業の宇宙資源開発を目指す動きについての御指摘をいただきました。米国におきましては、委員御指摘のとおり、米国市民が商業宇宙探査を通じて小惑星から入手した資源について、当該市民に所有、使用等の権利があることを規定した法律を昨年の十一月に制定したと承知しております。
 各国における宇宙資源開発の動向につきましても、長期的に我が国の宇宙外交に大きな影響を与えるという観点から、外務省としても引き続き注視してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 外務省はもっと気合入れてやってほしいんですよ、正直申し上げて。宇宙基本法の中にわざわざ宇宙外交って書き込んだんですよね、当時。たしか宇宙外交室か何かつくっていただいたというのは覚えています、私、当時。それだけ、あれ、実は私のこだわりだったんですよ、実は、書いたの。
 何かと申しますと、宇宙はもう外交と切って離されない世界でございまして、先ほど国連で宇宙の条約の議論がやっていますよと言っていますけれど、あの国連のルールというのが本当に拘束力あるのかどうかという話、そして外務省さんがどこまで影響力を持って議論を引きずっているかというとクエスチョンですよ、正直言って。それよりも、どっちかというと国連の議論よりも実行ベースでアメリカとの連携、欧州との連携、アジア諸国との連携を進めるのが私は宇宙外交じゃないかと思うんですけれど、いかがですか。ちょっと答えてください、これは、時間ないですけど。
○政府参考人(飯島俊郎君) お答え申し上げます。
 国連外交の場以外におきましても日米間、日EU間で宇宙問題についての協議を行っておりまして、こういった場も使いまして、アメリカとの連携あるいはEUとの連携についても今後検討を進めていきたいと考えております。
○藤末健三君 いや、是非、大臣、副大臣、そして宇宙戦略推進事務局の方々にお願いしたいんですけれども、ここもやってくださいよ、皆さんで、統合して。
 さっき、国際展開を、できたサービスを国際的に売ってビジネスを広げていくという話、そして新しい枠組みをつくるという話は、僕は外務省さん、きついと思う、はっきり言って、こんな回答をするようじゃ。やってくださいよ、本当に。いや、関係ないですよ、国のためだから、本当に。あの回答じゃ、何のために基本法を作ったか分からないですよ、我々は、失礼だけど。いや、本当に、こういう答弁させちゃ駄目ですよ、外務省さん。
 絶対、これはちょっと是非政府としてまとめてくださいよ。いろんな省庁がこれからサービスを外国に売り出していく、そういうときに、やはり宇宙のきちんとした中身が分かっている方々が動かなきゃ僕は難しいんじゃないかと思います。是非お願いしたいと思います。
 そういうことでございまして、いろいろ御質問申し上げたわけでございますけど、ちょっと最後に締めくくりでございまして、是非鶴保大臣の見解をいただきたいんですけど、私は、日本のこの宇宙開発、そして利用という面については、今大きな世界的な変化があると思います。様々な国で、特にアメリカを中心として商業化が始まり、その商業化においても様々なプレーヤーがもう競い合っている状況になっている、そして、欧州においても、どんどんどんどんセンサー技術、衛星技術を開発しているという中において、私は、日本は本当に約三千億円程度の、アメリカと比べたら十分の一ですよ、これ、その少ない予算の中で、やはり欧米と並んでいくぐらいの技術を持っているということは、本当にすばらしいことだと思います。
 そして、二〇〇八年に宇宙基本法ができまして、今回宇宙二法が成立していただければ、やっと民間が宇宙に、我が国の産業が宇宙を利用していくという体制が整うわけでございますけれど、私は、やはりもうアメリカ、ヨーロッパには遅れていると思います、もう既に。ですから、これから追い上げるのは非常に大きな努力が必要だと思いますし、また、今日は詳しくは申し上げませんでしたが、中国がもうすさまじい勢いで技術力を付け、そして彼らも同じように実用化、サービスの方に入っているという中で、是非とも、この宇宙二法ができることをきっかけに是非国際的に我が国の宇宙政策をつくり上げていただきたいと思います。
 そういう意味でも、宇宙戦略推進本部でやっぱり戦略的にロードマップを作り、やはり技術的な分析も含め、こういう道筋を我が国は行くんだよということを示していただくことが非常に重要だと思いますけれど、是非、鶴保大臣におかれましては、このイニシアチブを取って、各省庁にいろいろお聞きしましたけれど、もう外交も含めて進めていただきたいと思いますが、鶴保大臣のお考えを是非お聞かせください。お願いします。
○国務大臣(鶴保庸介君) 宇宙基本法の策定に向けての重要な役割を果たされた藤末委員の御高見を拝聴いたしておりまして、大変参考になりました。
 一般論としてでありますけれども、科学技術の推進とともに、世界の標準、世界的にその陰になっている部分をいかに取り込んでいくか、デファクトの問題があったり、安全基準の問題があったり、様々な問題が提起されておるわけでありますから、今の宇宙資源の所有権の問題であるとか、こういったものも我々は積極的に取り組んでいかなければならないんだというふうに思います。
 また、その上で申し上げるならば、今後とも、今も、現在も、宇宙に関する各プロジェクトを実施する関係府省の取組について、宇宙開発戦略本部というものがございますから、内閣府と関係省庁において一体的に宇宙政策を進めてまいりたいというふうに思います。
 何度も御指摘がありますとおり、宇宙産業をめぐる地平は本当に大きく変化をしております。特に民間の台頭、民間分野での台頭は本当に目をみはるものがありますので、こうしたことに対して、後追いではなくて先取りをする形で私たち取り組んでまいらなければならない。その上でも、そんな中でも、特に日本では炭素繊維の技術やバッテリー技術など世界に冠たるものがございますから、これらを武器としてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。
○藤末健三君 是非よろしくお願いいたします。
 この宇宙政策、私、これが恐らく新しいスタートだと思いますので、是非とも政府が一丸となって日本の宇宙政策を築き上げていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

