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ブログ

「やりたいことの見つけ方~迷いのブレーキを外す20のヒント~」 松永真樹 (著)

私の遠い親戚であり、NPO超「∞」大学校長である松永真樹さんの著書です。
親戚だからひいき目になりますが、なかなか面白い本です。
めちゃ読みやすいです。

yaritaikotonomitukekata.png


やりたいことがみつからない。 > やりたいことがなくてもいい。やりたいことをやっている人を応援する。

 

モチベーションが下がったら。(前向きになれない) > 5つのステップ。第5ステップの「冬眠」がいいですね。

夢をかなえる4つのステップ > 
1.ワクワクする(藤末は「色がつくまでイメージすべし」と考えます。) 
2.言う(夢を応援してくれる人が見つかります。by藤末) 
3.決意する(何があっても貫き通すことにより人が応援してくれます。by藤末)
4.行動する(1-3までができればやるだけです。一番簡単なところです。by藤末)

細かいところは是非ともアマゾンなどで買って読んでください!

松永さんの講演の様子はココ
マサキさんの結婚ビデオは秀逸です!ちなみに奥さんがうちの本家です。

「一瞬懸命」に生きる!

「一瞬懸命」
これは、私の大好きなボクサー坂本博之選手(現在、SRSボクシングジム会長)の言葉です。坂本選手には現役時代にファンレター
刹那刹那、一瞬を懸命に生きる』ということです。

私も「人生は、この一瞬しかない」と思います。

一般的に
過去は変えることができません。
一方、未来は変えることができる。

と考える方が多いでしょうが、

藤末も
「変えることができるのは『今という一瞬』しかない。」と考えます。

今一瞬を精一杯に頑張ることにより、未来を変え
また、
過去も、今一瞬を精一杯に生きることにより変えていいくことができます。(例えば、
過去の失敗であっても「今一瞬を生きること」により、プラスにしていくことができます。)

一瞬懸命に生きて、

積小為大で積み重ねてこそ、

様々なことをなすことができると信じています。

 

"Reality, Being and Existence: An Introduction to Metaphysics" at the Oxford University Continuing Educatuion

オックスフォード大学のオンライン講義で、趣味で学んでいる哲学ですが、今回、形而上学("Reality, Being and Existence: An Introduction to Metaphysics")の講義が終わりました。
評価はVery Goodでした。

自分としては、自分自身の新しい考え方を整理できたと自負しています。

折角なので書いたレポートを掲載させてもらいます。


I am learning philosophy at the Oxford University's online lectures, as my best hobby.
This time, I finished a course of "Reality, Being and Existence: An Introduction to Metaphysics". The evaluation was Very Good.

I am proud that I was able to organize my own new idea about existence.

I will put my essays on this site as below.


"Are there any non-existent things? Nation can exist?"

Reality_Fujisue_Kenzo_assignment 2 (1).pdf

 

"Distinction between Universals and Particulars"

Reality_Fujisue_Kenzo_assignment1 20161028.pdf



 

藤末健三の6歳のクリスマス

52年間の人生で一番印象的だったクリスマスが「6歳の時のクリスマス」だ。
こんなことを書くと妻から怒られそうだが、このクリスマスは絶対に忘れることがない(おそらく、妻から「私とのクリスマスは印象的でないのか」と詰め寄られる)。

そもそも記憶に残っている初めてのクリスマスが6歳のクリスマスだ。
初めてクリスマスプレゼントをもらった。

そして、忘れられない悲劇も起きた。

写真がそのクリスマスの写真だ。
母が撮ってくれたもので、兄と一緒にハッピーにしているのが私である。
奥に机が見えるが、当時の家は6畳と4畳半しかなく、兄と私の机は6畳間に置かれていた。

長屋での生活.jpg

 

今思うと、木造の家の壁は薄く、朝に家の中にある洗面器に氷が張っていたこともあった。また、隣の家とくっついており、まさしく長屋だった。
そんな中でのクリスマス!
クリスマスケーキも母が買ってくれ、非常にハイになっているのが写真からもわかる。

ただ、この写真撮影の後に、悲劇が起きたのだ。

写真を撮った後には、母が「シャンメリ」という子ども向けシャンペンをあけてくれた。
プラスチックのコルクは、炭酸に押され、勢いよく飛び出したが、なんとそのコルクが天井から下がる蛍光灯に直撃したのだった。

砕け散った蛍光灯は、ガラスの破片となり、クリスマスケーキの上に散った。

もし、この蛍光灯の破片がクリスマスケーキに落ちる瞬間の写真を撮影していたら、私のハイテンションな笑顔は、きっと半べその顔に変わっていたと思う。
確か、私は、母に「スポンジだけでも食べないか」と泣きついた。

今となっては懐かしいだけでなく、この初めてのクリスマスを母が催してくれたことが本当にありがたく、うれしく思う。

これは、子どもを授かり、親になって、親は子供の笑顔のために無理をしてくれるものだと初めてわかったことだ。


正直、貧しかったと思うが、子どものころは、全く気にならなかった。
きっと周りも貧しかったこともあるのだろうが、
おそらく今、同じ境遇になっても、あまり気にしないのではないかと思う。
それだけ父母や亡くなった祖母から愛情をもらっていた。

懐かしいクリスマス。

障がい者所得倍増議連で「障がい者の所得向上のための要望書」を提出しました

12月21日、私が事務局長を務めている超党派議員連盟「障がい者所得倍増議連」が、厚生労働大臣及び文部科学大臣宛に「障がい者の所得向上のための要望書」を提出いたしました。

残念ながら私は出張のため同席は叶いませんでしたが、閉会中にもかかわらず、議連会長の鴨下先生をはじめ、自民、民進、公明の先生方が同席され、まさに超党派議連といった顔ぶれで松野文部科学大臣と橋本厚生労働副大臣に対して手交してくださいました。

161221障がい者所得倍増議連要望書手交 (松野文部大臣1).jpg

161221障がい者所得倍増議連要望書手交 (橋本厚労副大臣1).jpg

 

要望書の概要は、

・学ぶ意欲のある障がい者に対して、それぞれの特性や興味・関心に応じた多様な学びの場を提供するため、障がい者が高等教育を受けられる機会を拡大するために周知・啓発を図ること。

・障がい者の大学への受け入れを促進することは、大学生の障がい者に対する理解が広まる契機となるため、大学のキャンパス内における指定障がい福祉サービスとの連携など、障がい者の大学への受け入れについて様々な取り組みを一層促進すること。

・障がい者を多数雇用する事業所による雇用の安定と、更なる雇用促進に向けた環境整備を推進するため、税制上の優遇措置について適用拡大等の措置を講ずること。

・障がい者本人と障がい者を雇用する企業の双方からの、地域での身近な相談場所である「障害者就業・生活支援センター」の体制を強化し、職場定着支援を推進すること。

・精神障がい者の雇用の推進のため、地域の精神科医療機関とハローワークの連携による就労支援体制を強化すること。

・職場内において、精神・発達障がい者を正しく理解し、温かく見守り支援する職場の同僚たちのサポート力が強化するよう、環境づくりを推進すること。

といった内容です。

障がいを持っている方も笑顔で学び、働ける社会をつくるため、引き続き取り組んでまいります。

ロシアとの郵便分野の協力に調印

安倍晋三首相とプーチン大統領の首脳会談で「郵便・情報通信」の協力が決まりました。
両首脳立ち会いの下、担当省庁、日本郵便とロシア郵便のトップが文書に署名しました。

両国政府はロシアの国民生活に密着している郵便分野で協力を具体化させ、友好関係を深めようとしています。

折角ですので、銀行や保険、そして郵便局システムまで含めた郵政をパッケージでロシアに普及したいですね。

 

「ロシア郵便公社との郵便事業における協力に係る覚書の締結」に関する日本郵便株式会社のプレスリリース(別ウィンドウで開きます)

超党派「人間の安全保障を推進する議員連盟」会合にUNDPヘレン・クラーク総裁をお招きしました。

高村自民党副総裁を会長とする「人間の安全保障を推進する議員連盟」の朝食会に参加しました。

UNDP(国連開発計画)のヘレン・クラーク総裁が来場され、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の実現や、人間の安全保障の推進について議論しました。

人間の安全保障とは,人間一人ひとりに着目し,生存・生活・尊厳に対する広範かつ深刻な脅威から人々を守り,それぞれの持つ豊かな可能性を実現するために,保護と能力強化を通じて持続可能な個人の自立と社会づくりを促す考え方です。

藤末は、憲法前文にある「全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」を実現するための概念だと考えています。

クラーク総裁は、元ニュージーランドの首相で、国連事務総長の候補にもなった方です。
クラーク総裁からは
◯貧困をなくすための持続可能な成長と開発
◯気候変動による自然災害への対応
◯ジェンダー不平等問題への対応
などについて説明があり、
その後、議員から日本の貢献のあり方などを議論しました。

武力による平和への貢献でなく、世界の人たち一人ひとりが笑顔で平和に暮らせるようにする!
これが日本の世界平和への貢献です。
党派を超えた仲間と一歩一歩進めていきます。

人間の安全保障議連2.JPG (中央左がクラーク総裁、中央右が高村会長です)

6法案の筆頭発議者として法案提出!

