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「パッシング・チャイナ 日本と南アジアが直接つながる時代」 熊谷亮丸著

私は、経済政策などに関する考えが熊谷氏とほとんど同じであり(おそらく氏の著書を読んでいるうちにそうなってしまった)、研究会などで時々話をさせていただいている。

私も数年前まで、中国の大学で講義をしており、年に数回は中国に行っていた。

自分の経験と本書に書かれた内容はほぼ一致する。

数年前に中国に進出した中小企業の経営者に対して、「今は調子がいいと思いますが、中国はカントリーリスクが高いので他の国にも工場を持った方がいいと思いますよ。」と言っていた。その経営者は、その時は他国への進出はされませんでしたが、今はベトナムやインドネシアといったアジアの国々への進出を模索し始めている。

実際に本書にある「チャイナ・プラス・ワン」は急激に進みつつあると感じている。本書で、中国の「バブル」が崩壊、それに続く政治的混乱が指摘されているが、私も中国の土地バブルは相当膨らんでいると見ている。統制経済国家なので、バブル崩壊を抑えることはできるでしょうが、結局はそのことがバブル崩壊の影響をより大きくするのではないかと危惧している。また、中国の中央銀行総裁の地位が低いことは、私は知らなかった。昨年のIMF東京総会を中国中銀総裁と財務相が欠席した。常識外のことをするなと思っていたが、そもそも中銀総裁と財務相の政府における地位が相当低いということが背景にあると知り、納得した。

 

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「日本企業が韓国企業に勝つ4つの方法」 香月義嗣著。

韓国に進出した日本企業への支援を行っているコンサルタントの著書。1月の中旬に韓国でいくつのかのベンチャー企業を訪問させていただき、現地の方から話を聴いたので、よんでいると「なるほど」と頷けるところが多々あります。
確かに、韓国のビジネスマンはチームワークというよりも、自分に与えられた目標を如何に早く達成するかに焦点を当てている感じがします。他にもビジネス文化や習慣が大きく違うところがあります。詳細は本書を読んでいただければと思います。

私が本書でも感じたのは「政府の政策の違い」です。

 
①法人税率
実効税率の違いは、私も数年前にサムスンのPLから分析し、記事にしました。
2010年のサムスン電子の実効税率11.9%、法定税率は24.2%です。
なぜ実行税率が低いかと言えば、様々な減税措置でサムスン電子の2010年減税額は1兆8442億ウォンと、なんと韓国企業に対する減税措置全体の2割を占めているとのことです。
ちなみにソニーの実効税率は43.87%と言いますから、資金回転数を考慮すると数年間で倍以上の投資余力の差が出ると思います。
そのうちソニーは日本から本社を他国に移すのではないかと思います(シンガポールは韓国よりも法人税率を低くできるはず。なぜならば政府との個別交渉で税率を決めることができるからです。)


②自由貿易協定
そして、自由貿易協定(FTA/EPA)の締結スピードも違います。
日本はTPPに参加するかどうかも見えない状況ですが、韓国は、アメリカとEUとFTAを結び、また、中国とのFTA交渉も進めています。韓国からアメリカに及び日本からアメリカへ輸出される製品の税率を比較すると、薄型テレビ0%と14%、トラック0%と25%<チェック必要、ネットで調べてください>となります。また、EUに対する輸出も同じです。
これでは日本からの輸出品は韓国製品に価格で勝つことは極めて難しくなります。


③電気料金

日本と韓国の工場向け電気料金を比較するとなんと「3倍」も違います。これは政府が補助をして電気料金を安くするなど産業政策としての電気料金設定があります。例えば、電力を多量に使う炭素繊維の工場が韓国に立地されました。この理由の一つに電気料金が挙げられています。他のも日本の冷凍倉庫会社が韓国に冷凍倉庫を移した話なども聴いています。


以上、思いついたことを書きましたが、政府も一度韓国政府の政策を細かく分析する必要があります。
国会審議を通じ、経済産業省などにやってもらいます。

「君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?」 田村 耕太郎 著

前参議院議員の田村耕太郎さんの著書。
何気なく読んだが、面白くて一気に読んでしまった。

中東でスイカを打った話やジャングルウェアでマレーシアに殴り込んだ話は、本人から聴いていたので知っていましたが、田村さんが政治家を辞めてから、世界中を飛び回って得た経験の話はとてもではないが自分では追いつけないと感じました。

色々なことが書いていますが、兎に角、世界を見て回れとの熱いメッセージが行間にあふれています。

2012年9か月を振り返ると、海外に一回しか言っていません(7月まで参議院総務委員長を務めていました。このような常任委員会の委員長は特別なことがなければ海外にいけないことになっています)。
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自分はまだまだ世界を知らないと教えてくれた本です。
早速、田村さん本人にメールを打ちます。

「森田実の言わねばならぬ名言123選」  森田実 (著)

