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財政金融委員会質疑(金融機能強化措置法案)  はてなブックマーク - 財政金融委員会質疑(金融機能強化措置法案)

2016年11月30日

11月24日に開かれた財政金融委員会で金融機能強化措置法案に対する質疑を行いました。

 

20161124その1

 

まず、麻生金融担当大臣に「どのようなリスクに対応するため今回の改正案が必要か」質問したところ、「セーフティーネットをきちんとしておく立場から、金融機能の安定を確保する観点に立ち、今回の法案を提出させていただいた」旨の回答を得ました。

 

20161124その2

 

また、日本銀行の中曽副総裁に対し、国債を抱えすぎる日銀自身が金融危機を引き起こす原因となるのでないかと質問しましたが、きちんとした答弁はいただけませんでした。

 

20161124その3

 

そのほか、この法律を使って、中小企業の方々向けの融資がしっかり行われるよう、武村内閣府大臣政務官ほか政府に対し、要請いたしました。

 

20161124その4

 

さらに、ゆうちょ銀行、かんぽ生命に対する規制等の在り方を見直し、地域にお住まいの方々の利便性向上に資するよう、取り組みを求め、政府からも前向きな答弁を得ることができました。

 

当日の会議録は以下のとおりです。

 

○藤末健三君 おはようございます。
 本日は、金融資本市場をめぐる情勢の変化に対応して金融機能の安定を確保するための金融機能強化のための特別措置法案について御質問申し上げます。
 まず冒頭に、麻生金融担当大臣に御質問をさせていただきます。
 今回の法律案は、八月に閣議決定されました未来への投資を実現する経済対策において盛り込まれましたリスクへの対応のための施策の一つでございます。確かに、イギリスのEUからの離脱やアメリカの大統領選挙の結果などを見ますと、今後の世界の政治経済、その日本に与える影響は読みづらいものがあると思います。しかしながら、かつて世界金融危機や欧州の債務危機、また東日本大震災のような事情が生じているとは言い難いと思います。
 足下の金融システム、金融機関経営にも大きな問題が生じていない中で、どのようなリスクに対応するため今回の改正案が必要であると考えておられるか、麻生大臣にお伺いさせていただきます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、藤末先生御指摘のとおり、ただいま、今の状況で日本の金融機関というものがいわゆるちょっと怪しいんじゃないかとかそういうことではなくて、総じて健全性を維持しているということは世界でもきちんと認められているところだと思っております。
 したがいまして、あのリーマン・ブラザーズのバンクラプシー、リーマン・ブラザーズの破綻とかそういったようなこととか、何でしょうね、あのときはもう完全に市場からキャッシュがなくなりましたのでああいった形になりましたけれども、東日本大震災のときとか、ああいったような状況とは異なるというのは今間違いなくそうだと思いますが、しかし、今日本の場合を見ますと、少子高齢化とか、それからいわゆる構造改革をやらにゃいかぬとか、いろんな形で私どもとしてはいろいろの問題を抱えておりますし、確かに雇用とか所得の改善が随分進んだことは確かだと思いますけれども、まだまだ、これだけ上がったにしては個人消費が伸びないじゃないかとか、企業の設備投資がいま一つじゃないかとか、いろいろな問題がありますのに加えて、世界的に見てドルがこれだけ上がると、そうですね、百円切るかという話が百十円までぼんと来る話になりましたので、そういったような状況というのは、これは新興国から、キャピタルフライトとは言いませんけれども、金がどっとドルに流れるという状況というのは十分に考えられますので、そうなりますと新興国というのは総じて短期で金回している国が多くて長期で回しておりませんので、それをまた一挙に資金繰りがという話になると、これどうなるかというのは、ちょっと、今、トランプ出てまだ二週間、よく分からないんです、正直なことを言って、何が起きるか。株屋なんて全部下がると思って売ったのに翌日になったら千円も上がるんだから、もういいかげんな話の極みなんですから。