 

マイナス金利のゆうちょ銀行への影響を懸念

このままでは、郵政グループの今期の収益が落ちそうだ。

2月に導入された日銀のマイナス金利がゆうちょ銀とかんぽ生命の収益を直撃している。

ゆうちょ銀の運用資産約205兆円のうち、約80兆円(約39%)が国債であり、今年4~6月期経常利益は前年同期比で約2割減。
このような中でも、なかなか国債以外への資産運用も進んでいない。
関係者に聞くと、運用額が大きすぎ投資先がないという。
「クジラが泳げる池はない」ということらしい。

郵政グループの稼ぎ頭であるゆうちょ銀行が頑張ってもらわなければ、金融や郵便のユニバーサルサービスの維持にも影響が出てくる。また、働く方々の報酬にも影響が出てくる。

先日、郵政の社員の話を聴いたが、収益維持のために、現場には相当な労働を強いていると感じた。

安定した収益を確保し、株主のためではなく、働く方々や公益性・地域性の発揮を郵政グループには期待する。

財政金融委員会質疑(フィンテック関連) 

10月27日に開かれた財政金融委員会でフィンテック関連に関する質疑を行いました。

20161104その1

金融インフラの整備、大胆な規制緩和の必要性、ベンチャー企業への支援など、フィンテックへの取り組について、麻生金融担当大臣などと議論いたしました。

20161104その2

  

会議録は以下のとおりです。

 