平成28年12月7日(水)、6つの法律案(社外取締役設置義務化法案、大法人所得公示制度法案、相談役・顧問等に関する情報開示法案、公債特例法廃止法案、法人コード統一法案、公会計法案)を、筆頭発議者として参議院の事務総長に提出いたしました。20161207

 

6つの法律の内容は以下のとおりです。(それぞれの法律案は末尾に掲載いたします)

 

(1)「会社法の一部を改正する法律案」(社外取締役設置義務化法案)

この法案は、企業の不祥事を受けて閣法で会社法改正が行われたが、ガバナンス強化策の一端である社外取締役設置義務化が不十分であることから義務を強化するという内容です。 

欧米のみならず中国や韓国ですら、過半数以上が社外取締役というのが常識なのに日本は一周も、二周も遅れているというのが現状です。社長の言うことに誰も逆らうことができないというのではあれば、上場企業として失格です。株主の立場の擁護や取引先、顧客、社会との適合性との観点からも、社長、あるいは社長を中心に内部昇格の取締役会の暴走に歯止めをかけ、中長期的な企業の発展を目指すためにも、社外取締役の知恵を借りるのは有効です

(2)「法人税法の一部を改正する法律案」(大法人所得公示制度法案)

この法案は、資本金の額又は出資金の額が100億円を超えるものについて、確定申告書、連結確定申告書等の提出があったときは、その法人の名称、所得金額、法人税額等を公示するという内容です。 

米国等先進国でグローバル企業の租税回避行動にOECDやG20などの国際会議でも関心が高まりつつあります。この議論は、BEPSと呼ばれており、「Base Erosion and Profit Shifting」の略語であり、「税源浸食 と利益移転」と日本語に訳されています。日本の国会においてもBEPSの議論を行っていく契機になればと考えています。

(3)「金融商品取引法の一部を改正する法律案」(相談役、顧問等に関する情報開示法案)

この法案は、代表取締役社長等を経験した相談役、顧問等が役員を退任した後にも経営に関与している実態に鑑み、そのような人物に関する情報を開示するために規定の改正を行うという内容です。

 

(4)「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律を廃止する法律案」(公債特例法廃止法案)

この法案は、2016年度から2020年度までの特例公債発行を認める「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律」を廃止し、2016年度のみの経過措置により対応するという内容です。

 

(5)「租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律の一部を改正する法律案」(法人コード統一法案)

この法案は、法人税関係特別措置ごとの高額適用法人の報告書用法人コードについて、経年変化が追えるように統一するとともに、適用実態調査の結果の活用状況等に関する報告書の作成・提出を義務付けるという内容です。

 

(6)「国の財務書類等の作成及び財務情報の開示等に関する法律案」(公会計法案)

この法案は、発生主義・複式簿記による国の財務書類等の作成及び財務情報を開示し、国の資産・負債や事務事業コスト等の国の財務に関する状況を明らかにするとともに、決算審査の充実等によって、政府の説明責任の十分な履行、適正な予算編成・効率的な行政の推進の確保を図るという内容です。

 

会社法の一部を改正する法律(案)

 会社法(平成十七年法律第八十六号)の一部を次のように改正する。

 第三百二十七条の二の見出しを「(社外取締役の設置義務等)」に改め、同条中「監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る。)であって金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもの」を「特定監査役会設置会社」に改め、「場合」の下に「(特定社外取締役設置会社にあっては、前項の規定により第一項の規定が適用されない場合に限る。)」を加え、同条を同条第三項とし、同項の前に次の二項を加える。

  監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る。)であって金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもの(第三項において「特定監査役会設置会社」という。)のうち、次の各号に掲げるもの(次項及び第三項並びに第九百十一条第三項第十九号の二において「特定社外取締役設置会社」という。)には、当該各号に定める数の社外取締役を置かなければならない。

 一 取締役の数が十人以上であるもの 二人以上

 二 取締役の数が五人以上九人以下であるもの 一人以上

2 特定社外取締役設置会社以外の監査役会設置会社が金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならなくなったことにより特定社外取締役設置会社となった場合においては、当該監査役会設置会社については、特定社外取締役設置会社となった日以後最初に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時までは、前項の規定は、適用しない。

 第三百三十一条に次の二項を加える。

7 監査等委員会設置会社のうち、公開会社であり、かつ、大会社であって、金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもので、取締役の数が十人以上であるもの(次項において「特定監査等委員会設置会社」という。)における前項の規定の適用については、同項中「三人」とあるのは、「四人」とする。

8 第三百二十七条の二第二項の規定は、特定監査等委員会設置会社以外の監査等委員会設置会社が金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならなくなったことにより特定監査等委員会設置会社となった場合について準用する。この場合において、第三百二十七条の二第二項中「前項」とあるのは、「第三百三十一条第七項」と読み替えるものとする。

 第九百十一条第三項第十九号の次に次の一号を加える。

 十九の二 特定社外取締役設置会社であるときは、その旨及び取締役のうち社外取締役であるものについて社外取締役である旨

 第九百七十六条第十九号の二中「第三百三十一条第六項」の下に「(同条第七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加える。

附 則

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

第二条 この法律の施行の際現に存する株式会社(この法律の施行前に会社法第三十条第一項の規定による定款の認証を受け、この法律の施行後に成立するものを含む。)については、この法律による改正後の会社法(以下「新法」という。)第三百二十七条の二第一項及び第二項、第三百三十一条第七項及び第八項並びに第九百十一条第三項の規定は、この法律の施行後最初に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の時までは、適用しない。この場合において、当該株式会社に関する新法第三百二十七条の二第三項の規定の適用については、同項中「場合(特定社外取締役設置会社にあっては、前項の規定により第一項の規定が適用されない場合に限る。)」とあるのは、「場合」とする。

(検討)

第三条 政府は、新法の施行の状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、株式会社の経営に対する取締役による監督の機能を強化する観点から、社外取締役に関し、その設置を義務付ける株式会社及びその人数、多様な人材の採用を促進するための方策等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(会社法の一部を改正する法律の一部改正)

第四条 会社法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第九十号)の一部を次のように改正する。

  附則第二十五条を削る。


理 由

 最近の我が国における株式会社の不祥事の実態に鑑み、企業統治の一層の強化を図るため、公開会社かつ大会社である監査役会設置会社であってその株式を上場しているもの等のうち取締役の数が五人以上であるものに対して社外取締役の設置を義務付ける必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

法人税法の一部を改正する法律(案)

 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

 第百五十三条から第百五十七条までを次のように改める。

(申告書に記載された法人税額等の公示)

第百五十三条 税務署長は、内国法人のうち各事業年度終了の日(連結親法人にあつては、各連結事業年度終了の日)における資本金の額又は出資金の額(資本又は出資を有しないものその他政令で定めるものにあつては、政令で定める金額)が百億円を超えるものについて、確定申告書、連結確定申告書又はこれらの申告書に係る修正申告書の提出があつたときは、財務省令で定めるところにより、その内国法人の名称(連結親法人にあつては、連結親法人及び連結子法人の名称)、これらの申告書に記載された各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額及び第七十四条第一項第二号(確定申告に係る法人税額)に掲げる金額又は第八十一条の二十二第一項第二号(連結確定申告に係る法人税額)に掲げる金額その他財務省令で定める事項を公示しなければならない。

第百五十四条から第百五十七条まで 削除

附 則

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

2 この法律による改正後の法人税法(以下この項において「新法」という。)第百五十三条の規定は、内国法人(新法第二条第八号に規定する人格のない社団等を含む。)のこの法律の施行の日以後に終了する事業年度又は連結事業年度に係る法人税の申告について適用する。


理 由

 内国法人のうち各事業年度終了の日における資本金の額等が百億円を超えるもの等について、その名称、確定申告書等に記載された各事業年度の所得の金額及び法人税の額等を公示する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

金融商品取引法の一部を改正する法律(案)

金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

第五条第一項第二号中「重要な事項」の下に「、当該会社の役員(取締役、会計参与、監査役若しくは執行役又はこれらに準ずる者をいい、当該会社の代表権を有する者であつた者のうち、当該会社の経営に関し相談に応じ又は助言を行う契約を締結していることその他の当該会社の経営に関与する蓋然性が高いものとして内閣府令で定める要件に該当する者を含む。第二十四条第一項において同じ。)の状況」を加え、同条第五項中「資産」と」の下に「、「定める事項」とあるのは「定める事項(内閣府令で定める場合にあつては、当該会社が行う資産の運用その他これに類似する事業に係る資産の経理の状況その他資産の内容に関する重要な事項その他の公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして内閣府令で定める事項)」と」を加える。

第二十一条第一項第一号中「いう。」の下に「第二十四条第一項及び」を加える。

第二十四条第一項中「重要な事項」の下に「、当該会社の役員の状況」を加え、同項ただし書中「すべて」を「全て」に改め、同条第五項中「資産」と」の下に「、「定める事項」とあるのは「定める事項(内閣府令で定める場合にあつては、当該会社が行う資産の運用その他これに類似する事業に係る資産の経理の状況その他資産の内容に関する重要な事項その他の公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして内閣府令で定める事項)」と」を加え、「すべて」を「全て」に改める。

附 則

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第五条の規定は、公布の日から施行する。

(経過措置)

第二条 この法律の施行の日(次条及び附則第四条において「施行日」という。)前に提出されたこの法律による改正前の金融商品取引法(以下この条及び附則第四条において「旧法」という。)第五条第一項(同条第五項において準用し、及びこれらの規定を旧法第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による届出書(その訂正届出書を含む。)については、なお従前の例による。

