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参議院財政金融委員会(銀行法改正案)(平成29年5月25日)

平成29年5月25日(木)、参議院財政金融委員会にて銀行法改正案の質疑を行いました。

20170525その1

森友学園問題、APIの公開、フィンテックによるリスクマネーの提供、イノベーションの推進等について、麻生金融担当大臣をはじめとする政府側に質問いたしました。

20170525その2 

当日の議論の詳細は以下の会議録をご覧ください。

 

○藤末健三君 おはようございます。民進党・新緑風会の藤末でございます。
 私は政治家として一つの目標がございまして、我が国の経済、産業のイノベーションとグローバリゼーションを進めたいというのがございます。そういう意味におきまして、本日このフィンテック、麻生大臣がおっしゃいますように金融監督庁から金融育成庁に変えるという、その大きな大きな私は一歩だと思っておりまして、その法案について質疑をさせていただくことについて、関係者の方々に感謝を申し上げたいと思います。
 また、今日はちょっと質問数がすごく多うございますので、政府参考人の方々は限りなく短く、的確に答弁をいただきたいと思います。
 ただ、まず、このフィンテックに入る前に、前回のこの財政金融委員会で白委員から質問がございましたこの森友に関するメールの問題、このメールの問題でございますけれども、いろんなやり取りをこのメールでやり取りをして、わざわざメールを削除しているということがございますが、このメールを削除するという規定、私ははっきり言って聞いたことございません。もうコンピューターのメモリーはどんどんどんどん大きくなっている中、メールは基本的にエビデンスを残すために、仕事を合理的に進めるために残すというのが一般的だと思いますが、その規定があるかどうか、そしてまた削除の指示が出たかどうか、財務省のお答えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件の土地の処分につきましては、二十八年の九月の売買契約締結をもって事案終了したところでございます。そういう意味では、その間、紙の資料であれ、メールでございましても、その管理につきましては、行政文書管理記録に基づきまして、保存期間が満了すれば処分をしているところでございます。したがいまして、委員の最後のその指示が出ていたのかという御質問でございますが、個別の指示ということではなく、紙であれメールであれ、文書管理規則に基づき、保存期間を満了して処分をしていると、こういうことでございます。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。
 今委員の最初の御質問にございました、財務省でメールについての削除の規定等々があるかということです。
 今、理財局長から申し上げましたように、メールを含みます電子データの行政文書につきましても公文書管理法に基づく管理をしているところでございますが、一方、メールに関して申し上げますと、財務省のシステムにおきましてもかなりの容量を確保するようにしておりますが、やはり大量のメールがメールサーバーにありますので、これを長期間保存することはなかなかできないという事情がございます。また、メールの削除の規定ということでありますれば、財務省及び財務局の情報セキュリティーに係る規則において、不要なメールは速やかに削除する旨という規定はございます。
 ただ、いずれにしましても、この行政文書として一定の期間を保存する必要がある場合には、このメールにつきましても印刷をして、適切な保存期間を設定の上、紙文書として保存しているというふうに承知をしているところでございます。
○藤末健三君 今、官房長が、メモリーが足りないから、容量が足りないからメールの削除をするというのは、もう初めて聞きましたよ、そういうのを。メールの削除をする作業のコストの方がはるかに大きいはずです、メモリーよりも。
 ちょっと僕はお願いしたいんですけど、是非システムの概要をください、私に、チェックしますから。メモリーが不足するからメールを削除するということをやっている組織なんか私聞いたことないですよ。それだけはちょっと申し上げますし、本当に委員の皆さんも聞いていただきたいですよ、この異常さを。
 私が申し上げたいのは、これ私、財務省の信頼をことごとく落としていると思うんですよ。私は消費税を上げなきゃいけないと思っています、はっきり申し上げて。そのために何が必要か、それは政府の信頼であり、我々国会の信頼ですよ。納税してきちんとお金を使ってくれるという信頼がなければ、僕は税金を上げることできないと思いますよ。その信頼ことごとく落としています。罪は大きい、はっきり申し上げて。それだけは申し上げます。
 時間がもったいないので、このフィンテックの議論にさせていただきたいと思いますが、皆様のお手元にちょっと資料をお配りさせていただいておりますので御覧になっていただきたいと思います。相当気合を入れて作ってまいりました、これは。
 今回のこの銀行法の改正、何がポイントかと申しますと、この一枚目にございますAPIの公開というのがございます。銀行のシステムは何かというと、いろんなシステム開発会社に閉じていたものを、ゲートウエーをつくり、そしてAPIという、オープンでコンピューターのネットワークをつなげられるようにする、それによって外部のフィンテック企業がどんどんどんどん生まれてくるという仕組みをつくるというのが大きなポイントになります。
 フィンテックが起きると何があるかと申しますと、大きく下に、二ページ目にございますように、送金の決済をスマホで行える。家計とか資産管理を一元にして、通帳でなくてもできるようになる。あと大事なことは、企業の会計や資金調達、後でお話ししますけど、資金調達ができるようになる。あと保険です。例えば、スマホを持っていて万歩計が付いていて、一万歩以上毎日歩いていると保険が安くなるとか、そういうサービスがもう具体的に生まれてきているというのが現状でございまして、やっぱり基本的なポイントは何かと申しますと、このAPIをきちんと設計すること、ここに尽きるわけでございます。
 ただ、私が実際にいろんな金融機関の方々と話をしていますと、何が起きているかと申しますと、一つありますのは、メガバンクみたいな大きなところはどんどんどんどん開発を進めている、もう準備が終わりそうになっているところもあります。一方、地方銀行で小さいところは、全く何していいか分からない、APIって何だろうというレベル。あと、信金、信組については協会で対応しようという動きが出ているわけでございます。そういう銀行、金融機関における格差。そしてもう一つございますのは、いろんなシステムを開発する会社がございますけれど、このAPIの開発の値段が、上は数億、数千、そして数百万円という、オーダーが二桁違うんですね。それが現状でございます。
 恐らく、メガバンクが何をしようとしているかと申しますと、このAPIを公開するということで作業を進めていますけれど、このAPIの利用料金、ゲートウエーの利用料金を高く設定するということをするところが出てくるのではないかと。そうしますと、新興のフィンテック企業は参入できないということが起きる可能性がございます。
 そういうところにつきまして、是非とも金融庁におかれましては、これ、越智副大臣に、金融にお詳しい越智副大臣にお聞きしたいんですが、このAPIの利用をなるべく進め、新しいフィンテックサービスが生まれるようにやっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか、お願いします。
○副大臣(越智隆雄君) まず、オープンAPIは金融機関のシステムに安全に接続する技術でございますけれども、フィンテック企業や金融機関がITの進展を取り組むことなどによって、利用者利便の向上等に向けてオープンイノベーションを推進していく上で核となる重要な技術であるというふうに考えております。ここは委員とも感覚を共有するところだと思います。
 このために、API接続に関する手数料等についてでありますけれども、御指摘のとおり、オープンイノベーションを着実に進めて新たなビジネスやサービスを創出していくとの観点を踏まえまして、金融機関やフィンテック企業、ITベンダーら関係者においてやり取りされる情報の内容等に応じて適切に設定されることが重要であるというふうに金融庁としても考えております。しかるに、金融庁としましては、その状況についてはしっかりと注視をしていきたいというふうに考えているところであります。
○藤末健三君 民と民の取引ですからなかなか官が介入をするのは難しいと思いますけれども、是非、フィンテックを育てるという意味で、APIの利用状況をきちんとウオッチいただきたいと思います。
 また、これも麻生大臣にお聞きしたいと思うんですが、先ほど申し上げましたように、システムを開発するシステムインテグレーターのベンダー間で開発のコストの差がございます。是非、監督官庁としてAPI、オープンAPIが推進されますよう、金融機関、銀行のみならず、システムインテグレーター、システム開発会社、またフィンテックのプレーヤーなどと情報交換を積極的に行うような場をつくっていただきたいと思うんですが、大臣の見解を伺いたいと思います。お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) フィンテックなるファイナンシャルテクノロジーの急激な進歩というものを見ていきますと、利用者とか、中では利用者の便、不便という点もありましょうし、また、銀行代理業務等々をやっておられる人たちと銀行業の間の人たち等々、いろんな意味での関係を見ていきますと、企業の生産性とかそういったものにきちんとこの技術の進歩がつながっていかぬと何の意味もないんですから、便利になったって何だっていう話ですから、生産性が上がっていかなきゃ意味がありませんので、そのためには、金融関係以外の人という人との連携とか協働とかそういうので、いわゆるオープンなイノベーションとか、最近の言葉で言えばそういうことなんでしょうけれども、これを着実に進めていくことだと思っておりますので、この今回のAPI、いわゆるアプリケーション・プログラミング・インターフェースというようなものを見ていきますと、その核となる技術がこのフィンテックということになることは間違いないと思っているんですね、私は。かなり、もっと進みますよ、これから、技術が。
 そういった意味から、金融庁としては、導入の費用というものに関しましては、これは複雑ないわゆる更新系の技術を付けて、この金をこっちの銀行からこっちの銀行に移送してくれなんというような更新系の技術になると、これは金掛かるんですよ、これ。自分のだけ確認してというのだけだと数百万で済むけれども、更新をこっちからこっちにしてくれなんという話になるとすごい金が掛かるということになりますので、そういった意味では、このフィンテック全般について、これはフィンテックの企業とかベンダーの人も今言われたようにあるでしょうし、そういったもので意見をよく積極的に聞いて、この点に関しましてどこが問題点なのかもう少しよく洗ってみぬと、数々おられますので、もう後から後からお見えになる人、言ってくることはみんなばらばらなことを言ってこられますから、丁寧に聞いていたらとてもじゃない、仕事なんてやっておられぬというぐらい物すごい数ですよ。
 だから、そういうのに意欲があるのはええことなんですけれども、もうちょっとおたくらまとまって、どこが問題点か調べて一社にして持ってこいって、そっちの方が話がよっぽど早く進むよと。この間三人ぐらい会いましたので、同じことを三人ばらばらに言ったもんだから、三人まとめて一人でしゃべれ、言っていることは同じじゃないかと、こっちの時間を取られている俺の身にもなってみろと言って、この間ある会合で言ったことがあるんですけど、その横の連携は全くありませんからね。銀行みたいに横の連絡があり過ぎるのもいかがかと思うけれども、こっちは全くないから、ちょっと話にならぬなと思いながら、もうちょっと、しゃべっているんだったらまとめてね、こっちも時間が掛かるんだからなんと言って話をすると、お互いに初めてそこで俺が言われて名刺交換ですから、なかなかちょっと時間が掛かるかなと。でも、そういった意欲があることはすごくいいことだと思いました。
○藤末健三君 麻生大臣、本当にありがとうございます。
 後で私議論させていただこうと思っていましたけど、SIベンダー、システムインテグレーターベンダーは経済産業省の所管なんですよ。そしてまた、いろんなフィンテックのベンチャー系のことも経済産業省が所管で、意外と経済産業省でやっているんですよ、フィンテックの議論。私はやはり、経済産業省と金融庁はもう極端な仕事を一体化して議論進めていただかなければこのフィンテックの中身は進まないと思いますので、是非、役所も一つ、そしていろんな方々も集まるのが一つになっていただくということがこのフィンテックを進める起爆剤と思いますので、是非大臣のイニシアティブで進めていただきたいと思います。
 私、ちょっと皆さん、お配りしたページの三ページ目、ちょっと一枚めくって見ていただいてよろしいでしょうか。金融機関の動きということでございます。
 このフィンテックがどれだけインパクトがあるかというデータでございまして、例えばこれはマッキンゼーのレポートでございますけれど、二〇二五年までに銀行収益の一〇%から四〇%が消えるリスクがあるとか、あと自事業のうち三分の一がフィンテックで代替されて消えていくとか、あと当然のことながら店舗数も減っていく、そういうことが起きていくんではないかと。また、後で議論させていただきますが、ブロックチェーンという分散型のシステム、今は一緒、一つのところに集めるという集中システムでございますが、分散型によって送金、決済ができるようなことができるんではないかというふうに言われております。
 ただ、今見ていますと、先ほどお話ししましたように、メガバンクなんかはどんどんどんどんAPIの開発などを進めておりますけれど、地方銀行の中には、他の銀行と連携できず、このオープンAPI、どうやって対応すればいいんだろうかと言っているところも非常に多うございます。ですから、是非とも金融庁として、銀行全体、金融機関全体がこのオープンAPIに対応できるように指導していただきたいと思いますし、また、聞いていますとやっぱり、先ほど申し上げましたように、大きなシステムでいくと億行くようなオーダーになっていると。
 是非、金融の安定化を所管する日銀としてもサポートいただきたいと思いますが、金融庁と日銀の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 オープンAPIの導入に関しまして、比較的小規模な地域金融機関の中に不安あるいは懸念を持っておられる方が存在するということは、我々も承知をしているところでございます。
 このため、制度の円滑な実施に向けまして、全国銀行協会などの関係者と連携しまして、制度の内容のほか、システムの導入に当たっての対応のポイントなどについて全国において説明をさせていただく機会を設けるなどの対応をしていきたいということを現在検討しているところでございます。
 地域銀行でも七割程度の銀行は共同センターでシステムの対応をしておるので、そうしたところでの対応は可能かとは思いますが、そうでない銀行も三割程度存在しておりますから、銀行の実情に応じてきめ細かな対応をしていきたいというふうに考えております。
○参考人(山岡浩巳君) お答え申し上げます。
 日本銀行といたしましても、銀行とそれからIT企業、スタートアップ企業がAPIのオープン化を通じて協力していくというオープンイノベーションは、フィンテックを通じて日本の金融サービスの利便性を向上させていくという上で大変重要であるというふうに考えております。
 日本銀行は、APIのオープン化を含めまして、銀行の投資費用そのものを直接に助成するといったスキームは持っておりませんけれども、このAPIのオープン化という極めて重要な問題につきまして、中央銀行の立場からどのようなサポートが行っていけるかということを真摯に考えまして、実際にいろんな取組を行っております。
 まず、日本銀行は、昨年の四月にフィンテックセンターを設立いたしまして、昨年十一月にはこのオープンイノベーション、オープンAPIに焦点を当てましたフィンテックフォーラムを開催しております。このフォーラムでは、銀行それからスタートアップ企業、IT企業など広範な主体を招聘いたしまして、日本の金融を便利にしていく上で、様々な銀行と企業が協力していく、オープンAPIについて協力していくことの重要性について認識の共有を図ったということでございます。
 それから、APIのオープン化を進めていく上では、サイバー攻撃に対するセキュリティー対策、これも大変重要だと思っております。これにつきましても、日本銀行は自らのセキュリティーに関する調査研究の成果をこうした場で提供していくといった活動も行っております。
 日本銀行といたしましては、今後とも、中央銀行の立場からAPIのオープン化という大変重要な課題に向けまして、そういったオープンイノベーションを進めやすい環境の整備に向けて力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、日銀も連携して作業を進めていただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、恐らく三割の地銀が単独のシステムということでございまして、そういうところはやっぱりAPI、オープンAPIの対応がほとんど進んでいないんですよ、私が聞いている範囲だと。ですから、銀行間の格差が出てくると、恐らく金融の安定的なシステム運用はできなくなると思いますので、日銀の業務として是非やっていただきたいとお願いさせていただきます。
 それで、このオープンAPIの話に戻させていただきますと、一つございますのは、今のこの一ページ目に戻らさせていただきますと、この銀行等の中にゲートウェイという言葉が書いてあります、赤字で。これ、なぜわざわざ出しているかと申しますと、今の銀行は、勘定系システムと申しまして、実名を挙げますと、IBMや富士通、NEC、日立とかいう、そういうシステムインテグレーターがつくったシステムを使っていると。今どういうことかと申しますと、このオープンAPIをつくるゲートウェイのところも大体勘定系のシステムがつくっているような状況でございます。できましたら、ここをオープンにしていただきたい。
 ですから、その勘定系システムとゲートウェイシステムを分けて、競争して開発をしてもらうようにすれば、ここは恐らくコストが下がったりするんじゃないかというふうに思っていますので、オープンオペラビリティーの話をひとつやっていただきたいということと、そして、もう一つございますのは、これ、基本的に法律では二年以内にAPIのオープン化を進めるということでございますが、二年ははっきり言って私は遅いと思います。
 メガバンクさんなどにおかれては、一年以内にはもう対応できるようなところもあるわけでございますが、遅い方に合わせてこれ二年となっているという状況でございまして、私はなるべく早くこのオープン化、APIのオープン化を進めていただきたいと、それも期間を明示していただきたいんですね。
