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環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会質疑  はてなブックマーク - 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会質疑

2016年12月12日

11月24日に開かれた環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会で、安倍総理に対し質疑を行いました。

 

20161124TPPその1

 

まず私から、アメリカ抜きのTPPの可能性、また二国間協議を含めた、TPP以外のものを強力に進めるというシナリオについて質問したところ、

安部総理より、「TPPを進めていきながら二国間の自由貿易協定についてもしっかりとやっていく。同時に、RCEPが、レベルが低くならないように、まずはTPPのルールをしっかりと日本も批准しながら、これが一番ベストでスタンダードであることを、しっかり国際社会に見せた上でRCEPを進めていくべきだろうと思う。

TPPだけを見ているということではいけないと思うし、世界を大きく俯瞰しながら、と同時にTPPに対してしっかりと日本の信念を見せることも重要であろうと、考えている」旨の回答を得ました。

 

20161124TPPその2

 

また、パネルを使い、日韓の経済連携協定(EPA)・自由貿易協定(FTA)のカバー率の比較について、日本は二二・七%、韓国は六七・四%となっていることを示した上で、TPP、RCEP、日米韓FTAといった多国間の協議に懸けるのではなく、同時に二国間の、日米であり日中であり日韓の経済連携協定を進めるということを提言いたしました。

 

20161124TPPその3

 

安部総理からは、「我々は、日米のFTAというよりも、まずはTPPについてしっかりと更に粘り強く腰を据えて協議をしていきたいと考えている。EU、そして日中韓においては早期に妥結するように努力を重ねていきたいと思っている。」との回答を得ました。

 

20161124その4

 

最後に私から、「アメリカであり中国であり韓国という我々にとっては大きな貿易のカウンターパートに対して経済連携協定を結ばなきゃいけない、これが最大の課題だと思う。

 韓国と日本の一人当たりGDPの推移を比較し、韓国は一九九〇年末に通貨危機から国の立て直しを図り、圧倒的な勢いでアメリカやEUや、そして中国とのFTAを結んで、もうすぐカバー率が八〇%になる。そして、彼らのGDPと輸出の比率は五〇%ある。翻して我が国は、GDPと輸出の比率を見ると一六%であり三倍違う。
 私は、輸出による経済成長はまだまだ余力があり、
是非経済連携協定をもっと幅広くやっていただかなきゃいけないと思う」と述べた上で、

三つの提案として、「どういう国と優先順位を決め、いつまでに結ぶかということを明確にしたロードマップの作成。TPP対策本部ではなく、FTAも含めた対策本部の立ち上げ。そして、FTAの締結手続の定型化により、国会にきちんと通商交渉内容を公開する。

 是非ともこのようなロードマップを作り、明確な道筋を示し、TPPだけではなく広く交渉を進め、国民に分かりやすい交渉を進めていただくこと」をお願いいたしました。

当日の会議録は以下のとおりです。

 

 