第三条 施行日以後にこの法律による改正後の金融商品取引法第二十四条第一項(同条第五項において準用し、及びこれらの規定を同法第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による有価証券報告書を提出していない者についての金融商品取引法第五条第三項及び第四項(これらの規定を同条第五項において準用し、及びこれらの規定を同法第二十七条において準用する場合を含む。)並びに第二十三条の三第一項及び第二項(これらの規定を同法第二十七条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同法第五条第三項中「を記載する」とあるのは「及び同項第二号に規定する役員の状況(内閣府令で定めるものに限る。)を記載する」と、「同項第二号」とあるのは「同号」と、同条第四項中「参照すべき旨」とあるのは「参照すべき旨並びに金融商品取引法の一部を改正する法律(平成二十八年法律第   号。以下「平成二十八年改正法」という。)附則第三条の規定により読み替えられた前項に規定する役員の状況」と、同項第二号中「第一項第二号」とあるのは「平成二十八年改正法による改正前の第一項第二号」と、同法第二十三条の三第一項中「第五条第四項」とあるのは「平成二十八年改正法附則第三条の規定により読み替えられた第五条第四項」と、同条第二項中「参照すべき旨」とあるのは「参照すべき旨及び平成二十八年改正法附則第三条の規定により読み替えられた第五条第三項に規定する役員の状況」とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第四条 施行日前に提出された旧法第二十四条第一項(同条第五項において準用し、及びこれらの規定を旧法第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による有価証券報告書(その訂正報告書を含む。)については、なお従前の例による。

(政令への委任)

第五条 前三条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 


理 由

投資者の投資判断に必要な情報として、有価証券届出書及び有価証券報告書において、これを提出する会社の代表権を有する者であった者のうち当該会社の経営に関与する蓋然性が高い者の状況について記載されるようにする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律を廃止する法律(案)

財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律(平成二十四年法律第百一号)は、廃止する。

附 則

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 平成二十八年度の一般会計の歳出の財源に充てるための公債の発行については、この法律による廃止前の財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律(次項において「旧法」という。)第三条第一項及び第二項の規定は、平成二十九年六月三十日までの間、なおその効力を有する。

3 旧法第三条第一項(前項の規定によりなおその効力を有するものとされる場合を含む。)の規定により発行した公債については、同条第四項の規定は、なおその効力を有する。


理 由

 特例公債の発行は、必要とされる年度ごとに制定される法律に基づいて行われる必要があることに鑑み、複数年度にわたる公債の発行の特例に関する措置を廃止する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律の一部を改正する法律(案)

租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律(平成二十二年法律第八号)の一部を次のように改正する。

第五条第一項第一号中「この項」の下に「及び次条第一項」を加え、同項第二号中「いう。)」を「いう。以下この号において同じ。)及びその高額適用額に該当する適用額が記載された適用額明細書を提出した法人の報告書用法人コード(法人ごとに、その名称に代えて、当該法人を識別することができないようにするために付される番号、記号その他の符号であって、各会計年度を通じて用いられるものをいう。)。ただし、租税特別措置法第四十二条の三の二の規定による法人税関係特別措置その他の政令で定める法人税関係特別措置にあっては、高額適用額とする。」に改め、同条第二項中「に提出することを常例とする」を「の開会後速やかに提出するものとする」に改め、同条の次に次の一条を加える。

(適用実態調査の結果の活用の状況等に関する報告書の作成及び提出)

第五条の二 財務大臣は、毎会計年度、租税特別措置の継続、廃止その他の見直しについて政府が当該会計年度に行った検討における適用実態調査の結果の活用の状況並びにその検討の結果及びその結果に至った理由に関する報告書を作成しなければならない。

2 内閣は、前項の規定により財務大臣が作成した報告書を前条第一項の報告書とともに国会に提出しなければならない。

第十条中「この法律」の下に「(第五条の二第一項を除く。)」を加える。

第十一条中「作成方法」の下に「、第五条の二第一項の報告書の作成方法及び記載事項の細目」を加える。

附 則

 この法律は、平成二十九年四月一日から施行する。

 


理 由

適用実態調査の結果に関する報告書について、法人税関係特別措置ごとの高額適用額と併せてその高額適用額に係る法人の報告書用法人コードを記載事項とするとともに、適用実態調査の結果の活用の状況等に関する報告書の作成及び国会への提出について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

国の財務書類等の作成及び財務情報の開示等に関する法律(案)

目次

 第一章 総則(第一条・第二条)

 第二章 国の財務書類等の作成及び財務情報の開示(第三条―第八条)

第三章 雑則(第九条―第十四条)

 附則

第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、企業会計の慣行を参考とした国の財務書類等の作成及びその国会への提出等による財務情報の開示等について定めることにより、国の資産及び負債、国の事務及び事業に要した費用その他の国の財務に関する状況を明らかにし、かつ、国会等による予算執行に対する検証の充実を図り、もって政府の有する国の財政状況を国民に説明する責務が十分に果たされるようにするとともに、適正な予算編成と効率的な行政の推進に寄与することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「各省各庁」とは、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十一条に規定する各省各庁をいい、「各省各庁の長」とは、同法第二十条第二項に規定する各省各庁の長をいう。

2 この法律において「局等の組織」とは、次に掲げる組織をいう。ただし、当該組織が所掌する事務及び事業の内容、当該組織に係る歳出額の状況及び資産の内容等を総合的に勘案し、第一号に掲げるものにあっては当該組織に係る財務情報を開示する必要性に乏しいものとして政令で定めるものを除き、第二号に掲げるものにあっては当該組織に係る財務情報を開示することが特に有益であると認められるものとして政令で定めるものに限る。

一 次に掲げる組織

 イ 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関(内閣府を除く。)又は内閣の所轄の下に置かれる機関

ロ 内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第十七条第一項に規定する官房若しくは局、宮内庁又は同法第四十九条第一項に規定する委員会若しくは庁

  ハ 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第七条第一項に規定する官房若しくは局又は同法第三条第二項に規定する委員会若しくは庁

ニ 会計検査院法(昭和二十二年法律第七十三号)第二条に規定する検査官会議又は事務総局

二 国の機関の組織であって前号に掲げる組織以外のもの

3 この法律において「特殊法人等」とは、次に掲げる法人をいう。

一 法律により直接に設立される法人

二 特別の法律により特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人

三 特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政官庁の認可を要する法人

4 この法律において「特別会計連結対象法人」とは、特別会計(勘定に区分する特別会計にあっては、勘定とする。第七項第三号において同じ。)において経理されている事務及び事業と密接な関連を有する特殊法人等として財務大臣が定める要件に該当するものをいう。

5 この法律において「各省各庁連結対象法人」とは、各省各庁が所掌する事務及び事業と密接な関連を有する特殊法人等として財務大臣が定める要件に該当するものをいう。

6 この法律において「財務書類」とは、次に掲げる書類から構成される決算に関する財務情報を開示するための書類をいう。

一 貸借対照表(一の会計年度の年度末における資産、負債及び資産と負債との差額の状況を記載した書類をいう。第三号において同じ。)

二 業務費用計算書(一の会計年度において発生した費用の状況を記載した書類をいう。)

三 資産・負債差額増減計算書(一の会計年度の貸借対照表における資産と負債との差額とその前会計年度の貸借対照表における資産と負債との差額の増減の状況を要因別に記載した書類をいう。)

四 区分別収支計算書(一の会計年度における歳入と歳出の決算を業務及び財務に区分した収支の状況を記載した書類をいう。)

五 注記(前各号に掲げる書類に記載された事項に関する重要な会計方針、偶発債務(債務の保証(債務の保証と同様の効果を有するものを含む。)、係争事件に係る賠償義務その他現実に発生していない債務で、将来において債務となる可能性のあるものをいう。)の内容及び金額その他の財務内容を理解するために必要となる事項を記載した書類をいう。)

六 附属明細書(第一号から第四号までに掲げる書類に記載された事項に関する明細を記載した書類をいう。)

7 この法律において「省庁別財務書類等」とは、次に掲げる財務書類をいう。

一 一般会計省庁別財務書類(一般会計のうち各省各庁に係る部分に関する当該各省各庁の全体及び局等の組織ごとの財務書類をいう。第四号において同じ。)

二 特別会計財務書類(各省各庁の長が管理する各特別会計(勘定に区分する特別会計にあっては、当該勘定及び当該特別会計)に関する財務書類をいう。次号において同じ。)

三 特別会計連結財務書類(各省各庁の長が管理する各特別会計及び当該特別会計に係る特別会計連結対象法人につき連結して記載した財務書類をいい、当該特別会計連結対象法人がない場合には、その旨を当該特別会計に係る特別会計財務書類に付記したものをいう。)

四 省庁別財務書類(国の会計のうち各省各庁に係る部分に関する当該各省各庁の全体及び局等の組織ごとの財務書類をいい、当該各省各庁の長が管理する特別会計がない場合には、その旨を一般会計省庁別財務書類に付記したものをいう。次号において同じ。)

五 省庁別連結財務書類(国の会計のうち各省各庁に係る部分及び当該各省各庁に係る各省各庁連結対象法人につき連結して記載した当該各省各庁の全体及び局等の組織ごとの財務書類をいい、当該各省各庁連結対象法人がない場合には、その旨を省庁別財務書類に付記したものをいう。)

8 この法律において「国の財務書類」とは、次に掲げる財務書類をいう。

一 一般会計財務書類(一般会計の全体に関する財務書類をいう。)