 なぜかと申しますと、外部のプレーヤーがいつまでに何があるかということが分からなければ投資できません、はっきり言って、これは。二年以内にやりますよじゃなくて、一年以内にここまで行きますということを是非金融庁においては進めていただきたいと思いますし、同時に、監督官庁として、このAPIの公開の現状把握をきちんとやって、それをきちんと公開していく、プレーヤーの人たちに、フィンテック企業の人たちにということでやっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 まず、最初にございました金融機関のシステムの関係ですが、ITの進展を我が国金融経済の発展につなげていくためには、オープンAPIを含めたシステムの開発にも、従来からシステムを整備しているIT事業者にとどまらず、多様な事業者が競争的に参加できる状況が望ましいというふうに私どもも考えているところでございます。
 そういう視点で考えましたときに、我が国の多くの銀行のシステムは、比較的大規模な基幹系システムを中心に個別のシステムが相互に密接に結合する形で構築されていると。その結果、外部システムの連携ですとかシステムの部分的な改修の容易性といった点では劣る面があるという指摘がしばしばあろうかと受け止めております。
 ただ、最近では、例えばシステムをクラウドに移行するですとかシステム間の連動を少なくするなどを通じまして、こうした課題の改善を図ろうとする取組も出てきていると理解をしております。
 私どもとしましては、システム開発については基本的には各金融機関において判断されることではありますけれども、今申し上げたような問題意識に立ち、金融機関等との間で対話を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
 実施時期につきましては、御指摘のとおり、今回の法律案では最大三年の期間が設定されているわけですけれども、御指摘のとおり、この期間を待たずにオープンAPIの導入が可能な金融機関においてはできるだけ早期に体制の整備が行われることが期待されるところでございまして、関係者にはその旨を伝えていきたいというふうに考えております。
 よろしいでしょうか。
○藤末健三君 とにかくしっかり見える化してほしいということでございますので、お願いしたいと思います。
 また、これは大臣にお聞きしたいんですが、今いろんなフィンテック会社のお話を聞いていますと、この銀行代理業の業務の枠組みというのがちょっと不透明であると。ですから、例えば、いろんな、中国なんかでも置かれている、スマホでQRコードを見せて決済をしていくと、個人の決済を集めて最後に銀行にお金を引き落とすようなサービスとか、今変わった制度があるんですよ。ただ、そのときに、銀行代理業のどこの範囲に触れるかとか、それがちょっと不透明であるという話もございます。
 かつ新しいフィンテックの活動を起こすためにも、銀行代理業という枠組みがどうなるかというのは注視するという人たちが非常に多うございまして、是非、この銀行代理業の枠組みを見直すことを、新しいフィンテックのサービスを行うために見直すことを検討いただきたいと思うんですが、麻生大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) 銀行代理業、一番でかいのが多分郵便貯金ですかな。郵便貯金というのはゆうちょ銀行の銀行代理業をやっておるわけですから、簡単に言えば。誰もそんなことを思って見ている人はいないでしょうけど、あれは、銀行代理業というのは大きなあれで仕事なんですが。
 これは基本的に、今、今度の電子代理決済業をやる人たちは、これ、郵便局のためにやっているんじゃない、こっちは顧客のためにいわゆる銀行等に対して決済の指図をするとか、そういった銀行などから口座情報の取得というようなことを行うということができるようになりますから、これは。そういった意味で、これは銀行のためにやっているんじゃなくて個人のためにやっておりますので、こういったことからいきますと、利用者保護とか銀行の健全性の保全とか、そういったものにもちろんあるんですけれども、そういった重要な枠組みだと思います。
 その枠組み自体を直ちに見直すということでは必ずしも考えてはいませんが、しかし、銀行の代理業というのはこれはもう、いわゆる先ほど言いましたICTの進歩というもののスピードからいっても、これはどう考えても、このシステムが、銀行代理業が導入されたときの時代とはもう全然、ICTの進歩に対する時代とは違ったものになってきているのではないかと思って、いわゆるあの時代とは違ったサービスですな、サービスが猛烈な勢いで急速に広まってきているという現状を考えましたときには、少なくとも規制の適用についてはもう少しもっといろいろ考えないといかぬのではないかということは、これは今御指摘のあったところなんですけれども、ほかにもいろいろ、こういった点はいろいろ審議会等々から御意見のあったところでもありますので、私どもとしてはこの問題に関しては検討していかないかぬところだと思っております。
○藤末健三君 是非、ありがとうございます、検討いただきたいと思います。まさしくスマホによる金融業務とか、そういうことは今まで想定していないものがございますので、この銀行代理業の枠組みをどう見直すかによって私はもうフィンテックの推進が大きく変わると思いますので、お願いしたいと思います。
 ちょうど麻生大臣からもお話がございましたけれど、この郵政、ゆうちょ銀行でございますけれど、私はもうゆうちょ銀行こそフィンテックの最大の担い手ではないかと思っています。私は、フィンテックの利便性は、都会よりも例えばATMとかそういう窓口が少ない地方の方が大きな恩恵が得られるんではないかと思っています。そういう意味では、全国に局ネットワークを持つゆうちょ銀行とフィンテックの親和性は高く、特に郵政グループは公益性、地域性の発揮というものが求められておりますので、是非ゆうちょ銀行はこのオープンAPIが進む中でフィンテックを利用していただきたいと思いますが、その点についてお考えをお聞かせください。お願いします。
○参考人(田中進君) お答え申し上げます。
 ゆうちょ銀行といたしましても、お客様の取引の安全を確保するということがもちろん第一義でございますけれども、今御指摘の金融イノベーションを積極的に取り入れまして全国のお客様の利便性を高めてまいりたいという具合に考えてございます。このような認識に立ちまして、私どももフィンテック協会に加盟をさせていただきますなど、フィンテック企業の皆様といろんな意見交換を積極的にさせていただいているところでございます。
 今後とも、良質な金融サービスを提供させていただくために、先ほど御指摘のございますオープンAPIに関する体制整備も含めまして、フィンテック企業との連携、協働の取組を更に推進してまいりたいという具合に考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、議論を進めていただきたいと思います。もう既にPadですね、郵政グループのPadを配っていただいたりしているわけですから、そういう中にこういうフィンテックのものを組み込むというのは私は非常にビジネスチャンスがあると思いますし、何よりも利用者の利便性が高まるのではないかと思います。
 最後でちょっとAPI関係で細かいところをお話しさせていただきますと、今回、電子決済等代行業者というものが法的に定義されるわけでございますが、是非、一つは、この電子決済代行業者の協会などをつくっていただき、先ほど大臣からお話ございましたけれど、やはりまとめて声を出してもらう、整理してもらうということをしていただきたいというのが一つ。
 そしてもう一つございますのは、この三月十七日、全銀協がオープンAPIのあり方に関する検討会ということで中間報告を出していただいています。その中で電文仕様標準というものを策定されておりまして、その中で、複数のフィンテック企業等との接続を前提として当面このオープンAPIは何をするかということで、例えば預金に係る残高照会、あと振り込みを行うこと、そしてもう一つ、入出金の明細照会ということを書いてあるんですが、私はこれは余りにも銀行サイドに寄り過ぎているんではないかと思います、全銀協が作ったこの仕様は。私としては、これに振替とか承認とか、新たな更新をするようなAPI機能を付加しなきゃいけないと思うんですが、その点につきまして是非とも金融庁はどう考えているかと教えていただきたいと思います。
 以上、お願いいたします。
○政府参考人(池田唯一君) まず、協会についての御指摘がございました。
 フィンテックの進展に適切に対応していくためには、個別事業者の取組に加えまして、様々な関係事業者の連携による取組も重要だと考えております。そうした観点から、今回の法律案におきましても、自主規制機関として認定電子決済等代行事業者協会に関する制度を設けさせていただいているところでございます。金融庁としては、こうした認定電子決済等代行事業者協会も活用して関係事業者との対話を深めていきたいというふうに考えております。
 それから、全銀協の検討会におけますAPIの仕様の標準化について御指摘がございました。
 御指摘のとおり、まずは残高照会、入出金明細照会、振り込みのサービスについて標準化するということが取りまとめられたと承知をしておりますけれども、この検討会では、今後更に他の業務についても、標準化の対象とすべきものについては検討が続けられていくものと理解をしております。その中におきましては、御指摘のあった振替あるいは認証といったものも重要な点であると私どもも考えておるところでございます。
○藤末健三君 是非、このフィンテック、新しいプレーヤーがどんどん入ってくるわけでございますから、そのプレーヤーをきちんとまとめていただいて、銀行のみならず新しいサービスを行う人たちの声を盛り込んでいただきたいということは絶対にお願いしたいと思います。特にこの振替とか認証といったサービスがAPIで対象とされなかったら、恐らくほかの国との競争という意味じゃ僕は勝てないと思いますよ。後でいろいろ議論させていただきますが、そこはお願いしたいと思います。
 続きまして、フィンテックによる期待の一つとしまして、私は日本のいろんなベンチャー企業や新しい技術を持った中小企業に対してリスクマネーを提供できることがあるんではないかと思っています。お配りした資料の二枚目の下にあります四と書いた資料でございますが、フィンテック社会の実現に向けた道筋というのがございます。個人に対するフィンテックの利便性とか企業に対する利便性というのがございますけれど、その中で、赤い枠で囲んでいますように、資金調達の強化というのがございます。
 私は、この間、外国のピア・ツー・ピアレンディング、個人から例えば個人に、若しくは企業に対してお金を貸すようなシステムをつくっている人と話をさせていただいたんですが、非常に印象的だったのは何かと申しますと、資金を銀行を通さずに個人がリスクを取って投資をしていく、融資していくという仕組みがどんどん動き出していると、日本でもある程度は育っている状況でございますが、海外はもう兆レベルを超えている状況でございます。
 私は、一つお願いがございますのは、このP2P、ソーシャルレンディングともいいますけれど、是非そのソーシャルレンディングを育てていただきたいということと、もう一つは海外の資金が日本のベンチャーに届くようにやっていただきたいということでございます。ですから、海外の例えばシリコンバレーの人が日本の企業を見て、ああ、この技術を持ってこの新しいビジネスプランに投資をしたいと思ったらインターネットをスルーしてお金が集まるような世界、そして情報が集まるような世界をつくってほしいと思っています。私は、産業育成という意味ではこれ大きな起爆剤になるんではないかと感じておりまして、その点につきまして、金融庁と経済産業省、両方の御意見をお聞きしたいと思います。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) 我が国経済の成長を図っていく上で、新規企業あるいは成長企業へのリスクマネーの供給というのは、大きな課題であると認識をしております。その際、ソーシャルレンディングを含みますいわゆるクラウドファンディングがリスクマネーの供給促進に資するというふうに考えているところでございます。また、そうした際に、海外からの資金が我が国のベンチャー企業等へ行き届くようにしていくことも重要であると認識をしております。
 金融庁としましては、利用者保護あるいは資金需要者の保護などを適切に確保しつつ、リスクマネーの供給促進等の観点から、ベンチャー企業への資金の円滑な供給が図られるような環境整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○政府参考人(中石斉孝君) お答えします。
 ベンチャー企業や中小企業にとりまして、成長資金のための資金調達、安定的な運転資金の確保や資金繰りの把握というのが不可欠であるというのは言うまでもありません。
 フィンテックが発展する中で、例えば日々の取引データを用いて運転資金等を融通するトランザクションレンディングですとか、それから広く個人から資金を集めるクラウドファンディングといったものは、ベンチャー企業や中小企業の資金調達の可能性を高めるものと捉えております。今後も、そういった資金調達の強化を含めたフィンテックの活用促進に向けて、現状でいかなるサービスが展開されているかの把握ということと、それからそれに関します課題や方策などの検討を進めてまいりたいと思います。
○藤末健三君 是非進めていただきたいと思います。私は、国内的には例えば手形をなくすとかいうあと効果もあると思っておりますし、ただ、お願いしたいのは、やっぱりグローバルな資金の流通をこのフィンテックでやってほしいというのが私の願いでございますので、是非とも、経産省と金融庁連携してやっていただきたいと思います。
 先ほどのお話の続きでございますが、海外のP2Pのレンディング、ソーシャルレンディングのフィンテック事業者が機動的に日本で活動できるようにできないかと思っています。
 私は、海外のバンカーなんかの、先ほども中西委員からもお話がございましたけれど、外国の金融関係者なんかの話を聞くと、日本の規制は透明度が低いと、で、リスクが測れないから困るんだよねということを言っている方がおられまして、例えば、うちのシステムを例えば日本に持っていこうとすると、いろんな何かチェックを受けて、国内にサーバーを置けと言われたり、体制こうしろとかセキュリティーを何とかといろいろと言われると。もうそういうのも全部海外で終わっていることをまた何かいろいろ規制されるようなことがあるということを言う方がおられまして、何人か言っていました、そういうことを。
 そういう過度の監督が、何か規制が、そういう海外のいろんなサービスなんかを日本に持ってくる一つのバリアになっているんではないかということを危惧していますけど、遠藤局長、その点、いかがでございましょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 システムリスクの管理態勢でありますとか情報セキュリティーの管理態勢ということにちょっと例を取ってお話しさせていただきますと、例えばシステムリスクの管理態勢というのは、我々、監督指針において、全社的なシステムリスク管理の基本方針というものを策定していることを求めている等々の監督指針の記述がございます。また、情報セキュリティー管理態勢についても、例えばコンピューターウイルス等の不正プログラムの侵入防止対策というものについての態勢整備ということを求めているところはございます。
 ただ、こういった我々の求めている管理態勢のルールというのは、事業者の規模でありますとか、あるいはその業務内容の特性を踏まえて過度な対応にならないように配慮しているところでございます。委員御指摘のように、もう既にその会社というのは海外においてそういった態勢整備ができているということであれば、まさにそれを御説明いただいて、我々対応を考えるということだと思います。
 なお、御指摘の海外事業者に対してサーバーの国内設置などを求めているということは、これは日本のルール上ございません。
 それから、日本のやっぱり規制の透明性を高めるということに関しては、我々は相当やっぱり意を使っておりまして、今年の二月でございましたけれども、特にやっぱり海外のそういう事業者が何らかの登録をしてくるということに関しては、この登録の一般的な流れについて、あるいはその審査の着眼点について、あるいはその審査の手続において議論すべき論点に関して、これは英文でどういったことが必要なのかということは発表し、これを海外向けに私の方から説明をしております。
 それから、審査手続においても、できるだけ効率的、透明性を高めるために、審査手続の早いタイミングでどういった議論を行うべきなのか、それからタイムスケジュールも含めてその見通しというのをお示しするような形で、これもやっぱり英文で公表しておりますので、そういった形で金融行政の透明性というのをより一層高めるように意を用いていきたいと思います。
○藤末健三君 遠藤局長、是非お願いしたいと思います。
 私、ちょっと資料を配っていまして、五ページ目ちょっと見ていただけますでしょうか。飛躍的に成長を遂げるベンチャー企業ということでございまして、フィンテックへの投資額の比較を付けさせていただいています。
 オレンジのところにフィンテック投資額とございますが、我が国が、これ、のデータを見ますと、大体六十五億円ぐらいでございます。アメリカを見ますと、もう兆を超しているという状況でございます。また、イギリスなんかも日本のもう十倍以上の投資をしているという状況でございまして、正直申し上げて、いろんな、この間、ハイ・フリークエンシー・トレードのシステムの話もございましたけれど、金融におけるITのやっぱりテクノロジーというのは私相当もう遅れているところがあると思っていまして、ある程度はやっぱり外国の、日本の場合、イノベーションを推進することも重要でございますが、海外に優れた技術などがあれば日本に取り込むということを是非意識的にやっていただかなければ私は追い付かないんじゃないかと実は思っていまして、是非その観点も、監督局の方でも是非対応をお願いしたいと思います。
 こういう中で、イノベーションを我が国の中で進めなきゃいけないわけでございますが、一つ私、契機となるのは、レギュラトリーサンドボックスと申しまして、イギリスやシンガポールは、レギュレーションを試しに変えてみて、ある範囲だけで新しいフィンテックサービスの実験を行うような制度をつくってございます。そういう規制のサンドボックスを是非このフィンテック分野でやっていただきたいと思いますが、特に、未来投資会議で議論されていると思いますけど、具体的な数はどうなるか、これ是非越智副大臣、お示しいただきたいと思います。
○副大臣(越智隆雄君) 今委員御指摘の、まずイノベーション推進ということでありますが、そのための仕組みとしましてはこれまでも様々な取組があったと思います。そういう中におきまして、レギュラトリーサンドボックスについては未来投資会議の枠組みの会合におきましてこれまで議論してまいりましたが、五月の十二日の第八回未来投資会議におきまして、民間議員から、日本版レギュラトリーサンドボックス創設の提言というのがございました。この中身としましては、第四次産業革命という新次元の環境の中では、まず試みることを認めないと前進できないと、参加者や期間を限定することにより、まずやってみることを許容する取組として、フィンテックなどのイノベーションを対象とした日本版レギュラトリーサンドボックスを創設するべきとの提言でありました。これを受けまして、総理からもイノベーションの成果をいち早く社会に取り込めるよう新しい枠組みを創設する旨の発言があったところでございます。
 こうした提言や発言を踏まえまして、これから策定します成長戦略に必要な措置を盛り込むこととしたいというふうに考えております。また、具体的な適用等につきましては、事業者のニーズなども踏まえまして検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、元は金融機関で働いておられた越智副大臣にお願いしたいのは、このレギュラトリーサンドボックス、是非やっていただきたいと思うんですね。それはなぜかと申しますと、日本政府が本気で取り組んでいるということを海外に知らしめるすごいいい旗印、フラッグになると思いますので、是非やっていただきたいと思います。