 そういった話では、こういったようなリスクというのがもう少し顕在化してきておりませんので、私どもとしては今の状況としてはもしものことを考えておかなきゃならぬというので、私どもとしては五年間というのをやらしていただいております。これでどうなりますか、ちょっと正直分からぬので、衆議院ではこれを恒久化しろとかいろんな御意見が別段なかったわけではありませんけれども、いずれにしても、セーフティーネットというのを私どもはきちんとしておかないとならぬ立場にありますので、金融機能の安定を確保するという観点から、今回、五年という形をさせていただいたというのが背景でございます。
○藤末健三君 私も、この法律の延長については賛成です、個人的には。なぜかと申しますと、リスクというのは予測できないからリスクということでございますので、もし予測できるのであればもうリスクと言えません、正直申し上げて。ですから、大きな、将来予測できないものが来るために備えるということについては大きく賛成させていただきます。
 私は、前の委員会でも配付させていただきましたけれど、財政危機時における法制度の枠組みというのを配らさせていただきました。
 この中で、左側に金融の安定化ということを書かさせていただきまして、このローマ字のⅠの3.の(2)、「資本」の強化とございますが、民間金融機関の資金繰りを確保するために予防対応として金融機能強化法がある、そしてまた預金保険法による金融機関の資本強化がある、また預金保険機構がいろいろな様々な金融機関を支えていくという仕組みがあるということで申し上げています。まずこのような金融の危機のリスクに対する対応の一つだと私は位置付けさせていただいています。
 しかしながら、金融の危機の対応という意味では、この資料の上に書きましたように、日本銀行が非常に大きな役割を果たすと私は考えております。
 この金融の安定化ということを大きな目的とする日本銀行が今どのような状況にあるかといいますと、私は余りにも多くの国債を抱え過ぎており、非常に安定した経営ができる状況にないのではないか、もう既に、というふうに考えておりますけれども、例えば、金融がおかしくなったときに何が起きるかと申しますと、恐らく私は国債の価格が落ちることが気になります。そのときに巨大な国債、四百兆円ほどの国債を抱えた日本銀行のバランスシートがおかしくなり、本当にそのときに日本銀行が金融システムの安定化を図ることができるのかどうか、それについて是非、中曽副総裁、お答えいただきたいと思います。
○参考人(中曽宏君) 日本銀行の金融システム安定化の機能についての御質問であるというふうに思います。
 金融システムについてでありますけれども、実際今から十九年前、一九九七年十一月でありますけれども、一月の間に四つの金融機関が連続破綻をいたしました。日本の金融システムが最もメルトダウンに近いときとして、当時その危機対応に従事していた者としても記憶に鮮明に残っているところでございます。現在の日本銀行の金融システム安定化のための施策は、こうした実際の過去の危機の経験を踏まえたものでございます。
 具体的には、個別の金融機関に対して考査やオフサイトモニタリングを行い、業務運営の実態ですとか各種リスクの管理状況の把握に努めてございます。そして、いわゆるマクロプルーデンスの観点から金融システム全体としてのリスク分析の評価を行っております。さらに、システムリスクの顕在化を回避するために、必要に応じまして最後の貸し手機能を発揮して、一時的に資金が不足した金融機関に対して資金供給を行うこともございます。
 そして、お尋ねの日本銀行の財務との関係についてでございますけれども、現在私どもは長短金利操作付き量的・質的金融緩和を行って、この下で国債の買入れを実施しておりますけれども、昨年には債券取引損失引当金の拡充を行いますなど、日本銀行の財務の健全性にも留意しているところでございます。