二 一般会計・特別会計財務書類(国の会計の全体に関する財務書類をいう。)

三 連結財務書類(国の会計及び各省各庁連結対象法人の全体につき連結して記載した財務書類をいう。)

9 この法律において「国の財務書類等」とは、国の財務書類及び各省各庁の省庁別財務書類等をいう。

第二章 国の財務書類等の作成及び財務情報の開示

 (作成基準)

第三条 財務大臣は、国の財務書類等の作成基準(以下単に「作成基準」という。)を定めなければならない。

2 作成基準は、企業会計の慣行を参考とし、かつ、国の財務の特殊性を考慮したものでなければならない。

3 財務大臣は、作成基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、財政制度等審議会の議を経なければならない。

4 財務大臣は、作成基準を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 (省庁別財務書類等の作成及び送付)

第四条 各省各庁の長は、毎会計年度、作成基準に従い、省庁別財務書類等を作成し、政令で定めるところにより、財務大臣に送付しなければならない。

(国の財務書類の作成)

第五条 財務大臣は、毎会計年度、作成基準に従い、国の財務書類を作成しなければならない。

 (国の財務書類等の検査)

第六条 内閣は、国の財務書類等を、国の歳入歳出決算とともに会計検査院に送付し、その検査を受けなければならない。

 (国の財務書類等の国会への提出)

第七条 内閣は、前条の規定により会計検査院の検査を経た国の財務書類等を、国の歳入歳出決算とともに、その参考資料として、国会に提出しなければならない。

(インターネットの利用等による開示等)

第八条 各省各庁の長は、当該各省各庁の省庁別財務書類等に記載された情報その他当該各省各庁の財務に関する状況を適切に示す情報として政令で定めるものを、インターネットの利用その他適切な方法により開示しなければならない。この場合において、省庁別財務書類等に記載された情報については、第四条の規定により当該省庁別財務書類等を作成した後及び第六条の規定により当該省庁別財務書類等に係る会計検査院の検査を経た後、速やかに、開示するものとする。

2 財務大臣は、国の財務書類に記載された情報その他国の財務に関する状況を適切に示す情報として政令で定めるものを、インターネットの利用その他適切な方法により開示しなければならない。この場合において、国の財務書類に記載された情報については、第五条の規定により当該国の財務書類を作成した後及び第六条の規定により当該国の財務書類に係る会計検査院の検査を経た後、速やかに、開示するものとする。

3 前二項の場合において、各省各庁の長及び財務大臣は、開示される情報を国民が十分に理解することができるよう、その内容をできる限り平易な表現を用いて分かりやすく説明する資料その他必要な情報を併せて提供するように努めるものとする。

第三章 雑則

 (特殊法人等の財務諸表の作成に係る基準の在り方)

第九条 政府は、第二条第七項第三号の特別会計連結財務書類及び同項第五号の省庁別連結財務書類並びに同条第八項第三号の連結財務書類に記載される情報がより適切なものとなり、並びにこれらの書類を効率的に作成することができるようにする観点から、特殊法人等の貸借対照表、損益計算書等の財務諸表の作成に係る基準について、作成基準との整合性が確保されたものとなるようにしなければならない。

 (調査研究)

第十条 政府は、国の財務書類等に記載された情報の政策評価(行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成十三年法律第八十六号)第三条第二項に規定する政策評価をいう。)における活用その他の当該情報の政府による適正な予算編成と効率的な行政の推進への一層の活用を図るための措置、企業会計の慣行の国の予算制度への導入その他国の財務に関する情報の活用及び充実について調査研究を行うものとする。

(行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の適用除外)

第十一条 この法律の規定による手続については、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条及び第四条の規定は、適用しない。

(電磁的記録による作成)

第十二条 この法律の規定により作成することとされている財務書類については、当該財務書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして財務大臣が定めるものをいう。次条第一項において同じ。)の作成をもって、当該財務書類の作成に代えることができる。この場合において、当該電磁的記録は、当該財務書類とみなす。

(電磁的方法による提出)

第十三条 この法律の規定による財務書類の提出については、当該財務書類が電磁的記録で作成されている場合には、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって財務大臣が定めるものをいう。次項において同じ。)をもって行うことができる。

2 前項の規定により財務書類の提出が電磁的方法によって行われたときは、当該財務書類の提出を受けるべき者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該提出を受けるべき者に到達したものとみなす。

 (政令への委任)

第十四条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

附 則

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行し、平成二十八年度以後の決算に関する国の財務書類等について適用する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。

 (作成基準の策定のために必要な行為)

第二条 第三条の規定による作成基準の策定のため必要な手続その他の行為は、この法律の施行前においても、同条の規定の例により行うことができる。

(平成二十八年度から平成三十年度までの各決算に関する特例)

第三条 平成二十八年度から平成三十年度までの各決算に関する国の財務書類等に係る第六条及び第七条の規定の適用については、第六条中「国の歳入歳出決算とともに」とあるのは「国の歳入歳出決算を会計検査院に送付した後六月以内に」と、第七条中「国の歳入歳出決算とともに、その参考資料として」とあるのは「速やかに」とする。

 (平成三十年度までに講ずる必要な措置)

第四条 政府は、平成三十年度までに、国の収入及び支出について企業会計の慣行を参考とした処理を自動的に行う機能を有する国の会計事務に係る情報システムの整備その他の国の財務書類等を早期に作成することができるようにするために必要な措置を講ずるものとする。

第五条 財政法、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)、物品管理法(昭和三十一年法律第百十三号)、特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)その他の国の財務に関する法令の規定に基づき作成することとされている各種の国の財務に関する書類及びその取扱いについては、平成三十年度までに、国の財務書類等との関係に関し検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。

(特別会計に関する法律の一部改正)

第六条 特別会計に関する法律の一部を次のように改正する。

 第十九条及び第二十条を次のように改める。

第十九条 特別会計に関する財務情報の開示については、国の財務書類等の作成及び財務情報の開示等に関する法律(平成二十八年法律第   号)の定めるところによる。

第二十条 削除


理 由

 国の資産及び負債、国の事務及び事業に要した費用その他の国の財務に関する状況を明らかにし、かつ、国会等による予算執行に対する検証の充実を図り、もって政府の有する国の財政状況を国民に説明する責務が十分に果たされるようにするとともに、適正な予算編成と効率的な行政の推進に寄与するため、企業会計の慣行を参考とした国の財務書類等の作成及びその国会への提出等による財務情報の開示等について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会質疑

12月1日に開かれた環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会で、再び安倍総理に対し質疑を行いました。

 

20161201その1

 

 まず鳥インフルエンザへの対応について、与野党関係なく、緊急事態なので一緒に対応させていただきたいと要望した後、

トランプ次期米大統領の誕生に伴い、TPP交渉の今後の見通しについて質問したところ、

安部総理より「TPPの今後の見通し、米国における見通しは、確かに非常に厳しいのは事実だが、今後とも粘り強くTPPの意義、価値について米国側に働きかけていきたいと考えている」旨の回答を得ました。

 

20161201その2

 

 また、「多国間協定と二国間協定の交渉を同時に進めていいかという議論があるが、私は二国間同時にやることは可能だと思っている。是非、可能性を否定せずに全力を挙げて経済連携協定のことをやっていかなければ国民の不安は払拭できないと思う」と述べた後、

「RCEPの議論も進めるべきではないかと思う。TPPに参加している国と、東アジア地域包括経済協定、RCEPの対象国は我が国を入れて七か国がダブっている状況。RCEPを見てみると、実はGDPで世界の約三割、そして人口で約五割、そして非常に成長力が高い地域が入っている。

我が国の経済を伸ばしていこうという考えの場合、このRCEPを進めていくという選択肢はあるか」質問したところ、

安部総理より、「TPP協定に結実した新たなルールは、RCEP、さらにはFTAAP等におけるモデルとなっていると考える。我が国としては、RCEP交渉において、TPP交渉における成果も踏まえながら、質の高い協定の早期妥結に向けて引き続き精力的に交渉を進めていきたいと考えている」との回答を得ました。

 

20161201その3

 

次に、前回提案した、どういう国と優先順位を決め、いつまでに結ぶかということを明確にしたロードマップの作成とFTAの締結手続の定型化により、国会にきちんと通商交渉内容を公開することを要望した後、

農林水産業の在り方に関連し、農協の在り方について質問したところ、

安部総理より「不安に思う農家の方々もおられるので、丁寧に説明しながら、改革に共に取り組んでいきたい」との回答を得ました。

 

20161201その4

 

最後に、「農家の方が絶対安心できるような農業政策を出さなきゃいけない。我々は出していきますので、よろしくお願いしたいと思う」旨、述べ、
「今回のTPPにつきましてはやはり三つの問題があると思っている。一つはやはり、守るべきものを守っていないんではないか、農業の問題、そして二つ目に、取るべきものを取っていない。自動車の問題もやはり私は不十分だと思う。そして三つ目が、大きいのは、情報の開示、あの黒塗りの資料やSBS米の調査がある」と指摘した後、

そして、もう一つ最後あるのは、安倍総理、このTPPだけに縛られるのではなく、広いオプションを持ってやっていただきたい」とお願いし、質疑が終了いたしました。

 

 当日の会議録は以下をご覧ください。

 

 

