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ブログ

総選挙争点「消費税増税」、消費税増税分は全世代の格差是正に使うべき!

いよいよ総選挙が始まった。

そして、争点として「消費税増税」が掲げられている。

消費税の議論は、所得分配、社会保障制度にもつながり、社会システムの基盤となるものであり、是非とも議論の深まりを期待したい。


2019年10月の消費税率10%への引き上げについては、自民・公明政権与党は消費税増税をし、全世代型社会保障の実施や軽減税率導入を掲げている。
それに対し、希望の党や維新両党はともに「凍結」を表明している。立憲民主党も「現下の経済状況の中での増税は国民の理解は得られない」と否定している。そして、共産党はぶれずに「中止」を掲げている。

有権者から見れば非常に選択肢として見えやすくなっていると思う。


藤末個人の消費税増税に関する見解を述べれば、
『子育て・教育・社会保障を支援と必要とする中間・低所得者層に手厚く配分し、格差是正を進めるべき』となる。


自民党は、社会保障制度を高齢者中心から、若者支援を充実した「全世代型」に転換するとしている。所得世代だけでなく消費を行うすべての世代が負担する消費税は全世代型の社会保障を支える財源として望ましいと私も考える。
そして、子育て支援や教育無償化を打ち出している。
私は、子育て支援については「待機児童ゼロ」の実現のため、特に0~2歳児の保育サービスの充実に使うべきだと考える。
また、教育無償化については「給付型奨学金の充実に充てるべきである」。藤末個人の計算では3000億円(2%増税額分の約5%)あれば、「すべての学びたい子どもたちが大学や専門学校で学べるよう(これは藤末の掲げる政策三本柱のひとつ)」になる。大学の無償化は約2兆円必要となる。無償化は裕福な層まで支援を行うことになる。本当に教育費を必要とする層に特化して支援を行うべきだ。

そして、教育については、社会人が学び直す「生涯教育」を進めるべきだ、社会の変化は速い、社会人がまだ大学や大学院で最新の知識やスキルを身に着ける仕組みを今こそ完成さえるべきである。社会や経済を発展させるためには、学ぶ意欲と能力のある人が学べる環境を作るひつようがある。
学びたい人が必ず学べる社会を作ることは、格差の連鎖を切ることにもつながる。私は絶対に実現する。


また、今年7月の統計では、生活保護の被保護実人員は2,127,205人、生活保護世帯は1,641,087世帯。生活保護受給世帯の半数以上が高齢者世帯になっている。

年金・介護・医療の議論だけでなく、「生活保護世帯の半分が高齢者」あることにも配慮した社会保障制度の議論が必要である。日本の社会と経済を作ってこられた方々が安心して暮らせるようにすべきである。


さて、消費増税の先送りても、財源は国債発行でまかなうことができるとの考えもあるようであるが、現在の状況が続くことはあり得ない。金利がほぼゼロで政府が借金を続けられるのは異常な状態であることに気付かなければならない。
物価上昇率がプラスになれば、国債の金利が上昇する。財政への信頼がなければ、国債の価値が暴落し、政府の資金が回らず、ギリシャのように政府機能が止まることもありうる。
そのことを政治家は有権者に使える義務があると藤末は考える。

参議院財政金融委員会(銀行法改正案)(平成29年5月25日)

平成29年5月25日(木)、参議院財政金融委員会にて銀行法改正案の質疑を行いました。

20170525その1

森友学園問題、APIの公開、フィンテックによるリスクマネーの提供、イノベーションの推進等について、麻生金融担当大臣をはじめとする政府側に質問いたしました。

20170525その2 

当日の議論の詳細は以下の会議録をご覧ください。

 