 なお、日本銀行は、保有国債の評価について償却原価法を採用してございます。このため、金利が上昇したとしても、決算上期間損益において評価損失が計上されることはございません。ちなみに今年の三月末では、日本銀行の保有国債については十五兆円の含み益となってございます。仮に金利が今後上昇して含み損が生じる可能性がございますけれども、中央銀行には継続的に通貨発行益が発生をいたしますので、信認が毀損したり、あるいは機能が発揮できなくなるということはないと思っております。すなわち、財務の健全性に十分留意しつつ、金融システムの安定化も含めて中央銀行として必要な施策を行っていくということでございます。
○藤末健三君 済みません、副総裁の任期って予定何年ですか、残り。多分あと二、三年残っているんですかね。一年半ですか。いや、すごい無責任だな。
 大丈夫だとおっしゃっていただきましたけど、ちょっと裏のこの資料を見ていただけますでしょうか。これ、図一がマネタリーベースを書いてあり、図二がBSですね、資産規模、中央銀行の。これを見ていただきますと分かりますように、今時点で大体日本はマネタリーベースGDP比で八〇%に来ていると。これ、図一ですね。そして、図二を見ていただきますと、日本銀行はこのマネーサプライをするために何をやっているかというと、自分の資産規模をどんどんどんどん増やしているわけですよ、国債を買い入れて。ほかの国の中央銀行に比べて異常であることがこの図二を見ていただければ分かると思います、正直申し上げて。
 私が申し上げたいのは、日本銀行はその会計基準が時価会計じゃないから大丈夫ですよということをおっしゃいましたけれども、銀行というのは恐らく誰に信頼されるかということに懸かっていると思うんですよ。私は、会計基準が違うから大丈夫ですよといっても、あなたはそうは思うかもしれませんがほかの金融機関は思いません、ほかの投資家は思いませんという世界が生まれてくるんではないかなということが疑問でありますし、また、副総裁に申し上げたいのは、このマネタリーベースが今GDP比で八〇%近くになっている状況、また、国内の債務、GDP比でもう二〇〇%を超えようという状況になっているという中、この状況は過去の日本のどういうタイミングとほぼ同じだと思いますか。お答えください。
○参考人(中曽宏君) これは先ほど申し上げましたように、日本の経済というのは、九〇年代の銀行危機、そしてデフレの危機を通しまして大変難しい状況にありますので、私どもが今やっている金融政策というのは過去には類例のない極めて大規模な金融緩和でございまして、日本銀行としては、物価安定の目標をできるだけ早期に実現することを目指して強力な金融緩和を推進した結果としてこの規模の拡大というのが生じていると、このように理解をしてございます。
○藤末健三君 副総裁、わざわざお越しいただいて、真摯に議論しましょうという前提で申し上げているんですけれど、本当にきちんと答えていただかなければ、もっとどんどんどんどん私、申し上げますよ。
 先ほど申し上げたような状況、マネタリーベースでGDP比八〇%近くになっている、そしてまた国内の債務がGDP比で二〇〇%を超えるような状況というのは、一九四五年ですよ、これ。そこで何が起きたかという。ですから、一九九七年の状況をおっしゃいますけれど、私はもっとひどい状況が来るんじゃないかということを心配しています。日本銀行さんが暴走していると私は思っています、正直申し上げて。
 その中で、いや、安全ですよ、安心ですよというふうにおっしゃいますけど、お聞きしますけど、イグジットどうするんですか。全く今まで示されていないじゃないですか。これだけどんどんどんどんマネタリーベースが膨れ上がり、そのマネタリーベースは日本銀行のバランスシートをどんどんどんどん悪化させていく。じゃ、将来どうなるんですかということに対しては、いや、分かりません、目の前のことで頑張りますというふうにしか聞こえませんけれど、まず一九四五年との比較についてどう思うかということと、今後のイグジットをどのように考えているか答えてください。
 今、この九月に、私は読ませていただきましたけど包括的検証、全く日本銀行の経営についての見解がほとんど書いていないじゃないですか。新しいことをします、新しいことをします、それは結構かもしれませんけれど、先ほど麻生大臣がおっしゃったように、リスクはどんどんどんどん膨れ上がる。そのリスクは何かというと、金融機関じゃないですよ、中央銀行のリスクだと私は思っています。いかがですか、その点について。
