国会議事録

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「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」の中間報告動議に反対討論をしました。  はてなブックマーク - 「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」の中間報告動議に反対討論をしました。

2017年06月15日

真夜中の3時ごろに参議院本会議場
「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」いわゆる「共謀罪法案」について、法務委員会での審議を打ち切り、委員会採決を封殺して、中間報告を求めるという暴挙とも言える動議に対し、反対討論しました。

共謀罪法案は、十分な審議もなされていません。

議会制民主主義の否定ともいえる委員会審議と採決を封殺する中間報告を止めることができませんでした。無力さを強く感じます。


以下、私の演説です。

 

私は、ただいま議題となりました組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案について、法務委員会での審議を打ち切り、委員会採決を封殺して、中間報告を求めるという暴挙とも言える動議に対し、民進党・新緑風会を代表して、怒り込めて反対の討論を行います。
今、私は、議会制民主主義の形骸化の岐路に立たされていると大きな危機感を持ってこの演壇に立っております。

今国会においては、森友学園問題、カケイ学園問題、天下り問題、そしてこの共謀罪法案と数多くの論議すべき課題がありましたが、この参議院では十分な議論が全く行えておらず、良識の府・再考の府、そして熟議の府としての参議院が役割を十分に果たしていないと危惧しています。

まず、「森友学園問題」では、大阪の学校法人森友学園が、評価額9億5600万円の国有地を1億3400万円で購入したことについて、差額である8億円の値引きが適切であったのかが問われています。この8億円の減額を巡っては、なんらかの忖度があったのではないかと国民から疑惑の目が注がれています。また、財務省が「特例」で森友学園と定期借地契約を結び、定期借地契約後に購入するまでの詳細な手順書を学園側に手渡すなど、財務省の積極的な関与を疑わせる事実が浮上しました。

政府・与党は当初、野党が求めていた籠池氏の参考人招致に対し「民間人の招致には慎重であるべき」との姿勢を示していましたが、籠池氏の総理に対する批判的な発言を受けるやいなや「首相に対する侮辱」として、籠池氏の証人喚問を決めました。「首相に対する侮辱」などという理由で、民間人を証人喚問するなどというのは前代未聞です。
しかしながら、政府は交渉の経緯や8億円の値引き積算根拠などを我々参議院に対して一切提示していません。
かたくなに事実を明らかにしようとしなかった安倍政権は、国会を軽視しているとしかいいようがありません。また、このような政府の対応を容認している与党の皆さんは自ら参議院の地位を貶めていると言わざるを得ません。
(加計学園問題)
また、国家戦略特区を利用した、加計学園の獣医学部新設についての疑惑が全く解明されていません。国家戦略特区の制度上、総理が指導力を発揮するのは当然のことでありますが、その手続きは公平・公正でなくてはなりません。しかしながら、調べれば調べるほど、初めから加計学園ありきだったことが明らかになってきています。「岩盤規制に穴を開ける」と、勇ましいフレーズを掲げながら、実際は身内向けに恣意的に制度を利用しているのではないか。こうした疑惑がますます濃厚になっています。
文部科学省の前川前事務次官は、「総理のご意向」や「官邸の最高レベルが言っている」と記された文書の存在を明らかにしました。これが事実であれば、公正であるべき行政をゆがませる政治的圧力が存在した証左に他ならず、そのゆがみは厳粛に正されなくてはなりません。しかし、信じられないことに、報復あるいは脅しのように、前川前次官個人についての記事が新聞に掲載されました。時の政権が、意に沿わない人間の私生活を調べ上げ、新聞を用いてスキャンダルのように仕立てて人格攻撃を行ったのであれば、これは絶対に許される行為ではありません。
加計学園獣医学部新設問題で「総理の意向」と書かれた文書の存在などを告発した文部科学省職員についても、義家文部科学副大臣は「国家公務員法違反」になりうるとして告発者の処分の可能性を示唆しました。報復をちらつかせて「告発したければしてみろ」といわんばかりのこの姿勢をみるにつけ、この政権下で共謀罪という国民の人権に深く関わる法律が抑制的に運用されるという確信を抱くことは全く出来ません。
さて、中間報告については、国会法第五十六条三には、「委員会の審理中の案件について特に必要があるときは、中間報告を求めることができる」と記されております。
この「特に必要があるとき」という意味は、どのように理解したらよいのでしょうか。
特に必要があるときとは、与党の御都合があるときと解釈すべきなのでしょうか。
特に必要があるときとは、官邸からの強い要請があったときと解釈すべきなのでしょうか。
特に必要あるときとは、選挙対策上どうしても必要なときと解釈すべきなのでしょうか。
昭和三十八年七月五日、第四十三回国会において、当時、与野党五会派による次のような申合せ事項が確認されています。
「参議院の各会派は、議院の正常な運営を図るため、少数意見の尊重と議員の審議権確保に留意するとともに、議院の品位と秩序の保持に互いに協力することとし、次のとおり申し合わせる。
一つ、議案の中間報告は、審査につき委員会中心主義を採用している今国会法の趣旨にかんがみ、みだりに行わないものとすること。
二つ、中間報告に関連し、本会議の運営が混乱した実情にかんがみ、このような中間報告は行わないように努力する」
とされています。
果たして、今議会における今の中間報告を求める動議は、私が読み上げた申合せに照らして、かなったものでありましょうか。答えは明らかに否であります。