○藤末健三君 民進党・新緑風会の藤末健三でございます。
 冒頭に、安倍総理におかれましては、外国の首脳で初めてとなるトランプ次期大統領との会談、そしてAPECの参加、TPP首脳会談、そして数多くの二国間の首脳会談、本当に御苦労さまでございました。敬意を表させていただきたいと思います。
 ただ、私は、このTPPに関しましては、安倍総理は二つの大きな過ちを犯していると思います。一つは、やはりこの大統領選挙でヒラリー・クリントン候補が勝つであろうということで一点張りをしたこと。そして、もう一つありますのは、今までの議論で分かりますように、TPPという多国間の経済連携協定に懸けていた。二国間の協定よりも多国間の協定に懸け、今も総理はTPPを続けていくんだ、交渉を続けるんだとおっしゃっています。ただ、私はこのTPPが一つうまくいかなければ、先ほどおっしゃっていただきましたように、RCEP、中国も入った枠組み、そして恐らく日中韓という枠組み、韓国、そのようにアメリカのみならず中国、韓国といった大きな貿易相手国の経済連携協定が止まるんではないかと非常に危惧をしています。この観点から、是非、このTPPの今後そして経済連携協定の今後をどうするかということを御質問させていただきます。
 是非、端的にお答えいただきたいんですが、私はこのTPPの今後の展開につきましては四つのシナリオがあると考えています。
 一つは、安倍総理が先ほどまでおっしゃっていましたように、今のTPPをこのまま進めていくこと。ただ、これは、TPPはアメリカが参加しなければ動き出しません。トランプ次期大統領、そしてアメリカの議会さえもTPPは進めないということを言っているという状況。私は可能性は低いと思っています、正直申し上げて。
 そして、もう一つございますのは、アメリカを含めてTPPの再交渉、もう一回交渉をやり直すという議論があると思いますが、これもやはり、大きく内容を変え、十二か国の賛同がなければ進められないんではないかということで可能性は低いと思っています。
 そして、三つ目にございますのは、TPPからアメリカを抜いて進めるんだという議論がございます。これはペルーのクチンスキー大統領や、そしてニュージーランドのキー首相がおっしゃっている内容。一般的には、TPPに六十数%のGDPを占めるアメリカが入らなければ余り意味がないんではないかという議論がございますが、先行してアメリカを除いてTPPを発効させ、後にアメリカを呼んではどうかということを言う研究者や国の首脳、おられるわけでございます。
 そして、四つ目にございますのは、TPPではなく、先ほども議論ございましたけれど、東アジア地域包括的経済連携、RCEPなど別の枠組みを進めるシナリオです。ただ、安倍総理は先ほど、RCEPは非常にレベルが低いんだと、TPPのようなレベルが高いものが必要であるようなことをおっしゃっておりますが、是非、安倍総理には本当にこのTPPはどうなるかという今後の展開を是非明確にお答えいただきたい。
 特に私が申し上げたいのは、三つ目のシナリオにあるアメリカ抜きのTPPの可能性、そしてもう一つありますのは、TPP以外の例えばRCEPであり、私は二国間協議を強力に進めるべきだと思いますけれど、そのTPP以外のものを強力に進めるというシナリオについて御意見をいただきたいと思います。お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変いい御質問をいただいたと思っております。
 TPPをここで批准するということは、これ決してRCEPそしてFTAAPに進んでいく道を閉ざすものではありませんし、あるいはそれを遅くさせるものでもございませんし、また、今御指摘になったように、二国間のFTAをこれは進めていかないということでもないわけでありまして、TPPを進めていきながら例えば日豪のFTAを、EPAを締結をしておりますし、カナダともやって、今まさに交渉中でございます。こういうことはしっかりとやっていきます。
 と同時に、RCEPが言わばレベルの低いものになってはいけないということを申し上げたわけでありまして、レベルが低くならないように、まずはTPPのルールをしっかりと日本も批准しながら、これが一番ベストですよ。というのは、先ほども申し上げましたように、環境や労働に対する規制もございますし、国有企業の競争条件の規律というものも入っています。知的財産の保護もあります。こういうものをまずスタンダードとしてしっかり国際社会に見せた上でRCEPを進めていくべきだろうと思いますし、RCEPは重要ですし、日本も積極的にこれは交渉を進めながらやっていきたいと思うわけでございまして、まさに藤末委員がおっしゃったように、日本もTPPだけを見ているということではいけないと思いますし、それだけではなくて、世界を大きく俯瞰しながら、と同時に、同時にTPPに対してしっかりと日本も日本の信念を見せることも重要であろうと、このように考えているところでございます。
○藤末健三君 パネル出していただいていいですか。(資料提示)
 是非、私、先ほどの議論をお聞きしていますと、総理はTPPをこのまま頑張り続けるんだというふうにしか聞こえないんですよ、正直申し上げて。それ、やはり先ほどおっしゃったように幅広く議論をしていただきたいと思っています。