○藤末健三君 民進党・新緑風会の藤末健三です。
 私は、まず冒頭に、今緊急な対策が必要な鳥インフルエンザの問題について御質問させていただきます。
 十一月の二十八日に鳥インフルエンザが養鶏場などで発見され、総理は包括的な対処の指示を出していただいたわけでございますけれど、今朝の六時に確認いたしましたところ、青森では殺処分が終わり、そして関川村では五五%の殺処分が終わり、そして上越市では夜の一時から殺処分が始まったということでございます。
 しかしながら、まだまだ完全終息という状況ではないような状況でございまして、是非、養鶏事業者の方々の心配を思いますと、我々も非常に胸が痛むわけでございます。私たち民進党も一昨日から党内に連絡室を設けまして、昨日にはその連絡室を対策本部、鳥インフルエンザ対策本部に格上げし、地元の議員たちと連携しまして対応をいろいろ提言させていただいています。
 そこで、鳥インフルエンザ対策本部長の安倍総理にお聞きしたいんですが、まず一つは、十一月に韓国で鳥インフルエンザ、発見されました。是非とも、その対応を考える上で感染ルートを明確にしていただきたいと思います。この鳥インフルエンザの遺伝子を解析することによって韓国ルートか別のルートかというのもある程度分かるということを聞いておりますので、その感染ルートの特定をまず一つお聞きしたいと思います。
 そして、もう一つございますのは、韓国から来ましたこの鳥インフルエンザ、渡り鳥が運んだだけではなく、人を経由して運ばれたんではないかということも可能性はございます。ですから、韓国から直行便が入っています地方空港などで例えば消毒マットを置くなどの対策を前回もしたわけでございますけれど、その徹底などを是非やっていただきたいと思いますが、総理の御見解をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確定診断の後、直ちに徹底した防疫措置を迅速に進めるように指示をいたしました。関係閣僚会議を開催をして、関係省庁、各省で情報共有を密にするなど、しっかりと対応できる体制を整えたと考えております。
 そこで、今委員から御指摘があった原因究明、これも極めて重要だと考えております。大学教授や獣医師などから編成された疫学調査チームを速やかに現地に派遣をいたしまして、野鳥の飛来状況、どういうルートをたどってきたかということでございますが、野鳥の飛来状況等の調査を行い、その結果を今分析しているところでございます。
 さらに、今年は、野鳥を含めて例年よりも早期に広範囲で鳥インフルエンザが発生をしています。このことを踏まえまして、より効果的、機動的な対応が可能となるよう、昨日、家禽業者に対する厳重な警戒の要請や予防措置の助言の実施を含む包括的な総理指示を発出したところでございまして、引き続き、やれることは全てやるとの考え方の下、鳥インフルエンザの防疫措置等に万全を期してまいりたいと思います。
○藤末健三君 鳥インフルエンザへの対応は、やはりいかに早く見付け、そして感染の拡大を止めるかということでございますので、我々も、民進党からもいろいろな提案をさせていただきますので、是非これは与野党関係なく、もう緊急事態でございますので一緒にさせていただきたいと思います。
 また、それとともに、鳥インフルエンザの拡大を防ぐとともに、例えば市場に流通する肉、鳥肉はどうなのかと、卵は食べて大丈夫なのかとかいう心配、そしてまた、いろいろ聞きますと、ペットに感染しないかというような心配もございますので、その点も含めまして対応させていただければと考えております。
 次に、TPPについて御質問させていただきますけれど、私は、今日は二点、安倍総理に質問させていただこうと考えております。
 まず一つが、やはりアメリカ・ファーストを掲げるトランプ次期大統領、もうTPPから撤退すると、二国間に絞るんだということをおっしゃっていて、本当に国民はそのTPP、これからどうなるんだろう、展望が見えない状況じゃないかと思います。その展望を是非聞かせていただきたいというのが一つ。
 そして、二つ目にございますのは、先ほど自民党の山田委員からもございましたけれど、TPPに大きな影響を受ける農林水産業、十一月二十九日に農林水産業の地域活力創造プラン、そしてまた党からは農業競争力強化プログラムなどが出されておりますけれど、本当にこの対応が、対策が農林水産業の方たちの不安を払拭できるのかどうかというのがございます。
 ですから、TPPの展望、そして農業対策について御質問させていただきます。
 まず、パネルを御覧になっていただいてよろしいでしょうか。(資料提示)
 こちらは、TPPを巡る今後のシナリオというふうに書かせていただいています。十一月の八日にアメリカ大統領選挙が終わり、トランプ候補が勝利しました。そして、安倍総理は十一月の十七日、トランプ次期大統領と会談をしていただいた。この会談を迅速にしていただいたことは評価できると思います。そして、十一月十九日にTPP首脳会合を開いたという状況です。しかしながら、トランプ次期大統領は十一月の二十一日に、大統領就任時にTPPを撤退する、そして、これからは二国間協議を進めると各国に通知をするというふうに発表しています。
 じゃ、本当にTPPはどうなるのかということでございまして、この絵にございますように、私は、基本的に今のTPPをこのまま通して成立させることはもう難しいと思っています。なぜならば、当初想定されていたのは、ヒラリー・クリントンが次期大統領になる、そしてオバマ大統領が辞められる一月までに、レームダック期間にTPPをアメリカでも批准してもらおうという計画だったはずです。それは恐らくもう無理です、間違いなく。アメリカ連邦議会の議員が交代するのが一月の三日ですから、それまでに処理しなきゃいけない。そして、その前にはクリスマス休暇があるという中で、私は無理だと思っています。今のTPPをそのまま通すのが難しい。
 では、何があるかと申しますと、一番上にありますように、TPPを否定するトランプ次期大統領が考えを変え、じゃ、TPPをやりましょうということになる、そして再交渉が始まるというのが一つの選択肢であります。私はこれも非常に難しいとは思っていますが、アメリカの話を聞いていますと、アメリカのTPP推進派は、財界の人たちですけれど、連邦議会をまず考え方を変えてもらい、議会から大統領、新しく次期トランプ大統領を説得してもらうような方法があるんではないかということを言っているそうでございます。
 そして、二番目にございますのは、アメリカが離脱をし、残る参加国、十一か国でTPPを進めるということ。私は、このままいきますと、この道になるんではないかと。我が国が批准をします、ほかの国と一緒に行きますよといったときに、アメリカが翻意をしない場合に十一か国だけでTPPはできてしまうことがあるんではないかと。そして、二番目にありますのは、米国は、トランプ次期大統領は二国間協定ですということを言っている、そして、それに対応するのであれば、日米の自由貿易協定、FTAという選択肢になるということで、私はこれは選択肢としてあり得ると思います。なぜならば、韓国とアメリカは日韓の自由貿易協定を結んでいます。そして、今我々が進めていたTPPも韓国とアメリカのFTAと同じレベルに達している。ですから、私はTPPで合意したものが日米のFTAで合意できないとは思っておりません。
 そして、三つ目の選択肢、これはアメリカを除いたFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏をつくるということ、これはRCEP、東アジア地域包括的経済連携ということに進むわけでございますけれど、安倍総理に明確にしていただきたいのは、これから我が国がどの方向に進むのか、本当にTPPにずっと一点張りでやっていくのかどうか、その点を明確にしていただきたいと思います。お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま藤末議員から、藤末議員の御見識の下に様々な可能性についてシミュレーションをしていただいたと、こう思っております。その中で、現在この時点で私が申し上げられることについて申し上げたいと、こう思うわけでありますが、現状のTPPを推進している意味でございますが、これは、従来から申し上げておりますように、TPPには自由貿易を進化させる意義があるということでございまして、中小企業やそこで働く人々やあるいは農業者等々も含めて多くの人たちに利益が均てんされると。数年間の交渉を経て協定に結実したルールは、今後の通商交渉におけるこれはモデルとなるのは間違いないんだろうと思います。
 日本はTPP並みのレベルの高いルールをいつでも締結する用意があることを国会で承認すれば、国としての意思を示すものであり、他の交渉を加速させる力となるという意味において、この委員会においてTPPの批准をする意味はあると、現在でもそのように考えておりまして、同時に、まさに今自由貿易については岐路に立っているわけでありまして、米国の政権が政権移行期にある、また、世界に保護主義の懸念と動揺が広がっている中において、自由民主主義国家第二位の経済力を持つ日本がしっかりと意思を示していけば、これは、自由貿易を後退させないという意思を示さなければこれはまさに自由貿易は後退をしてしまうと、こう思っております。まさにここではぶれてはならない、速やかにTPP協定の御承認をいただきたいと、こう思いますが。
 そこで、TPPの再交渉については、従来から申し上げておりますように、再交渉はしないということでございまして、仮に米国から再交渉の要望があっても、それには応じる考え方はないわけでございます。
 米国抜きでの、ではTPPはどうかということでございますが、先月のペルーで開催されたTPPの首脳会合ではそのような議論にはならなかったわけでございまして、米国抜きではどうなるかということについてでございますが、これは大変微妙なバランスで成り立っているということも考えなければいけないわけでございまして、そのバランスが崩れてしまう。例えばベトナムは、国有企業についての制約を受けても、米国の市場ということの中で様々なことについて彼らも譲歩した。しかし、米国がなければまた考え方を変えなければいけないということもあって、そういう様々なバランスが崩れてしまうという問題もございます。
 そこで、TPPの今後の見通し、米国における見通しは、確かにこれは、藤末議員が御指摘になったように、非常にこれは厳しいのは事実でございますが、現段階で今後のことを全て予断することは政府としては差し控えさせていただきたいと、このように思うわけでございますが、今後とも粘り強くTPPの意義、価値について米国側に働きかけていきたいと、このように考えております。
○藤末健三君 是非、アメリカにアプローチするのであれば、例えばTPP首脳会合が十一月十九日にあったんですが、このときに共同声明は出ていないんですね。今まではずっと出ている、しかし出せなかった。私は、そこは一つの大きな問題でありますし、あと、失礼ですけど、総理はAPECで現オバマ大統領とは立ち話だけだったじゃないですか。本当にTPPを成立させよう、今のものを成立させようと考えた場合には、私は、やはりTPP首脳会合においてきちんと共同声明を出し、今のオバマ大統領にTPPを進めるべしということをおっしゃっていただくべきだと思います。
 また、残る参加国との連携というのが非常に重要だと思いますが、私はそれぞれ国の立場は違うと思います。先ほどベトナムの話をおっしゃいましたけど、カナダ、メキシコ、ペルー、オーストラリア、ベトナムなどは既にアメリカとはFTA若しくは貿易投資枠組み協定を結んでいる。一方で、マレーシアやベトナムなどは我が国と同様にアメリカとのFTAはありません。立場が違う中でやっぱり議論をしていかなきゃいけませんし、先ほど自民党の山田議員からも指摘がございましたけれども、日米のFTAをTPPと同時に議論すべきだと思っています、私は。これはトランプ大統領がおっしゃっていることですから。