政治評論家の森田実先生が色々なところで使われた名言を整理されたものです。東洋・西洋を問わず色々な名言が取りまとめられています。

内容的には、日本の政治家に向けたメッセージが多いですが、政治家でなくとも自分の心の琴線に触れる言葉を探すにはいい本だと思います。

私は、「康楽和親」という言葉を本書で初めて知りました。それだけでも本書を読ませていただいた価値があったと思います。

「康楽和親」とは、周礼(しゅうらい:儒教十三経のひとつ)にある言葉で 「人々が健康にして心安らかなる長寿を全うし、平和な、人々が親しく信じ合える社会をつくることが政治の目的である」との意味だそうです。
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「グローバル人材になれる女性のシンプルな習慣」 中林 美恵子 (著)

著者とは一緒に仕事をしており、その英語力と国際的な情報力のすごさは感じていましたが、その理由がこの本でよくわかりました。

農家生まれの著者(43ページの袢纏を着て耕運機のハンドルを持つ筆者の写真は印象的)がアメリカに留学し、連邦議会上院予算委員会(国家公務員)に日本人で初めて正規採用される話は、淡々と書いてありますが、相当な思いっきりと半端じゃない努力があったなだろうな感じさせます。

本書の内容については、色々と留学のポイントが書かれています。「情熱と行動力があれば、合いたい人に会える」「ポータブル・キャリア」「ポータブル・ハズバンド?」など。これらのことは近いうちにアメリカだけでなく日本でもスタンダードになると思います。

海外を目指す女性だけでなく、ひとつの新しい女性の生き方のサンプルとしても面白い本だと思います。

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「日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ」飯尾潤著

著者は、淡々と記述しながらも55年体制崩壊後の混乱の原因の解明をしようとしていると感じる。

藤末が思うポイントは

1.「省庁代表制」
、明治憲法では、内閣組織は政党によらない超然内閣を規定していた。つまり、明治憲法下では限定された「議院内閣制的」内閣であったと指摘されている。
筆者は、議院内閣制とは本来、権力の集中を可能にする制度であるが、戦前戦後はその不全形態である「官僚内閣制」の歴史であると捉えている。そして、官僚が各省庁毎に民意代弁と利益媒介機能を担い、民意集約機能を補完したと言う。
この指摘は、私には衝撃的だ。現在、我が民主党が民意を反映しているかと言えば、あまりにも不完全である。また、官僚機構が民意や利益集団の代弁者かと言えば、官僚たたきで自発的な機能を果たしていない。つまり、現在は「政治主導の下に」、その補完システムであった「省庁代表制」までも機能不全にしてしまったのではないかとの思いに至った。

また、「政府・与党二元体制」と「政権交代なき政党政治」では、「与党」という組織が政府とは異なる立場表明を行うことが議院内閣制からの逸脱を生み出しているとの指摘は重い。
我が民主党も代表(総理大臣)が変わる毎に徐々に二元体制に移行しつつある。

2.コア・エグゼクティブ(権力核)の集中の他国との比較
筆者は「統治機構の比較」を行い、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国との比較が行われている。筆者が指摘する権力核の集中と権力の民主的コントロールの確保そのためのガバナンスシステムという論点から見ると、韓国とわが国の国の活動様式の違いも説明できるのではないかと思えてくる。

筆者は、「マニュフェスト」の実現を進めるための体制とルールの整備やマニフェストを選択する政権選択選挙の実現などを示唆している。つまり、今の選挙や政府の仕組みをより高度化すべきとの主張だと私は解釈している。
この点は私も同じである。イギリスに訪問し、議員や研究者と議院内閣制の可能性と政党のあり方を議論したが、まだまだわが国の議院内閣制、特に政党のガバナンスはイギリスに比べはるかに未熟である。

ガバナンスが確立した政党を作ることが議院内閣制を機能させるひとつの要因であることを本書を読んで、自分なりに確信することができた。

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「郵便局の復活―郵政見直し法の正しい読み方 」  長谷川 憲正 (著)

この4月27日に成立した「改正郵政民営化法」の優しい解説書です。

アマゾンはこちら

私も民主党の郵政改革法ワーキングチームの座長として関係しましたので、著者との対談で出させていただきました。

本書では、改正郵政民営化法を15のポイントで説明しています。

  1. 郵政改革法案の取り下げと郵政民営化法の一部改正
  2. 郵政民営化の定義の変更
  3. 貯金・保険のユニバーサルサービスの復活
  4. 金融2社の株式処分と郵政株式処分凍結法の廃止
  5. 分社化の見直しと合併の効果
  6. 三事業一体の復活と郵便局の役割の変更
  7. 公益性・地域性の発揮
  8. 利用者本位の簡便な方法
  9. 合併会社の任意業務規制
  10. 金融2社の上乗せ規制
  11. 民営化委員会
  12. 情報の公表
  13. かんぽの宿等の扱い
  14. 簡易郵便局の見直し
  15. 金融2社と消費税

郵政の関係者の方々には是非ともご一読いただきたいと思います。

 