○参考人(中曽宏君) 今回の難しさというのは、これ世界的にもそうなのですけれども、特に日本は先行してそういう問題に直面したと思いますけれども、銀行危機、そしてデフレ、そして人口問題ですね、その下で趨勢的に潜在成長率が下がってきた中、その中でどうやって一定程度の経済成長を促してインフレ率を上げていくか、そういう極めて難しい問題を他の先進諸国に比べても先行して直面をしているというのが、現在の大きな、一九四五年当時と比べての特徴ではないかと思います。
 そして、先生お尋ねの出口でございますけれども、私ども、将来、長短金利操作付き量的・質的金融緩和からの出口に当たりましては、二つの課題がある。一つは、金利水準の調整をどうしていくか。そしてもう一つは、拡大した日本銀行のバランスシートの扱い、これをどうするか。この課題でございます。
 その上で、これらのことを実際にどういうふうに進めていくかというのは、これはその時々の経済・物価情勢、金融市場の状況などによって変わり得るものでございますので、したがいまして、早い段階から具体的なイメージを持ってお話しすることは適当ではなく、市場との対話という観点からもかえって混乱を招くおそれが多いと考えておりますが、そう申し上げた上で、金融政策を担う日本銀行は、これはテクノクラートの集団でもございますので、これまでの様々な経験を通じまして出口における手法、手段、これを考えていく知見の蓄積は進んでいるというふうに思っております。
 ただ、現時点におきましては、自分たちとしては、デフレを克服して出口を語ることができる状態に至ることがまずもって先決であるというふうに考えてございます。
○藤末健三君 何か戦時中の大本営発表を聞いているような状況じゃないですかね、本当に。そして、戦争が終わり、まさしく先ほど申し上げたような一九四五年の状況になってしまったということでございますが、先ほどの副総裁のお答えだとほとんど総裁と変わらないですよ。何も答えていないという状況じゃないかと思います。
 ただ、私が申し上げたいのは、この新しいリスクに対応する、見えないリスクに対応する法律は非常に重要だと思いますけど、私が実は御質問したいと思っていますのは、本当にこの規模で大丈夫かどうかというのが実はあると思っています。補正予算で予算規模を増やせばいいという議論はあるかもしれませんけど、どうかという議論と、あと、日本銀行が準備金、たしか四千五百億ですか、積み増したという話だと思いますけれど、足りるのかなというのが非常に今疑問でございまして、最後は政府が保証するから大丈夫だという議論もあるかもしれませんけど、そのとき、恐らく国債が暴落したような状況のときには、日本政府さえも恐らく保証能力がなくなっているのではないかというふうに考えますので、私は、もう何らかの方向性を示していただかなければ、示すことによって混乱が生じるということではなく、示すことができないからどんどんどんどん崖っ縁に向かって走っていくというようなことになるのではないかと私は思います、私は。余りにもちょっと、もう少しまともなお答えいただけると思って期待していましたのにちょっと残念であります。
 実際に、じゃ、法律の方の議論をさせていただきます。
 この金融機能強化法、これは平成十八年に二行が資本参加の申請をしたのみでございましたけれど、世界の金融危機を受けた平成二十年の改正で申請件数は増加しております。また、東日本大震災直後の平成二十三年の改正では被災地金融機関向けの特別措置も設けられましたので、多くの金融機関が利用しているということでございます。
 ただ、平成二十年の改正におきましては、中小企業金融の円滑化に資することが要件と明確化されましたが、資本参加額に見合った中小企業向けの貸出しの拡大、それも単に貸出残高だけでなく、借り手である中小企業の立場に立った経営支援、助言等につながっているかどうかというのが重要なポイントとありますが、これまでの実績をどう評価されているか、武村政務官にお聞きします。