 今までの議論でいきますと、多国間のものと二国間のものを同時に進めていいかどうかという議論がありましたけれど、例えば我々はASEANとFTAを結んでいます、自由貿易協定を。その中で、ASEANと議論しながらも我々は対マレーシア、ベトナムとの議論を進めてFTAを結んでいますので、私は二国間同時にやるということは可能だと思います、正直申し上げて。是非、可能性を否定せずに、もう全力を挙げてやはりきちんとこの経済連携協定のことをやっていかなければ国民の不安は払拭できないという。私は今のお答えでは払拭できないと思います。
 そして同時に、RCEPの話をちょっとさせていただきたいんですが、ちょっと画面替えてください、パネルを。
 私は、もう一つございますのは、RCEPの議論も進めるべきではないかと思います。こちらのように、TPPに参加している国、我が国を入れて七か国と、この東アジア地域包括経済協定、RCEPの対象国は七か国がダブっている状況。RCEPを見てみますと、実はGDPで世界の約三割、そして人口で約五割、そして非常に成長力が高い地域が入っています。
 我が国の経済を伸ばしていこうという考えの場合、このRCEPを進めていくという選択肢あると思うんですが、いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPP協定に結実した新たなルールは、これはTPPにはとどまらず、RCEP、さらにはFTAAP等におけるモデルとなっていると考えています。二十一世紀の世界のスタンダードになっていくことが期待されるわけでありまして、我が国としては、RCEP交渉において、TPP交渉における成果も踏まえながら、質の高い協定の早期妥結に向けて引き続き精力的に交渉を進めていきたいと、こう考えております。
○藤末健三君 是非、韓国がやったように、韓国は同時多発型の交渉というのをしていまして、私、政権与党時代にこの経済連携協定の担当をしていましたので、韓国には何度も行きました。そして、韓国とアメリカの自由貿易協定、FTAの議論も実際に現場で話を聞いてまいりました。
 何があるかと申しますと、今、日本のEPAやFTAのカバー率は二二・七%、一方で韓国は六七・四%となっているという状況でございまして、大きく差は開いている。特にアメリカは非常に大きな市場でございまして、車については二・五%の関税が掛かっている。実はもう韓国は二〇一六年から、韓国からアメリカに輸出する車、もう関税はゼロになっています、段階的な廃止で。二・五%の不利を日本の自動車メーカーは被っているという中で、私はやはりこのTPP、先ほど多国でやった方がいろんな問題が軽くて済みます、原産地の証明も楽ですというのはおっしゃるとおりだと思いますけれども、ほかの国との競争があります、やはりイコールフッティングの。その状況を考えたときに、私はあらゆる手段をつくってやらなきゃいけないと思っています。
 私はやはり、安倍総理、是非ロードマップ作っていただきたいんですよ。韓国がこれだけのEPA、FTAを進めたというのは、二〇〇四年に彼らはそのロードマップを作り、失礼しました、二〇〇三年ですね、韓国はFTAロードマップというのを作って優先順位を付け、どういう手続で、どういう機関で何をやるかということを決めて進めています。その結果がこれです。
 我々も、二〇一〇年、民主党が、当時の民主党の政権時代に包括的経済連携に関する基本方針というのを作り、そしてロードマップを作ろうとしたのですが、これはちょっと行き着かなかった。ただ、是非このロードマップをきちんと示し、やはりいろんな方々に関係します、経済連携協定は。きちんと、こういう手続で日本は進む、TPPも同じくこういうふうに進むということを明示していただきたいというのがまず一つございます。
 そして、もう一つありますのはこの経済連携協定の手続の問題。やはり、共同通信が十一月二十六日、二十七日に行いました世論調査を見ますと、TPP関連法案などを今国会で成立することについては慎重にやるべきということが六九・四%。十一月二十六、二十七日の世論調査です。七割の人たちが慎重にやるべきだと。やはりいろんな調査を見ますと、TPPのことが理解できていないということが大きく出ています。
 私は、韓国の事例を申し上げますと、韓国は二〇〇四年に大統領訓令でこの自由貿易協定をどう進めるかという手続を決めている。その手続は何かと申しますと、交渉する前に公聴会を開きましょうと。そして、交渉前に研究機関できちんと分析をしようと。そして、交渉段階でも国民に広報するということを決め、そしてまた二〇一一年には、通商条約の交渉の過程を国会で報告するための法律、通商条約の締結手続及び履行に関する法律を成立させています、韓国は。
 やはり我々も今、民進党はこの通商交渉の情報を国会に報告させる法案を出しています。ですから、やはり国民の理解を進めるということがこのFTA、経済連携協定を進めることになりますので、是非それを対応していただきたいということを申し上げておきます。これはお願いします、国のためにも。
 次に、農林水産業の話に移らさせていただきたいと思います。
 十一月二十九日に政府は、農林水産業の地域の活力創造本部という、これは安倍総理が本部長をなされていますが、農協改革案を含む農林水産業・地域活力創造プラン、これですね、を策定されました。
 安倍総理におかれましては、この農協改革、二〇一五年には農協法の改正を行い、農協が株式会社になれる、そして二〇一六年十一月二十八日には規制改革推進会議が農協改革に関する意見を出し、そして自民党、公明党は農業競争力強化プログラムを出したという状況でございます。ただ、私はこれを読まさせていただいたんですけれど、いずれも、相互扶助そして共助というこの協同組合、これは国際的な原則です、相互扶助、共助という原則を軽視しているんではないかと見受けます。
 民間企業である協同組合の経営に対する過剰な介入があるんではないかということで、私は、今、地元は熊本でございまして、震災もあります。そして、熊本は牛を、たしか十五万頭ぐらいいる、全国で四番目に牛が多い地域でございまして、地震の災害で、例えば南阿蘇村というところがございますけれど、何と十軒の牛を飼っている農家がもう廃業するということをおっしゃっているというような状況でございます。多くの方々がTPPに対する不満をおっしゃっているんですよ。そして、農協がどうなるんだ、農家はどうなるんだということをおっしゃっています。
 そういう中で、私は、この不安に応えるためにも、私はきちんと農協の改革をやって、きちんとしていただきたい。それは何かと申しますと、我々民進党は、農協というのは協同組合という原則で自主自立であること、そのJAグループが農家のためにきちんと自己改革を後押しする。今、自民党が出されている、政府が出されているのは、例えば全農がどういう人を雇わなきゃいけないか、そして体制をどうしなきゃいけないところまで法律の根拠もなく提言し、それをフォローアップすると言っている。それは余りにも過剰な介入だと思います。
 我々民進党は、農協がきちんと農家の所得向上を図るのみならず、例えば生活であり医療であり福祉であり、そういう地域を支える機能を位置付ける、そういう農協法の改正を目指しています。その点については、安倍総理、どうお考えですか。農協の位置付けを是非お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 農協は、まさに今組合として、この組合員のために活動をする組織であろうと、こう思っているわけでございまして、今般の改革等についてでありますが、生産資材価格の引下げや、農産物の流通や加工構造の改革や、生乳の生産流通改革など、様々な改革を盛り込んだ農業競争力強化プログラムを決定をしたわけでありますが、このプログラムによって、生産資材価格を国際水準まで引き下げ、そして農産物の流通加工構造を時代の変化を踏まえて効率的なものにしていく。また、関係業界の再編が重要でありまして、国も再編に向けた取組、例えば肥料業者はもうたくさんありまして、この結果、なかなか肥料の値段が下がらないと生産性が上がらないという点もありますから、そうした再編には国も力を貸していくということであります。
 中でも、役割の大きい全農は、生産資材の買い方や農産物の売り方を改革すれば関係業界の再編も大きく動き出します。肥料や飼料を一円でも安く仕入れて、そして農産物を一円でも高く買ってもらう、そのための努力を全農が先頭に立って行えば、農家の皆さんの期待に応えることになると思います。これは我々が無理やりやるということではなくて、このプログラムは全農とも合意の上に取りまとめられたものであります。
 しかし、ただ、今、藤末委員が御指摘になられたように、今までやっていなかったことをやりますから、不安に思われている農家の皆さんもおられることは承知をしておりますので、我々も丁寧に御説明をしていきたいと、このように思うわけでございまして、いずれにいたしましても、平均年齢が六十六歳を超えているこの農業の世界においては、改革を行わなければ守ることができないという認識の下、しっかりと改革に共に取り組んでいきたいと思います。
○藤末健三君 私も、農協が農協のためにあるというのは改革必要だと思います。ただ、協同組合というこの共助のシステムというのは絶対維持しなきゃいけないということを申し上げさせていただきます。
 そしてまた、総理が農家の方々の不安を払拭するために全てを行うということをおっしゃっていただいたわけでございますが、今回のこの法律の中で、TPP対策法の中で、例えば畜産物の価格安定に関する法律、そして砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律は、TPPが動かなければ出ないという話になっています。
 私は、今、民進党のムダ遣い解消チームの副会長をさせていただいていますけれども、昨日TPP関連予算を聞きました。これは、TPPの大筋合意がありました秋以降、何と一兆二千億円のTPP対策費が積算されているわけでございます。そのうち農業予算は六千五百七十五億円でございますが、やはり見ていると、こんなの使うのかなというのもありますし、同時に、TPPで予算を付けているのに、米や牛肉などの国内価格が落ちたときにその補填をするというための法律、それはTPPが発効しなきゃ動かないという状況になっていまして、非常に違和感を感じております。
 もうちょっと時間がございますので提言だけ申し上げますと、やはり農家の方が絶対安心できるような農業政策を出さなきゃいけないと。我々は出していきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後でございますが、私は今回のTPPにつきましてはやはり三つの問題があると思っています。一つはやはり、守るべきものを守っていないんではないかというところ、農業の問題、そして支えるだけのことをしていない。そして二つ目に、取るべきものを取っていない。自動車の問題もやはり私は不十分だと思います。そして三つ目が、大きいのは、やはり情報の開示、あの黒塗りの資料やSBS米の調査とか、そういうものがあります。そして、もう一つ最後ありますのは、是非、安倍総理、もうこのTPPだけに縛られるのではなく、広いオプションを持ってやっていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会質疑