○藤末健三君 おはようございます。民進党・新緑風会の藤末でございます。
 私は政治家として一つの目標がございまして、我が国の経済、産業のイノベーションとグローバリゼーションを進めたいというのがございます。そういう意味におきまして、本日このフィンテック、麻生大臣がおっしゃいますように金融監督庁から金融育成庁に変えるという、その大きな大きな私は一歩だと思っておりまして、その法案について質疑をさせていただくことについて、関係者の方々に感謝を申し上げたいと思います。
 また、今日はちょっと質問数がすごく多うございますので、政府参考人の方々は限りなく短く、的確に答弁をいただきたいと思います。
 ただ、まず、このフィンテックに入る前に、前回のこの財政金融委員会で白委員から質問がございましたこの森友に関するメールの問題、このメールの問題でございますけれども、いろんなやり取りをこのメールでやり取りをして、わざわざメールを削除しているということがございますが、このメールを削除するという規定、私ははっきり言って聞いたことございません。もうコンピューターのメモリーはどんどんどんどん大きくなっている中、メールは基本的にエビデンスを残すために、仕事を合理的に進めるために残すというのが一般的だと思いますが、その規定があるかどうか、そしてまた削除の指示が出たかどうか、財務省のお答えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 本件の土地の処分につきましては、二十八年の九月の売買契約締結をもって事案終了したところでございます。そういう意味では、その間、紙の資料であれ、メールでございましても、その管理につきましては、行政文書管理記録に基づきまして、保存期間が満了すれば処分をしているところでございます。したがいまして、委員の最後のその指示が出ていたのかという御質問でございますが、個別の指示ということではなく、紙であれメールであれ、文書管理規則に基づき、保存期間を満了して処分をしていると、こういうことでございます。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。
 今委員の最初の御質問にございました、財務省でメールについての削除の規定等々があるかということです。
 今、理財局長から申し上げましたように、メールを含みます電子データの行政文書につきましても公文書管理法に基づく管理をしているところでございますが、一方、メールに関して申し上げますと、財務省のシステムにおきましてもかなりの容量を確保するようにしておりますが、やはり大量のメールがメールサーバーにありますので、これを長期間保存することはなかなかできないという事情がございます。また、メールの削除の規定ということでありますれば、財務省及び財務局の情報セキュリティーに係る規則において、不要なメールは速やかに削除する旨という規定はございます。
 ただ、いずれにしましても、この行政文書として一定の期間を保存する必要がある場合には、このメールにつきましても印刷をして、適切な保存期間を設定の上、紙文書として保存しているというふうに承知をしているところでございます。
○藤末健三君 今、官房長が、メモリーが足りないから、容量が足りないからメールの削除をするというのは、もう初めて聞きましたよ、そういうのを。メールの削除をする作業のコストの方がはるかに大きいはずです、メモリーよりも。
 ちょっと僕はお願いしたいんですけど、是非システムの概要をください、私に、チェックしますから。メモリーが不足するからメールを削除するということをやっている組織なんか私聞いたことないですよ。それだけはちょっと申し上げますし、本当に委員の皆さんも聞いていただきたいですよ、この異常さを。
 私が申し上げたいのは、これ私、財務省の信頼をことごとく落としていると思うんですよ。私は消費税を上げなきゃいけないと思っています、はっきり申し上げて。そのために何が必要か、それは政府の信頼であり、我々国会の信頼ですよ。納税してきちんとお金を使ってくれるという信頼がなければ、僕は税金を上げることできないと思いますよ。その信頼ことごとく落としています。罪は大きい、はっきり申し上げて。それだけは申し上げます。
 時間がもったいないので、このフィンテックの議論にさせていただきたいと思いますが、皆様のお手元にちょっと資料をお配りさせていただいておりますので御覧になっていただきたいと思います。相当気合を入れて作ってまいりました、これは。
 今回のこの銀行法の改正、何がポイントかと申しますと、この一枚目にございますAPIの公開というのがございます。銀行のシステムは何かというと、いろんなシステム開発会社に閉じていたものを、ゲートウエーをつくり、そしてAPIという、オープンでコンピューターのネットワークをつなげられるようにする、それによって外部のフィンテック企業がどんどんどんどん生まれてくるという仕組みをつくるというのが大きなポイントになります。
