2004年04月07日
闇のデータ
民主党の年金制度改革法案の対案で騒がしくなっている。
以前から、民主党や木村剛さんが言っているように、「納めた保険料に応じて給付額が決まる所得比例年金と、税金を財源とする最低保障年金の二本立てとし、職業などで異なる現行の公的年金を同制度に一元化する」という方針だ。
これまで数々のコメントやトラックバックを頂いた。木村さんは、
年金改革法案の関連で、まず第一に実現しなければならないことは、厚生労働省による試算の前提になっている諸データを国民に大々的に開示させることです。そのデータさえ開示されれば、数多いる専門家は保険数理やシミュレーションなどを駆使して分析し、現行の厚生省案をそれぞれに評価するでしょう。そこで各種の評価が互いに研鑽されてこそ、本当のソリューションに辿りつくことができます。
と言っているし、 まーねこのひとりごとさんは、
消費税上げや、年金給付率引き下げは、人口構成を考えるともはややむをえないだろう。だからこそ、民主党には単に消費税上げや年金税方式への移行、という議論で終わらせることなく、厚生労働省が握っている年金計算に関する生データをすべて開示させて欲しいのだ。そうしなければ、消費税上げにしろ他のいかなる政策にしろ、国民の納得も支持も得られないだろう。
と言っている。また本blogでもハーデスさんからは、
だとしたら、税方式の場合「いくら保有(準備)しておけばよいのか」「税収の予測は」という数理的な面を明確にするべきです。そこまでいって政策です。
それがなくて単に税方式というのは、結局我々市民の井戸端会議レベルの話で、政策的根拠はないと思います。
という厳しいご指摘を頂いた。(ハーデスさんにはいつもコメントして頂き、非常に勉強になります。)
データをいっこうにして開示しようとしない政府や厚生労働省にいらだちを覚える方も多く、民主党には木村さんのように「データ開示を要求せよ」というアドバイスが多数寄せられているようだ。
そもそも、厚生労働省のこうした「予測」は外れまくっているから、何度も年金に関する数字に変更を余儀なくされる訳ですが、それでも開示しないというのは、ものすごいことです。
民主党はもちろん、データ開示を要求すべきですが、厚生労働省がそれに応じるかどうか…。
さて、一つ面白いものを見つけました。私の先輩にあたるたじま要衆議院議員が日記で、「政府案の4つの大きな仮定」に関して述べられています。
今回の改革案は、実はいろいろな夢のような仮定から出来上がっているのだ。そのうち大きな4つの仮定は:
賃金上昇率 2.1%(これから上がる思っているの?)
物価上昇率 1.0%(今デフレなのに!)
年金運用利回り 3.2%(株で3兆円以上の穴開けているのに!)
合計特殊出生率 1.38%(今は1.32%です。)
これらの仮定を元に成り立つ政府案と、税法式に移行しようとする民主党の対案、みなさんは一体どちらの方がより納得がいきますか。
是非、ご意見ください。
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政策
2004年04月07日 08:36 by Kenzo Fujisue
再度苦言を申し上げます。
政策を批判するならきちんと調べてから行うべきです。
これはBLOGの最大の難点でもあると思います。
すなわち「噂」や「聞いた話」を「すべて」と思いこんでしまう点です。
年金の前提となる数理条件は厚生労働省案ではある程度公開されています。
例えば厚労省社会保障審議会年金部会第26回資料等をご覧になればご納得いただけると思います。
民主党が「対案対案」というのなら最低限この程度の前提をHPに公開すべきです(今のところ前提どころか対案すら見受けられません)。
くどいようですが、「夢のような試算」と「試算すら出ていないもの」では比較にならないのは明白です。
出ていない段階で「みなさんはいったいどちらの方がより納得がいきますか」と聞くのは全くの誤りだと思います。
ちなみにたじま議員の指摘も本気で言っているのか?と思います。
具体的に指摘しますと、こういう質問になります。
・民主党は今後ずっと賃金の2%の上昇すらできないと考えているのですね?