 レギュラトリーサンドボックスの五原則というのはもう御存じだと思いますけど、実証優先主義とかリスクの管理、高いレイヤーでの政府の一元的な体制、これも是非お願いしたいのは、関係省庁は一元的にやってほしいということ、あとハンズオン支援ということで、あと事後的な検証ということで、現場のことを聞いてPDCAを回していただきたい、あとトップマネジメントの関与ということでございますので、これやはり各省庁、いろんな関係省庁がございます、日銀も含めて。そういうものを一元的にトップのイニシアティブで進めていただきたいということをお願いさせていただきます。
 また、オープンAPIの関係でございますけれども、私が先ほどもお話ししましたように、全銀協が中心となりまして、今年の三月に検討会の報告を公表していただいているわけでございますが、今後の展開がどうなるかということ、政府がどのように指導していくか、そしてまたAPIの接続先のチェックリストを金融情報システムセンターが事務局となって作っていくということを計画していますけれども、政府としてどういうふうに関係していくかというのをまず教えていただきたいと思います。
 そして同時に、私はこのAPI、オープンAPIでございますけれども、国際的な標準にどう適合するかが非常に重要だと思っています。ヨーロッパはどちらかというと政府主導でこのAPIの標準を進めるし、またアメリカはいろんな民を中心に進めておりまして、私が一つ注視していますのは、野村総合研究所の崎村夏彦さんが議長を務め、アメリカにおいてオープンAPI、もうそのオープンIDファウンデーションというものが世界標準の金融APIをつくろうとしています。私、日本の人は議長と呼んで非常に注目しているわけですが、こういう国際的なAPIの標準化の動きについてどう考えるか、池田総務企画局長の見解をお聞かせください。
○政府参考人(池田唯一君) 御指摘がありましたように、全銀協ではオープンAPIの在り方に関する検討会が設置されております。そこには銀行のほかITベンダーやあるいはフィンテック協会の方などが参加されて、金融機関だけではないメンバーにより検討がされておりまして、現在、情報セキュリティー利用者保護に関する基本的な考え方、あるいは、先ほどもありましたが、API接続を円滑に進めるための標準仕様の策定などについて議論がされているところでございます。また、御指摘のありましたFISCにおきましてもAPI接続先のチェックリストの策定作業が進められているところでございます。金融庁はこれらの会合のメンバーにもなっておりますので、こうした議論には積極的に参画し、適切な対応を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
 そうした中で、API仕様の標準化などをやっていきます場合に、世界標準化の動きと整合的なものにしていくことが重要だというのは御指摘なとおりだと考えております。御指摘のありましたオープンIDファウンデーションにおきましては、API仕様に係ります認証技術に関します世界標準の策定を目指して、世界各国のIT事業者やフィンテック企業等による検討が行われていると承知をしています。
 先ほどの全銀協のオープンAPIの検討会におきましても、オープンAPIファウンデーションの理事長の、先ほどありました崎村夏彦氏を招聘して最近の検討状況について説明を受け、それも踏まえて、API仕様の標準化に向けた検討が行われていると承知をしているところでございます。
○藤末健三君 是非、金融庁、経産省、日銀の方々に申し上げたいんですけど、私は何を心配しているかというと、スマホみたいになるんじゃないかなという、携帯みたいに。
 日本はiモードという新しい仕組みを世界で初めて開発しましたと、私たちはずっと進んでいるんですよねと言っていましたら、スマホが来てあっという間に特定の企業が支配するプラットホームに支配されているわけじゃないですか。私は、金融のフィンテックも同じことが起きると思います。恐らく金融の決済のあるシステムがプラットホームを握ったらそこが全部握っちゃう、恐らく、ハブを握ったところが。若しくは、インターフェース、操作性とかを握ったところが全ての利益を握っちゃう。真ん中のところはほとんど利益がないという世界になると思いますよ、私は、正直申し上げて。
 その中で、我々がやはりスタンダードをきちんと、国際的なスタンダードを抑えておかなければ、私たちの金融機関が二十一世紀、これ食べていくことはできなくなるんじゃないかと思っていまして、もう積極的に取りにいくようなことをやっていただきたいですよ、正直、いや、本当に。
 ですから、海外の、どんどんどんどんスタンダードの動きがもう幾つかのオプションがある中で、我々が今どこにいて何をしなきゃいけないかと。恐らくスタンダードが取れなければ、我々はどんなにオペレーション頑張っても利益落ちないですよ、恐らく、間違いなく、これは。ハブを抑えたところが勝つのがこのネットワークビジネスですから。是非、国際的な視野でやっていただきたいと思います。
 それに関連しまして、是非、これは経済産業省にお聞きしたいんですけど、ブロックチェーンが恐らくこのフィンテックの中で一つのコアテクノロジーになると思いますが、そのフィンテックのみならず、コアテクノロジーとしてのブロックチェーンテクノロジー、どのように日本と政府として抑えていくか、その見解をお聞かせください。お願いいたします。
○政府参考人(中石斉孝君) お答えします。
 ブロックチェーン技術など、フィンテックを支える中核的な技術につきましては、金融分野を超えて、例えば、サプライチェーンの効率性向上ですとか、それから取引プロセスの全自動化といった広く実用化、活用される可能性が高いものと認識しております。
 経済産業省としましては、ブロックチェーンの活用を推進するために、まず活用可能性の調査を様々行います。それと、さらに、既存システム等との比較評価を行えるように、品質、保守、運用、コストの観点からの評価軸というものを整理しました。この評価軸に基づきまして客観的な分析をしたいというふうに考えています。
 それからまた、本年三月末に総務省と連携プロジェクトを立ち上げまして、実証実験やFSなどを通じて具体的な利活用事例の発掘とか、さらには社会実装の推進などを行うなど、具体的なプロジェクトを進めていきたいというふうに思っています。
 それからさらに、仮想通貨や認証システムを開発するベンチャー、様々なフィンテックベンチャーがあるわけでありますけれども、こういったベンチャーに専門のメンターを派遣して人材面でも協力するなど、ベンチャー支援の一環としても取り組んでいきたいというふうに思っています。
 引き続き、これらのフィンテック関連技術の活用を通じて、一層イノベーションを進めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、実装を進めていただきたいと思うんですね。
 先ほど、レギュラトリーサンドボックスの話を申し上げましたけれど、私は一番有力なのはこのブロックチェーンのテクノロジーじゃないかと思っています、実証としていくのは。もう海外ではもう、たしかエストニアでしたっけ、もう政府が実際に実証試験を始めているところもあるわけですから、是非、各省庁連携してやっていただきたいと思います。
 最後の質問でございますけれど、キャッシュレス化について話をさせていただきたいと思います。
 前回、キャッシュレス化の議論がこの財政金融委員会でもございましたけれど、オリンピックまでに私はキャッシュレス化を進めないとちょっと恥ずかしいんじゃないかと思っております。実際に、中国人の友人が何言ったかというと、日本は何でこんなに金持たなきゃいけないんだと言うわけですね、現金を。
 私、実際にゴールデンウイークに中国に超党派で伺いました。それで、会議が終わった後に、夜中にフードコートというか屋台みたいなところに行ったんですよ。で、何が起きたかというと、現金で買えなかったんですね、現金で。おまえは、あれで買えなきゃ駄目、これしか受け付けないとか言われて、買えなかったという経験があります。それぐらいキャッシュレス化している。ちなみに西安、行ったところは。
 私はそのときに、ああ、もう中国は聞いていたよりも進んでいるなと思ったんですが、雨宮理事、もう簡単に、なぜキャッシュレスが遅れているかということを、簡単にちょっと御説明いただいてよろしいですか、お願いします。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。
 これは、原因は大変難しい、分析が難しい面があるわけでありますが、その上で申し上げますと、三つぐらい考えられまして、一つは、国内の治安が相対的に良く、盗難等による現金を失うリスクが他国より低いことが挙げられます。
 それから、二つ目でございますけれども、日本ではこの偽造をされた銀行券、お札が非常に少なく、銀行券、お札に対する信頼、国民の信認が高いということが挙げられると思います。この点、前回の実は委員会でもお答え申し上げたんですが、ちなみに、私どもが昨年十二月に行いました生活意識アンケート調査と、こういうものがございまして、この中で、携帯、スマートフォンを利用した決済を使わない理由として、セキュリティーや紛失時などの安全性に不安があるといった回答のほか、支払は現金でしたいというのが多かったということがございます。
 それから、三番目でございますが、やはり長年にわたる低金利環境が続く下で、現金を銀行預金に小まめに預け入れるというインセンティブが低下しているということも理由の一つかと存じます。
○藤末健三君 理事、一つお願いがありまして、治安がいいといったら、先ほど、スウェーデンはもう九八%のキャッシュレス化なんですよね。治安、関係ないと思いますよ。あと、偽造札がないとかいう話もちょっと僕は違うと思う、スウェーデンなんかと比較した場合に。あと、何ですか、低金利、世界的に低金利じゃないですか。私は、ちょっと申し訳ないんですが、学術的に分析されたことをおっしゃっているかどうかを確認したいんですよ。
 私の仮説は違います。私は、クレジットカードがおかしいからだと思っています、はっきり言って、日本の。手数料が高いんですよ、はっきり言って。ほかの国だったら一%か二%の間のものが、我が国だったら、例えば百円買ったら三円か四円ぐらい、三から四%取られていると。そうすると、売っている方は使いたくないですよ、クレジットカードを。あと、ペイメントシステムがクレジットカードに偏り過ぎている、ほとんど。というのは私の仮説ですけれど、全く私は違う見解ですし、日本銀行が余り分析されていないことを言ってほしくないんですよ、国会で、正直申し上げて。エビデンスがあるかどうかをお聞きしたいと思っています。
 ただ、そう批判ばかりできませんので、申し上げたいのは、やっぱり私は、オリンピック・パラリンピックまでにキャッシュレスを進めないと、いや、日本って遅れた国だねという印象を与えるんじゃないかということを心配しています。先ほど申し上げましたように、スウェーデンは九八%のキャッシュレス化ということでございまして、その多くは、クレジットカードではなく、銀行口座を直接使った電子決済、銀行の口座を使った決済になっているということにありまして、先ほど、治安のという批判を受けるかもしれませんけど、インドでは五年間でクレジットカードをなくすという方向になっていると。これは何かというと、カードバンクがばれるからなんですね。キャッシュでクレジットカードもなくそうと言っているんですよ。
 クレジットカードに頼らないキャッシュレス化を進めるべきだと思うんですが、このクレジットカードを担当する、所管する経済産業省と金融を所管する金融庁の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(住田孝之君) ただいま御指摘のクレジットカードの件でございますけれども、やはりクレジットカードの利用というのも、やはりこのキャッシュレスを進める、こういう上では非常に大事だと思います。
 そのためには、クレジットカードが安心、安全に使える環境を整えなければいけないということで、さきの臨時国会においては割賦販売法を改正をさせていただきまして、加盟店にIC対応などのセキュリティー対策を講ずるということを義務付けたわけでございます。一方で、商店街などでのクレジットカード対応端末の普及促進といったようなことを進めておるわけでございます。
 また、外国人のお話が出ましたけれども、外国人訪日客の中では、やはりクレジットカードの利用をされる方、今でも五四%ぐらいいらっしゃいます。こうした方々のリクエストに応えるためにも、クレジットカードの利用環境の整備というのは引き続き大事であるというふうに考えてございます。
 今、料金、手数料の件がございましたけれども、この加盟店の手数料の高い低いというのは、これは世界比べてみましてもいろいろな数字がございまして、これなかなか一定の定まった見解があるという状況ではございません。
 一方で、先ほど御指摘のございましたように、今やカードを使わない決済、スマホとかですね、そういうものを使う決済というのはこれは増えてきているというのは事実でございます。
 これは、何を使うかというのはそれぞれの消費者の方の選択なのだと思いますけれども、このいろいろな技術が出てくるときに、それが使いやすいように、あるいは妨げるものがないようにしていかなきゃいけないというのは私どもも認識をしておるところでございまして、やはりそうしたものが安全、安心に使っていけるような環境というのは常に考えていかなければならないと思っておるところでございます。
○政府参考人(池田唯一君) 現金以外の決済方法には、クレジットカードのほか電子マネー、デビットカード、さらには御指摘のありました銀行口座を直接利用する電子決済サービスがありまして、キャッシュレス化を考える際にはこうした決済方法も重要であると、御指摘のとおり認識をしているところでございます。
 その際、例えば銀行口座を直接利用する電子決済サービスということになりますと、今回御提案をさせていただいておりますオープンAPIというのはその際の極めて重要な核となる技術だと、そういう考えもあって、今回、法案を提出させていただいているところでございます。
 いずれにしましても、金融庁としては、安心、安全の確保を図りつつ、利用者利便の向上等に向けて引き続き努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 皆様に、お手元にお配りした資料の七ページ目、一番最後でございますが、キャッシュレス決済の普及状況というのがございます。右側を見ていきますと、国際比較で、日本、韓国、中国、アメリカと書いてございますが、キャッシュレスの比率が、日本は一八%、韓国、中国はもう五〇%を超えているという状況でございます。恐らく中国に行くと、大都市に行けばますますキャッシュレスが進んでいると。
 一方、左側を見ていただきますと、キャッシュレス決済の内訳がございますが、ほとんどがクレジットカードになっていると。先ほどスウェーデンの事例を申し上げましたけど、スウェーデンの方は銀行の口座で直接決済をできるようにしているということになります。
 ちなみに、中国のことを申し上げますと、アリペイという、アリババというエレクトロニックコマースの会社がキャッシュレスシステムをやっているんですが、大体利用者は四・五億人いるといいます。これで、少額の決済や、あと保険のサービス、あとはお金の使い方により信用調査まで行うというような状況。あと、ウイチャットという、中国、これテンセントという会社がやっているウイチャットという電子マネーは八・七億人が使っていると。これは何かと申しますと、スマホなんかに画面が出てきて、例えば店で買物をするときにクーポン出てくるわけですね、そこに。全部連動していると。
 そこまでのサービスが進んでいるわけでございまして、私は、是非、先ほど池田局長からもお話ございましたけれど、銀行の口座でも決済をできるようなものも含めてサービスを進めなきゃいけないと。
 私は、これに書いていますように、キャッシュレスが進まない原因はクレジットカードのウエートが高過ぎるからだと私は思っております。
 特に、私がお願いしたいのは、資金決済法の話をさせていただきますと、電子マネー等の利用においても五〇%の準備金を保有するというような制度がございます。世界を調べてみますと、この五〇%、いろんな電子マネーを使うときに使う金額の五〇%をちゃんと担保しておかなきゃいけませんよと、持っておかなきゃいけませんよというようにしますと、電子マネーの発行額が制限されるということでございます。いろんな国の基準はあると思いますけど、私は、もう半分を準備金、出したマネーの、例えば一億円出したら五千万円をちゃんと持っておかなきゃいけないようなことすると、なかなか電子マネーが普及しないんじゃないかと思うんですが、その点につきまして金融庁の見解をお聞かせいただきたいと思います。私は、キャッシュレスを進めるためには、この資金決済法の見直しが必要じゃないかと思っています。いかがでしょうか。
○政府参考人(池田唯一君) 資金決済法では、電子マネー等の前払式支払手段につきまして、これは利用者が発行者に対する信用供与をしていると。そういう中で、発行者の破綻により決済に利用できないということになりますと、利用者が不利益を被るということになりますことから、未使用残高の二分の一以上の額について資産保全を行うことを求めているものでございます。
 EUなどの法制などの例では、国によりましては、未使用残高全額の資産保全を求めているような国もあると理解をしておりますけれども、我が国においては、発行者に過度な負担とならないというようなことにも配慮して、保全割合は二分の一とされているところでございます。
 我が国の実情を踏まえますと、実際に、前払式支払手段の発行者の破綻によりまして、保全された資産からの還付が行われた事例も存在しておるところでございまして、現時点におきまして、この資産保全に係る規制を見直すということについては十分慎重な対応が必要であるというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 余り日本の規制ばっかり進めていますと、私が聞いたのは、海外にもサーバーを置いて、海外で決済機能を持って資金決済法の範囲外から決済やろうという話もしているところいましたですよ、正直申し上げて。ですから、国際的な規制の調和を是非図っていただきたいと思います。私はもう、日本がどんどん規制を強化すればするほど海外に逃げていくという現象が起きると思いますので、安全性も必要ですけれど、ある程度その利便性、そして産業を育てるという観点を持っていただきたいと思います。
 以上で私、質問終わらさせていただきますが、最後に申し上げたいのは、今日お配りした資料、実は経済産業省の資料がほとんどでございまして、経済産業省のフィンテックの議論、私は正直、金融庁とは違った観点で進んでいると思います。やはり金融庁は金融サイドの考え方からやっておられ、で、やっぱり経済産業省は利用者である産業であり、そして個人の、あと若しくはIT企業の観点からやっていまして、是非、麻生大臣、あと越智副大臣におかれましては、経済産業省、金融庁、そしてもう一つは日銀、この三者を統合したフィンテックの推進体制をつくっていただくことをお願いしまして、私の質問終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