11月24日に開かれた環太平洋パートナーシップ協定(TPP)等に関する特別委員会で、安倍総理に対し質疑を行いました。

 

20161124TPPその1

 

まず私から、アメリカ抜きのTPPの可能性、また二国間協議を含めた、TPP以外のものを強力に進めるというシナリオについて質問したところ、

安部総理より、「TPPを進めていきながら二国間の自由貿易協定についてもしっかりとやっていく。同時に、RCEPが、レベルが低くならないように、まずはTPPのルールをしっかりと日本も批准しながら、これが一番ベストでスタンダードであることを、しっかり国際社会に見せた上でRCEPを進めていくべきだろうと思う。

TPPだけを見ているということではいけないと思うし、世界を大きく俯瞰しながら、と同時にTPPに対してしっかりと日本の信念を見せることも重要であろうと、考えている」旨の回答を得ました。

 

20161124TPPその2

 

また、パネルを使い、日韓の経済連携協定(EPA)・自由貿易協定(FTA)のカバー率の比較について、日本は二二・七%、韓国は六七・四%となっていることを示した上で、TPP、RCEP、日米韓FTAといった多国間の協議に懸けるのではなく、同時に二国間の、日米であり日中であり日韓の経済連携協定を進めるということを提言いたしました。

 

20161124TPPその3

 

安部総理からは、「我々は、日米のFTAというよりも、まずはTPPについてしっかりと更に粘り強く腰を据えて協議をしていきたいと考えている。EU、そして日中韓においては早期に妥結するように努力を重ねていきたいと思っている。」との回答を得ました。

 

20161124その4

 

最後に私から、「アメリカであり中国であり韓国という我々にとっては大きな貿易のカウンターパートに対して経済連携協定を結ばなきゃいけない、これが最大の課題だと思う。

 韓国と日本の一人当たりGDPの推移を比較し、韓国は一九九〇年末に通貨危機から国の立て直しを図り、圧倒的な勢いでアメリカやEUや、そして中国とのFTAを結んで、もうすぐカバー率が八〇%になる。そして、彼らのGDPと輸出の比率は五〇%ある。翻して我が国は、GDPと輸出の比率を見ると一六%であり三倍違う。
 私は、輸出による経済成長はまだまだ余力があり、
是非経済連携協定をもっと幅広くやっていただかなきゃいけないと思う」と述べた上で、

三つの提案として、「どういう国と優先順位を決め、いつまでに結ぶかということを明確にしたロードマップの作成。TPP対策本部ではなく、FTAも含めた対策本部の立ち上げ。そして、FTAの締結手続の定型化により、国会にきちんと通商交渉内容を公開する。

 是非ともこのようなロードマップを作り、明確な道筋を示し、TPPだけではなく広く交渉を進め、国民に分かりやすい交渉を進めていただくこと」をお願いいたしました。

当日の会議録は以下のとおりです。

 

 