○大臣政務官(武村展英君) 委員御指摘のとおり、国の資本参加を受けました金融機関につきましては、単に中小企業向け貸出しの拡大だけではなくて、中小企業の生産性向上などにつながるような経営支援や助言などの取組を行っていくことが重要であると考えます。
 こうした観点から、金融機能強化法におきましても、金融機関に対しまして、経営強化計画において、中小企業向け貸出残高のみならず、取引先における経営改善支援先の割合についても目標値を設定し、その達成に向けて取組を求めているところでございます。現在、資本参加を行っている十五金融機関における経営改善支援先の平均割合につきましては、平成二十八年三月末現在で一二・二二%であり、各金融機関の資本参加直前期末の割合、四・七八%ですが、それと比べまして七・四四ポイント増加しているところでございます。
 中小企業支援の具体的な取組を申し上げますと、例えば、取引先企業の販路開拓支援や外部専門家と連携した製造工程の改善支援、さらには、債権放棄を含む抜本的な事業再生支援といった取組を行っていると承知をしております。国の資本参加を受けました金融機関につきましては、こうした取組を通じまして、各地域における中小企業金融の円滑化や地域経済の活性化への貢献に向けて努めているものと考えております。
 金融庁といたしましては、経営強化計画の履行状況のフォローアップなどを通じまして、引き続き、金融機関に対しまして地元の中小企業の支援や地域経済の活性化に向けた積極的な取組を支援してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 どうもありがとうございました。是非、中小企業に対する金融の強化、やっていただきたいと思っています。
 実は私、昨日、埼玉県の川口に伺っていまして、そこでちょうど、キューポラの町、鋳物の町でございますので、そういう金属加工されている経営者の方にお会いしました。そこで言われましたのは何かと申しますと、信用金庫などからお金を借りたいと思って信用金庫に行くと。ところが、信用金庫の人たちはお金貸しますよと言っても、信用保証協会に行って、お金が返せない場合に担保を取ってくれる信用保証協会というのがあるわけでございますが、信用保証協会に行って断られてお金が借りられなかったと。これでは逆じゃないかと。信用金庫はお金を貸すと言っているのに、信用保証協会、これはまあ地方自治体などが運営しているものでございますけれど、そこが貸出しを決めているのではないかというようなことを聞いてまいりました。
 これも直さなきゃいけないとは思うんですが、大きな観点からして、そこは金融庁にお聞きしたいんですけれど、是非とも、この担保があって保証がなければお金貸しませんよというような日本型の金融、これを変えていき、事業性の評価とかその将来性に基づく貸出しを行うという取組を進めていただくわけでございますけれど、この低金利の時代の中で金融機関の収益力が低下する中、そのような中小企業などに対する貸出しをどのように進めていくかということをちょっと教えていただきたいと思います。
 もし可能であれば、先ほど申し上げた川口の事例、信用金庫などがお金を貸すと言っても信用保証協会のオーケーが出ずにお金が借りられなかったという事例、もし御存じであれば、そういうものに対する対応も教えていただきたいと思います。遠藤監督局長、お願いします。
○政府参考人(遠藤俊英君) 藤末委員御指摘のように、地域金融機関が金融仲介機能というものを地域において円滑に発揮していくために、中長期的に持続可能な経営戦略というものを策定していただきたい、それを実行していただきたいということを地域金融機関と議論しているところでございます。
 具体的には、担保、保証に依存する融資姿勢を改めて、取引先企業の事業の内容とか成長可能性を適切に評価、すなわち事業性を評価し、融資や本業支援等を行うことを通じて地域の産業、企業の生産性向上の促進を図ることが求められていると思いますし、そういった方向で金融機関がまさに動こうとしているのかどうかということを議論しているところでございます。