参議院財政金融委員会(平成29年5月16日)

平成29年5月16日、参議院財政金融委員会で「金融商品取引法の一部を改正する法律案」に関する質疑を行いました。

20170516財金その1 

ハイ・フリークエンシー・トレード(HFT取引)、情報開示の在り方、海外投資案件等の会計の問題等について、政府側に質問いたしました。

 

当日の議論の詳細は以下の会議録をご覧ください。

 

○藤末健三君 民進党・新緑風会の藤末健三でございます。
 今日は金商法の改正案の審議でございますが、まず冒頭に、学校法人森友学園への国有地の格安売却問題について質問させていただきたいと思います。面会記録の破棄に係る判断の妥当性ということでございます。
 平成二十九年四月二十五日の財政金融委員会で事案の資料に関する会計検査院の答弁があったわけでございますが、この森友学園の契約は十年間の分割払でございまして、さらに支払が遅延した場合の延納の規定も含まれているわけでございます。
 この事案の終了時期は、契約成立時ではなく、売買契約の代金が完済された時点とすべきではないかと考えますが、財務省佐川理財局長のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 財務省におきましては、公文書管理法の規定に基づき制定されてございます財務省行政文書管理規則にのっとり文書管理を行ってございます。個別の面会の記録は、組織で共有した後に、最終的には決裁文書の形で組織としての意思決定として集約されていくことから、保存期間は一年未満とされ、保存期間満了時期につきましては、時期を明確化する観点から事案の終了後とする取扱いとしてございます。本件の処分に関しまして、昨年六月の売買契約締結をもって、売買契約書の決裁を行った時点を事案の終了と判断してございます。
 国有財産の売払い代金につきましては国有財産の特別措置法におきまして分割払が認められているところでございますが、森友学園との売買契約におきましては、延納代金に係る債権を保全するため、確実な担保として売払いした土地に順位番号一番の抵当権を設定するとともに、債権の保全あるいは用途指定の履行確認のために契約上実地調査を行う等の契約条項を入れているところでございます。
 まさにこの延納も含めました契約の経緯につきましては、契約書に組織としての意思決定が集約されているところでございます。したがいまして、それまでの面会の記録につきましては、この契約をもって保存期間満了と取り扱い、公文書管理法に基づき適切に対応しているところでございます。
○藤末健三君 局長にお聞きしたいんですけれど、お金を分割払で払っていますよと、途中で払えなくなりましたと、そこでいろいろ問題が起きたときに様々な資料がなかったら裁判とかそういうのに対応できないと思うんですけど、常識的に。どう考えます、局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) 御指摘の、委員がおっしゃっているのは延納というか延滞のお話をされているのかもしれませんけれども、その延滞金の規定も含めましてこの契約書には全て入ってございます。延滞金の計算方法も入ってございます。延滞金も一定の時期までに納めなければならないというふうにも契約上書いてございますし、仮に契約上の義務が履行されなければこれはまた契約解除という方向も可能性としてあり得るわけでございまして、そういう意味では、延納あるいは延滞、用途指定、全てを含んだ契約書になっているわけでございまして、そういう契約書を結んだ時点で事案終了というふうに判断したということでございます。
○藤末健三君 いや、もうそれは会計検査院の考えとは多分違うと思いますよ、正直申し上げて。かつ、契約書だけ残っていればいいというものじゃなくて、契約書があって、問題が生じて裁判になるわけですから、そのときにいろんな様々な参考資料がなければ私は裁判で勝つことはできないんじゃないかと思います。まあ、ここで終わらさせていただきます。
 具体的に、これから金商法の一部を改正する法律案の議論をさせていただきたいんですけれど、まず初めに、ハイ・フリークエンシー・トレード、HFTという取引について御質問させていただきたいと思います。
 皆様のお手元に紙を配ってございますが、株式取引の変化というものを載せさせていただいております。上の方に従来の取引ということで、従来であれば、投資家であり、事業法人が株式会社を通じて、そして電話等でやって、そして注文などを証券取引所がマーケットで調整するということになってございますが、近年の取引は何かと申しますと、まず一つございますのが、電子取引システムということで、事業法人、機関投資家が電子システムを使い、そして証券会社を通じて取引するという方法もございます。ただ一方で、下の図にございますように、ヘッジファンドや独立系投資会社がそのままシステムで証券会社を通じて取引を行う。また、証券取引所の中に電子取引システムと書いてございますが、コロケーションシステムといいまして、取引所の中にシステムを置いて取引するようなことも行われております。
 正確なデータかどうか分かりませんが、今の取引において七〇%近くがこのようなコンピューターのプログラムがつくった取引になっているんじゃないかということでございまして、このようなシステムを使ったハイ・フリークエンシー・トレード、もう一秒間に何回も取引をするような仕組みに対して規制を掛けることは非常に正しいと思います。
 ただ一方で、このハイ・フリークエンシー・トレードは、もう超超超短期的な戦略としてプログラムで取引を行うということでございますが、そうなりますと、一方で、中長期的な企業収益に基づくような株価の形成が逆にその足を引っ張るのではないかと、長期的な戦略で、基づいてどの企業がこれからどれだけ成長してどれだけの利益を上げるかという観点で投資をしている方々に対してはマイナスになるんではないかと思いますが、その点、金融庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 中長期的な投資を促進いたしますことは、企業の持続的な成長ですとか、中長期的な企業価値の向上に向けた企業と投資家の対話を促進し、日本経済全体の好循環を実現していくという上で極めて重要な課題であるというふうに考えているところでございます。
 御指摘のあった株式等の高速取引がこうした中長期的な投資に与えている影響について正確に申し上げることは困難なところでありますけれども、高速取引につきましては、他の投資家よりも先に売買をすることで他の中長期的な投資家の売買の機会が制約を受けてその取引コストが増大するということがないか、あるいは中長期的な企業価値に基づく価格形成を阻害するということがないか、そうした懸念が指摘されていることは私どもも承知をしているところでございます。
 そして、こうした懸念があることも踏まえまして今般法律の改正をお願いをしているところでございまして、登録制を導入させていただいて、体制整備、リスク管理を求めていくとともに、こうした高速取引の実態などを確認できるよう、ルール整備をお願いしているということでございます。
○藤末健三君 是非、市場においてこのHFTがどれだけの影響を及ぼしているかというのは調査をいただきたいと思います。このための法律整備でございますので、お願いしたいと思います。
 私がちょっとお聞きしたいのは、このハイ・フリークエンシー・トレードがこれからまた進みますと、前にもございましたけれど、もうプログラムが勝手に取引をしますので、あるとき、そのマーケット、市場が変則を来すと、一気にそのコンピューターのトレードが止まってお金を一気に引き揚げると、一斉に、呼応してということが実際に起きておりました。このようにコンピュータープログラムが一斉に動いて例えばマーケットをもう止めてしまうような事態が発生しないように、ほかの国では例えばマーケットメーキングの義務、プログラムの中で何か変動が起きたときにもう一斉に引き揚げてそのプログラムが止めてしまわないようにするような義務などを課しているところもございますけれど、この法案においてはどのような取決めになっているか、また、ない場合には今後どのように検討するかを教えてください。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 高速取引を行う者にマーケットメークを義務付けるべきではないかという御指摘かと思います。
 一般論で申しますと、経済活動の自由ということがございますので、特定の投資者に一定の行為を義務付けるということには基本的に慎重に考える必要があるという点があると思います。それから、この問題について審議を行いました金融審議会における議論などでも、高速取引に過度の規制を及ぼすことで日本市場からそうした取引を完全に排除してしまうというような対応は適当ではないという指摘も数多く出されたところでございます。
 そうした中で、今回の法律案では、高速取引を行う者に登録制を導入して、体制整備、リスク管理義務を課するとともに、当局への情報提供などの枠組みを整備するという対応を提案させていただいているところでございます。
 金融庁としましては、まずは今回の制度整備を通じまして高速取引の実態等の把握に努めたいと考えておりますが、市場の動向を十分注視し、市場の公正性、透明性、安定性を確保する上で、必要があれば、適切に対応を検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、現状を明確にしていただいて、制度づくりをやっていただきたいと思います。
 そのときにひとつ御配慮いただきたいのは、恐らくマーケット、証券取引所のやはり国際競争がもう始まっていると私は思っております。ですから、もう日本国内で日本証券取引所が実際に利用者がどれだけ使いやすいものをつくるかということは非常に大きなポイントだと思っていまして、例えば細かいことをお聞きしますけれども、世界的には取引所の最小取扱金額、単位、スティックというふうに言っていますけれども、普通だったら現物であれば一円という感じになりますけれども、〇・〇〇一円の単位で取引できますよと。で、何があるかと申しますと、単位が小さいほど変化が激しいじゃないですか、起きるじゃないですか。ですから、単位が小さいほど変化が起きて、それで取引する利用者は便宜があるということで、逆に今、この単位、スティックがどんどんどんどん小さくなるという競争があります。それをどう考えるか、例えの一例として。
 また、今回、ハイ・フリークエンシー・トレードを行う者は金融庁に届けるということが義務付けられておるわけでございますけれども、私、限られた範囲でございますが、やはりこのハイ・フリークエンシー・トレード、プログラムを使うITの闘いになっているわけでございますけれども、そういうテクノロジーとかノウハウが流出することを恐れて高度な技術を持ったハイ・フリークエンシー・トレードの投資家が市場から撤退するようなこともあるのではないかということを考えるわけですが、その点、いかがですか。簡単に申し上げますと、国際的なイコールフッティングをどう考えるかということです。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) 御指摘のとおり、市場のルールを考えていきますときには、国際的なイコールフッティング、整合性といったものは極めて重要な要素であるというふうに考えております。
 御指摘のあった点のうち、まずティックサイズの問題でございますが、注文値段の刻み幅の問題でございますけれども、このティックサイズを小さくするということは、御指摘のとおり、投資家にとってより良い価格での約定が可能になって利便性が向上するという見方が一方であると思います。他方、過度にそうしたティックサイズが小さくなりました場合には、一つの価格当たりの注文数量が減少しまして、ひいては円滑な取引が阻害されるおそれがあるという見方もあると承知をしております。
 そうした中で、両者のバランスの中でどうルールを設定していくかということかと考えておりますが、現状、我が国の状況を見ますと、過度なティックサイズの縮小競争が生じているとは必ずしも認識をしておりません。直ちに規制を検討するということが現在取引所で検討されているとは考えておりませんけれども、いずれにしても、今後の市場の動向を注視して、このティックサイズの点も含め、市場の公正性、透明性、安定性の確保には万全を期していきたいというふうに考えております。
 それから、今回の法律案で、登録をしましたHFTから届出をいただくということでございますが、この点については、今回提案をさせていただいておりますルールの内容は、例えば欧州において来年の一月から導入が予定されているルールの内容とおおむね同等の内容になっていると理解をしております。
 そうしたことで、今回のルール整備によって高速取引を行う主要なものが日本市場から直ちに退出するというようなことにはならないというふうに考えておりますが、いずれにしても、状況はよく注視してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、今回の法律が整備されますといろいろな調査ができるわけでございますので、やっていただきたいと思います。特に、取引所がハイ・フリークエンシー・トレードを行う人に対する調査ができるということもございます。また同時に、金融庁もいろいろなことができることになると思いますが、私が思いますのは、私、今、フィンテックを非常に自分なりに勉強させていただく中で感じますのは、麻生金融担当大臣からも答弁いただきましたけれども、金融のテクノロジーに対する投資、もう圧倒的に日本負けている状況、一番今伸びているのは中国でございまして、中国、そしてアメリカ、ヨーロッパに対しても圧倒的に負けている状況でございまして、何を申し上げたいかというと、テクノロジーが分かる人が取引所には必要であるし、また金融庁にも必ず必要だと私は思っています。
 もうはっきり申し上げまして、今の日本の金融業界は、大きなSI、システムをつくるところがメーンプレーヤーになっておりまして、正直、新しいテクノロジー、今スマホとかのテクノロジーを使うような状況でございますけれど、対応できているとは思えません、正直申し上げて。
 そういう中で、金融庁、また取引所が新しいテクノロジーを分かった人間が必要だと思うんですけれども、その点いかがですか。人材の整備についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(池田唯一君) お答えいたします。
 取引所におきましては、現在でも取引所での売買の審査などの業務を行っているところでございまして、こういう業務を適切に遂行するためには、ITに関する専門人材の活用などが極めて重要で、それに対応するための努力も取引所においては行われてきていると理解をしておりますけれども、今回、そうしたことに加えまして、登録制が導入され、取引所にも調査の権限が付与されるということでございますので、ITの面からそうした売買の審査を強力に行えるような体制の充実というのは一層取り組んでいっていただく必要があると考えております。
 また、金融庁におきましても、これまでITに関する専門人材の確保ということについては我々なりに努めてきたつもりではございますが、HFTというようなことになっていきますと相当高度なITの専門家ということがまた求められてくると考えておりますので、今一層積極的な人材確保に努めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、人材を集めていただきたいと思います。
 私が聞いている話ですと、例えば外資系のIT担当の役員クラスの人たちはもうすさまじい金額の給与を取られているみたいです。恐らく我々が、素人が見ていると表面的には同じようなシステムになっていますけど、実は取引スピードが何ミリセカンド違いますよという、もうそういうところで争っている、彼らは、という状況でございますので、そういうテクノロジーの細かいところが分かる人がいなければ、何となく、これ何か同じに見えるから同じだろうという話じゃないと思っております。
 実際に私が危惧しますのは、このハイ・フリークエンシー・トレードもそうですけれど、フィンテックの世界もそうですが、今、我々、例えば携帯を使っていますと、グーグルとかヤフーとか使っているじゃないですか。この検索エンジンは全部グーグルがつくっています、実は。グーグル一社。
 これから我々が恐らくいろんな取引をするシステムができてくる中で、間違いなくグローバルスタンダードみたいなシステムができてくると思うんですね。もし、金融庁がテクノロジー分からなくて、外国のテクノロジーなどの評価を十分できなければ、私はまた携帯が生まれると思いますよ、ガラパゴス携帯が。何かすごいですね、技術ありますねと言っていますけど、あっという間にスマホに変わっちゃう。なぜ早く外国のテクノロジーを入れて日本のテクノロジーを盛り込まなかったのかと私は本当に思います、正直言って。そのようなことがないようにして、金融庁でテクノロジー分かる人間を絶対に入れてほしいです。何となく何か情報分かっていますよという人じゃなくて、本当に金融のテクノロジーの最先端分かる人を是非入れて議論を進めていただきたいことをここでお願いさせていただきます。
 続きまして、この金商法でございますけれども、情報開示が非常に規則ができるということでございまして、やはりメディアの方々の話を聞いていますと、この金商法の改正、最大の関心事は会社の決算等の重要データを一人のアナリストに開示した場合は速やかにそれをインターネットに載せなさい、ホームページで公開しなさいということになりますけれども、具体的なことをお聞きしたいんですが、経済紙の記者にも同様な規制が掛かるんでしょうか。例えば、記者に、アナリストではなく記者にいろんなデータを示したときに、そのデータをインターネットで公開するということが課されるかどうかということをお聞きしたいと思います。
 恐らく答えは、経済記者はアナリストと違うという答えになると思うんですが、金融庁として、行政機関の守秘義務とメディア記者との守秘義務の違いをどう考えるのか。例えば、金融庁の人が新聞記者にある情報を流しましたと、そういうときと、あと、アナリストが金融庁の人にアクセスすることはないとは思いますけれども、そういう、記者とアナリストをどう見るかということをお聞きしたいと思いますし、また、アナリストと経済記者を兼業している人が出てきた場合どうするかということをお聞きしたいと思いますが、お願いいたします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 御指摘は、今回の法律案に盛り込まれておりますフェア・ディスクロージャー・ルールに関してであるというふうに理解をいたします。
 このフェア・ディスクロージャー・ルールは証券市場の信頼確保のためのルールと考えておりまして、また、そのルールの対象を広くしました場合、企業における情報管理の面でその対象範囲が広がり、企業の実務に支障が出るおそれもあるといった指摘もありましたことから、今回の法律案では、米国におけます制度と同様、有価証券の売買等に関与する蓋然性が高いと想定されます証券会社、投資運用業者や機関投資家などへの情報提供、この証券会社などの中にはアナリスト、御指摘のアナリストも入ると考えておりますけれども、そうした者を対象とするということにさせていただいております。
 そして、御指摘の経済紙の記者への情報提供というのは、それは守秘義務がどうだということ、そうした守秘義務の有無ということにかかわりませず、有価証券の売買等に関与する蓋然性が高いか低いかということの観点から、本ルールの対象とはしないという取扱いにさせていただいているところでございます。
 守秘義務についてどう考えるかという点については、私ども必ずしもお答えする立場にはございませんけれども、新聞協会が示されている見解によれば、取得源を秘匿することは報道機関が何より優先すべき責務であり、個々の記者にとっては取材活動の根幹を成す究極の職業倫理だというふうに書かれていると承知をしておりますけれども、いずれにしても、そういう守秘義務がどうだということではなく、有価証券売買に関与する蓋然性が高いかどうかということで判断をさせていただいたということでございます。
 それから、御質問の中にありました、アナリストと経済紙記者が兼務しているというような御指摘です。
 報道機関の中には、金融商品取引業者としての登録を行って投資助言業などの金融商品取引業を行っている会社もあると承知をしております。このため、今回の法律案ではこれは内閣府令で細目を規定していくことになりますが、金融商品取引業を行っている部門とそれ以外の部門の間で情報のやり取りが行われないような適切な措置が講じられているようなときは、金融商品取引業に関与していない者に対する情報伝達はルールの対象から除くということを考えているところでございます。
 御指摘の、経済紙記者と証券アナリストが兼務しているというような場合に、実際にどういう具体的な業務になるのか、ちょっと現時点では分かりかねますので一概にお答えすることは困難ですが、その業務の実態あるいは情報の遮断の程度等を踏まえて判断をしていくことになろうかというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、私が聞いていると、余りにもアナリストの方々に対する規制を強めるとアナリスト登録をやめちゃう人がいるんじゃないかという話を聞いています。アナリスト登録をするよりも、経済記者として活動していろいろな情報を発した方がいいんじゃないかということを言っている方もおりますので、これはもう発言だけですので、この規制についてはきちんとガイドライン等で示していただきたいと思います。
 情報開示に関しましてちょっと変わった御質問をしたいんですが、日本銀行は金商法の対象となるかということでございまして、例えば、日本銀行の方がいろんな金融機関の方々と話をする、若しくは経済紙の方と話をして、それから情報が流れ、例えば、個別の企業のことはないと思うんですけれど、ETF、株価全体の総合指数に対して価格の影響があった場合、金融庁はどう考えるか、教えてください。
○政府参考人(池田唯一君) 御質問が今回のフェア・ディスクロージャー・ルールに関してということで仮にいたしますと、今回のルールにおいては有価証券を発行するものにこうしたルールが適用されますので、必ずしも日銀はそうしたものに当たらないということ、またマスコミもそもそも対象には当たらないというので、本ルールの適用は受けないということになろうかと思います。
 今回のフェア・ディスクロージャー・ルールということを離れて金融商品取引法全般ということですと、これは仮定の御質問ということになってまいりますのでなかなかお答えは難しいのですけれども、金融商品取引法では不公正取引の禁止ですとか風説の流布あるいは相場操縦の禁止など、こうしたものは何人にも適用される規定で、行為者について限定はございませんので、論理的には全ての方に適用されるということがあり得るということだと思います。
 ただ、いずれにしましても、日本銀行の役職員の方には職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならないという秘密保持義務が課されておりますので、この義務を徹底するということがまず本則ではないかというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、ディスクロージャーの話は徹底していただきたいと思いますし、あと私は、個人的な意見を申し上げますと、四半期ごとの決算の情報開示はもう要らないと思っています。企業の負担が大きいですし、新技術とか人事とかも非常に曖昧な情報を開示しなきゃいけないということで相当な負担を掛けていると思いますので、それだけは申し上げます。
 また、日米の投資信託の手数料の違いについて質問しようと思いましたが、資料だけちょっと御説明したいと思います。
 私がお配りした資料の株式取引の変化の下に規模の大きい投資信託の日米比較というのがございますが、これを見ていただきますと、何を申し上げたいかというと、真ん中に販売手数料というのがございます。日本は三・二%、アメリカは〇・五九%ということでございまして、日本の投資信託、非常に手数料が高いと。まあいろいろ理由はありますけれど、高いです、はっきり言って、結論からいうと。これを下げる努力を金融庁はやってください。きちんとリスクマネーが回るようにしてほしいということをお願いしまして、これはもう質問を終わらさせていただきます。
 続きまして、海外投資案件等の会計の問題をさせていただきたいと思います。東芝とか、今、日本郵政などの海外の投資案件につきましていろいろな会計上の問題があるわけでございますが、特にのれん代の問題がございます。
 裏のページ、ちょっと御覧になっていただいてよろしいでしょうか。のれんの計上と損失計上のイメージということでございます。これは何かと申しますと、郵政がトールを買ったときに、左側にございますように、企業価値の評価ということで書いてございますけれど、このときに七十九億豪ドルで買ったわけでございますが、実際の試算が右側にございますように二十六億豪ドルであると。その差額がのれん代ということで計上されまして、大体一般的には二十年掛けて償却されるということでございますが、今回は一括で償却し、のれん代を損失に回したということでございます。
 こののれん代の問題ですけれど、国際ルールに適しているかどうかということもありますけれど、金融庁にはもうお聞きしませんが、この会計の問題、例えばIFRSとかSECの会計、日本の会計と、いろいろな会計がございまして、そして会計基準が三つある。そしてまた、ガバナンス、企業の会計ガバナンスも委員会設置、監視委員会設置、監査と三つありまして、この三つと三つ掛け合わせると九つになってしまう、非常に複雑になっているんではないかということでございます。
 ちなみに、郵政がトールを買うとき、このトールはのれん代を中心とする無形資産が約十七億豪ドル当時あったということでございまして、非常に会計の不透明につながっているのではないかというふうに思っております。特に、のれんの処理については一括と定期処理ということでダブルスタンダードになっていまして、今回の郵政はこのダブルスタンダードを使ったことになるということでございます。
 私が御質問したいのは、これは財務省、あと日本郵政に、あと総務省にもお聞きしたいんですけれど、この郵政のトールの投資損失、四千億ぐらいということでございますが、株主に対しても非常に大きな影響を与えていると思います。株主は国であり財務省ということでございますが。
 今、郵政は半官半民の状況にありまして、民間だから役所の規制は受けませんよということ、一方で株主は八割が政府でございますので、株主のチェックも受けにくいということで、ガバナンス機能が十分に発揮できていないのではないかということを考えるわけでございますが、実際にこの郵便会社の方々、実際に郵便を配達される方々、局で働く方々に話を聞きますと、自分たちにはいろんな規制が掛かると、ガバナンスの、様々な細かい。ところが、経営にガバナンス掛かっていないんじゃないかということをおっしゃる方もおられますが、その点につきまして、財務省、総務省、そして日本郵政のお考えをお聞かせください。短くお願いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 日本郵政のトール社の減損処理は日本郵政の経営判断で行われたものと承知してございます。
 日本郵政は、法律に基づいて総務大臣が適切に監督を行っているところでございますが、また、会社法に基づく株式会社でありますので既に上場もしてございます。市場により日々評価を受けるとともに、株主総会なども通じまして株主による経営のチェックも受けてございます。
 株主としての財務省といたしましては、日本郵政がトール社の今回の経営改善策も含め企業価値を向上させていくとともに、市場関係者に対しトール社の改善策あるいは配当方針などについてしっかりと説明を行っていくことが重要と考えてございまして、そうした点を求めてまいりたいというふうに考えてございます。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 今回のトール社の買収につきましては、関係法令に基づきまして、適切な手続により経営判断がなされたものと私どもは承知してございます。
 御指摘のガバナンスの強化ということにつきましては、総務省におきましても日本郵政及び日本郵便のガバナンスが強化されるように、毎年度の事業計画の認可の際に要請を行っているというところでございます。両社におきましては、これを踏まえましてしっかりと取り組んでいただきたいと考えてございます。
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。
 トール社の買収につきましては、日本郵便及び日本郵政の経営判断として行ったものでございます。
 その判断に当たりましては、会計その他の専門家の助言を踏まえまして、デューデリジェンスを実施するなどの検討を行いまして、日本郵便及び日本郵政両社におきまして、取締役会の全会一致の決議を経た上で買収契約を締結したものでございます。
 このため、意思決定に係るプロセスは適切だったと認識しておりますけれども、しかしながら、今から振り返りますと買収当初の分析が甘く、当時見られておりました資源価格の下落傾向、これをその後の急速な経営環境の悪化につながるリスク要因としてきちっと把握することができていなかったということでございまして、重く受け止めているところでございます。
 今後、株主、関係者の皆様からの信頼回復、これが果たせるようにトール社の業績回復に努めてまいります。
○藤末健三君 諫山常務にお聞きしたいんですけれど、私はこの現場からの声の代弁者と思ってお聞きいただきたいんですが、二〇一〇年に日本通運のペリカン便というMアンドAがあったじゃないですか。そして、結局大きな赤字が生まれて何が起きたかというと、働く方々のボーナスが削減されたという状況じゃないですか。皆さんすごく心配しているんですよ。四千億円ものお金が損失があって、また自分たちの給与が削減されるんじゃないかというおそれがあるということを心配ちょっとしている方がおられまして、多分、ここで言えることは限られていると思いますが、その不安に対する答えが欲しいということ。
 そしてもう一つありますのは、この四千億円の資金は、私はやはり働く方々の待遇改善、若しくは、例えば局ネットワーク、あと配達のいろんなシステムに対する投資をすべきだったと思います、はっきり申し上げて。私は実際書いていますもの、そういうことを。国会でもたしか申し上げたはずです。その点についてどのようにお考えですか。
 私は、このデューデリをやった会社、知っていますよ。責任問わないんですか、これだけの問題を起こすようなデューデリをやった、評価、企業評価をやった専門の会社があるわけじゃないですか。そこに責任は問わないんですか。いかがですか、教えてください。
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。
 まず、社員に対する御説明ということでございますけれども、今回の減損損失の計上でございますが、日本郵政グループのキャッシュフローに影響はございません。利益剰余金も十分あるということでございますので、日本郵政グループの財務体質は揺らいでおりません。このため、日本郵便のサービス提供に支障はございませんし、日本郵政グループの社員の雇用、処遇にも影響を与えるものではございません。
 また、今回の処理でございますけれども、トールに係る負の遺産を一掃するという大きな意味もあるものと認識しておりますので、今後の業績回復に努めてまいりたいと思いますけれども、日本郵政グループの社員に対しましては、こういった点につきましてきちんと説明してまいりたいというふうに考えております。
 それから、日本郵便も含めました成長戦略でございますけれども、もちろん郵便局ネットワークを通じまして三事業を一体的に提供していくというのが非常に重要な使命であるということは承知しておりますけれども、やはり事業体としては、成長戦略を描いていく、それがひいてはユニバーサルサービス提供の確保にも資するという観点もございますので、こういった観点から、トール社をプラットフォーム企業とする今後の国際物流事業展開につきましても引き続き対応していきたいというふうに考えておりますし、しっかりと対応していけるかというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、これは金融庁にはちょっと申し上げたいんですけれど、先ほど申し上げたように、会計基準が幾つかあるという話がございますし、あと、その中でものれん代の償却の基準が違うということについては、私はやっぱり国際的な整合性を取っていただきたいというのが一つ。なぜかと申しますと、これから日本企業の国際的なM&Aはもっと進むと思うんですね。
 もう一つお願いがありますのは、この企業価値の評価をやった会社を責めるわけじゃないですけれど、企業価値の評価をする専門の日本の金融機関が足りないと思います、はっきり言って。東芝も含めて、今回のこの郵政も含めて。こんなめちゃくちゃな評価、ないですよ。素人でも分かるもの、本当に。それを許してしまった専門の会社が止めなきゃいけないところが止めることができなかった。是非、私はこの海外とのM&Aなどを安定して行うためにも、是非今回の問題、反省を生かして金融庁としての対応をやっていただきたいことをここでお願いさせていただきたいと思います。
 私は、やはり過去のこれ、いろいろな問題を問題だと言うだけでは駄目だと思っておりまして、一応資料の裏側の、今後の事業展開とガバナンスの徹底ということで郵政が発表された資料を付けさせていただきましたけれど、是非郵政グループにおかれましては、企業価値を上げ、そしてまた、その企業価値を上げることが国民の資産を上げることになりますので、頑張っていただきたいと思います。
 一方で、この郵政の企業価値につきましては、この改正郵政民営化法の七条に、郵政の公益性、地域性を発揮するために国は支援を行わなければならないというふうに書いてございますし、また、附帯決議においても郵便や金融のユニバーサルサービスの義務を郵便会社やこの郵政会社に課していますので、それに対する政府の支援が必要であるというふうに書かせていただきましたが、この郵政の企業価値を上げるためにも取組をやっていただきたいと思いますけれど、政府の考え方、財務省、総務省のお考え方、簡単に教えてください、お願いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) 株主としての財務省としては、日本郵政が企業価値を向上させていくことが重要でございますので、郵政との対話を通じまして、企業価値、株式価値の向上を求めてまいりたいと思いますし、ユニバーサルサービスにつきましては、また総務省の方においてきちんと検討を深めていただけるというふうに考えてございます。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 郵政民営化法七条の二におきまして、日本郵政及び日本郵便のユニバーサルサービス提供の責務が定められるとともに、同法の七条三におきまして、その責務の確保が図られるよう政府が必要な措置を講じることを規定しているということでございます。
 この七条の二が基本ということになろうと存じますが、私どもも必要な措置が講じるということにしっかり対応してまいりたいというふうに考えてございます。
 この点につきましては、現在ユニバーサルサービスがきちっと適切に提供されているというふうに考えてございますが、さらに、中長期的な視点から、現在、郵便のユニバーサルサービスに関する検討会におきまして日本郵便からユニバーサルサービスの提供に係ります課題やあるいは要望等をしっかりと聞いてございまして、事務負担の軽減等に資する省令改正などをこの三月行ってございます。
 さらに、平成二十九年度与党税制改正大綱におきまして、郵政事業のユニバーサルサービスの安定的確保の観点から経営基盤の強化のために必要な措置の実現に向けた検討ということが記載されてございますので、日本郵政グループ等の関係機関と連携しながら、引き続き必要な措置につきまして検討してまいりたいと考えてございます。
○藤末健三君 是非この郵政の問題はきちんと、働く現場の方々が動揺しないように政府もそして会社もきちんとやっていただきたいというのがまず一つございます。政府は、是非、支援する大きな、支援するということを明確にやっていただきたいです、実際に、検討だけではなく。
 そしてまた、この金商法におきましては、これ是非、池田局長にお願いしたいのは、繰り返しでございますけど、国際的な競争ですから、もう完全に。ですから、国際的なイコールフッティングを徹底的にやってほしいです。そして、そのために何があるかというと、制度をつくり、もう一つ必要なことは、完全にコンピューターシステムの戦いですもの、これ。私の感覚ではもう今完全に負けていますよ、日本のシステムは。ですから、是非、金融庁にこのシステムの専門家を入れていただいて、そして新しいシステムを見て、規制をつくり、そして日本の新しい金融サービス、国際的に戦える金融サービスをつくることをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

