TPPについて その3
日本がTPPに参加する上で、まずは農業政策の改革が必要だ。先月、政府の「食と農林漁業の再生実現会議」が新しい農林漁業政策の枠組みを示したが、これを具体化しなければならない。EU、米国とFTAを締結した韓国も数兆円規模の農業対策を行う。消費者にも利益となる活力ある国内農業を作る必要がある。
また、自由化によって海外との厳しい競争にさらされる地方経済や中小企業の体質強化も重要だ。年間2,000億円と農業予算の1割程度しかない中小企業対策予算は量的・質的に拡充する必要がある。また、医療・社会福祉制度、公共事業なども含め、地方経済全体を強化するための規制見直しも必要である。
外交面では、日本がTPPに関心を示したため、EUや日中韓との交渉が具体化してきた。TPPだけでなく、色々な国との交渉を行うからこそ、日本が外交交渉のカードを持つことができる。世界第3位の先進国・日本との自由貿易は各国にとって魅力なのだ。また、「一度交渉に参加してから途中で離脱することは外交上できない」との主張もあるが、米韓FTAは一度政府間で妥結するも両国議会の反対にあい、追加交渉を行った。日本も条約を承認するのは国会である。国益に沿わない条約を国会が批准することはない。政府は、そのことを胸に、国益にかなう協定を追求すべきである。
日本の通商政策にとってゴールはTPPでない。日本の輸出先のシェアは、米国、EU、中国で約5割。APEC20か国・地域で約8割、APEC+EU+新興国(インド、ブラジル等)で約9割である。これらの国々と自由貿易体制が、WTOというマルチの枠組みが動かない状況での日本のゴールであることを忘れてはならない。
そして、私は、数十年後には国境のないアジア太平洋をつくりたい。国境を越え人々が助け合い、貧困や紛争がない地域を作るのが私の経済連の最終ゴールである。私の夢に向けて一歩を踏み出したと私は考えている。






















