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「(日本人)」橘玲 著。橋下市長の分析が面白い!

多岐に亘る視点から見た「日本人論」となっていますが、私は、個々の話に面白さを感じてしまいます。

多岐に亘る視点から見た「日本人論」となっていますが、私は、個々の話に面白さを感じてしまいます。

例えば、
1.社会は「政治空間」と「貨幣空間」から構成され、
政治空間は家族や恋人、友人や知人などの人間関係でできた共同体
貨幣空間は他人同士がモノとお金のやり取りでつながる世界
となっており、政治空間に貨幣空間を持ち込むと、つまり人間関係(愛情など)にお金を持ち込むと人間関係は簡単に破綻する、との話は大雑把な話ですが、納得するものがあります。
また、貨幣空間が世界を侵食すると最後には家族や恋人の最小の愛情空間しか残らなくなる、とし、筆者は市場原理主義がなかなか受け入れられない理由をこの視点から説明しています。

2.東洋と西洋の文化の相違として
アメリカで育った人は、基本戦略として「自分を目立たせる」方に進み
日本で育った人(人種でなく育ち)は、基本戦略として「他人と同じ行動」をとる
というのもいくつかの心理実験の結果を示して説明され、なかなか面白く感じました。
タイ人と日本人の人付き合いの仕方の類似点など非常に面白いものだと感じます。
(確かに私も東南アジアの人たちには親近感がわきます。)

3.政治哲学に関して、フランスの三色旗に即した分類として
(1)リバタリアニズム=自由
(2)リベラリズム=平等
(3)コミュニタリズム=共同体(友愛)
がありますが、これらの三つの原理をチンパンジーも持っているとの話はなかなか面白いと思いました。著者は、これらに(4)として功利主義を加えています。

4.橋下市長についての考察も非常に興味深いものがあります。
橋下市長をネオリベと定義したうえで、「(橋下市長の政治は)市場原理主義(競争の促進)、小さな政府(民営化と行政・公務員制度改革)、統治の徹底(法の支配)にある。これらはどれも、「福祉国家の破綻」という現実を見据え、四〇年以上にわたって世界最高の知性(その多くがアメリカの経済学者)が議論した末に生まれた実践的な経済政策だ。のツイートの背後には、膨大な知の集積があるのだ。」との指摘はなるほどと思いました(ただ、私は、橋下市長にはネオリベでない発言もありますので、言い切りはできないと思っています)。
そして、ネオリベが世界思想(グローバル)であるため、橋下市長は旧来のローカルなルールに基づく批判には即時に完璧に反論できると述べています。

また、ネオリベは、大衆からは忌避されがちであるが、『橋下市長は、自らの生い立ちによって、どのような言動も「上から目線」にならない。「真面目に努力する貧しいひとたちを全力で支えたい」という言葉にウソはなく、社会的弱者のなかにも熱狂的な支持者が多い。』との指摘もうなずけます。

政治のメッセージに、背景となるグローバルなロジックが必要であると私も考えます(自分自身の考えをより深く整理する必要性があります)。

これから日本が大きく変わらざるを得ない時代となります。変化にするためにも深いレベルでの政治哲学を持つ必要があると痛感させられた本でした。

 

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「文明の衝突と21世紀の日本」、サミュエル・ハンチントン著


『文明の衝突』を書いたハーバード大学のサミュエル・ハンチントン教授が論文を追加し、日本向けに書いた本のようです。

本書を読んで思い出すのは、1989年のベルリンの壁崩壊後のこと、当時の通産省の上司(局長)が「これは資本主義の勝利ではない、現在の資本主義も終焉を迎えることになるだとう。ただ、早く社会主義が終わっただけだ。」と言っていたことを思い出しました(その先輩は民間シンクタンクの理事長になられました)。

ハンチントンは、社会体制やイデオロギー(政治的思想)ではなく、民族・言語・宗教を基礎とする文明が世界を区分けするとしている。そして、国際情勢は国家間の関係ではなく、西欧文明、東方正教会文明、中華文明、日本文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、ラテンアメリカ文明(場合によってはアフリカ文明も)という7つあるいは8つの文明間の関係であると論じているその意味では、資本主義自体にそれほど価値をおいていたわけではないのかもしれない。