 

参議院国土交通委員会(平成29年5月16日)

平成29年5月16日、参議院国土交通委員会で「建設工業従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律」に関する質疑を行いました。 

20170516国交その1 

建設職人基本法に基づく基本計画案にある「安全な措置等」とは何か、「実施することが望ましいより安全な措置等の一層の普及促進に向けて実効ある対策を講じる」場合の具体的な対策内容及びスケジュール、墜落・転落防止対策に関する公開検証実験の必要性、一人親方の労災加入の積極的促進に向けた具体的内容、建設工事の安全の実施に資するとともに省力化及び生産性の向上にも配慮した材料、資材及び施工工法の開発及び普及の促進に向けた経済産業省の取組、現場で働く建設工事従事者の生の声を幅広く聞いて反映させる必要性等について、石井国土交通大臣をはじめとする政府答弁者に質問いたしました。

20170516国交その2 

建設現場で働く方々の命がしっかりと守られるよう、引き続き、国政の場にて、取り組んでまいります。

20170516国交その3

 

当日の議論の詳細は以下の会議録をご覧ください。

 

○藤末健三君 おはようございます。民進党・新緑風会の藤末健三でございます。今日は、財政金融委員会に所属しておりますが、差し替えで伺いました。
 私も、中野委員から先ほどお話がございました、昨年の十二月、全会派一致で、それもこの参議院先議で成立しました建設工業従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律、これについて御質問をさせていただきたいと思います。
 この法律ができますのは、参議院において先議で議論し、増子委員長におかれては衆議院での説明など本当に有り難かったと思います。私の方は、増子委員長の下にこの法律、民進党の方で担当させていただきましたので、細かいところをいろいろ議論させていただきたいと思います。
 この法律は何かと申しますと、今建設業の方々、大体年間四百人近く命を失われています、毎日一人という状況。ただ、毎日一人命を失われているにもかかわらず新聞にも載らずマスコミにも取り上げられないという状況で、その建設業で従事される方々が安心して安全に、そして処遇を改善し働いていただけるようにするというのがこの法律の目的でございます。
 具体的な数字を挙げますと、昭和四十七年には二千四百人にもおける方々が建設業における労働災害による死亡者となっていました。これが平成二十七年には四百人を割るまで減っているという状況ではございますが、この建設業における労働災害の災害発生率は全産業平均の二倍を超えるという状況。特に一人親方、自営業主、家族従事者を含めた建設工業従事者においては、建設災害を始めとします建設工事の現場において、先ほど申し上げましたように年間四百人も亡くなっているという状況でございます。こういう状況を受け止め、我々国会において全会一致で新しい法律を作ったという状況でございます。
 この法律の目的は何かと申しますと、やはり建設工事者の安全そして健康を確保するということでございます。そのポイントは何かと申しますと、公共事業のみならず全ての建設工事において労働安全衛生法令に基づく最低基準の遵守の徹底をする、そしてさらには建設業者等による取組を促進するということでございますが、先ほど中野委員からも質問がございましたが、請負契約における適正な請負代金、工期を定めることや、あとは処遇改善、週休二日制、適正な予算の執行、賃金の支払などが求められるわけでございます。
 私、この建設工事従事者の安全確保法でございますが、建設職人基本法と申し上げておりますが、実は昨日十五日に建設工事従事者安全健康確保推進専門家会議というのが開かれまして、法律に基づきます基本計画の議論が始まっております。それにつきまして質問させていただきたいと思います。
 ただ一方、この建設職人基本法の基本計画の前に、森友学園についてちょっと簡単に御質問させていただきます。
 森友学園の契約に関しましては、四月の五日、衆議院の国土交通委員会で航空局長の方から、今回の森友学園に売却された土地につきましては、平成二十二年七月以降、森友学園とは別の学校法人から別件土地の取得要望書が提出されていたということから、例外的に、本件土地を国から新空港会社に対して現物出資しないで、国が引き続き保有し、将来的に売却するということにしておりました、このように、本件土地を例外的に取り扱うことにつきましても、関空・伊丹経営統合法に基づき措置されているところでございますとお答えいただいています。
 御質問は何かと申しますと、同法に基づいた特例取扱いというのは法律のどの規定に基づいたものかというのを明確にしていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
 まず、国有財産法第二十条第二項においては、「普通財産は、法律で特別の定めをした場合に限り、出資の目的とすることができる。」とされております。本件土地を含む伊丹空港の移転補償跡地につきまして、新関空会社へ出資することができる根拠となる今申し上げました法律による特別の定めは、平成二十四年に施行されました関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律、いわゆる関空・伊丹経営統合法でございます。この経営統合法の附則第六条第一項においては、この法律の施行の際、これは平成二十四年の七月一日でございますけれども、現に国が有する伊丹空港に関する権利及び義務は政令で定めるものを除き新関空会社が承継するとされております。
 新関空会社が承継しない政令で定めるこの権利義務につきましては、経営統合法施行令附則第四条に規定されているところでございます。この経営統合法施行令の附則第四条第一号におきましては、新関空会社が承継しない権利義務といたしまして、国土交通大臣の所管に属する土地のうち、国土交通大臣が財務大臣と協議して指定するもの以外のものに関する権利及び義務が定められておりますので、国土交通大臣が指定した土地は新関空会社が承継をし、それ以外の土地については承継しないということになります。
 本件森友学園にその後売却された土地につきましては、今申し上げました国土交通大臣による指定がなされておりませんので、関空・伊丹統合法及び同法施行令の規定に基づき新関空会社へ承継せず、国が引き続き保有することとなったものでございます。
○藤末健三君 概要は分かりましたので、また引き続き御質問させていただきたいと思います。是非とも政省令も含めまして御説明いただきたいと思います。
 それでは、建設職人基本法に基づきます基本計画案、昨日公開していただいたわけでございますが、それにつきまして御質問させていただきたいと思います。
 まず、これは厚生労働省にお聞きしたいんですが、この基本計画案の第三の二ポツ、墜落・転落災害の防止対策の充実強化というのがございます。この中に、労働安全衛生規則に合わせて実施することが望ましいより安全な措置等とございますが、このより安全な措置等とは何か、明確にしていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。
 厚生労働省におきましては、平成二十四年に策定いたしました足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱の中で、より安全な措置等として、上さん、幅木の設置などの措置、手すり先行工法及び働きやすい安心感のある足場の採用、足場等の安全点検の確実な実施の三点を挙げておりまして、労働安全衛生規則の確実な実施に併せて実施することが望ましいものと位置付けております。
○藤末健三君 是非、先ほどおっしゃっていただきました安全措置でございますけれど、これをきちんとやっぱり徹底していただくことと、次の質問でございますけれど、実施することが望ましいより安全な措置等の一層の普及促進に向けて実効ある対策を講じるとございますけれど、その一層の普及促進の具体的な内容、そしてその日程感覚がどうなっているか、明確にしていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(田中誠二君) 手すり先行工法を含みますより安全な措置等の一層の普及促進のために、まずは早急に事業者などに対し改めてより安全な措置等の周知啓発、指導の徹底を図りたいと考えております。また、より安全な措置等の普及促進を効果的に進めるには、建設工事に関わる幅広い関係者と認識を合わせ、一体となって対策を図っていく必要があると考えております。
 このため、足場や建設業の業界関係者の御意見を伺うことなどによりまして、普及促進のためにクリアすべき課題を明らかにし、それに適切に対応することが必要であると考えており、速やかにその準備を開始したいと考えております。
○藤末健三君 是非、もっと細かくお聞きしたいんですけれど、速やかにというのはいつまでかという話ですよね。今お話しいただきましたように、より安全な措置の普及促進を広角的にするために関係者と認識を合わせて周知徹底を図っていくことが必要であるということでございますけれど、私がお聞きしたいのは、具体的に周知徹底をどのくらいされるのか。
 そしてまた、恐らくこの話は基本的には政令である規則に持っていかなきゃいけないと思いますが、そのためには委員会を開かなきゃいけません。委員会をいつまでに開くか。そして、その委員会で議論された中身に基づき、その規則を、労安規則をいつまでに改定するか。それぐらいの日程のスケジュール感を教えていただかなければいけないと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(田中誠二君) 手すり先行工法を含みますより安全な措置等につきましては、労働安全衛生規則を確実に実施した上で、事業者の判断で採用すべきより安全な措置、上乗せの措置ということで推奨をしております。
 手すり先行工法について申し上げますと、その普及状況については既に先月の委員会でお答えしたとおり、民間工事では平成二十三年度時点で二三・二%の採用率にとどまっているところでありまして、その後の普及状況もしっかり把握しながら、この普及状況を踏まえた周知の在り方ということを考えまして、より徹底した周知を行っていきたいと思います。その上で、この普及の障害となっているような要因を分析しまして、その障害を取り除くための有効な方策について検討してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、建設業における墜落・転落災害の防止対策については引き続き最重要課題でございまして、業界団体や個々の事業者の主体的な取組を含めて総合的に推進しないといけません。基本計画の見直しの検討の時期も念頭に置きながら、速やかに調査検討を行ってまいりたいと考えております。
○藤末健三君 部長、基本計画、読んでいただいていますか。
 一番最後に、基本計画の策定後、二、三年内に調査等を行った上でまた計画を見直すと書いてあるんですよ。これは何かと申しますと、立法した我々の意思なんですよ。基本計画は五年以内に見直すと、わざわざ以内と書いたんだもん。その意味分かりますか。五年、普通は基本計画というのは五年なんですよ。それをわざわざ以内と書いた。それはなぜかというと、三年とか短い間にきちんと成果を出したいという我々国会の意思なんです、それは。それが分かっていますか。いつまでにやるのか。基本計画は基本的に三年でやるということを書いたわけですよ。総合的にやります、一生懸命やりますじゃ答えにならない。明確に答えてください。
○政府参考人(田中誠二君) 昨日御提案申し上げました基本計画の案の最後のところにおきまして、施策の推進状況の点検と計画の見直しについての項目がございます。そこでは、本基本計画に定める施策について、本基本計画の策定後二から三年で調査等を行った上で必要な見直しをするという趣旨を書いております。
 私どもは、先ほどお答えをいたしましたけれども、この見直しの時期を念頭に速やかに調査検討を行い、対応してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 これは、二、三年以内ということでございまして、少なくとも三年以内にはある程度閉じなきゃいけないという、そういう意思でございますので、理解いただきたいと思います。
 具体的に私が考え得るスケジュールを申し上げますと、まず、通達をきちんと徹底していただくとすると、私、一年ぐらいじゃないかと思う。そして、その一年間にいろんな調査を行っていただき、その現状を把握していただき、やはり委員会を一年後に開いていただく。そして、委員会で一年議論していただいた上で規則を改正していただく。そうするとちょうど三年なんですよ。それが妥当なスケジュールと思われますか、いかがですか、お答えください。
○政府参考人(田中誠二君) 委員御指摘のとおり、業界団体あるいは関係者を参集いたしました検討会等を開く必要があると考えておりますけれども、そのための準備のための実態把握等も必要になってまいります。また、その後、どのような有効な方策があるかについても幅広く検討をいただく必要がありますので、委員御指摘のようなスケジュール感もよく念頭に置きながら進めてまいりたいと思います。
○藤末健三君 是非念頭に置いていただきたいと思います。私も、これ何となく思い付きで言っているのではなく、関係者の方々と相談した上で、これが適切なスケジュールじゃないかということで提案させていただいていますので、それを是非御理解いただきたいと思います。
 続きまして、発注者を含む国民の目の前にこの転落とか墜落の防止の安全対策を見える化することが非常に大事じゃないかと思っておりまして、私の提案でございますが、例えば、今どんどんどんどん、この法律にも新しい技術の開発等を書かさせていただいておりますけれど、転落、墜落の防止に対するいろんな技術があります。そういう公開実証実験を行う必要があると考えますけれど、厚生労働省のお考え方はいかがでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) 御指摘の検証実験の内容については、具体的に明らかでないので一般論になりますけれども、労働災害の防止のために効果がある個々の対策について見える化を推進していくという取組については、関係者が労働災害防止対策を検討していく上で有益であると考えております。個々の対策につきまして、知見を持った民間団体が主体的に情報を発信していくことを期待しております。
○藤末健三君 是非サポートいただきたいと思います。実際にやっぱり現場のいろいろな話を聞かせていただきますと、まだまだ啓蒙普及が行き届いていないところもありますし、同時に、新しい技術を使えば本当に命を失わず、そしてけがをされずに済むという事例があると思いますので、是非この公開検証実験を進めていただきたいと思います。
 実際に、ある団体はもうこれをやりたいということもおっしゃっておりますので、是非ともこういう活動を民間機関が行う場合に、例えば国交省、厚労省、経産省などが後援することはできないでしょうか。
 また、我々が作ったこの法律の九条の都道府県の計画策定の参考とするためにも総務省の後援をやっていただく必要があると思うんですが、是非総務省、この法律に書いています都道府県も、国だけではなく都道府県も建設工事従事者の安全を、そして健康を確保するための計画を作るように促進していただきたいと思いますが、回答を短くお願いしたいと思います、それぞれ。
○政府参考人(谷脇暁君) 民間団体による行事の主催等に関する国土交通省の後援につきましては、基準を設けて対応してございます。後援を行う際の基準といたしまして、例えば、国土交通行政施策の推進、普及、啓発に寄与すると認められるもの、あるいは営利を主たる目的とせずかつ特定の団体等の宣伝に利用されるおそれのないもの、あるいは行事等の実行を確実にならしめる計画を有しかつ運営方法が公正であるものなどを定めているところでございます。
 御指摘のような公開検証実験に対する国土交通省の後援につきましても、その内容を確認の上、このような基準に基づき適切に対応してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 じゃ、ほかにも、国土交通省の御意見いただきましたので、厚生労働省、経済産業省、そしてまた総務省の御回答をお願いいたします。
○政府参考人(田中誠二君) 厚生労働省による後援名義に関しましても、主催者からの申請に基づいて基準を適用して判断いたします。申請を待って適切に判断してまいりたいと思います。
○政府参考人(土田浩史君) お答え申し上げます。
 経済産業省に対しまして民間の団体が後援名義の使用を申請してきた場合には、当省の内部規定に基づきまして審査を行いまして、基準に合致する場合には後援名義の使用を承認することとしております。
○政府参考人(時澤忠君) 総務省におきましても、承認取扱要領に基づきまして後援名義の使用を承認をしております。一定の基準に合致する場合には承認することとされておりますので、お尋ねの件につきましての内容を確認した上で、基準に基づき適切に対応させていただきたいと思います。
○藤末健三君 是非、各省庁連携していろいろ支援をいただければと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 また、この基本計画案の中におきまして、一人親方の労災の加入を積極的に推進するというふうにありますが、その具体的な内容を教えていただきたいと思います。実際に、労働災害保険に一人親方入っておられない場合があるんですね。私は話をお聞きしますと、災害に遭われて命を失われる、しかし、労災に入っていなくて残された御家族が大変な目に遭われているという、そういう事例もございます。調べたデータでは、亡くなった方の三分の一が入っていないというデータがあるんですよ。そういう状況でございますので是非これを進めていただきたいと思いますが、厚生労働省、見解をお聞かせください。
○政府参考人(藤澤勝博君) お答えを申し上げます。
 一人親方の特別加入に関しましては、年々加入者が増加しているところではございますけれども、御指摘のとおり、加入をしていらっしゃらない方がいることも事実でございます。
 特別加入は任意加入ということもありまして、これまでは私ども行政側からの積極的な加入促進を必ずしも行ってこなかったところでございますが、今後は、この今回の基本計画に基づきまして、一人親方の特別加入の状況の実態を把握をするとともに、特別加入を促進する、より分かりやすい新しいパンフレットなどを作成をいたしまして、関係行政機関とも連携をし、関係団体や建設業の事業主などを通じまして、現場の一人親方に確実に届くような周知、広報を実施をするということで、一人親方の方が確実に特別加入制度を知ることができて、特別加入される方がより一層増えていくよう、積極的な加入促進を行ってまいりたいと考えております。
 なお、契約上一人親方として扱われている方でありましても、現場において労働者としての実態がある方につきましては労働者として当然に労災保険が適用されるものであり、そのような場合は現場でも労働者として取り扱うよう事業主に対して改めて周知や指導を行ってまいりたいと考えております。
○藤末健三君 前向きな回答をありがとうございます。
 この一人親方につきましては、労働法制上、法の対象となる労働者として扱われておりません。ですから、本来労働保険の対象とならないことから、労災保険の加入を希望する場合、特別加入者という任意の加入になってございます。ただ、今日お答えいただきましたように、契約上一人親方として扱われる人でも、現場において労働者としての実態がある方については労働者と取り扱うよう事業者に対して改めて周知するということ、これは是非やっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 では、次の質問でございますが、法律の所管省ではないですけれど、関係が深い経済産業省としての建設工事従事者の安全向上のための取組を教えていただきたいと思います。私は元々経済産業省で仕事をしておりまして、経済産業省は、建設機械とか、あと、そういう道具のレンタル業、そういう業種を所管しておりますので、是非その業種を所管する経済産業省としての取組についてお聞かせください。お願いいたします。
○政府参考人(土田浩史君) お答え申し上げます。
 経済産業省では、建設現場で使われております建設機械、工具その他の資機材につきまして、日本工業規格、いわゆるJISを制定しております。JIS規格の制定に当たりましては、安全性が確保されているか、あるいはどのように安全性の試験をするか等の内容も勘案しながら定めることとしております。このような標準化を進めることにより、建設現場の工事従事者の方々の安全の確保に効果があるものではないかというふうに考えておるところでございます。
 引き続き、関係省庁や関係業界とも連携をしながら、標準化の推進による安全な資機材の普及に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非経済産業省にお願いしたいことが一つございまして、JISも所管しておられるわけでございますが、我々が作りましたこの建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律、この七条に、財政上そして税制上の措置をすることとか、またあとは、たしか十三条だったと思いますけど、研究開発を行うということが書いてございまして、是非、経済産業省はいろんな税の仕組みを持っています、中小企業の支援、その中でもやはり建設業の支援、それも安全と健康に関する支援というのを、やっぱり税制上の問題とか財政上の問題、国土交通省、厚労省と連携してやっていただきたいというのが一つございます。
 そして、もう一つございますのは、今回、やはり基本計画の案にも入れていただいておりますけれど、生産性向上や、そして安全、健康を向上させるための研究開発を推進するという項目も入れさせていただいているわけでございますので、その研究開発なども併せて国交省と連携していただきたいと思います。
 実際に国交省とお付き合いをさせていただきますと、純粋な研究開発予算みたいなものは持っておられない形になっていますので、そこは是非、経産省のいろんな機械を、建設関係の機械、そして安全関係の機械などを開発する事業者の方、工業事業者の方々がおられますので、そういう方々の連携を進めていただくことをお願いしたいと思います。
 最後でございますが、この基本計画を実施するに当たりまして、現場で働く建設工事従事者の生の声を是非幅広く聞いていただき、進めていただきたいと思いますが、是非、今回いろいろ御指導いただきました石井国交大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 建設業は現場で直接施工を担う建設工事従事者によって支えられておりまして、人材で成り立っている産業であります。過去に比べると建設業における死亡災害等は大きく減少しているものの、平成二十七年において四百八名の方が亡くなっている現状は重く受け止めております。建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律も、このような現状を踏まえ成立をしたものと承知をしております。
 現在、同法に基づく基本計画につきまして、できる限り早期に策定すべく議論を進めているところでありますが、その際、現場の状況に即したものとするために、現場で働く建設工事従事者の御意見を聞くことも重要であると考えております。そのため、基本計画の策定に当たりましては、学識経験者及び関係業界団体の代表に加え、若手技術者、技能者等からも御意見を聞いているところでございます。
 私自身も、建設工事従事者の安全及び健康の確保の前提となる働き方改革に関しまして、課題や今後必要な取組等につきまして現場の建設工事従事者の生の声を直接伺う意見交換会を二月に実施をさせていただいたところでございます。
 今後、基本計画を速やかに策定をし、その内容を実施してまいりますが、実施をする際にも、現場で働く建設工事従事者の御意見を聞きながら、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、石井国交大臣におかれましては、現場の声を吸い上げて、是非この安全、健康の議論を深めていただきたいと思います。
 ちょっと時間がございますので、一つ質問戻らさせていただきまして、先ほど、我々が作りました法律の七条にあります財政上や税制上の支援の措置、そして十三条にございます技術開発などについて経済産業省にお話、こちらの提案させていただきましたけど、土田審議官、もしよろしければ、私の提案させていただきました、経済産業省が国交省や厚労省と連携して税制や財政上の支援措置をやっていただく、また、ここの十三条にございますように、ここに書いてございますのは、建設工事の安全の実施に資するとともに省力化及び生産性の向上にも配慮した材料、資材及び施工工法の開発及び普及を促進するとございます。特にこの材料や資材、資機材などにつきましては経済産業省も深く関係していると思いますので、そこに対する研究開発の支援などにつきまして、できる範囲で結構ですけれど、お考えを述べていただければと思います。お願いいたします。
○政府参考人(土田浩史君) 現在、IoTほかi―Constructionというような言葉もございまして、そういったIoT技術の活用というのが産業界で課題になっておりますので、そういった新技術を活用した建設機械ですとか、あるいは工具、資機材等の研究開発等につきまして、国土交通省あるいは厚生労働省と連携いたしまして支援の方策を考えてまいりたいというふうに思っております。
○藤末健三君 是非お願いします。
 今回、この建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律、議員立法で全会一致で作らさせていただきました。普通であれば、この法律に基づく基本計画、大体、役所的な感覚でいくと一年ぐらいで作るのが普通でございますが、今回は半年近い、短い時間で作っていただく中で、昨日でございますけれど、専門家会議も設置いただき、新しい一歩を踏み出そうという中で、関係する役所の方々の本当に多大なる御貢献と御努力に感謝を申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