○藤末健三君 皆さん、おはようございます。民進党の藤末健三でございます。もう大分何か眠くなるような御答弁いただきましたので、元気を出してさせていただきたいと思います。
 私も、今日は日銀さんに来ていただいて国債の問題を議論させていただこうと思ったんですが、非常に今ちょっと後ろ向きな雰囲気でございますので、今日は前向きに、一つはフィンテック、金融技術の議論、そしてまた、日本で最大、また世界でも最大の資金量を誇りますゆうちょ銀行、郵政グループ、当然これはもう日本の中で金融のユニバーサルサービスの義務を背負っておりますので、そういう郵政グループがどのような将来展開をするか、そういう前向きな話を議論させていただきたいと思います。
 まず初めにフィンテックの議論をさせていただきたいと思いますが、フィンテック、なかなか知られない言葉なので簡単に御説明しますと、これはファイナンスとテクノロジーの合成の言葉でございまして、金融技術などと言われています。この背景に何があるかと申しますと、やはり一つありますのは、最近、AI、人工知能とビッグデータとかいろんなものの議論がある中、また新しいインターネットのテクノロジーなどが起こり、一方では、リーマン・ショックなどがありまして金融に対する不信、そしてその金融機関からの人材が流出し、新しいビジネスを起こそうという動きが出ております。
 このフィンテック、なかなか日本では名前は売れておりませんけれども、実は世界規模で見ますともう既にこのフィンテックへの投資は何と二〇一五年ベースで二兆三千億円と言われています。これはこの四年間で実は七倍になっているという状況でございますが、世界の投資、主にアメリカとヨーロッパでございますけれども、二兆三千億円の投資。じゃ、日本はどうなっているかと申しますと、二〇一五年ベースで約五十億円というレベルになっています。
 御推察のとおり、世界ではどんどんどんどん新しい金融テクノロジーイノベーションに資金がつぎ込まれ進展している中、我が国は正直申し上げて遅れている状況じゃないかと思います。
 こういう状況の中、今、金融庁、非常に大きな取組をしていただいているわけでございますが、是非、麻生金融担当大臣にお聞きしたいんですけど、今後のフィンテック、我が国としてどのような取組を進められるか、教えていただきたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありましたとおり、ファイナンシャルテクノロジーというものの急激な進歩によって、少なくともこのフィンテックという関連する企業に対する投資、これは設備投資じゃありませんよ、いわゆる投資が拡大しております一方、日本でもそうした、いわゆるそういったものに対する投資が進んでいないという御指摘のあるところですけれども、足下では一部の金融機関からはフィンテック企業に対する投資というのが動きが出てきておりますのは御存じのとおりです。
 したがいまして、こうした中にありまして、金融庁としても、銀行などによってフィンテック等々の企業への出資が容易になるように銀行法の改正を行ったところです。
 さらに、法制面の課題については機動的に検討しているのですが、フィンテックがもたらします構造的な変化が起きると思っているんですが、既存金融機関というものの対応というものをどうやって促進するかということ、また、フィンテックのベンチャーに関する有識者の会議というのをやらせていただいておりますけれども、フィンテックベンチャー企業の登場、成長が進んでいく環境整備といったものの取組を進めているところでもあります。
 いずれにいたしましても、このフィンテックの動きとか、利用者の利便性とか、生産性の向上とか、そういった面を考えて日本の金融とか経済の発展につなげていくということは、これは重要なものだと思っておりますので、私どもとしては、きちんとこういったものが真っ当に、少なくとも成長していくように私どもとしては後押しをしていくべき、少なくともそれに対する障壁になっているというのであればそれは取り除くという形で法制面の改正などをさせていただいております。
○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。
 前の国会で銀行法を改正いただきまして、銀行がIT企業などの買収ができるというようにしていただいたのは大きな進歩だと私は本当に思っております。
 実際に前の国会でも私議論させていただいたことがあるんですが、例えば外国の、欧米の銀行を見ますと研究開発費というのを計上しているんですね、数%。ところが一方、日本の銀行を見ると研究開発費というのはほとんど計上されていない状況でございまして、やっぱり銀行の方に伺わさせていただくと感じますのは、例えば、実名はちょっと挙げられませんけれど、外資系の金融機関ですと、大きな大きなITのプログラムなんかを作る部隊を内部に持っている、そしてどんどんどんどんシステムを最新のものに作り替えていくということをやっているわけでございますが、我が国はまだそこまで銀行は行っていないように思います。