 フィンテックが起きると何があるかと申しますと、大きく下に、二ページ目にございますように、送金の決済をスマホで行える。家計とか資産管理を一元にして、通帳でなくてもできるようになる。あと大事なことは、企業の会計や資金調達、後でお話ししますけど、資金調達ができるようになる。あと保険です。例えば、スマホを持っていて万歩計が付いていて、一万歩以上毎日歩いていると保険が安くなるとか、そういうサービスがもう具体的に生まれてきているというのが現状でございまして、やっぱり基本的なポイントは何かと申しますと、このAPIをきちんと設計すること、ここに尽きるわけでございます。
 ただ、私が実際にいろんな金融機関の方々と話をしていますと、何が起きているかと申しますと、一つありますのは、メガバンクみたいな大きなところはどんどんどんどん開発を進めている、もう準備が終わりそうになっているところもあります。一方、地方銀行で小さいところは、全く何していいか分からない、APIって何だろうというレベル。あと、信金、信組については協会で対応しようという動きが出ているわけでございます。そういう銀行、金融機関における格差。そしてもう一つございますのは、いろんなシステムを開発する会社がございますけれど、このAPIの開発の値段が、上は数億、数千、そして数百万円という、オーダーが二桁違うんですね。それが現状でございます。
 恐らく、メガバンクが何をしようとしているかと申しますと、このAPIを公開するということで作業を進めていますけれど、このAPIの利用料金、ゲートウエーの利用料金を高く設定するということをするところが出てくるのではないかと。そうしますと、新興のフィンテック企業は参入できないということが起きる可能性がございます。
 そういうところにつきまして、是非とも金融庁におかれましては、これ、越智副大臣に、金融にお詳しい越智副大臣にお聞きしたいんですが、このAPIの利用をなるべく進め、新しいフィンテックサービスが生まれるようにやっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか、お願いします。
○副大臣(越智隆雄君) まず、オープンAPIは金融機関のシステムに安全に接続する技術でございますけれども、フィンテック企業や金融機関がITの進展を取り組むことなどによって、利用者利便の向上等に向けてオープンイノベーションを推進していく上で核となる重要な技術であるというふうに考えております。ここは委員とも感覚を共有するところだと思います。
 このために、API接続に関する手数料等についてでありますけれども、御指摘のとおり、オープンイノベーションを着実に進めて新たなビジネスやサービスを創出していくとの観点を踏まえまして、金融機関やフィンテック企業、ITベンダーら関係者においてやり取りされる情報の内容等に応じて適切に設定されることが重要であるというふうに金融庁としても考えております。しかるに、金融庁としましては、その状況についてはしっかりと注視をしていきたいというふうに考えているところであります。
○藤末健三君 民と民の取引ですからなかなか官が介入をするのは難しいと思いますけれども、是非、フィンテックを育てるという意味で、APIの利用状況をきちんとウオッチいただきたいと思います。
 また、これも麻生大臣にお聞きしたいと思うんですが、先ほど申し上げましたように、システムを開発するシステムインテグレーターのベンダー間で開発のコストの差がございます。是非、監督官庁としてAPI、オープンAPIが推進されますよう、金融機関、銀行のみならず、システムインテグレーター、システム開発会社、またフィンテックのプレーヤーなどと情報交換を積極的に行うような場をつくっていただきたいと思うんですが、大臣の見解を伺いたいと思います。お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) フィンテックなるファイナンシャルテクノロジーの急激な進歩というものを見ていきますと、利用者とか、中では利用者の便、不便という点もありましょうし、また、銀行代理業務等々をやっておられる人たちと銀行業の間の人たち等々、いろんな意味での関係を見ていきますと、企業の生産性とかそういったものにきちんとこの技術の進歩がつながっていかぬと何の意味もないんですから、便利になったって何だっていう話ですから、生産性が上がっていかなきゃ意味がありませんので、そのためには、金融関係以外の人という人との連携とか協働とかそういうので、いわゆるオープンなイノベーションとか、最近の言葉で言えばそういうことなんでしょうけれども、これを着実に進めていくことだと思っておりますので、この今回のAPI、いわゆるアプリケーション・プログラミング・インターフェースというようなものを見ていきますと、その核となる技術がこのフィンテックということになることは間違いないと思っているんですね、私は。かなり、もっと進みますよ、これから、技術が。