参議院内閣委員会(平成29年4月25日)

平成29年4月25日、参議院内閣委員会で次世代医療基盤法案(医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律案)について質疑を行いました。

20170425その1

医療機関からの適正な取得、利活用者への適正な提供、利活用者による適正な利活用、オプトアウトの在り方、公的データベースの利活用、学校健診の情報、電子母子手帳、ヘルスケア産業への影響等について、石原大臣をはじめとする政府答弁者、また修正案提出者の緒方林太郎衆議院議員に質問いたしました。

20170425その2

20170425その3

詳細は以下の会議録をご覧ください。

 

○藤末健三君 おはようございます。民進党・新緑風会の藤末健三でございます。
 私も自見さんと同じように、ほかの委員会、財政金融委員会でございますが、今日は出張してまいりました。
 昨年は宇宙活動法案もこちらの方で議論させていただき、今日は次世代医療基盤法案を審議させていただくわけでございますが、私は政治家として、イノベーションで笑顔で働ける仕事をつくるというのがモットーでございまして、この次世代医療基盤法案、非常に大きなインパクトがあると思っております。なぜかと申しますと、今、日本の薬品、また医療機器の産業、非常に世界的には後退している状況でございます。
 余り知られていないかもしれませんけれど、医薬品、薬の輸入超過、これ幾らあるかと申しますと、二〇一四年のデータですが、一兆八千六百十億円。恐らく今年は二兆円超していると思います。過去を振り返りますと、二〇〇九年時点、二〇一四年の五年前は何と九千億円。ですから、五年間で倍増している。また、二〇〇〇年まで振り返りますと、医薬品の輸入超過は二千億円。ですから、もうこの十数年で十倍増しているという状況です。ですから、どんどんどんどん我が国は輸入超過になっているという状況でございます。
 ちなみに、我が国で最大の医薬品の売上げを誇る武田薬品、二〇一四年ですけど、世界ランキングは何位かというと十七位、十七位ですよ。そのような状況になっているというのが今の日本の医薬品の状況。
 また、医療機器を見ますと、二〇一四年のデータを見ますと、何と八千億円の輸入超過になっています。どういう状況かと申しますと、医療機器にはクラスがありまして、クラスⅢ、クラスⅣというのがございまして、体に埋め込む医療機器などがあります。そういう非常に人体に影響が大きいような、リスクが高いような医療機器はほとんど輸入品、今、それが我が国の現状でございます。
 私は、このような現状の中において、この次世代医療基盤法、過去の医療データを積み重ねることにより、それを利用することによって、私は是非この医薬品、そして医療機器の産業の活性化を進めていただきたいと切に願っております。
 同時に、医療の進歩は実際の患者さんにプラスになると思いますし、また同時に、これから本当に世界に先駆けて高齢化社会を迎える我が国において新しいビジネスをつくる、ヘルスケアにおいて、その大きな契機となると思いますので、その点についてまず御質問したいと思います。
 と同時に、この個人の医療情報、非常に重要な点でございます。衆議院の方で修正をしていただいたという状況でございますので、特にこの個人の医療情報をどうやって守るかということ、それに力点を置いて修正をしていただいたということでございますので、その点についても御質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、この法案に関しまして、主務大臣は、内閣総理大臣、そして文部科学大臣、厚生労働大臣、あと経済産業大臣という四つの大臣が主務大臣になられています。
 その経済産業大臣でございますけれど、先日、経済産業大臣政務官を中川政務官が辞任されたという状況でございます。このような状況につきまして、この法案を所管する省庁の同じ政務官という立場から、武村政務官はどのようにお考えかということをまずお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(武村展英君) 同じ当選同期の政務官として本当に残念です。週刊誌を拝見いたしましたが、国民の信頼を大きく失墜する結果になっているというふうに思います。
 私自身は、緊張感を持って襟を正して職務に当たっていきたいと考えます。
○藤末健三君 私はもうまさしく、政府の立場の人たちにも対する悪影響、そして、我々国会議員が非常に、何か大丈夫かというような批判もございまして、是非、我々、きちんと正していくことも必要ですし、私は、やはり中川前政務官は自ら責任を取っていただくべきだと私は思っております。
 中身の方に、質問に移らさせていただきまして、まず一つ目にございますのは、基本方針について伺いたいと思います。
 この法案の第四条におきまして、政府が匿名加工医療情報に関する基本方針を定めるとされております。その基本方針で定める事項の一つとして、「本人又はその子孫に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないための措置に関する事項」というものが規定されています。
 こうした差別の防止のための措置は、患者や国民の安心を確保することに大きく資するものであると考えますが、衆議院におかれては、その他個人という文言がこの四条に追加されておりますけれど、この修正の趣旨について、提案者に御説明、お願いいたします。
○衆議院議員(緒方林太郎君) 御質問ありがとうございます。
 御指摘のとおり、衆議院における修正で、基本方針に定める事項として、本人又はその子孫以外の個人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないための措置に関する事項を明記したところでございます。
 政府原案では、政府が定める基本方針において、「匿名加工医療情報の作成に用いる医療情報に係る本人の病歴その他の本人の心身の状態を理由とする本人又はその子孫に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないための措置に関する事項」について定めるものとされているが、医療情報が匿名加工化されたとしても、例えば、一定の地域あるいは団体に特定の疾患が多いことが明らかになり、当該地域や団体に対する風評被害などの不利益が生じるおそれが想定されます。そこで、こうした不利益が生じないための措置として、基本方針において定めることが適当であることから、本人又はその子孫以外の個人についても不利益が生じないための措置を講ずることを条文上明確にしたところでございます。
 なお、衆議院の内閣委員会の附帯決議におきましては、匿名加工医療情報の利活用に際して、一定の地域や団体に属する者等の本人やその子孫以外の者にも不利益が生じる可能性があることを踏まえ、こうした不利益が生じないよう適切な措置を講ずることとされたところでございます。
 以上であります。
○藤末健三君 どうもありがとうございます。
 私も、患者の方々のこの医療情報、これをきちんとプロテクトする、守っていくことは非常に重要だと思いますので、この修正を高く評価させていただきたいと思います。
 続きまして、オプトアウトについてお聞きしたいと思います。これは、修正提案者及び石原大臣にお聞きしたいと思います。
 今回の仕組みにおきまして、この医療情報に係る個人の権利利益を保護していくという上で、先ほど自見先生からも質問がございましたが、オプトアウトにより本人が関与する機会を適正に確保するということが非常に重要なポイントであると考えております。
 この方法におきましては、第三十条の規定によりまして、医療機関はあらかじめ本人に通知し、本人が拒否しない限り認定事業者に対し医療情報を提供することができるが、この規定について衆議院では、「主務省令で定めるところにより」という文言を追加しているということを承知させていただいております。
 まず、この修正の趣旨等を提案者に伺わさせていただきたいと思います。また、主務省令においてどのような規定をしていく方針か、政府、石原大臣にお聞きしたいと思います。お願いいたします。
○衆議院議員(緒方林太郎君) 御指摘のとおり、衆議院における修正で、「本人又はその遺族が、医療情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される医療情報の認定匿名加工医療情報作成事業者への提供を停止することの求めを容易に行うことができるよう、その手続等について主務省令を定めるもの」としたところでございます。
 本法案では、本人又は遺族が拒否しない限り、医療情報が認定匿名加工医療情報作成事業者に提供される仕組み、いわゆるオプトアウトが採用されておりますが、このオプトアウトの手続が複雑になってしまいますと、内心では本人又はその遺族が提供を拒否したいと思いつつも、煩雑さゆえに提供拒否の手続を行わないおそれが想定をされ得るというところでございます。
 そこで、本人又は遺族が簡易な手続により医療情報の提供の停止を求めることができるよう、主務省令でオプトアウトの手続について定めることとしたところでございます。
 なお、衆議院内閣委員会の附帯決議においては、この主務省令の内容に関し、医療情報取扱事業者に対し、本人又はその遺族が医療情報の提供の停止の求めを行う際に、その手続を容易に行うことができるよう適切な措置を講ずることとされたところでございます。
 以上であります。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま緒方委員の方から修正の趣旨について、いわゆる「主務省令で定めるところにより」という文言を入れた経緯についてお話がございましたが、肝腎なことは、やはりこの制度が、先ほども御議論がありましたとおり、実際に運用されて研究開発に資する、それと一番肝腎なところは、国民の信頼をどう得るかというところだと思います。
 そういう上では、本人や遺族が医療機関に対しまして医療情報の提供の停止を求めを行うに当たりましては、緒方委員がおっしゃられたとおり、複雑では、ああ、こんなのは面倒くさいからやめようよということになってしまうケースも多々あると思います。そうではなくて、簡易な手続により行うようにできることが望ましい、これは私もそのとおりであると認識をしております。
 こうした趣旨で衆議院で修正が行われたわけでございますけれども、例えばですが、私は嫌ですというような口頭により申し出ることを含めて、本人や遺族にとって簡単な手続を認める方向でこの主務省令を作る中で具体的に検討してまいりたいというのが政府の立場でございます。
○藤末健三君 是非、このオプトアウトを是非きちんとできる体制をつくっていただきたいと思います。
 やはり、自分の医療情報等が知らないうちに使われないようにするため、そしてまた、それを知ったときにきちんと止めることができるという仕組みが恐らくこの法律の制度の執行において信頼性を担保する大きな鍵となると思いますので、是非ともお願いしたいと思います。
 続きまして、これは大臣に伺いたいと思いますが、学校の健診情報についてお話をお聞きしたいと思います。
 やはり、この法律、私もいろいろ、野党ですが関与させて、話をさせていただく中でよく言われましたのが、子供たちの学校における健康診断なんかの情報はどうするんだということを実は非常に質問をいただいておりました。
 この法律の中において、認定事業者は健康診断に関する情報についても収集可能であるというふうに枠組みは決められているわけでございますけれど、健康長寿社会を目指すためには、病気になってからの情報だけではなく、やはり健康であるときの情報も収集し、どうやって健康が失われるか、そしてその健康をどうやって維持したかというような分析が重要だと思います。当然、その病気のメカニズムを分析することも大事ですけれど、やはり健康な状況をどれだけ続けていただけるようにしていくか、そういう分析が重要だと思います。
 そうした中、他方で、こういう健康診断については、学校の健康診断や、あと職場の健診など、医療機器の、現場以外で法律に基づいて行われているものが多くございます。認定事業者に対する情報の提供はもとより任意であるとしても、こうした情報の収集に際して丁寧に対応することが必要と考えますが、政府の対応いかがでございましょうか、お願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) 認定事業者が医療情報を収集する際には、その提供主体、すなわち国民、今の御議論でいうならば、子供さんたち、親御さんの理解が得られるように丁寧に対応する必要があるというのは、まさに委員の御指摘のとおりであると私も考えております。
 じゃ、今回の仕組みでどうなっているかということでございますが、効果的な予防法の開発も見据えますと、これも今委員が御指摘になられましたが、医療機関が有する病気になった後の情報のみならず病気になる前の健康情報等も重要であることは、こういう生活をしていたからこういうふうに健康であった、また、こういう生活をしていたから不健康であったということを判断する上でも重要であるということで、収集の対象となっております。こうした学校、職場などにおけます健康診断の結果を収集する際には、これも委員が今御指摘いただいたように、学校や事業者等の理解を丁寧に得るということが重要であると考えております。これらのデータは、子供たちや従業員の方々の健康増進といった観点からも大変有用であり、衆議院の附帯決議の中にも明確に示されております。認定事業者が学校、事業者等から適切に情報を収集するように、厚労省等々関係省庁を督励して指導をしてまいりたい、こんなふうに考えております。
○藤末健三君 是非進めていただきたいと思います、きちんとした情報管理を。
 私は、この健康診断の情報というのは非常に重要だと考えております。なぜかと申しますと、年間一兆円近い医療費、そして介護の費用などが、政府の負担が増えているという状況の中、いろんなデータを見ますと、健康診断を受けることによって医療費を削減する効果、まあいろんな計算がございますけれど、大きいというデータが出ています。
 ただ一方で、見てみますと、企業における健康診断の受診率もそれほど高くない、日本は。同時に、扶養者に対する健康診断の義務もあるにもかかわらず、実際には扶養者に対しても健康診断の普及率はそんなに高くない状況でございます。
 厚労省の方、これはもう質問はいたしませんけれども、是非、厚労省の方々にお願いしたいのは、医療費の抑制を行うためにもこの健康診断を進めていただきたい。そのとき何が必要かと申しますと、健康診断を受けることによってどれだけ健康になるかというデータがまだないんですよ、これは本当に。
 ですから、どういうことかというと、健康診断を受けないですごく体に負担を掛けて、まあ極端な話をするとお酒飲んでたばこいっぱい吸う人はいるじゃないですか、そういう人の医療費は爆発的にでかいんですよ、これは本当に。ただ、じゃ、そのデータを精査できるかというと、できないんですね。何となくアンケート調査で見ていると、そうですよという話になっている。
 ですから、もし、私は、この次世代医療基盤のデータが取れれば、特に健康な方々が、どれだけ健康でいることによって例えば医療負担を抑えられるか、介護の負担を抑えられるかということができれば、これは健康診断を受けるインセンティブにもなりますし、同時に、企業にとっては健保組合に対する負担も軽減することになると思いますので、是非、厚労省におかれてはそれを進めていただきたいと思います。
 これはちょっと登録していませんけれども、坂口さんか何かがおられたら、ちょっと是非答えていただいてよろしいですか。お願いします。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員の方から御指摘ございましたけれども、やはり健康診断も含めまして、健康に関しましては常日頃からのいろいろ、取組、あるいは、介護につきましても介護の予防ということが大事かと思っております。
 そういったところが今後増大していく経費の抑制ということにつながるかと思っておりますので、私ども厚労省としましても、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○藤末健三君 是非お願いいたします。
 私は、この医療のイノベーションを起こすということとともに、健康を維持し長寿をつくるという基本データが取れると思っていますので、是非厚労省は進めていただきたいと思います。
 続きまして、医療機関からの適正な情報の取得や利活用者への適正な提供ということを、これは修正者に伺いたいと思いますが、この法案は、情報セキュリティー又は匿名加工技術に関する一定の高い基準を満たす事業者を国が認定する仕組みというのをつくっているわけでございます。
 この医療情報の安心、円滑な利活用を図るという観点からして、どのようなものが必要かということでございますが、今回の仕組みが適切に機能するためには、認定事業者のみならず、この情報を保有する医療機関がまずございます。この医療機関から認定事業者に、情報を加工する認定事業者にどうやって情報を渡すか。また同時に、認定事業者、情報を加工し保管する認定事業者から情報を受け取って、それを利活用していこうという、利活用までの一連の流れが適正に流れなきゃいけないというふうに考えています。
 そうした役割をきちんと果たせる事業者を認定する必要があるわけでございますけれど、衆議院において、認定事業者の認定基準に関しての規定について修正が行われております。この修正の趣旨を是非、緒方修正者から御説明いただきたいと思います。お願いします。
○衆議院議員(緒方林太郎君) ありがとうございます。
 御指摘のとおり、衆議院における修正で、認定匿名加工医療情報作成事業者の認定基準に、医療情報を取得するに足りる能力及び匿名加工医療情報を適確に提供するに足りる能力を有することを明記いたしまして、情報の取得や提供に関する認定匿名加工医療情報作成事業者の能力についても主務省令で定める基準に適合していなければならないところを明記したところでございます。
 本法案では、認定匿名加工医療情報作成事業者が医療情報取扱事業者から医療情報の提供を受け、匿名加工処理を施した上、匿名加工医療情報として利活用者に提供するという情報の一連の流れが想定されるところでございまして、「医療分野の研究開発に資する」という本法案の目的からは、この一連の流れ全体が適正になされなければならないことは言うまでもありません。
 そこで、情報の一連の流れの中核を成す認定匿名加工医療情報作成事業者の認定に当たって、その認定基準に、医療分野の研究開発に資するよう、情報を取得する能力及びこれを提供する能力も含まれることを明らかにすることで、この一連の流れの全体が適正に行われることが期待されるものでございます。
 なお、衆議院内閣委員会の附帯決議におきましては、「認定匿名加工医療情報作成事業者から匿名加工医療情報の利活用者への提供が適正に行われるよう、認定匿名加工医療情報作成事業者に対して適切な措置を講ずること。」とされたところでございます。
 以上であります。
○藤末健三君 ありがとうございました。
 私もこれは適切な修正をいただいたと思っています。なぜかと申しますと、この認定される事業者、非常に大事な医療関係の情報を集めて、そして加工してセキュリティーを守るということでございますが、私がすごく心配していますのは、例えばその情報が関係ない国々に流れるというのを非常に懸念しております。
 冒頭で医薬品の産業の話を申し上げました、日本がいかに遅れているかという意味合いで。私はやはり、日本のいろんな医療情報、これをやはり我が国の産業のために役立てるということは非常に重要だと考えています、これは本当に。是非、その執行に当たりましては、これは私の個人の意見ではございますけれど、日本の産業の発展に資するような使い方を是非していただきたいと思います。産業が発展し、そして医療機器が生まれ、新しい医薬品が生まれることによって、我々は実際に、健康を害された方、病気になられた方々の回復も行えますし、また同時に、くどいですけど、健康な人たちがずっと健康でいていただけるようなことができると思っています。
 実際に海外の動きを見ますと、例えばDNA、今ありますのは、唾液を取ってDNA鑑定をできるサービスが日本でもあります。ただ、その実際の中身を聞いてみますと、その我々が取られたDNAは何と海外に送られ、国を言うとアメリカです、アメリカに送られ、アメリカで分析されデータが来る。そして、その唾液はアメリカに保管されているんですね。そして、そのデータは、契約上、アメリカでも使えるようになっているというのが現状です、今。
 なぜアメリカの企業が日本人のDNAの情報を集めるかと申しますと、アメリカ人のDNA情報はアメリカでしか使えないんです、医薬品的に、医療的に。逆に、我々日本人のDNAデータと医療データを掛け合わせますと何とアジアで使えるという、そういうのも実際にございますので、私はやはり、これからどんどんどんどん成長するアジアということを捉えた場合に、我々日本人の医療データというものがアジアで使えるということも是非、役所の方々は頭の隅っこに置いていただきたいと思います。
 多分、今正直申し上げて厚生労働省の方々は、国内における医療、やはり健康の議論をされていると思いますが、これは文科省、そして経産省も入っていますので、是非連携して、やはりこのイノベーションを起こし、そして国内における産業、雇用をつくるということを進めていただきたいと思います。
 次に、また、これは修正提案者に伺いたいんですが、利活用における適正な利活用をどうするかということについて伺いたいと思います。
 今回の仕組みについて、患者、そして国民の皆様の理解を得るという上では、提供された情報が果たして何に使われるかということ、そして自分が想定していないような用途に使われるんではないかという懸念を払拭する必要が非常に重要だと思います。認定事業者は医療分野の研究開発に資するような匿名加工医療情報を作成する事業者であるというふうに私は認識させていただいていますけれど、利活用者による適正な利活用、医療分野の研究開発のために利活用されることが、これを確保することが、患者の方々、そして国民の皆様の安心感につながると私は考えております。
 衆議院におかれましては、認定事業者の利用目的による制限に関する条文、第十七条になりますけれど、この十七条の規定が修正されています。この修正の趣旨を提案者に伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
○衆議院議員(緒方林太郎君) 御指摘のとおり、衆議院における本修正で、認定匿名加工医療情報作成事業者は医療分野の研究開発に資するよう医療情報を取り扱うべきことを明記したところでございます。
 御説明したように、本法案では、認定匿名加工医療情報作成事業者を中核とした情報の一連の流れが想定されているところ、まずは、認定匿名加工医療情報作成事業者が医療情報取扱事業者から情報の提供を受けた場面において、認定匿名加工医療情報作成事業者が医療情報を適切に取り扱うことが重要であるというふうに考えております。
 そこで、認定匿名加工医療情報作成事業者が医療情報の提供を受けた場合に、当該医療情報が医療分野の研究開発に資するために提供されたものであるという趣旨に反することのないよう取り扱う旨を明記することで、認定匿名加工医療情報作成事業者の認定基準の明確化と相まって、情報の一連の流れの全体が適正に行われることが期待されるものでございます。
○藤末健三君 是非きちんとこの十七条の運用を政府の方にもお願いさせていただきたいと思います。
 続きまして、主務大臣についてお聞きしたいと思います。これは越智副大臣に御質問申し上げます。
 冒頭でも申し上げましたけど、今回のこの法案、この制度につきましては、主務大臣は、内閣府、そして文部科学省、厚生労働省、経済産業省の四府省が担当することになっています。まず、なぜこの四府省が所管するかということ。
 同様にこの四府省で担当しているものとしてはAMEDがございます。AMEDの正式名称は日本医療研究開発機構ということでございますけれど、AMEDを中心とした医療分野の研究開発については成果が上がっているかどうかというのを是非伺わさせていただきたいと思います。
 そして、今回の匿名加工医療情報に関する仕組みもこの四省庁で縦割りにならないかということをすごく懸念しておりまして、何というか、省庁の縦割り主義みたいなものに陥らないかどうかということについて、是非政治的な主導を取っていただきたいという願いも込めて、越智副大臣にお聞きしたいと思います。お願いいたします。
○副大臣(越智隆雄君) 三つ御質問をいただきました。
 まず、本法案でありますけれども、基礎研究から臨床研究、実用化、産業化まで一気通貫で医療分野の研究開発を医療情報の利活用の面から支援するための基盤となるものでございます。基礎研究につきましては文科大臣、また臨床研究は厚労大臣が担われまして、そして実用化、産業化は経産大臣ということで、この三大臣に加えまして、医療分野の研究開発の司令塔であります内閣総理大臣、実際にはその特命を受けました石原大臣を加えました四大臣が主務大臣となっているところでございます。
 次に、AMEDにつきましてでありますが、AMEDは基礎から実用化まで医療分野の研究開発支援を切れ目なく一体的に行うことを目的としているものでございまして、こちらも、委員の御指摘のとおり、同様の四大臣が主務大臣となっているところでございます。
 AMEDの研究成果でございますが、例えば、文科省事業で進捗が良好でありました研究成果、がんの免疫療法等でございますけれども、それを厚労省の事業の臨床研究に活用するなど、省庁縦割りの弊害を改善するというような形で研究が進められているといった成果も上がっているところでございます。
 そして、最後に、本法案におきましても、主務大臣であります四大臣が緊密な連携を図って共同で権限を行使するなど、適切に制度が運用されていくようにしっかりと努めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 越智大臣には是非政治のイニシアティブを取っていただきたいと思っています。
 私は、冒頭に、日本の医薬品の輸入超過、二〇一四年で一兆八千六百十億円あると申し上げました。ちなみに、ドイツとかスイスの医薬品の輸出超過って幾らぐらいあるか知っていますか、ドイツ、スイス。スイスが一番輸出額が大きいんですよ。
 ちなみに、スイスは二〇一四年ですけれど、スイスの医薬品の輸出超過額は、一ドルが百円と計算すると三兆八千五百億円。三兆八千五百億円、スイスですよ。ちなみに、ドイツは二兆八千四百四十五億円になります。ということがあって、我々は一兆八千億円を輸入している、超過していると。一方、スイス、ドイツ、あとイギリスもそうですけれど、輸出超過という、輸出産業になっているというわけでございまして、私はよほどのことをやらない限り追い付けないと思っています、正直言って。