 また、これからも法整備、是非やっていただきたいと思いますが、是非大臣のイニシアティブで他省庁も含めた大きなロードマップを作っていただきたいと思います。
 次に、日本銀行にもお聞きしたいんですが、やはりこのフィンテック、これからどんどんどんどんイノベーションを起こすには、金融のインフラとしての、決済のインフラとしての日本銀行の機能を高度化することが非常に重要じゃないかと思っております。
 たしか日銀さんもフィンテックセンターというものをつくっていただきまして、決済システムの高度化を図りつつあるということではございますが、一方で、イギリスの中央銀行であるイングランド銀行なんかのこれちょっと話を聞いていますと、ブロックチェーン、ビットコインみたいなサイバー上の仮想の通貨みたいなものによって通貨発行するということを、これは研究段階だと思うんですが、議論をしているという状況にあると聞いています。
 日本銀行としてこのフィンテックをどのように支えていくか、基盤整備をしていくかということについてお考えをお聞かせください。
○参考人(桑原茂裕君) お答え申し上げます。
 情報技術と金融が結び付きましたいわゆるフィンテック、これは決済や金融サービス、また実体経済などに様々な影響を及ぼし得るものと日本銀行でも認識しております。
 このことを踏まえまして、今御指摘がございましたように、日本銀行は本年四月にフィンテックセンターを設立いたしました。また、フィンテックセンターを事務局といたしまして、日本銀行行内の関係部署が幅広く参加するフィンテックネットワークを形成しまして、情報共有や知見の活用を図っているところでございます。
 このフィンテックセンターが中心となりまして、本年八月下旬に開催いたしました第一回フィンテックフォーラムにおきましては、フィンテックに関わる多様な方々による活発な議論が行われたところでございます。また、十一月上旬にも第二回のフィンテックフォーラムを開催する予定でございます。
 日本銀行といたしましては、フィンテックの健全な発展を支援するとともに、これが金融サービスの利便性の向上や決済システムの高度化、さらには経済活動の活性化に結び付いていくよう、中央銀行の立場からなし得る最大限の貢献をしてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 桑原理事は金融庁にもたしかおられたと思いますので、金融庁さん、政策側と日銀さんとの連携を取っていただきたいと思いますし、また、お願いしたいのは、国際的な動向を是非把握していただきたいと思います。
 私、そんなに深くは知っていませんけれども、自分が知っている範囲でいきますと、相当劣後していると思うんですね。例えば、MITですとフィンテックセンターはもうできていますから、数年前に。集中的にテクノロジーと実際のマネジメントの議論を一体的にやるようなことをもう取り組んでおりますので、是非、日銀、そして金融庁、政府との連携をしていただきたいと思います。
 なぜ私がそういうことを申し上げるかと申しますと、このフィンテックはまさしく新しい金融の起爆剤になると思っています。今、例えば皆さんお使いのものでいいますと、グーグルとかヤフーとかフェイスブックとかあると思いますけれど、アップルもそうですね、ああいうグーグルといったIT企業が今このフィンテックの舞台にどんどんどんどん参入しているという状況です。この間発売されました新しいスマートフォンはもう、外国の九割がつくっているスマートフォンは決済機能付いているんですね、実は。お財布代わりに使えますよという話じゃなくて、あれは決済機能でございます。
 そのように、どんどんどんどん海外の企業がそういう金融のプラットホームを占めている中で、私は是非日本が新しいプラットホームをつくっていくということをすべきだと思っています。それは日本発のイノベーションが海外に出ていくということをすべきではないかと思っています。そのチャンスがフィンテックではないかと。
 実際に、我々が今使っていますカードがございますが、マスターとかビザ、ございますけれど、これ大体使うたびに一%から二%の金額がプラットホームに取られているという状況です。実際にこのマスター、ビザ、どういう株主構成になっているかというと、海外の巨大なバンカーが株主になっている。我々がお金を使うたびに、その資金の一部はそういう外国のファイナンシャルサービスに流れているという状況に私はあると思っております。そういう状況を打破するためにも、このフィンテックをきちんと、日本の新しいイノベーションをつくり、やっていただきたいと思っています。