 そういった意味から、金融庁としては、導入の費用というものに関しましては、これは複雑ないわゆる更新系の技術を付けて、この金をこっちの銀行からこっちの銀行に移送してくれなんというような更新系の技術になると、これは金掛かるんですよ、これ。自分のだけ確認してというのだけだと数百万で済むけれども、更新をこっちからこっちにしてくれなんという話になるとすごい金が掛かるということになりますので、そういった意味では、このフィンテック全般について、これはフィンテックの企業とかベンダーの人も今言われたようにあるでしょうし、そういったもので意見をよく積極的に聞いて、この点に関しましてどこが問題点なのかもう少しよく洗ってみぬと、数々おられますので、もう後から後からお見えになる人、言ってくることはみんなばらばらなことを言ってこられますから、丁寧に聞いていたらとてもじゃない、仕事なんてやっておられぬというぐらい物すごい数ですよ。
 だから、そういうのに意欲があるのはええことなんですけれども、もうちょっとおたくらまとまって、どこが問題点か調べて一社にして持ってこいって、そっちの方が話がよっぽど早く進むよと。この間三人ぐらい会いましたので、同じことを三人ばらばらに言ったもんだから、三人まとめて一人でしゃべれ、言っていることは同じじゃないかと、こっちの時間を取られている俺の身にもなってみろと言って、この間ある会合で言ったことがあるんですけど、その横の連携は全くありませんからね。銀行みたいに横の連絡があり過ぎるのもいかがかと思うけれども、こっちは全くないから、ちょっと話にならぬなと思いながら、もうちょっと、しゃべっているんだったらまとめてね、こっちも時間が掛かるんだからなんと言って話をすると、お互いに初めてそこで俺が言われて名刺交換ですから、なかなかちょっと時間が掛かるかなと。でも、そういった意欲があることはすごくいいことだと思いました。
○藤末健三君 麻生大臣、本当にありがとうございます。
 後で私議論させていただこうと思っていましたけど、SIベンダー、システムインテグレーターベンダーは経済産業省の所管なんですよ。そしてまた、いろんなフィンテックのベンチャー系のことも経済産業省が所管で、意外と経済産業省でやっているんですよ、フィンテックの議論。私はやはり、経済産業省と金融庁はもう極端な仕事を一体化して議論進めていただかなければこのフィンテックの中身は進まないと思いますので、是非、役所も一つ、そしていろんな方々も集まるのが一つになっていただくということがこのフィンテックを進める起爆剤と思いますので、是非大臣のイニシアティブで進めていただきたいと思います。
 私、ちょっと皆さん、お配りしたページの三ページ目、ちょっと一枚めくって見ていただいてよろしいでしょうか。金融機関の動きということでございます。
 このフィンテックがどれだけインパクトがあるかというデータでございまして、例えばこれはマッキンゼーのレポートでございますけれど、二〇二五年までに銀行収益の一〇%から四〇%が消えるリスクがあるとか、あと自事業のうち三分の一がフィンテックで代替されて消えていくとか、あと当然のことながら店舗数も減っていく、そういうことが起きていくんではないかと。また、後で議論させていただきますが、ブロックチェーンという分散型のシステム、今は一緒、一つのところに集めるという集中システムでございますが、分散型によって送金、決済ができるようなことができるんではないかというふうに言われております。
 ただ、今見ていますと、先ほどお話ししましたように、メガバンクなんかはどんどんどんどんAPIの開発などを進めておりますけれど、地方銀行の中には、他の銀行と連携できず、このオープンAPI、どうやって対応すればいいんだろうかと言っているところも非常に多うございます。ですから、是非とも金融庁として、銀行全体、金融機関全体がこのオープンAPIに対応できるように指導していただきたいと思いますし、また、聞いていますとやっぱり、先ほど申し上げましたように、大きなシステムでいくと億行くようなオーダーになっていると。
 是非、金融の安定化を所管する日銀としてもサポートいただきたいと思いますが、金融庁と日銀の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 オープンAPIの導入に関しまして、比較的小規模な地域金融機関の中に不安あるいは懸念を持っておられる方が存在するということは、我々も承知をしているところでございます。
 このため、制度の円滑な実施に向けまして、全国銀行協会などの関係者と連携しまして、制度の内容のほか、システムの導入に当たっての対応のポイントなどについて全国において説明をさせていただく機会を設けるなどの対応をしていきたいということを現在検討しているところでございます。