・民主党は今デフレですが、長期的に見てもなおずっとデフレが続く(不況も続く)とお考えなのですね?
=物価も賃金も上昇しない経済成長はあり得ないのでは?
・株で穴あけると言いますが、簿価と時価の違いをご存じか?(なお確かに3.2%は微妙。しかし「夢」と言うほどの数値ではない)
・出生率は少子化対策をしてもこれ以上上昇しないとお考えですね?(これについてのみ私も同感ですが)
要するに、政治家は自分の言葉に責任を持つべきであり、「評論家」であってはいけないと思います。
ふじすえさんにはよくテレビで見かける「生兵法の煽動政治家」にはなって欲しくないです。
なお、厚生省等の予測が当たらないと言いますが、将来を細かく当てられる人など地球上にはおりません。
過去のデータを元にした予測はあくまでも一定の前提に立った予測(「単なる推測」では国会で通用しない)であり、それのずれが大きくなる以前に見直すべく財政再計算という制度が存在するわけです。
また、報道が事実なら、民主等案は「世代間扶養」という公的年金の発想をやめるもので、特に「所得比例」の部分で、「いつまで所得比例年金をもらえるのか」という大きな問題に直面することになります。
※民間の積立年金は「一定期間」の給付です。それまでの積み立て金+運用利率をその「一定期間」で割った数字が1年ごとの手取りになるわけです。
民主党対案を民主党HPで見ました。
どこにも具体的な数字や数理的根拠が見あたりません。
いくらなんでも・・・。
「理念」だけの法律は一番バカにされる議員立法ではないでしょうか?
年金で勝負を挑むならタコ部屋作ってまじめにやるべきではないでしょうか。
うーん、悲しすぎます。
ハーデス様
いつもご指摘をありがとうございます。
おっしゃるように、民主党の案には、ほとんど具体的な数字はありません。
これは、9日の衆議院の質疑応答を見て頂ければお分かりいただけるかと思いますが、厚生労働省がシミュレーション等を行うのに十分なデータを開示しなかったためです。
ですから、民主党案にデータがない、という点に関しては、厚生労働省のデータ開示を待ってからということになります。
ご了承ください。
民主党案の最大のポイントは、今までの年金の構造を変えようという点です。
現時点では、「理念だけ」と言われてしまえばそれまでですが、高齢化社会の年金制度の選択肢として不可欠だと思い、提案しております。
(もちろん、理念だけでは駄目ですが、スウェーデン等の高齢化が進んだ国でも用いられている方法です。)
今後ともよろしくお願いいたします。
ふじすえ様
申し訳ありませんが、納得できません。
なぜなら、「保険料率を維持し」「3%程度の消費税で対応」と負担額だけは明示しているからです。
私はくどいようですが、税方式は支持します。
しかし、3%程度ですむというのはいったいどういう根拠なのでしょうか。
ふじすえさんがBLOGであげておられるように政府案のデータを批判し、対案を主張するのであれば、最低限、
・3%とはじいた根拠
・最低保障年金の「額」はいくら程度と見ているのか
・ベースとした死亡率、物価上昇率等のデータ
といった、「厚生労働省でも公開している内容」はそれを批判するなら公開するのが一般的な立場だと思います。
(すくなくとも「たじま議員」が批判している「仮定」と同じ種類のデータを公開する義務があると思います)
ちなみにご指摘のスウェーデン方式は相当の国民負担をベースに成り立っており、逆に3%では絶対足りないと言っているようなものだと思います。
ふじすえさんは批判するだけの評論家ではないはずです。民主党は旧社会党ではないはずです。「何でも政府が悪い」というバカ議員とも違うはずです。どうかよろしくお願いいたします。
ハーデス様
詳細のデータに関しては、しばらくお待ちください。
また、枝野政調会長のHPに詳しい説明がございますので、そちらも参照ください。
http://www.edano.gr.jp/kaiken20040408.html
ただ、私は1点だけ申し上げねばならないことがございます。
もちろん、理念だけの法案や現実味の伴わない法案は良くないのは十分承知しておりますが、政治に関わる者の役割として、特に野党の場合は、与党の誤った行為を阻止することも大きな役割の一つであると思っております。