1994年にリー・クワン・ユーが「世界に占める中国領土は巨大でなもので、 30年から40年ののちには新しい力のバランスを考えださなければならない それは単に新しい巨大な勢力というだけにとどまらない 人類史上、最大の勢力なのだ」と言ったことが本書で紹介されていたが、このことはわが国の外交の重要なポイントである。そのことを踏まえた上での日米関係などを議論しなければならない。

本書はイラク戦争前の2000年の発刊であるが、今読んでも納得してしまう。今後の世界情勢の進展でより価値が増す本かもしれない。

「なぜ東大は30%の節電に成功したのか?」江崎浩著

東大の節電プロジェクトに参加されている方から頂きました。実際に技術的な内容を知っていましたので、非常に興味深く、一気に読み切りました。

江崎先生は工学系の教授ですが、技術的な内容とともに「書かれているキーワード」に私は興味を持ちました。

例えば、

「我慢」、「忍耐」、「縮小」の節電から「知恵」、「創造」、「成長」の節電へ

「見える化」から「見せる化」

これから夏に向けてピーク電力対策を進めなければなりませんが、本書にある知恵をより広く使う必要があります。
民主党のエネルギー政策プロジェクトチームの事務局次長をしています。
党からも政策を打ち出していきます。

なお、東京都で一番電力を消費するのが東京大学本郷キャンパスだと読んで、なるほどだと思いました。私が大学で研究していた10年前、水の消費が一番多いのが東大だったのが印象的でした。大量消費の組織なのですね。

「思いが伝わる、心が動く スピーチの教科書」 佐々木 繁範(著)

仕事柄、人に話をすることは多いので自分なりに工夫していました。

また、スティーブ・ジョブスのスタンフォード大卒業式のスピーチは何回も聴いて、自分でこんなスピーチをやってみたいと考えていました。しかし、スピーチの完成度を上げる具体的な手法は全くない状況でした。

本書は多くの具体的な手法を教えてくれます。そして、よくまとまっています。おそらくジョブズのスピーチが好きな人には相当な読み応えがあるのではないでしょうか。ジョブスのスピーチの構成要素、ロゴス・パトス・エートスからみた内容、アイディアの出し方などは参考になります。

また、スピーチで抑えるべき5ポイント:個人的、意外性、目新しさ、挑戦、ユーモア、は参考になりました。他にも自分なりに工夫しながらやっていたことが構造的に書かれており、ためになりました。特に「感動の本質は心が通い合うこと」とあります。その実現のため、本書は役に立つと思います。

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「日本の電機産業はこうやって蘇る」 著 :若林 秀樹

エルピーダメモリが会社更生法の適用するとの話もあり、また、通産省の役人時代に電機産業を担当したこともあり、本書を読み返してみた。エルピーダについては299ページに「万が一に場合にあh日本からDRAMメーカーが消える」とも書いてあり、当時からエルピーダの経営は非常にきつかったことがわかる。
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また、本書に書かれているように「2011年決算でAV中心の弱電が大きな赤字となり、社会インフラ中心の強電が黒字を維持している」ことは完全に実現のものとなっている。

丁度大震災の直後の2011年4月5日に初版が出ており、大震災のことについては書かれていないが、
ITからエネルギーとエコ(E&E)に向かうべき
個々の端末ビジネスから街や社会全体のインフラビジネスに舵を切れ

というメッセージは、東日本大震災からの復興・新生においては非常に重要なものである。

そして、第6章に政策への提言をしているが、イノベーションに対する金融としてファンドの役割をそして研究開発の構造(研究者のキャリアパスを含め)を変えるべきだとの意見は政策的にも進めることができると見ている。

是非とも経済産業省の担当者に勧めてみる。

「原発に依存しないエネルギー政策を創る」 久保田宏(著)

本書は、混迷の時代を切り拓くエネルギー政策へのメッセージだ。

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2011年3月、福島原発事故で原発の「安全神話」が崩れた。これに伴い、わが国のエネルギー政策の根本的な見直しが求められている。本書はこのような動きに大きなアイディアを与えてくれる。
エネルギー政策をめぐる議論を見てみると、「原発は危険だ」「太陽光発電は環境に優しい」「石炭エネルギーは環境に悪い」といったイメージで議論されていることが多い。これは学者も政府もそして政治家も信頼を失い、国民が何を信じていいか判らなくなっている証左だともいえる。
このような中で、エネルギーのほぼ全てを輸入するわが国において、より「科学分析に基づき」「多角的に」「長期的な視点から」エネルギー政策を議論することが求められている。