今まさに政府・与党が強引に推し進めようとしている組織犯罪処罰法案の審議は、中間報告を行うべき状況にあるとは全く言えません。
事実、我々民進党をはじめとする野党は紳士的に委員会運営の協議を行い、委員会審議を通じてこの「共謀罪」法案の問題点を明らかにすべく、極めて論理的な質問を重ねて参りました。
中間報告という手法を取らざるをえないような著しい遅延は全くなく、粛々と法案の瑕疵を追及してきたのであります。
にもかかわらず、中間報告によって委員会での審議・採決を飛ばし、この本会議場で議決することは、良識の府・再考の府である参議院を軽んじる暴挙に他なりません。
そもそも法務委員会での組織犯罪処罰法案の審議は17時間50分と全く足りていません。共謀罪は、内心の自由を侵す可能性が指摘されており、国民に根強い不安があります。法案に対する不安の解消は政府が担い、主として大臣がわかりやすく丁寧に説明しなければなりません。
しかし、政府・与党は、詭弁を弄し、政府参考人の委員会出席を強引に決めて説明させ、自らに都合の良い事実のみを述べて、いたずらに時間を浪費させています。相手をおとしめ、的外れな答弁で議論を骨抜きにして、いたずらに時間が過ぎるのを待つ姿は、憲政史上例を見ないほど、不誠実な答弁姿勢といわざるを得ません。
こうした安倍政権の傲慢な態度は、議論の焦点をずらすための常套手段であることが、国民のみなさんにも浸透し始めています。
イギリスのマーガレット・サッチャーは「民主主義の眼目は、率直で力を込めた議論である」としています。
安倍政権の姿勢は、国会での論戦を重ねることの意味や価値を軽んじるものであります。民主主義の根幹を揺るがす危険な態度に他なりません。
「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」と言う啓蒙主義を代表する哲学者ボルテールの名言を思い起こしていただきたい。
良識の府である参議院は激しい議論の中にも一定の秩序を保ちながら議会運営を果たしてきたのであります。しかし、現在、委員会での質疑の打ち切り、そして委員会採決を封殺し、そして本会議においても数の力で押し切ろうとしているのです。

数こそがすべてという政府与党の姿勢は、良識の府・再考の府としての参議院を否定するものであり、議会制民主主義を否定するものであります。

与党の皆様に良識ある判断をお願い申し上げて、私の反対討論を終わります。

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