ですので、民主党は、限られた期間の国会で、ごまかしごまかし法案を通そうとする自民党の姿勢を批判し、(不十分かもしれませんが)対案を提示し、国民に問うているわけです。
この点だけ、どうかご理解いただけますよう、よろしくお願いいたします。
お願いしたいのが、ふじすえさんにきちんと政府案を検討していただきたいと言うことです。
検討した上で、ここがだめだからこのように変えるべき、というのが普通の対案であり、民主主義だと思います。
今回藤末さんはここで「データ」について批判されています。しかし自分はデータは出さないではそれは全くおかしく対案にならないということです。
そう、民主党案は「対案」ではなく、マニフェストレベルから何ら進化していない選挙公約にすぎないのです。
ですから、このログのようなアプローチは間違っていると思います。
ふじすえさんには地に足のついた政治家になっていただきたい、だからこそ時間がないのであれば生兵法はやめるべきだと思います。
年金について私見を述べさせていただきますと、大きなポイントは
・世代間扶養方式か、積み立て方式か
・税方式か保険料方式か
が大きな問題であり、一元化論など枝葉末節です。
また、物価上昇などもはっきり言えば多少はずれても何ら問題はありません。
変数が多ければ多いほど、その変数のいくつかが多少狂っても全体としてはバランスがとれるものだからです。
さて、上記2つについていずれもはっきり言えることは、年金生活者への負担は避け得ないということです。それが税という形を取るのか、給付額削減という形を取るのかだけの違いです。
一方、世代間扶養をやめるというのは大きな改革です。つまり年金の根本である「本来は親の面倒を子供が見るべきなのを、時代に合わないから変わって国がまとめて面倒を見る」という発想の大転換だからです。
そしてこれば「保険料は個人のもの」という考え方になります。
積み立て方式の最大の難点は、給付期間を決めないといけないということです。
このあたり、高齢化社会になればなるほど穴があく可能性が出てきます。
だから民間の年金は10年など中期のものしかないわけです。
生きている限り支給しなければならない公的年金に積み立て方式は向かないと思います。
一方確定拠出型年金についても、同様です。ましてや善管義務について理解が低い日本では、401kは向いていないと思います。
私はイメージは民主党案の方がよいと思います。しかし、最低保障年金をいくらかにするのかわかりませんが、その全額が3%でまかなえるとはとうてい思えません。
ならば保険料で不足分を税でまかなおうとする政府案も悪くないかな、と思います。
いいかえれば、ぼろぼろでも動く車の方がカタログの立派な車よりはるかにいいと言うことです。
ちなみに、データを出さない出さないと言いますが、民主党の最近の非常に問題ある姿勢があると思います。
政府は敵なのか?なぜここまで敵視されるんだ、というのが最近の実感です。
ふじすえさん、
オフ会楽しみにしております(笑)。
さて、GWだというのに年金の問題にがらにもなくはまってしまいました。はまってしまうとこれはもうパズルみたいなもんですね、これは。以前、たまたま日本の人口動態のシュミレーションをやったエクセルのファイルがあったので、この延長で年金の収支予想を作れないかにトライしてみました(「ひともすなる年金といふもの」http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/05/post.html )。いまのところ、どうも厚生労働省の資産と乖離が大きすぎるので首をひねっているところです。
感想としては、案外ネットの上を探すとデータはころがっているんだなという感じです。それに、大概のシュミレーションや推計統計をするのは、PCが一台あれば十分なようです。
参考にというよりは、おじゃまにしかならないかもしれませんが、中間報告ということでコメントを付けさせていただきます。
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