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「リーダーの指針 東洋思考」 田口佳史著

月に一回くらいですが、中国古典の講義をいただいている田口佳史先生のご著書です。
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本書は、「論語」、「大学」といった「四書五経」のみならず、佐藤一斎の「言志録」、西郷隆盛の「南洲遺訓」、吉田松陰の「士規七則」、山田方谷の「理財論」といったわが国の精神に関する古典を原典で紹介しています。

本書も田口先生がポイントをまとめ、リーダーの在り方を中国と日本の古典から導き出されています。やはり東洋の古典の基本は「徳」にあるように思えます。

徳を積むのも難しく、人格を向上するのもなかなかできませんが、少しでも国と世の中に役立てるように前進していきます。

本を読むのが最大の趣味で本当に適当に乱読をしていますが、やはり古典は奥の深さを感じます。やはり読み上げるのに時間がかかるのです。

「消費税が日本を救う 」熊谷 亮丸 (著)

最近、マスコミも消費税増税の話でもちきりだ。私は、ほとんどTVは見ないが、新聞が「民主党議員の反対投票の数」を中心に報道しているのはいかがかと思う。
もっと、消費税や社会保障の在り方について書いてくれたらと思うのだが、ここはやはり、我々政権与党の情報発信力が低さが問題であり、そこをなんとか克服しなければと強く感じている。

さて、本書は、消費税について非常に網羅的にデータをふんだんに用いてよくまとめている。
改めて記すまでもないことも多いが、いくつか抜粋すると、
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例えば、「ドーマー条件」がある。
記事などでもあまり目にしたことがないが、「プライマリーバランスが均衡しているもとでは、名目GDP成長率が名目利子率を上回れば財政赤字は維持可能であるという内容の定理」である。
ここで重要なことは「名目」であること、つまり、名目利子率はマイナスにできない中で、デフレにより名目成長率がほとんどなく。近年、ドーマー条件はほとんど満たされたことがないことを指摘している。
つまり、デフレ脱出が財政再建のためにも重要であり、また、経済成長だけでは財政再建は難しいということだと私は理解した。

消費税の逆進性には、①社会福祉分野の歳出面で手当てし、②累進課税の強化と③相続税の負担増でカバーすべきとの議論は、まさにその通りだと思う。
今回三党合意となり、累進課税強化と相続税の負担増を明確に打ち出せなかったことが社会保障と税の一体改革への理解が国民・世論に広がらない理由かもしれない。

そして、経常赤字化への懸念。これは最終的に国債の暴落につながあるとの指摘だ。
これは、私も注視している。
原発が止まる中で3兆円もの化石燃料輸入が増加する。また、円高で工場が海外に流出する中で、貿易収支が赤字が定常化し、その結果として所得収支までも赤字になれば、経常収支も赤字になる。そうなれば、国債の消化を海外資本に頼らなくなる。
筆者は2010年代後半にその可能性があると予測している。

また、民主党の戦略ミスを二つ指摘している。
ひとつは、竹中平蔵氏のような泥をかぶっても進む「切り込み隊長」が政権与党にいないこと、またもうひとつは「ばらまき」を行ったことだと指摘している。この二つのミスで国民世論の賛同を得れなくなっているとしている。

以上、藤末が気になったところを抜き出したが、他にも消費税について基本的なことが書かれている。非常にまとまった本だと思う。

できれば、今国会で法案が審議予定の「社会保障と税の共通番号(マイナンバー)」についても書いてもらいたかった。マイナンバーはこれから税(歳入)と社会保障(歳出)をきめ細かく調整するために必要不可欠なものである。これが完成すれば、生活保護の不正受給などを防ぐことができ、税制と社会保障の信頼性が大きく向上でき、また、より適切な社会保障が実現できる。
私は、この延長された国会でマイナバー法の実現を進めていく。


を上げることの意味や逆心性など弊害への対応を記している。

「スマートグリッド「プランB」-電力大改革へのメッセージ」(著)加藤敏春

通産省の先輩、私のエネルギー政策の師匠である加藤敏春さんのご著書です(私は勝手に加藤さんの愚弟子と名乗っています)。

本書にある「プランB」とはスマートグリッドにより原発全停止や中東石油への依存といったエネルギー危機への対応と環境エネルギーのイノベーションを進め日本経済再生を同時に可能にするプランとなります。

技術主導型のスマートグリッド「プランA」とは違い、「プランB」は「スマート国民総発電所構想」というユーザ主導のものとなります。ここに、電力・ガス・石油、情報通信、電機、自動車、住宅、素材などの分野での数十兆円規模でのイノベーションが生まれて、日本経済を再生することを目指しています。

実際に著者が提案する「ネガワットプロジェクト」や「エコポイント」は民間企業を中心に動き出しており、政府もピーク電力対策などの項目に加えられています。

加藤師匠の下で「プランB」を産官学のみならず政も連携し、実現を進めていきます。

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