 地域銀行でも七割程度の銀行は共同センターでシステムの対応をしておるので、そうしたところでの対応は可能かとは思いますが、そうでない銀行も三割程度存在しておりますから、銀行の実情に応じてきめ細かな対応をしていきたいというふうに考えております。
○参考人(山岡浩巳君) お答え申し上げます。
 日本銀行といたしましても、銀行とそれからIT企業、スタートアップ企業がAPIのオープン化を通じて協力していくというオープンイノベーションは、フィンテックを通じて日本の金融サービスの利便性を向上させていくという上で大変重要であるというふうに考えております。
 日本銀行は、APIのオープン化を含めまして、銀行の投資費用そのものを直接に助成するといったスキームは持っておりませんけれども、このAPIのオープン化という極めて重要な問題につきまして、中央銀行の立場からどのようなサポートが行っていけるかということを真摯に考えまして、実際にいろんな取組を行っております。
 まず、日本銀行は、昨年の四月にフィンテックセンターを設立いたしまして、昨年十一月にはこのオープンイノベーション、オープンAPIに焦点を当てましたフィンテックフォーラムを開催しております。このフォーラムでは、銀行それからスタートアップ企業、IT企業など広範な主体を招聘いたしまして、日本の金融を便利にしていく上で、様々な銀行と企業が協力していく、オープンAPIについて協力していくことの重要性について認識の共有を図ったということでございます。
 それから、APIのオープン化を進めていく上では、サイバー攻撃に対するセキュリティー対策、これも大変重要だと思っております。これにつきましても、日本銀行は自らのセキュリティーに関する調査研究の成果をこうした場で提供していくといった活動も行っております。
 日本銀行といたしましては、今後とも、中央銀行の立場からAPIのオープン化という大変重要な課題に向けまして、そういったオープンイノベーションを進めやすい環境の整備に向けて力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、日銀も連携して作業を進めていただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、恐らく三割の地銀が単独のシステムということでございまして、そういうところはやっぱりAPI、オープンAPIの対応がほとんど進んでいないんですよ、私が聞いている範囲だと。ですから、銀行間の格差が出てくると、恐らく金融の安定的なシステム運用はできなくなると思いますので、日銀の業務として是非やっていただきたいとお願いさせていただきます。
 それで、このオープンAPIの話に戻させていただきますと、一つございますのは、今のこの一ページ目に戻らさせていただきますと、この銀行等の中にゲートウェイという言葉が書いてあります、赤字で。これ、なぜわざわざ出しているかと申しますと、今の銀行は、勘定系システムと申しまして、実名を挙げますと、IBMや富士通、NEC、日立とかいう、そういうシステムインテグレーターがつくったシステムを使っていると。今どういうことかと申しますと、このオープンAPIをつくるゲートウェイのところも大体勘定系のシステムがつくっているような状況でございます。できましたら、ここをオープンにしていただきたい。
 ですから、その勘定系システムとゲートウェイシステムを分けて、競争して開発をしてもらうようにすれば、ここは恐らくコストが下がったりするんじゃないかというふうに思っていますので、オープンオペラビリティーの話をひとつやっていただきたいということと、そして、もう一つございますのは、これ、基本的に法律では二年以内にAPIのオープン化を進めるということでございますが、二年ははっきり言って私は遅いと思います。
 メガバンクさんなどにおかれては、一年以内にはもう対応できるようなところもあるわけでございますが、遅い方に合わせてこれ二年となっているという状況でございまして、私はなるべく早くこのオープン化、APIのオープン化を進めていただきたいと、それも期間を明示していただきたいんですね。
 なぜかと申しますと、外部のプレーヤーがいつまでに何があるかということが分からなければ投資できません、はっきり言って、これは。二年以内にやりますよじゃなくて、一年以内にここまで行きますということを是非金融庁においては進めていただきたいと思いますし、同時に、監督官庁として、このAPIの公開の現状把握をきちんとやって、それをきちんと公開していく、プレーヤーの人たちに、フィンテック企業の人たちにということでやっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 まず、最初にございました金融機関のシステムの関係ですが、ITの進展を我が国金融経済の発展につなげていくためには、オープンAPIを含めたシステムの開発にも、従来からシステムを整備しているIT事業者にとどまらず、多様な事業者が競争的に参加できる状況が望ましいというふうに私どもも考えているところでございます。