 私は、是非、今国内でももう萌芽が出ていまして、政府や日銀がグローバルな本当にスタンダードを取ろうという意思を持ってなさってくれたら、このフィンテックは、グローバルなプラットホームを日本から取るという大きなチャンスであると思うんですが、それにつきまして政府の見解を教えていただきたいと思います。
○副大臣(越智隆雄君) 藤末委員の御質問にお答えさせていただきます。
 海外の事情にお詳しい藤末議員からフィンテック関係のプラットホームのことにつきまして御質問いただいたわけでございますが、ブロックチェーンの技術利用等、基盤技術の話もございますので、この辺のことも絡めて政府の取組についてお答えをしたいというふうに思います。
 まず、フィンテックは、金融取引の仕組みの変革や従来見られなかったIT関連技術の取組を通じて、金融の将来的な姿を大きく変えていく可能性があるというふうに私どもも認識しております。このような認識に立って、我が国においてもオープンイノベーション、金融機関とIT企業等との連携、協働を推進するなど、技術革新が金融業、市場にもたらす構造的変化に対応していく必要があるというふうに考えております。こうした観点から具体的に幾つかの取組をさせていただいているところでございます。
 一つ目は、金融機関とフィンテック企業が連携した金融サービスの基盤となりますオープンAPI、銀行以外の業者が銀行のシステムに接続し、その機能を利用する際に用いるプログラムのことでございますけれども、これにつきましては、今月の二十一日、先週でありますけれども、全銀協でIT企業等を含む関係者が参加する検討会が設置されたというところでございます。
 もう一つは、ブロックチェーンの技術でありますけれども、これにつきましても、近く、全銀協を中心にしまして、IT企業等が参加して検討会が立ち上げられる予定でございます。
 これ共々、昨年の十二月に、金融審の決済業務ワーキンググループの報告の中で、本年度中、二〇一六年度中をめどに取りまとめをするということになりまして、今年の六月の成長戦略、日本再興戦略二〇一六にも書き込まれたところでございます。
 いずれにしましても、官民が連携してそうした取組を推進することを通じて、フィンテックの動きを日本の金融経済の発展につなげていきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、越智副大臣に頑張っていただきたいと思います。やはり、金融の現場を御存じの方ですので、そこの期待は非常に大きいと思います。
 私、是非お願いしたいのは、やはり法制度面を整備していただきたいなというふうに思っています。例えば、資金移動事業者においては取扱金額が上限百万というふうに決まっておりますし、また、扱うお金の金額の分を全部供託として準備しなきゃいけないというふうになっている。また、日本がすごく競争力を持っていると思われますネットゲーム、今スマホでゲームとかしておりますが、その中でいろんなコインが流通しています。このコインの発行額の半分の金額を実は供託として準備をしなきゃいけないという、これは資金決済法で決まっているわけでございますけれども、実際に話を聞きますと、どんどんビジネスを拡大する中でコインの販売を増やしたい、しかしこの資金決済法の五〇%の枠があるのでなかなか拡大できないというような話も、実際にこれはネットゲームの会社の方から聞いてございます。そういうところを見ていただきたいと思いますし、また非対面の取引におきまして、例えばマイナンバーの確認をするために、例えば郵便物を送ってください、若しくは対面しなきゃ駄目ですよといったような、本人確認の手続が非常に煩雑ということがございます。
 このように、法令としては例えば資金決済法の先ほど申し上げたような送金の上限の問題とか供託金の問題とか、あと犯罪収益移転防止法、マネーロンダリング防止法みたいな形で非常に非対面におけるいろんなチェック、これは金額の多寡に関係なく一律にされる。百円であっても一万円であっても百万円であっても同じようにされる。そういうものを例えばリスクに応じて変えていかなきゃいけないとか、あともう一つございますのは、先ほど、いろんな企業が連合して新しいビジネスを起こそうとしているわけでございますが、やはりそこで個人情報保護法の壁があって情報の統合ができないとか、様々な法律がフィンテックの壁となっておりますので、是非、越智副大臣が主導していただきまして、そういう法制度、もう多分整備していただいていると思いますが、整備していただき、ほかの国に先駆けて我が国が実証的なものをできるようにしていただきたいと思います。