「科学分析に基づき」とは本書にあるように客観的なデータに基づき分析することである。
例えば、日本国内でイメージが高い太陽光発電がきちんと分析すればコストも高くそれほど大きな効果がないかが理解できる。また、「多角的に」とは「エネルギーの安全・安心」は完璧に図ることとは当然として、「環境問題」そして「経済の問題」までも見なければならないということだ。

特に経済の問題は重要だ。わが国の経済は競争力がある製造業が支えている。その製造業が国内のエネルギー価格が上がり、海外に移転している。その動きは実際に加速しつつあり、国内の雇用は急速に失われつつある。雇用を守り、そして新しいエネルギー産業を興して雇用を作るという観点が必要である。

久保田先生はエネルギー政策の超がつく専門家である。久保田先生のような方の知見をいただき新しいエネルギー政策を作っていく。

「孫子の至言 険しい坂を乗り越え、己の人生に勝利するために」 田口佳史著

田口先生による「論語の一言」、「老子の無言」に続く三部作目です。

 

田口佳史先生には直接講義をいただいております。

この三部作には先生の講義のエッセンスが詰め込まれています。

特に、私は「孫子兵法」が大好きで、日本で出版されている孫子兵法関係書物だけでなく、中国語と英語のものも読んでいますが、やはり田口先生が書かれている本書がありがたいです。

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田口先生も孫子の兵法を網羅的に示すのではなく、ポイントポイントを抜き出して、説明されています。

 

戦わずして勝つ
「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」

情報を集めて分析する 
「、彼を知りて己を知らば、百戦して殆ふからず、彼を知らずして己を知らば一たび勝ち一たび負く、彼を知らず己を知らざれば、戦ふ毎に必ず敗る」

よい状況になることを期待しない、己で作る
「兵を用ふるの法、其の来らざるを恃むこと無く、吾が以て勝つ有るを頼むなり

 

本書は、孫子のすばらしい入門書です。
本書を読まれ、孫子に触れられた方は、是非、全文を読まれることをお勧めします。

「影をなくした男」 シャミッソー著

なんとなく買った一冊です。
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影を売った男が困るという、童話のような話です。

挿絵がすごくいいです。

そういえば、あまり自分の影を意識したことないですね。


アニメーション『影のない男』 ジョルジュ・シュヴィツゲベル作、この本が原作です。

東洋的リーダーシップと西洋的リーダーシップ

新聞によると『野田内閣の支持率は48%。11月中旬に行った前回調査の38%から大きく落ち込み』。野田首相がリーダーシップを発揮しているか、という質問に対しては「思わない」が74%。「思う」という回答はわずか18%となっています。

このデータを見て思うのは、多くの有権者は「リーダーシップ=西洋的リーダーシップ」と思われているのではないかと言うことです。

例えば、GEの名経営者だったジャック・ウェルチはリーダーの条件を以下のように言っています。まさに多くの人がスピードを求めていると感じます。

一方、孫子の兵法を見ると「将」の条件を以下のようにしています。

私は孫子の将の条件を見ていると、東洋的なリーダーではないかと思うのです。

「自省録」 マルクス・アウレリウス・アントニヌス著

ローマ帝国の哲人皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスが出版を意図せずに書いた文集です。
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一番感じたことは

2000年近い昔から「人の生活や考えは変わらない」ということです。
ローマの皇帝が哲学を学ぶことにあこがれながらも政治を行い、家族の死に直面し、自らを慰めて生きる。

「人生は戦いであり、旅のやどりきであり、死後の名声は忘却にすぎない(p34)」

また、宇宙の理性と自己の理性(注:ダイモーンと理性の違いが私は理解できていません)が一致しているような表現がありましたが、これは仏教の梵我一如と似ていると思います。
「理性的指導機能は、正しいそれによって平安をうるときに自ら足れりとするものである。 (p125)」というところも仏教の阿頼耶識と理性的指導機能が似ているのではないかと思った次第です。

仏教哲学とギリシャ・ローマ哲学は共通性が高く、地球環境問題や紛争などを克服するためには、もう一度古い哲学に戻り哲学を再構築する必要があるのではないかと思っております。

早く国際関係論の博士論文を書き上げ、哲学の論文に移りたいです。

正月で仕上げる予定です。

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