 そういった中で、今、信用保証協会の信用保証の御指摘がございました。我々も、信用保証というものを、担保、保証に依存しない融資ということが進められているかどうかという形で信用保証協会とどういった形で彼らは協力しているのか、いわゆる融資に係るリスクシェアを地域金融機関と信用保証協会は適切に分担して円滑な仲介機能というものを発揮しているのかどうかという、その実態を今把握しようとしております。
 信用保証制度に関しましては、今、中小企業庁の審議会の方でその在り方について議論しているところでございまして、我々もそこに参加して、新たな信用保証制度そのものを確立する際に、その制度の中身、あるいはその制度の執行の段階においてどういった形で地域金融機関が自分たちの責任において適切なリスクシェアを取り、地域の企業に対する仲介機能というのを発揮しているかということに関して、実態把握とともに適切な方向に信用保証制度及びその執行が行えるように議論してまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、信用保証協会の議論はしていただきたいと思うんですよ。
 私は前に経済産業委員会でこれ指摘したことがございまして、何かというと、信用保証協会、自治体が経営しているんですよね、例えば大阪府にあると思ったら大阪市にもあると。そうすると何が起きるかというと、企業は一番信用保証が取りやすいところに移っていくんですね、運用が一体でないために。
 かつ、そのとき何があったかと申しますと、今は変わったかもしれませんが、当時はほとんどの信用保証協会のトップ、自治体の副知事とか助役をした人たちがなっていたんですよ、天下りポストだった。そういう方々が本当に金融が分かるかという問題を指摘させていただき、抜本的見直しをやりましょうということを提案させていただいたんですが、正直申し上げてまだ終わっていない状況でございますので、是非金融庁におかれまして、金融のサイドから、中小企業のサイドではなくて金融のサイドからきちんと事業を評価し、そして資金を新しいイノベーション、新しい事業に提供することを進めていただきたいと思っておりますので、是非遠藤局長には頑張っていただきたいと思っております。
 そういう中で、私が心配していますのが、日本の最大の銀行でありますゆうちょ銀行についてでございます。
 ゆうちょ銀行は日本で最も大きな銀行で、かつ全国にネットワークがある。二万五千近くの銀行ネットワークを持っています。その中で、今、この日本郵政には公益性の発揮、そして地域性の発揮というものを法律で課している状況であります。
 今、様々なゆうちょ銀行の活動に対して束縛が入っておりますが、私は是非とも、ゆうちょ銀行が地域のため、そして公益のために活動できるように、もう少しきちんとした監督そして規制をやっていただきたいと思います。今、他の金融機関を守るためにゆうちょ銀行の足を縛り、ゆうちょ銀行を利用されている方々が利便を本当に得ているかというと、私は逆だと思うんですね。そのことについて是非監督局長の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(遠藤俊英君) ゆうちょ銀行も我々金融庁の監督対象でございます、民間金融機関としてですね。
 このゆうちょ銀行は、上場企業に求められる企業価値向上を目指して、平成二十七年四月に公表いたしました中期経営計画に、大きな業務、彼らのビジネスの方向性として三つのことを掲げております。一つは、資金運用を高度化すること、一つは、これは藤末委員が御指摘のように、郵便局ネットワーク、これを十分に活用して優れた金融商品を販売していくこと、それから地域金融機関との連携といった、こういう方向性を明示しているわけでございますけれども、これを着実に実施して、収益拡大につながるビジネスモデルというものを確立することが重要ではないかなというふうに思っております。
 ゆうちょ銀行は、新規業務の申請をしてそれを承認するという形で様々な業務の拡大をしているわけでございますけれども、新規業務の承認を得まして、彼らは、投資事業有限責任組合、ファンドでございます、これへの出資が可能になりました。実際には、地域金融機関等と連携して地域活性化ファンドへの出資を通じて地域におけるリスクマネーの供給を行っている、あるいは行いつつあるといった状況にあるというふうに承知しております。