○藤末健三君 民進党・新緑風会の藤末健三でございます。
 冒頭に、安倍総理におかれましては、外国の首脳で初めてとなるトランプ次期大統領との会談、そしてAPECの参加、TPP首脳会談、そして数多くの二国間の首脳会談、本当に御苦労さまでございました。敬意を表させていただきたいと思います。
 ただ、私は、このTPPに関しましては、安倍総理は二つの大きな過ちを犯していると思います。一つは、やはりこの大統領選挙でヒラリー・クリントン候補が勝つであろうということで一点張りをしたこと。そして、もう一つありますのは、今までの議論で分かりますように、TPPという多国間の経済連携協定に懸けていた。二国間の協定よりも多国間の協定に懸け、今も総理はTPPを続けていくんだ、交渉を続けるんだとおっしゃっています。ただ、私はこのTPPが一つうまくいかなければ、先ほどおっしゃっていただきましたように、RCEP、中国も入った枠組み、そして恐らく日中韓という枠組み、韓国、そのようにアメリカのみならず中国、韓国といった大きな貿易相手国の経済連携協定が止まるんではないかと非常に危惧をしています。この観点から、是非、このTPPの今後そして経済連携協定の今後をどうするかということを御質問させていただきます。
 是非、端的にお答えいただきたいんですが、私はこのTPPの今後の展開につきましては四つのシナリオがあると考えています。
 一つは、安倍総理が先ほどまでおっしゃっていましたように、今のTPPをこのまま進めていくこと。ただ、これは、TPPはアメリカが参加しなければ動き出しません。トランプ次期大統領、そしてアメリカの議会さえもTPPは進めないということを言っているという状況。私は可能性は低いと思っています、正直申し上げて。
 そして、もう一つございますのは、アメリカを含めてTPPの再交渉、もう一回交渉をやり直すという議論があると思いますが、これもやはり、大きく内容を変え、十二か国の賛同がなければ進められないんではないかということで可能性は低いと思っています。
 そして、三つ目にございますのは、TPPからアメリカを抜いて進めるんだという議論がございます。これはペルーのクチンスキー大統領や、そしてニュージーランドのキー首相がおっしゃっている内容。一般的には、TPPに六十数%のGDPを占めるアメリカが入らなければ余り意味がないんではないかという議論がございますが、先行してアメリカを除いてTPPを発効させ、後にアメリカを呼んではどうかということを言う研究者や国の首脳、おられるわけでございます。
 そして、四つ目にございますのは、TPPではなく、先ほども議論ございましたけれど、東アジア地域包括的経済連携、RCEPなど別の枠組みを進めるシナリオです。ただ、安倍総理は先ほど、RCEPは非常にレベルが低いんだと、TPPのようなレベルが高いものが必要であるようなことをおっしゃっておりますが、是非、安倍総理には本当にこのTPPはどうなるかという今後の展開を是非明確にお答えいただきたい。
 特に私が申し上げたいのは、三つ目のシナリオにあるアメリカ抜きのTPPの可能性、そしてもう一つありますのは、TPP以外の例えばRCEPであり、私は二国間協議を強力に進めるべきだと思いますけれど、そのTPP以外のものを強力に進めるというシナリオについて御意見をいただきたいと思います。お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変いい御質問をいただいたと思っております。
 TPPをここで批准するということは、これ決してRCEPそしてFTAAPに進んでいく道を閉ざすものではありませんし、あるいはそれを遅くさせるものでもございませんし、また、今御指摘になったように、二国間のFTAをこれは進めていかないということでもないわけでありまして、TPPを進めていきながら例えば日豪のFTAを、EPAを締結をしておりますし、カナダともやって、今まさに交渉中でございます。こういうことはしっかりとやっていきます。
 と同時に、RCEPが言わばレベルの低いものになってはいけないということを申し上げたわけでありまして、レベルが低くならないように、まずはTPPのルールをしっかりと日本も批准しながら、これが一番ベストですよ。というのは、先ほども申し上げましたように、環境や労働に対する規制もございますし、国有企業の競争条件の規律というものも入っています。知的財産の保護もあります。こういうものをまずスタンダードとしてしっかり国際社会に見せた上でRCEPを進めていくべきだろうと思いますし、RCEPは重要ですし、日本も積極的にこれは交渉を進めながらやっていきたいと思うわけでございまして、まさに藤末委員がおっしゃったように、日本もTPPだけを見ているということではいけないと思いますし、それだけではなくて、世界を大きく俯瞰しながら、と同時に、同時にTPPに対してしっかりと日本も日本の信念を見せることも重要であろうと、このように考えているところでございます。
○藤末健三君 パネル出していただいていいですか。(資料提示)
 是非、私、先ほどの議論をお聞きしていますと、総理はTPPをこのまま頑張り続けるんだというふうにしか聞こえないんですよ、正直申し上げて。それ、やはり先ほどおっしゃったように幅広く議論をしていただきたいと思っています。
 私、この日韓のEPA、経済連携協定、そしてFTA、自由貿易協定のカバー率の比較をちょっと見ていただきたいと思います。これを御覧いただきますと分かりますように、日本は今、発効したEPA、FTAのカバー率は二二・七%、一方、隣の国の韓国は六七・四%となっています。我々は非常に産業構造が似ている、例えば自動車であり電気製品であり鉄であり化学製品、非常に産業構造が似ている。まず、産業上は非常にライバルと言われる国でございますが、韓国は日本と同じ大体二〇〇二年ぐらいからこのFTA、EPAを進めてきたわけでございます。しかしながら、現在このような差が付いている。
 これはなぜかと申しますと、二〇一〇年、二〇一一年、私は当時の政権時代の民主党で経済連携協定の推進を担当していました。私は、韓国のは当時からもう進んでいましたので、韓国に伺い、いろんな話を聞いてきましたんですが、一番印象に残っているのは、韓国は同時多発型のFTA推進政策を取ったということでございます。一方で、我が国を見ますと、先ほど総理がおっしゃったTPP、そして日中韓経済連携協定、そして東アジア地域包括経済連携、RCEPといったマルチの、多国間の経済連携協定に非常に傾注している。一方で、例えば日本とアメリカの経済連携協定、日本と中国の経済連携協定、日本と韓国の経済連携協定の議論は全くなされていないんですよ、総理。貿易が大きい国から韓国はこのように中国、アメリカ、そしてEUと二国間のFTAを結んできたわけでございます。
 そして一方で、中国を申し上げますと、中国も非常にこのFTAは後進国でありますけれど、二〇一五年末のカバー率を見ますと三八%に達しています。日本の二倍近い。中国を見ますと、中国は全て二国間の自由貿易協定、FTAでやっているという状況でございまして、私は、ここの場において、やっぱり先ほどおっしゃっていただいたように、TPP、RCEP、日米韓FTAといった多国間の協議に懸けるのではなく、やはり同時に二国間の、日米であり日中であり日韓の経済連携協定を進めるということをおっしゃっていただきたいと思っています。そうしなければ我々のこの経済連携協定の大きな枠組みは進まないと思いますが、いかがですか。特に私は、日米の経済連携協定、TPPと同時にですよ、やっていただくことを提言しますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、先ほど申し上げましたように、TPPだけではなくて、まさに藤末委員がおっしゃったとおりでございまして、我々は、このTPPだけではなくて、例えば今、日EUのEPAの交渉も精力的に進めておりまして、年内に何とか大きな枠組みで合意をしたいと、こう考えておりますし、また、本年は日中韓の首脳会談を行うことが予定されているわけでございます。韓国がああいう状況ではございますが、何とか日中韓の首脳会合を実施したいと、こう思うわけでございますが、その際、日中韓のFTA交渉においてもしっかりと進めていくということで一致をしていきたいと、こう思っているわけでございます。
 また、コロンビアとかトルコとの二国間の経済連携協定も積極的に今取り組んでおります。先般もコロンビアのサントス大統領とも首脳会談を行ったところでございます。
 そこで、では米国と、TPPではなくて米国と二国間のFTAを結べばよいではないかということを、考え方をお示しになられたわけでございます。ここは、我々はまずはTPP、次期大統領があのような声明を出しましたが、この日米の、日米のFTAというよりも、まずはこのTPPについてしっかりと更に粘り強く腰を据えて協議をしていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、今、表を示されましたが、EU、そして日中韓においては早期に妥結するように努力を重ねていきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 さっきのパネルももう一回出していただいていいですか。
 総理、私が申し上げているのは、コロンビア、トルコの交渉をしていただいているのは存じ上げています。しかしながら、やはり大事なことは、貿易で大きな国、アメリカであり中国であり韓国であり、EUは本当によくやっていただいたと思っています。ただ、大きな国をしなければ韓国と日本の競争という環境が整わないと思うんですよ。実際に、EUは本当に総理に頑張っていただき、恐らく来月には大筋合意ということでございますけれど、韓国とEUのFTAはもう五年前に動いているという状況、そしてアメリカとのFTAについてはもう四年前から動いているという状況。その間、ずっと日本の企業は関税の壁に阻まれ、特にEUとの関係においては、自動車は一〇%近い関税、そしてテレビは一五%の関税で非常に苦戦をしているという状況はまだ続いている。
 私は、是非この二国間の協定も進めていただかなきゃいけないと思っています。なぜかと申しますと、冒頭でTPPに一点懸けをしたがゆえに中国や韓国との経済連携協定が動かなくなったのではないかということを申し上げましたが、私がいろんなこの経済連携協定の担当の人たちと話していますと、こうおっしゃるんですよ。TPPでまずアメリカとの間の経済連携協定はできます、TPPが動けば中国はそれによってRCEPを動かし、多分レベルが高くなるでしょう、そして韓国はTPPができればそれに入っていきます、だから、TPPでアメリカが入り、そしてRCEPに圧を掛け、中国が動き、そして韓国がTPPに入ってくる、だから大丈夫なんですよという話を私は説明を受けていました、政府から、実は。多分そうだと思います、今多くの方々のお考えは。
 しかし、それがヒラリー・クリントン一点張りで懸けたがゆえにTPPも止まりそうな状況になり、私は大きく戦略の転換をしなきゃいけないときが今だと思います。それについて総理はいかがお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、このTPPと同様のRCEPやFTAAPについては、これは同時に我々も進めているわけでありますし、日EUのEPAも、これはTPPとは別にしっかりと進めております。そこで、また日中韓もこれは進めておりますし、日本がこれを、日中韓を止めているということは決してないということは、これははっきりと申し上げておきたいと思います。
 そこで、二国間と、ではこのようなメガFTAとどう違うかといえば、これはもう藤末委員はよく御承知のように、サプライチェーンを今構築をしていく上において、多くの国々が作る部品を集めていろんな製品を作っておりますから、このサプライチェーンを考えたときにTPPのようなものがよりこれはふさわしいわけであります。
 また、それぞれの国々と個別にFTAを結んでおきますと、これ、中小企業にとっては大変なんですね、一つの国ごとにこれなかなかいろんな手続が違いますから。それはもう御承知のとおりであると思いますが、その意味において、TPPやあるいはRCEPやFTAAP型、あるいはまた日EUといった形の方がこれはむしろサプライチェーンから考えればいいのだろう。しかし、だからといってバイのFTAを軽んじているわけではないわけでありまして、この組合せをしっかりと、藤末委員の御指摘も頭に入れながら対応していきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 確かに、おっしゃるとおり、多国にわたるサプライチェーンがあるのでマルチの方がいいというような議論は分かります。ただ、冒頭で申し上げましたように、アメリカであり中国であり韓国という我々にとっては大きな貿易のカウンターパートに対して経済連携協定を結ばなきゃいけない、これが私は最大の課題だと思うんですよ、まずは、サプライチェーンの云々の問題よりも。
 これ、韓国と日本の一人当たりGDPの推移の比較でございますが、青が韓国、赤が日本になっています。ドルベースで書いてございますけれど、これを見ていただきますと分かりますように、韓国は一九九〇年末に通貨危機が起こり、それから国の立て直しを図った。それからも圧倒的な勢いでアメリカやEUや、そして中国とのFTAを結んで、EUとも結んで、もうすぐカバー率が八〇%になろうという勢いでございます。そして、彼らの今GDPと輸出の比率は五〇%あるんですよ。私が二〇一一年に韓国に行きましたときに覚えていますのは、一兆ドル突破記念となっていました、当時。翻して我が国は、GDPと輸出の比率を見ると一六%であります。三倍違う。
 私は、いろんな経済政策があると思いますけど、やはり輸出による経済成長はまだまだ余力があると思うんですよ。そのためにも是非経済連携協定をもっと幅広くやっていただかなきゃいけないということでございます。
 ちょっと最後のパネルをお願いします。
 もう時間もないので、私からちょっと御提案を申し上げます。民進党、批判の政党ではなく、提案の政党でございますので、提案させていただきますと、三つございます。
 一つございますのは、ロードマップの作成。これは、韓国は二〇〇三年にロードマップを作っています。それは何かというと、どういう国と優先順位を決め、いつまでに結ぶかということを明確にした。当然のことながら大きな国とやりましょうということです。
 そして、FTA対策本部を作りました。今、我が国はTPP対策本部、TPPだけを見ているんですよ。ほかの二国間協定どうなっているかということがございます。
 そして、もう一つございますのは、FTAの締結手続の定型化ということでございまして、韓国においては、二〇〇四年に大統領訓令、そして二〇一一年には通商手続の公開をするための法律を作っています。そして、国会にきちんと通商交渉内容を伝える、そして国民に公開する。
 我々はもう既に通商交渉の情報を開示するための法案を国会に出しています。是非ともこのようなロードマップを作り、明確な道筋を示し、そして先ほど申し上げたようにTPPだけではなく広く交渉を進め、そしてもう一つ最後、国民に分かりやすい交渉を進めていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

 

 

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