 その中で、ずっと私は元々経済産業省という役所でお世話になっていましたけれど、何が問題かというと、基礎研究は文部科学省ですよと、じゃ、臨床へ行ったら厚労省ですよ、実用化は経済産業省というのは、正直言って難しいと思っています、今でも、はっきり言って。統一的な医療産業を育てるような部隊をつくらない限りは難しいんじゃないかとずっと思っていまして、実はこれ、宇宙も同じなんですね。宇宙は文科省が研究開発をやります、打ち上げ、いろいろなところは経済産業省がやりますとか言っているけど、つながっていないんですよ。
 そういうことが起きないように、是非、私は高い目標を掲げていただきたいと思っています。それは何かと申しますと、やはり医療機器、薬、輸出産業にしなきゃ駄目ですよ、本当に。これは絶対できるはず、我が国の力があれば。
 それはなぜできないかと申しますと、私、昔、ダビンチという、もう固有名詞挙げますと、ダビンチというロボット手術マシンがあるんですね。それの見学に行って、本当にもうできる頭のやつを、ハーバードのメディカルスクール、医学部の作りかけのやつを見に行ったんですよ。そうしたら、実際に取っ手が付いて、こうやってやりますよという話で、使っていてとてもこんなやつ使えねえよと思ったんですよね、実は。そうしたら、五年後には何と実用化されていたんですよ。全くその研究したときと同じ取っ手ですね、使い方は。びっくりしました。
 もっとびっくりしたのは、何と、これは聞いた話なんですけど、部品の七割、日本製。日本製なんですよ、部品は。ところが、作っているのはアメリカ。
 もっとびっくりするのは、この使っている、まあ固有名詞を言ってしまうとダビンチなんですけど、使いますでしょう、使っているそのオペレーション、操作、全部データ吸い上げて送られているんですよ。日本は巨大ユーザーです。全部データ吸い上げられて何が起きるかというと、将来恐らく無人の手術ができるんですよ、全部データ取っているから、という状況になっている。
 ですから、我が国の技術力が本当にその最後の一番利益が出るところまで行っていないというのは、私は非常に悔しいです、正直言って。是非、そういうものは、やっぱり多分、役所縦割りですよ、文部科学省は僕は研究開発だけします、厚労省は臨床だけします、経産省がビジネスしますと言っていますけれど、一気通貫に私はできなければ駄目だと思っていますので、これはちょっと問題だけ提起させていただきたいと思います。
 そこで、もう質問を幾つかさせていただいていますけれど、オプトアウトの手続についてマクロの議論をさせていただきたいと思います。
 これは先ほど自見委員からも質問がございましたけれど、個人情報保護法におけるオプトアウトの手続、これは本人に通知した場合に加えまして、本人が容易に知り得る状況においた場合についてもオプトアウトが可能であるとありましたけれど、この新法案ではどうなっているかという、個人情報保護法との関係を伺いたいということ、また、本人に対する通知については、本人が子供である場合、そしてまた大事なことは、意識不明である場合、そういう患者の場合はどうするのかということをお聞かせいただきたいと思います。越智副大臣、お願いいたします。
○副大臣(越智隆雄君) まず、本法案におきましては、医療機関等が認定事業者に対して医療情報を提供するに際しましては、ホームページに掲載するなどの本人が容易に知り得る状態に置く方式はオプトアウトとしては認められないで、本人に対して通知をするということを求めているものでございますので、個人情報保護法とはこの点の取扱いについては違うということでございます。
 また、本人が子供である場合には、通知は保護者に対して行うということとしております。また、先ほど御質問ございました意識不明の患者等でございますけれども、当該の患者の意識が回復してから通知を行うことが必要だというふうにしているところでございます。
 こうした、本人が判断するための機会の適切な確保を通じて、本人の権利、利益を保護してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 子供につきましては、先ほど自見委員からも細かい質問がございましたけれども、やはりより細かく定義をしていただきたいと思います。意識不明の方がどういう状況にあるか、あと子供たちも将来大人になったときにどうその情報の価値、オプトアウトをするかというのも非常に重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 また、越智副大臣に、このオプトアウトにつきましてトラブル防止をどうするかということを聞かせていただきたいと思います。
 これは修正案とも関係しますけれども、医療情報の認定事業者に対する提供の停止手続について誰でも容易に行うことができるようにするということは非常に重要です。ただ、手続を簡単にすればトラブルが増える可能性があるんではないかというふうに考えますが、その点いかがでございましょうか。
○副大臣(越智隆雄君) 委員御指摘のとおり、本人や遺族が医療機関等に対しまして医療情報の提供の停止を求めるということをした場合に、簡易な手続により行うことができるようにするということは重要であるということでございます。他方、こうした手続につきましては、患者と医療機関との間でトラブルが生じることのないようにすることも重要であるということでございまして、これをしっかりと両立していかなきゃいけないということだというふうに思います。
 このため、本法案では、患者本人又はその遺族から提供停止の求めを受け付けた医療機関は、遅滞なく、当該求めがあった旨などを記載した書面を患者に対して交付するということとしております。それとともに、その写しを保存するということとしているところであります。これによりまして、提供停止の求めを行った患者を認識し、認定匿名加工医療情報作成事業者に対して当該患者に関わる情報を提供されることがないようにしているということでございます。
 こうした措置を通じまして、患者にとって簡易で、かつトラブルが生じない、そういった手続としていきたいと考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、トラブルの防止、きちんとやっていただきたいと思います。
 越智副大臣に対する質問はこれで終わりますので、委員長、退席をいただけるように御指導いただけますでしょうか。
○委員長(難波奨二君) 越智副大臣、御退席いただいて結構でございます。
○藤末健三君 あと、武村政務官もお願いいたします。
○委員長(難波奨二君) 武村政務官も御退席いただいて結構でございます。
○藤末健三君 続きまして、より具体的な話をさせていただきたいと思います。
 まず、厚生労働省にお聞きしたいんですが、データを利用したヘルス改革の全体像についてお聞きしたいと思います。これからビッグデータとか、あとIoTのいろんな技術開発が進むわけでございますけれども、厚労省においても、ICTそして人工知能などを使った健康、医療、介護のパラダイムシフトの実現としてデータヘルス改革を進めると聞いておりますが、そのデータヘルス改革の全体像について教えていただけますでしょうか、お願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) 厚生労働省といたしましては、四月十四日の未来投資会議におきまして、厚生労働大臣から厚生労働省のデータヘルス改革の全体像というものをお示ししたところでございます。この中で、ICT等を活用した個々人に最適な健康管理、診療、ケアの提供や健康、医療、介護のビッグデータを連結し、新たな医薬品、治療法等の開発や自立支援介護の実現の基盤となる保健医療データプラットフォームの二〇二〇年度本格稼働、また、そうしたものによりまして国民が世界最高水準の保健医療サービスを効率的に受けられる環境を整備していくという方針をお示ししたところでございます。
 今後の方向性といたしましては、地域における健康、医療、介護データの全国ネットワーク化を目指すほか、ゲノム医療、AI等の最先端技術の活用、またビッグデータの活用等の一連の施策を戦略的、一体的に展開していくこととしております。
 現在、大臣の下にデータヘルス改革推進本部を立ち上げまして、部局横断的に検討を進めているところでございまして、この中で実現に向けた具体的な方策をお示ししてまいります。
○藤末健三君 AIとかIoTというのは格好いい言葉なんですけれども、具体的にちょっと聞かせていただいてよろしいですか。
 今、スマホがどんどんはやっている中で、スマホでいろいろデータを取ったり、またウオッチあるじゃないですか、スマートウオッチ。御存じかもしれませんけど、スマートウオッチをして寝ていますと、実は睡眠が深いかどうか分かるんですね、データで動きで。というのもあります、例えばサービス、睡眠の管理ができると。
 また、電子母子手帳、どういう薬を受けたかというのを手帳でなくても全部スマホで管理するというサービスもあるわけでございますが、例えば電子母子手帳なんかどういうふうにお考えですか、教えてください。安藤政策統括官にお聞きしたいと思います。これ担当ですよね、たしか。お願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) 申し訳ございません、AIの詳細につきましてはちょっと担当から外れておりますけれども、具体的なAIの開発の加速化につきましては重点領域を定めまして取り組んでいるところでございます。
○藤末健三君 いや、安藤さんね、私が申し上げているのは、AIとかIoTという格好いい言葉じゃなくて。もう既に電子母子手帳なんかあるわけですよ、子供たちの健康を管理するために、もうスマホにデータを入れるとグラフがこう出てくるんですよ、子供たちの成長とかいって、いつ接種しましたかと。そういうものを対象としていますかということをお聞きしているんですけど、いかがですか。
○政府参考人(安藤よし子君) 今様々な取組が各地で行われているということについては承知しておりますけれども、将来的にはそうしたものにつきまして、いかにして統合していくか、つなげていくかということが課題になるかと思います。その際には、やはり一定の標準化なりプラットフォームといったものをつくっていくことが大事ではないかというふうに考えております。
○藤末健三君 私は、ちょっと御提案ですけれど、何かすごいこのAIとかIoTとか格好いい言葉が躍っていますけれど、今あるサービスをどうやって発展させるかということにしてほしいです、はっきり言って。言葉が躍り過ぎですよ、いろんな資料を読ませていただいても、本当に。ですから、今あるデータがどこまではできているかって、今もうだってスマホでいろいろ取れるんです。脈も取れますよ。
 それを使わずして、AI使いましょうといったら、じゃ、何するのかよく分からないというふうにならないかなというのが心配です、私が知っている範囲では。ということを、ここはお願いですので、是非やっていただきたいと思います。
 是非お願いしますが、公的データベースの利活用についても是非お願いしたいと思うんですが、この法律案は、医療分野の研究開発を視野にその認定事業者がアウトカム情報を中心に収集する仕組みとなっています、アウトカム情報。これの中にはレセプト等の既存の公的データベースのデータもしっかり活用することが大事じゃないかと、新しいその取れる情報とともにレセプトなどの公的データベースの情報が重要じゃないかと思うんですが、このデータヘルス改革の中で、健康、医療、介護のビッグデータを連結した保健医療データプラットフォームを二〇二〇年から稼働されるということでございますけれど、その具体的な内容を教えていただきたいと思います。できれば先ほど私が質問した内容に即して、具体的に現状のサービス、アプリケーションなどに対してどうかというのを教えていただければと思います。お願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) 公的データベースにつきましてお答えを申し上げます。
 現在厚生労働省では、NDBと呼んでおりますナショナルデータベースや介護保険総合データベースなどを保有しておりまして、膨大な特定健診の情報やレセプト情報が蓄積はされておりますけれども、残念ながらこれら個別に管理をされておりまして、それぞれ十分に活用できるとは言えない状況にございます。
 そこで、この度打ち出しております保健医療データプラットフォームにおきましては、これらの公的なデータベースの情報を個人ベースで連結いたしまして、健康、医療、介護のデータプラットフォームを整備して産学官で活用できるようにしたいというふうに考えております。これらのデータを連結することができますれば、例えば特定健診や特定保健指導を受けた方がその後どういった医療、介護を必要としたかというような形で、個人の健康なときからの情報をその後の経過も含めて分析することが可能になりますので、これによりまして、予防医療の推進や生活習慣病対策、自立支援介護の実現などに役立つものと考えております。この具体化につきましても、データヘルス改革推進本部の中で、現在、省内検討を進めているところでございます。
○藤末健三君 できれば、本当に国民の皆様が分かりやすいアプリケーションと申しますか、応用例を示していただければと思っております。何か、これ悪く言っているわけじゃないんですけれど、資料を読ませていただいても、じゃ、私たちの健康ってどれだけ変わるのというのがよく分からないんですよね、私も正直申し上げて。何とか役所の人たちはこうやりたいというのは分かるんですけど、じゃ、誰が主体になるといえば、やっぱり国民の健康であり患者の病気の回復だと思いますので、そこら辺のメッセージを是非送っていただきたいと思います。
 私は、特にお願いしたいのは、介護の情報の利活用をしていただきたいと思います。今、介護、非常に大きく財政も負担もありますし、実際に予算も十分ではなく、働ける介護士の方々そして介護を受ける方々も私は不満が高いのではないかと思っています。
 この介護情報につきましては、医療情報に比較してもやはりいろんなデジタル情報や標準化が遅れているのではないかと思っています。現状は要介護度が高くなるほど報酬が高く評価されていますけれど、今後は、自立支援、あと重症化防止に効果のある介護を評価して進めていく。ですから、悪くなった人たちに介護をして高い報酬をもらうのではなく、重症化することを防ぐことや、あとは介護を受けられる方が自立できるようにすることによって、それを評価して進めることが必要じゃないかと私は思います。
 特に私が印象深かったのは、東京大学のデータがございまして、数千人の方々の六十歳以降の健康のデータを取った研究がございました。それを見ますと、女性は平均してだんだんだんだん健康を害すというか、高齢化、老化していく状況ですけれど、男性は一一%の人たちが健康管理をちゃんとすればずっと元気でいられるという、そういうデータでございまして、いかに健康管理が大事かなということをそのデータは教えてくれたわけでございます。
 そういう中で、やはりきちんと、介護にならないようにすること、そしてまた介護を受ける方々がまた回復していただけるようにするためにもこの新しい医療基盤の情報が重要だと思うんですが、その辺に対してどのように取り組んでいくか教えていただけませんでしょうか、お願いいたします。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 介護の関係につきましても、先ほど出ておりました今月十四日の未来投資会議におきまして、厚生労働大臣の方から、科学的介護の実現ということとしまして、データ分析に基づいて科学的に自立支援等の効果が裏付けられた介護を実現していくという旨を述べたところでございます。
 現在、先ほど安藤統括官の方からもございました、省内、データヘルス改革推進本部を大臣の下に立ち上げて検討を進めておりまして、この中で実現に向けた具体的方策というものを示していくということとしております。科学的に裏付けられた介護の実現のために、科学的分析に必要なデータを新たに収集いたしまして、世界にも例のないデータベースというものをゼロから構築した上でどのようなサービスが有効かということを科学的に分析、提示してまいりたいと考えております。
 あとは、委員の方からも今、自立支援に向けた取組ということの評価ということについても御指摘ございました。そういったデータベースの構築というもの、科学的分析、提示というその結果を踏まえまして、以降の介護報酬上の評価ということについても検討してまいりたいと考えております。また、その前に、来年度、三十年度に介護報酬の改定もございますので、その前につきましても自立支援に向けたインセンティブというものを検討してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、この介護の情報の分析により、そして介護を受けなくてもいいようにする、若しくは受けている方が自立できるようにするということを進めていただきたいと思います。
 そのための科学的な分析の基盤がこの法案で多分できるのではないかと思いますし、同時に、先ほど前向きなお答えをいただきましたけれど、自立すること、自立支援やそして重症化を防止することに対するやっぱりインセンティブを提供することを是非やっていただきたいと思います。
 同時に、これは医療についても同じでございまして、やはり健康であることを一生懸命努力している人たちに対するインセンティブシステムつくっていただきたいと思うんですね、是非とも。ですから、医療は、病気になって、そして治療をします、そうすると医療費が払われるというだけではなく、その予防をするインセンティブの仕組みも是非保険のシステムなどに組み込んでいただければと思います。その際に、まさしく今回の医療情報から得られたものを科学的に分析し、どのような健康管理を行えばどれだけ医療費が削減できるかとか、長生きできるかというものを明確に国民の皆様に提示していただくことがこの法律の一つの大きな効果ではないかと思っています。
 続きまして、ヘルスケア産業について質問をさせていただきたいと思います。
 最近は、民間企業における従業員の健康維持増進のための取組が行われているわけでございますが、本法案が成立したときにこのヘルスケア産業の発展にどのような影響があるかということを経済産業省にお聞きしたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(吉本豊君) お答え申し上げます。
 経済産業省では、従来より、ヘルスケアサービス産業の健全な発展の観点から、エビデンスに基づく質の高いサービス提供が図られるよう様々な施策に取り組んでおります。
 一例を申し上げますと、平成二十七年度補正予算で行いました事業でございます、糖尿病軽症者約千名を対象にいたしまして、本人同意の下でウエアラブル端末等を用いまして健康データを取得、分析しまして、個別化された重症化予防サービスを提供する、こういった実証事業をやっております。これ、昨年から今年にかけて行われました、一定の予防効果が確認できたりしております。
 これに加えまして、本法案に基づきまして認定事業者による匿名加工及びそのデータ利用が制度化されますと、医療機関等が保有するデータの活用によりまして、より幅広く、また深い分析が可能となるということが期待されるわけでございます。こういったことが、更に品質の高い効果的なサービス、商品の開発に結び付く研究開発が加速化されると、こういうふうに見込んでおります。
 具体的に申し上げますと、例えば今御紹介しました実証事業で行いましたような個人の属性あるいは生活習慣を踏まえた行動変容を促す個別化サービスですとか、あるいはそのAIを用いました診断支援システム等、こういった新たなサービス、製品の創出が促進されると、こういうふうに期待申し上げております。
 本法案が成立しました暁には、関係省庁等と連携しながらヘルスケア産業の発展に向けた支援を充実、加速してまいりたいと、こういうふうに考えてございます。
○藤末健三君 ヘルスケア産業の発展ということでございますが、もしデータがあれば教えていただきたいんですけれど、今ヘルスケア産業ってどのくらいの規模になっているかというのをちょっと教えていただきたいということと、もう一つお聞きしたいのは、どのくらいの規模を目指すのかという話をちょっと教えていただきたいです。
 私個人で今、個人的な話で申し上げますと、ヘルスケア産業も非常に海外の侵食がこれから始まるんじゃないかと思っておりまして、何かと申しますと、例えば先ほどウエアラブルによって、多分スマホとかスマートウオッチだと思うんですけど、若しくは装着する別のシステムだと思いますけれど、そういう機械も今海外の、会社名言うとアップルとかグーグルのシステムが入っていまして、どんどんどんどん吸い上げられている状況でございます。
 恐らく、ヘルスケアの情報というものにおいては一般的な日常の活動のデータをどうやって集めるかというのは非常に重要になってくると思うんですけれど、そういう点をどのようにお考えか、ちょっと教えていただけますか。現状がどうかということと、将来像と、あとは特に外国との競争力について教えていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(吉本豊君) 医療機器、医療サービス関連の市場規模というお尋ねでございます。
 これは、我々のかなりざっくりとした推計ということでございますけれども、昨年度大体五・五兆円ぐらい、これを今、内閣官房にございます次世代ヘルスケアサービス産業協議会というようなことで、政府全体でこれどう成長させていくか、こういったような戦略を作っておりますけれども、この中では、二〇二〇年にこれを大体約十兆円ということにしていこうということでございます。
 今おっしゃるとおりで、いろんなモバイルの機器も含めまして、海外からの輸入品あるいはいろんなサービスあるわけでございますけれども、改めてこのヘルスケアサービスの、特にサービスの、医療とか介護、先ほどございましたような保険の対象外となるようなサービスを振興すると、我々の役割でございますけれども、これをやればやるほど、やはり地域包括ケアもその一環でございますけれども、医療あるいは介護とその外にあるサービス、これシームレスにつなげていって、より地元の現場に基づいたきめ細かいサービスをやっていくと、こういうことがますます求められていくということかと思います。
 そういう意味では、今飛び飛びに海外からのいろんなサービス入っている状況もございますけれども、これをより高度化させていく際には、ますます日本の地域の実情に応じたサービス産業の成長というのが期待されるわけでございまして、我々、そういった面から是非国内の事業者の方により質の高いサービスを提供していただいて、それが国民全体の厚生の向上に役立てればいいなというふうに期待しております。
○藤末健三君 是非頑張っていただきたいと思います。
 今、我々は世界に先駆けて高齢化社会に突入しているわけでございますけれど、大体二十年ぐらいすると中国も全く同じような人口構成になりますし、あと東南アジアの国々、あとヨーロッパの国々もあと十年ぐらいで同じような構成になってくる。我々は、正直申し上げて、新しいマーケットにどんどんどんどん突入しているわけでございますので、ヘルスケアの産業をより一層大きくすることが我が国の雇用をつくり、経済をつくると思っています。
 そのとき一点お願いしたいのが、是非インセンティブを提供していただきたいんですよ。それは何かというと、介護を受けてそれで介護をしますよと、で、程度が重いほどお金いっぱいもらえますよじゃなくて、健康でずっとい続けることによって、メリットがある、インセンティブがあるような仕組み。ですから、介護も同じくで、それは医療も同じです。ですから、健康であることによってインセンティブが湧くような仕組みをつくらなければ、私はヘルスケア産業はそんなに発展しないと思いますよ。それは是非、経済産業省が音頭を取って研究していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ちょうど時間になりましたので、最後の質問を、これは大臣に申し上げたいと思います。
 匿名加工医療情報のこの新しい法案でございますけれど、是非、この加工された医療情報の利活用の促進についてお聞きしたいと思います。
 これは認定事業者が幾ら医療情報を収集して匿名加工医療情報に変えたとしても、これが実際の研究開発に使えなければ、私は、医療そして先ほど申し上げました介護などの発展にはつながらないと考えています。この匿名加工医療情報の利活用の促進に向けてどのように取り組んでいくかということを、是非、石原大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま藤末委員と経産省との間の、データヘルス業界をどうやって発展させていくか、それがすなわち日本の健康寿命を上げていって、また、医薬の分野でも、創薬等々でこの今御審議いただいている法案が役立つようにしていかなければならない。それは、情報情報といっても、意味のある情報をしっかり匿名加工業者が取る、そして提供する側もしっかりと出すと、そういう潜在的なポテンシャルは私は日本にはあるんだと思います。
 質の高い医療情報が本当に幅広く存在していると考えますけれども、じゃ、ヘルスケア産業というのももう新しい言葉じゃなくて大分前からあるけれども、そんなものじゃ駄目だという御意見がこの法案の審議で出るということは、やっぱりこうした情報を十分利活用するための仕組みというものは実はあるようでなかったのではないか、また、御議論がありましたから、縦割りの弊害みたいなものもあるんだと私も認識しております。
 でも、ボトムのデータがなければ匿名加工したデータも存在しないということも、その一方で真実だと思います。その意味では、これも今の議論の前の中で委員が御議論されておられましたけれども、国民の間で信頼性をどういうふうに高めていくかということが実は一番重要でありますし、今回の法案によりまして匿名化された医療情報が、委員はAIとかIoTとかそういうことじゃないよと、スマホで何ができるかと、これ非常に私も聞いていて、そうしないと信頼なんて得ないですよね、実際に利便がなければ、ベネフィットがなかったら国民の皆さん方も拍手なんかしない。
 そういうことを考え合わせたときには、やはり研究者が、企業がこの情報を活用して実際に成果を上げていく、そして、我々は言ってみればエンドユーザーなわけですから、委員の御議論の中で出ましたように、スマートフォンで健康管理ができるアプリがもう国民みんな持っているよと、そういうような社会にしていくためにしっかりと取り組ませていただきたい、こんなふうに考えております。
○藤末健三君 是非、石原大臣のイニシアティブの下に、いろんな省庁が関係されていますので、それを統合して進めていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