 特に、昨年十二月にはフィンテックサポートデスクをつくっていただきまして、新しいファイナンシャルビジネスを行うときにどういう規制があるか分からないという声、私も聞いておりました、実は。それにもう既に今対応していただいておりますので、そういう声をいただく中で、実際に事業を行う方々の声を拾っていただき規制緩和を行っていただきたいと思うんですが、その点につきまして越智副大臣の見解をお願いします。
○副大臣(越智隆雄君) フィンテックサポートデスクにつきまして御質問いただきました。
 御指摘のとおり、金融庁は昨年の十二月に、フィンテックに関する民間事業者の相談等に一元的に対応するためフィンテックサポートデスクを設置したところでございます。今、手持ちにありますのが本年の六月末までの数字でありますけれども、合計で九十一件の問合せが寄せられておりまして、制度開始当初から毎月一定数以上の利用が続くなど、制度の利用の定着が今進んでいるというふうに考えております。
 御指摘のとおり、多くの問合せは、やはり許可、登録の要否に係る開業規制を始めとした法令解釈についてでございました。金融庁としましては、おおむね一週間程度で回答をしようということで、事業者のニーズに即した迅速な対応を努めているところでございます。
 金融庁としましては、引き続きフィンテックサポートデスクを通じて事業実施に向けた支援を行うとともに、事業者に共通する具体的な課題を整理して積極的に対外公表していきたいというふうに考えておりまして、いずれにしましても、金融イノベーションに向けたチャレンジを推進してまいりたいと思っていまして、先週金曜日に出しました金融行政方針の中でも明確に示したところでございますので、鋭意取り組んでまいりたいと思います。
○藤末健三君 是非力強く進めていただきたいと思います。
 本当に、冒頭で申し上げましたように、このフィンテックに関しましては、前国会で銀行法の改正を行いまして新しい枠組みができたと思います。ただ、まだまだ更なるイノベーションが私は必要だと思っております。
 私は、このフィンテックを進めるためには、麻生大臣がおっしゃっていただいたように、一社だけではなく、いろんな企業が連携したオープンイノベーションを進めるとともに、あとシステムのセキュリティーや、先ほど申し上げましたように、実証的なビジネスを試験的に行うような環境をつくっていただいたり、あともう一つございますのは、やはり社会全体がキャッシュレス化することが非常にこのフィンテックの普及に大きな要素になると思いますので、それを是非進めていただきたいと思います。
 また、麻生大臣に是非お願いがございますのは、今回このフィンテックの話をさせていただきましたけれど、やはり、大きな銀行とともに、新しいイノベーションを起こすようなベンチャーカンパニー、その両方をプッシュしていただきたいと思います。
 今、金融庁の設置法を見ますと、その第三条、金融庁の任務を読みますと、金融システムの安定化、あと預金者、投資家等の保護、そして金融の円滑化というふうに書いてございますけれど、是非、私、経済産業省という役所にいさせていただきましたけど、経済産業省の設置法には産業の発展ということが書いてございます。
 是非、我が国の金融産業の発展ということを進めていただきたいと思いますが、麻生大臣のお言葉をいただきたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 三年、四年近く前に金融庁の大臣を拝命したときに、選挙終わって、十二月でしたので、一月の四日だったかな、今でも覚えていますけれども、金融処分庁と言われて何年になりますと、この役所は。できて何年なんだね、ここはと。
 できた当時は、御存じのように、二〇〇〇年初頭にできたんですが、九七年のファイナンシャル、ああ、何だっけ、アジア金融危機の後を受けまして、一番最初に住専で穴が空いて潰れて以来、九七年に北海道拓殖銀行、三洋証券、山一証券が潰れて、明けて九八年に長銀が潰れ、日債銀が潰れ、まあちょっと全部覚えていませんけど、ばたばた潰れたんですよ。ざまなかった、本当。
 それはなぜそうなったかといえば、デフレ。銀行にみんな金を返したからです。銀行に金を借りに来なくなったのね、銀行に金を返して。したがって、金貸しやっている銀行にとってみれば、借りる人がいなくなれば金貸しという商売は成り立ちませんから、ばたばた潰れて、今では昔の名前で出ていますなんという銀行は、三井、三菱、三井、住友が一緒になり、東京、三菱が一緒になったぐらいで、あとは興銀、富士銀行、東海銀行、どこへ行ったかなんてすらすら言える人はよほどのオタクかプロかというぐらいになっちゃったんですよ。銀行に勤めればまともなところに勤めていると言われたようなものが全部潰れたんですから。