 こういった取組によって、ゆうちょ銀行が企業価値向上を図るとともに、地域経済の活性化に貢献していくことが重要ではないかなというふうに考える次第でございます。
○藤末健三君 郵政、あと、ゆうちょ銀行も方向性が大体もう固まってございますので、金融庁も是非、ゆうちょ銀行の資金を地方のため、そして利用者のために使うということを進めていただきたいとお願いさせていただきます。
 続きまして、生命保険契約者の保護機構に対する政府補助の規定の今後の在り方について質問をさせていただきたいと思います。
 生命保険契約者保護機構による経営破綻時の資金援助につきましては、本来、生命保険業界の事前拠出により財源を賄うというのが大前提でございます。事業者たちがお金を持ち寄ってやっていこうということでございます。
 一九九〇年代後半に経営破綻が頻発したことで財源不足が心配され、そして政府保証や政府の補助の規定が設けられています。現在は、平成二十年、大和生命保険が経営破綻をした以降は新たな破綻事例はなく、業界の事前拠出も相当額積み上がっている状況となっています。また、資金調達に当たっての政府保証規定は既に恒久措置となっており、この上に政府補助規定が必要かどうか改めて検討しなきゃいけないと思いますが、見解いかがでございますでしょうか。池田総務企画局長にお聞きします。
○政府参考人(池田唯一君) ただいま御指摘ございましたように、生命保険契約者保護機構の資金援助は、まずは限度額四千億円の生命保険会社による事前積立てが行われ、次に限度額四千六百億円の保護機構による政府保証付き借入れが充てられ、それでも足りない場合に一定の要件の下で政府補助ができるということになっているわけでございます。このように、政府補助は、業界の負担ということを基本としつつ、業界の負担のみでは対応できないような不測の事態に対応を講じるという観点から設けられているものでございます。
 御指摘のとおり、足下、生命保険会社の破綻事例はなく、また事前積立ても一定程度積み立てられてきているところではありますが、現在の金融経済情勢などを踏まえまして、生命保険契約者保護機構のセーフティーネットとしての役割を安定的に発揮させ、保険業に対する信頼を維持していくためには、政府補助規定の存在が引き続き重要と判断をいたしておりまして、このため、今般この措置の延長をお願いしているというものでございます。
○藤末健三君 どうもありがとうございます。
 では、それではまた私、郵政についてちょっとお聞きしたいんですが、かんぽ生命は地域に根差し、様々な金融のユニバーサルサービスを担っているわけでございますが、今、かんぽ生命は、何というか、政府保証があるんじゃないかという誤解があります。
 そういう中で、様々なこういう制限を受けているわけでございますが、実は生命保険保護機構に支払っている保険料を見ますと、かんぽ生命非常に大きな額を払っているんですね、ほかの生命保険と一緒に。そういう中で、私はやはりイコールフッティング、ほかの生命保険と同じような規制をきちんとして、もっと緩めていただきたいと思うんですが、その点、いかがでございますか。
○政府参考人(遠藤俊英君) かんぽ生命の業務に関しては、先ほど郵政グループ及びゆうちょ銀行について申しましたけれども、この持続可能なビジネスモデルというものをどのように確立しているのかという観点から見ております。その中で、例えば彼らが新規業務なんかを行いたい場合に、それがまさに持続可能なビジネスモデルというような観点から適切なものかどうかということを確認して、議論しながら承認をしているということでございます。
 現在、このかんぽ生命というのは、郵便局における金融のユニバーサルサービスの提供において非常に重要な役割を担っていると思いますし、まさに郵便局ネットワーク等を用いて、かんぽ生命というのはかなり、全国レベルで非常に魅力的なといいますか、適切な金融サービスを行っているのではないかなというふうに思っております。例えば、郵便局におきましては、かんぽ生命の保険商品というものを民間保険会社の商品と併せて提供しております。多様な顧客のニーズへの対応に取り組んでいるのではないかなというふうに考えている次第でございます。