参議院財政金融委員会(平成29年4月11日)

平成29年4月11日、参議院財政金融委員会で「財政及び金融等に関する調査」を議題として質疑を行いました。 

20170411その1

森友学園・加計学園問題、金融緩和政策の在り方、BIS会合におけるフィンテックの議論、国内外のフィンテック情勢、フィンテックに関するアクティビティベースの法規制体系の構築、レギュラトリー・サンドボックスの仕組み作り、マイナンバー制度のフィンテックでの活用、レグテックに関する取組状況、ゆうちょ銀行の新規業務のあり方、ユニバーサルサービス維持に向けた郵政の金融子会社2社の株式売却益の利用等について、麻生大臣、黒田日銀総裁をはじめとする政府答弁者等と議論いたしました。

20170411その220170411その3 

詳細は以下の会議録をご参照ください。

 

 

参議院財政金融委員会(平成29年3月30日)

平成29年3月30日、参議院財政金融委員会で関税定率法等の一部を改正する法律案について質疑を行いました。 20170330その1

森友学園問題、アメリカとの通商関係、他の国との経済連携、日本政府の経済連携戦略、税関職員の人員確保等について、麻生大臣をはじめとする政府答弁者と議論いたしました。

20170330その2

詳細は以下の会議録をご参照ください。