 私、この日韓のEPA、経済連携協定、そしてFTA、自由貿易協定のカバー率の比較をちょっと見ていただきたいと思います。これを御覧いただきますと分かりますように、日本は今、発効したEPA、FTAのカバー率は二二・七%、一方、隣の国の韓国は六七・四%となっています。我々は非常に産業構造が似ている、例えば自動車であり電気製品であり鉄であり化学製品、非常に産業構造が似ている。まず、産業上は非常にライバルと言われる国でございますが、韓国は日本と同じ大体二〇〇二年ぐらいからこのFTA、EPAを進めてきたわけでございます。しかしながら、現在このような差が付いている。
 これはなぜかと申しますと、二〇一〇年、二〇一一年、私は当時の政権時代の民主党で経済連携協定の推進を担当していました。私は、韓国のは当時からもう進んでいましたので、韓国に伺い、いろんな話を聞いてきましたんですが、一番印象に残っているのは、韓国は同時多発型のFTA推進政策を取ったということでございます。一方で、我が国を見ますと、先ほど総理がおっしゃったTPP、そして日中韓経済連携協定、そして東アジア地域包括経済連携、RCEPといったマルチの、多国間の経済連携協定に非常に傾注している。一方で、例えば日本とアメリカの経済連携協定、日本と中国の経済連携協定、日本と韓国の経済連携協定の議論は全くなされていないんですよ、総理。貿易が大きい国から韓国はこのように中国、アメリカ、そしてEUと二国間のFTAを結んできたわけでございます。
 そして一方で、中国を申し上げますと、中国も非常にこのFTAは後進国でありますけれど、二〇一五年末のカバー率を見ますと三八%に達しています。日本の二倍近い。中国を見ますと、中国は全て二国間の自由貿易協定、FTAでやっているという状況でございまして、私は、ここの場において、やっぱり先ほどおっしゃっていただいたように、TPP、RCEP、日米韓FTAといった多国間の協議に懸けるのではなく、やはり同時に二国間の、日米であり日中であり日韓の経済連携協定を進めるということをおっしゃっていただきたいと思っています。そうしなければ我々のこの経済連携協定の大きな枠組みは進まないと思いますが、いかがですか。特に私は、日米の経済連携協定、TPPと同時にですよ、やっていただくことを提言しますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、先ほど申し上げましたように、TPPだけではなくて、まさに藤末委員がおっしゃったとおりでございまして、我々は、このTPPだけではなくて、例えば今、日EUのEPAの交渉も精力的に進めておりまして、年内に何とか大きな枠組みで合意をしたいと、こう考えておりますし、また、本年は日中韓の首脳会談を行うことが予定されているわけでございます。韓国がああいう状況ではございますが、何とか日中韓の首脳会合を実施したいと、こう思うわけでございますが、その際、日中韓のFTA交渉においてもしっかりと進めていくということで一致をしていきたいと、こう思っているわけでございます。
 また、コロンビアとかトルコとの二国間の経済連携協定も積極的に今取り組んでおります。先般もコロンビアのサントス大統領とも首脳会談を行ったところでございます。
 そこで、では米国と、TPPではなくて米国と二国間のFTAを結べばよいではないかということを、考え方をお示しになられたわけでございます。ここは、我々はまずはTPP、次期大統領があのような声明を出しましたが、この日米の、日米のFTAというよりも、まずはこのTPPについてしっかりと更に粘り強く腰を据えて協議をしていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、今、表を示されましたが、EU、そして日中韓においては早期に妥結するように努力を重ねていきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 さっきのパネルももう一回出していただいていいですか。
 総理、私が申し上げているのは、コロンビア、トルコの交渉をしていただいているのは存じ上げています。しかしながら、やはり大事なことは、貿易で大きな国、アメリカであり中国であり韓国であり、EUは本当によくやっていただいたと思っています。ただ、大きな国をしなければ韓国と日本の競争という環境が整わないと思うんですよ。実際に、EUは本当に総理に頑張っていただき、恐らく来月には大筋合意ということでございますけれど、韓国とEUのFTAはもう五年前に動いているという状況、そしてアメリカとのFTAについてはもう四年前から動いているという状況。その間、ずっと日本の企業は関税の壁に阻まれ、特にEUとの関係においては、自動車は一〇%近い関税、そしてテレビは一五%の関税で非常に苦戦をしているという状況はまだ続いている。