 それは、金融を預かる金融庁としてみればこれは大変なことなんであって、これは断固こういったことが起きないようにしなきゃいかぬというのが主眼の目的ですから、当然のこととして、大蔵省から分かれて金融庁ができましたときには、金融処分庁、若しくは、そういったぽかとか穴が空かないようにすることを目配りするのをもって主たる目的ですから、その当時は。
 加えて、どうにかなってきたら、いきなり二〇〇八年、リーマン・ブラザーズのバンクラプシー、破綻というのが起きましたので、リャンハン掛かったみたいな形になったものですから更に激しくなってきて、極めて厳しいことになっていったのが二〇〇九年、一〇年。
 しかし、日本の場合は、これに対して、IMFに金を十兆円貸して世界の金融危機を回避させるのに成功させ、以来、日本の銀行はこれまでありました不良資産一切を、九七年のときと二〇〇八年の二回にわたって、いわゆる不良資産というものの解消に成功したというのでは多分日本が一番、次がアメリカかな、あとはヨーロッパ、中国等々、極めて内容としては不透明なところもあると言われているぐらい危ないものがありますので、そういった中を経て、今時代が変わって、今、藤末先生言われるように大きく変わってきたのであって、日本の場合は明らかに世界の国際金融の中における地位は飛躍的に、明治以来一番上がっていると思いますけれども。
 それくらい上がったのに、伴ったときに、もう一個、ここにファイナンシャルテクノロジーというものが出てきたのに対してこれにどう対応できているかというのに対しては、これは金融庁としては、これは明らかに方針を処分庁から育成庁に変えていかにゃいかぬな、金融育成庁にしようと、それが一月四日に言った私の挨拶ですけど、以来四年間、同じことしか言っていないと思っております。少なくとも、頭取クラスのところには育成庁という言葉は通じるようになってきていますけれども、下の方がそう言っているかといえば、これはなかなかまだ下の方までは行っておらぬと、僕にはそう見えますね、はっきり言って。しゃべっていても、大体そのレベルが分かりますよ。
 それで、この間、このフィンテックサミットというのを今年は九月二十日と二十一日にやらせていただきました。結構な人でしたけど、黒い背広とネクタイしか着たことがないという大銀行と、背広とネクタイ着たことがないという若いのとが一緒のところにいて、まあ、いて、むちゃくちゃな雰囲気の会議でしたけれども、使っている画像やら何やらに出てくるものを見ていたら、明らかに今言われたような大きな変化というのは分かりますので、まあこの種のことは知らないわけじゃありませんから。少なくとも、しばらくすると銀行の支店はなくなる、間違いなく決済は全ていわゆる携帯で、スマホで全部できちゃうという時代に多分なるし、それに対して無線も、開かれたインターネットというものに関しては、ヒラリー・クリントンじゃないけど、危ない情報だというようなあのものも、有線の専用回線ができるという技術も、有線の専用回線じゃなくて無線で専用回線ができますという技術も既に日本で開発が終わっています、日本の特許ですから。
 そういったようなものというものが幾つもあるんですけれども、そういったものを有効に利用してやっていくという意識がどこにあるんだねと。言わば、言っている手合いは何となく銀行の金融の分かっとらん手合いばっかり、こっちの方は全くその種のことが分かってないようなのばっかりを、これを融合させるって、まあなかなか難しかったですな、正直。
 でも、とにかく事は進めない限りはどうにもなりませんから、もう今はわんわん言って、金融庁としては、これが今一番大きな仕事になりつつあるぐらいいろいろやらせていただいておるんですが、もうちょっと、藤末さん、これは時間が掛かるとは思いますけれども、間違いなくその方向には進んでいます。
○藤末健三君 本当に元気が出るお言葉をありがとうございます。本当に金融育成庁を是非つくっていただきたいと思います。
 本当に大臣に申し上げたいのは、若い方々がいるじゃないですか、金融庁の。若い方々は非常に元気いい方々が多いので、正直申し上げて、そういう方々がもっと自由に海外に行ったり、自由な議論をしていただき、ポロシャツばっかり着ている人とネクタイしかしていない人をくっつけるような接着剤の役割をしていければ、もう本当にフィンテック、日本はどんどん進んでいくと思いますので、是非お願いしたいと思います。
 続きまして、郵政の話に移らさせていただきたいと思います。

障がい者所得倍増議連で福祉型大学「カレッジ早稲田」を視察

超党派の議員連盟「障がい者所得倍増議員連盟(会長:鴨下一郎衆議院議員、事務局長:藤末)」で、福祉型大学の「カレッジ早稲田」を視察させて頂きました。
当日は8人の国会議員と10人の秘書が参加しました。

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