 かんぽ生命のそういうビジネスの実態、及びそれが彼らの適切な業務、それから他の金融機関との競争条件の確保というようなことも踏まえて今規制があるわけでございますけれども、そういった観点で様々な要請というものが満たされているかどうかということを確認しながら、かんぽ生命と議論を続けていきたいなというふうに思っております。
○藤末健三君 是非、遠藤局長にお願いしたいのは、金融機関の競争環境の設定とかいろいろ、経営の安定化とかあると思いますが、私はやはり、今地域においてこういう保険のサービスを本当に山奥まで提供できるのは、僕はかんぽ生命しかないと思うんですよ、正直申し上げて。本当に今、例えば、田舎の局でかんぽ生命が、郵便局が生命保険商品を売れなくなったら、その地域の方々は恐らく生命保険のサービスを受けれなくなると思いますよ、私。
 ですから、是非ともお願いしたいのは、利用者の利便性を考えていただきたいんですね。利用者が本当に金融商品をきちんと受けれるようにできるか。都会に住んでいる方々はいっぱい商品を買えるけれど田舎にいる方は生命保険の商品買えませんということがないように、是非金融庁は配慮をいただきたいと思います。これはお願いです。
 ちょうど時間来ましたので、最後、これは登録させていただいていませんけど、中曽副総裁にちょっと御質問させていただいてよろしいですか。
 私は、日本銀行、今中曽副総裁に今日御質問申し上げましたのは、もう黒田総裁はもうメンツがあって恐らくかじ切れないなと思うんです、正直言って。ただ、私は、中曽副総裁はプロパーの方でもあられますし、是非日本銀行の将来をやっぱり心配していただきたい。
 そして、もう一つありますのは、やはり日本国をもっと、日銀が中心となって経済問題に提言していただきたいと思うんです。今は金融政策というところに縛られたことしかおっしゃっていませんけれど、私は財政問題にも発言していただいていいと思います、これだけ国債買っているんですから。そして同時に、お金を投資する先をつくらなきゃいけない。そのためにも、成長戦略にも私は日本銀行が発言してもいいと思っています。それが一つです。もっとマクロの経済政策を提言していただけるんではないかということ。
 そして、もう一つございますのは、日本銀行がイグジットをするときには新しい立法が必要だと思うんですね、私は。恐らく今の日銀法のままでだけではできないと思っています、私はですよ。ですから、表では言えない、ここでお答えいただく必要はないですけれど、是非、表に出さなくてもイグジットを想定した検討は是非、日本銀行内部そして関係する人たちとの間で議論を進めていただきたいと思います。
 前者の、総合的な経済政策を日本銀行が検討することについてお答えいただきたいと思います。お願いします。
○参考人(中曽宏君) 私どもの今の金融政策は、元々、二〇一三年一月に政府との共同声明の中にうたわれてございます金融政策、大規模な金融政策、そして財政政策、財政政策といった場合には、短期的には景気刺激的な財政政策と中期的には健全財政を目指すということ、そして三番目がいわゆる成長戦略でございます。
 私どもの三年間の経験というのは、金融政策、我々精いっぱいやってきたつもりでございます、我々、責任を持ってデフレ克服に向けていろいろな対応策をやってきたつもりでございますけれども、最初に申し上げましたような低成長ですね。やはり人口減少とかデフレの影響というのが根強く残っておりますので、私どもからすると、特に私、過去のいろんなスピーチでも既に申し上げておりますけれども、成長戦略、これによって潜在成長率を引き上げる、それによって自然利子率が上がる、それによって金利水準が今よりは少し正常な状態に戻っていく、こういった道筋は是非とも私どもとしても、金融政策を運営する立場からも必要だと思っておりますので、今後も適宜発信を私からしてまいりたいと思っております。
○藤末健三君 是非お願いします。これで終わります。

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