 私は、是非この二国間の協定も進めていただかなきゃいけないと思っています。なぜかと申しますと、冒頭でTPPに一点懸けをしたがゆえに中国や韓国との経済連携協定が動かなくなったのではないかということを申し上げましたが、私がいろんなこの経済連携協定の担当の人たちと話していますと、こうおっしゃるんですよ。TPPでまずアメリカとの間の経済連携協定はできます、TPPが動けば中国はそれによってRCEPを動かし、多分レベルが高くなるでしょう、そして韓国はTPPができればそれに入っていきます、だから、TPPでアメリカが入り、そしてRCEPに圧を掛け、中国が動き、そして韓国がTPPに入ってくる、だから大丈夫なんですよという話を私は説明を受けていました、政府から、実は。多分そうだと思います、今多くの方々のお考えは。
 しかし、それがヒラリー・クリントン一点張りで懸けたがゆえにTPPも止まりそうな状況になり、私は大きく戦略の転換をしなきゃいけないときが今だと思います。それについて総理はいかがお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、このTPPと同様のRCEPやFTAAPについては、これは同時に我々も進めているわけでありますし、日EUのEPAも、これはTPPとは別にしっかりと進めております。そこで、また日中韓もこれは進めておりますし、日本がこれを、日中韓を止めているということは決してないということは、これははっきりと申し上げておきたいと思います。
 そこで、二国間と、ではこのようなメガFTAとどう違うかといえば、これはもう藤末委員はよく御承知のように、サプライチェーンを今構築をしていく上において、多くの国々が作る部品を集めていろんな製品を作っておりますから、このサプライチェーンを考えたときにTPPのようなものがよりこれはふさわしいわけであります。
 また、それぞれの国々と個別にFTAを結んでおきますと、これ、中小企業にとっては大変なんですね、一つの国ごとにこれなかなかいろんな手続が違いますから。それはもう御承知のとおりであると思いますが、その意味において、TPPやあるいはRCEPやFTAAP型、あるいはまた日EUといった形の方がこれはむしろサプライチェーンから考えればいいのだろう。しかし、だからといってバイのFTAを軽んじているわけではないわけでありまして、この組合せをしっかりと、藤末委員の御指摘も頭に入れながら対応していきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 確かに、おっしゃるとおり、多国にわたるサプライチェーンがあるのでマルチの方がいいというような議論は分かります。ただ、冒頭で申し上げましたように、アメリカであり中国であり韓国という我々にとっては大きな貿易のカウンターパートに対して経済連携協定を結ばなきゃいけない、これが私は最大の課題だと思うんですよ、まずは、サプライチェーンの云々の問題よりも。
 これ、韓国と日本の一人当たりGDPの推移の比較でございますが、青が韓国、赤が日本になっています。ドルベースで書いてございますけれど、これを見ていただきますと分かりますように、韓国は一九九〇年末に通貨危機が起こり、それから国の立て直しを図った。それからも圧倒的な勢いでアメリカやEUや、そして中国とのFTAを結んで、EUとも結んで、もうすぐカバー率が八〇%になろうという勢いでございます。そして、彼らの今GDPと輸出の比率は五〇%あるんですよ。私が二〇一一年に韓国に行きましたときに覚えていますのは、一兆ドル突破記念となっていました、当時。翻して我が国は、GDPと輸出の比率を見ると一六%であります。三倍違う。
 私は、いろんな経済政策があると思いますけど、やはり輸出による経済成長はまだまだ余力があると思うんですよ。そのためにも是非経済連携協定をもっと幅広くやっていただかなきゃいけないということでございます。
 ちょっと最後のパネルをお願いします。
 もう時間もないので、私からちょっと御提案を申し上げます。民進党、批判の政党ではなく、提案の政党でございますので、提案させていただきますと、三つございます。
 一つございますのは、ロードマップの作成。これは、韓国は二〇〇三年にロードマップを作っています。それは何かというと、どういう国と優先順位を決め、いつまでに結ぶかということを明確にした。当然のことながら大きな国とやりましょうということです。
 そして、FTA対策本部を作りました。今、我が国はTPP対策本部、TPPだけを見ているんですよ。ほかの二国間協定どうなっているかということがございます。
 そして、もう一つございますのは、FTAの締結手続の定型化ということでございまして、韓国においては、二〇〇四年に大統領訓令、そして二〇一一年には通商手続の公開をするための法律を作っています。そして、国会にきちんと通商交渉内容を伝える、そして国民に公開する。
 我々はもう既に通商交渉の情報を開示するための法案を国会に出しています。是非ともこのようなロードマップを作り、明確な道筋を示し、そして先ほど申し上げたようにTPPだけではなく広く交渉を進め、そしてもう一つ最後、国民に分かりやすい交渉を進めていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

 

 

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