 そういう視点で考えましたときに、我が国の多くの銀行のシステムは、比較的大規模な基幹系システムを中心に個別のシステムが相互に密接に結合する形で構築されていると。その結果、外部システムの連携ですとかシステムの部分的な改修の容易性といった点では劣る面があるという指摘がしばしばあろうかと受け止めております。
 ただ、最近では、例えばシステムをクラウドに移行するですとかシステム間の連動を少なくするなどを通じまして、こうした課題の改善を図ろうとする取組も出てきていると理解をしております。
 私どもとしましては、システム開発については基本的には各金融機関において判断されることではありますけれども、今申し上げたような問題意識に立ち、金融機関等との間で対話を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
 実施時期につきましては、御指摘のとおり、今回の法律案では最大三年の期間が設定されているわけですけれども、御指摘のとおり、この期間を待たずにオープンAPIの導入が可能な金融機関においてはできるだけ早期に体制の整備が行われることが期待されるところでございまして、関係者にはその旨を伝えていきたいというふうに考えております。
 よろしいでしょうか。
○藤末健三君 とにかくしっかり見える化してほしいということでございますので、お願いしたいと思います。
 また、これは大臣にお聞きしたいんですが、今いろんなフィンテック会社のお話を聞いていますと、この銀行代理業の業務の枠組みというのがちょっと不透明であると。ですから、例えば、いろんな、中国なんかでも置かれている、スマホでQRコードを見せて決済をしていくと、個人の決済を集めて最後に銀行にお金を引き落とすようなサービスとか、今変わった制度があるんですよ。ただ、そのときに、銀行代理業のどこの範囲に触れるかとか、それがちょっと不透明であるという話もございます。
 かつ新しいフィンテックの活動を起こすためにも、銀行代理業という枠組みがどうなるかというのは注視するという人たちが非常に多うございまして、是非、この銀行代理業の枠組みを見直すことを、新しいフィンテックのサービスを行うために見直すことを検討いただきたいと思うんですが、麻生大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) 銀行代理業、一番でかいのが多分郵便貯金ですかな。郵便貯金というのはゆうちょ銀行の銀行代理業をやっておるわけですから、簡単に言えば。誰もそんなことを思って見ている人はいないでしょうけど、あれは、銀行代理業というのは大きなあれで仕事なんですが。
 これは基本的に、今、今度の電子代理決済業をやる人たちは、これ、郵便局のためにやっているんじゃない、こっちは顧客のためにいわゆる銀行等に対して決済の指図をするとか、そういった銀行などから口座情報の取得というようなことを行うということができるようになりますから、これは。そういった意味で、これは銀行のためにやっているんじゃなくて個人のためにやっておりますので、こういったことからいきますと、利用者保護とか銀行の健全性の保全とか、そういったものにもちろんあるんですけれども、そういった重要な枠組みだと思います。
 その枠組み自体を直ちに見直すということでは必ずしも考えてはいませんが、しかし、銀行の代理業というのはこれはもう、いわゆる先ほど言いましたICTの進歩というもののスピードからいっても、これはどう考えても、このシステムが、銀行代理業が導入されたときの時代とはもう全然、ICTの進歩に対する時代とは違ったものになってきているのではないかと思って、いわゆるあの時代とは違ったサービスですな、サービスが猛烈な勢いで急速に広まってきているという現状を考えましたときには、少なくとも規制の適用についてはもう少しもっといろいろ考えないといかぬのではないかということは、これは今御指摘のあったところなんですけれども、ほかにもいろいろ、こういった点はいろいろ審議会等々から御意見のあったところでもありますので、私どもとしてはこの問題に関しては検討していかないかぬところだと思っております。
○藤末健三君 是非、ありがとうございます、検討いただきたいと思います。まさしくスマホによる金融業務とか、そういうことは今まで想定していないものがございますので、この銀行代理業の枠組みをどう見直すかによって私はもうフィンテックの推進が大きく変わると思いますので、お願いしたいと思います。
 ちょうど麻生大臣からもお話がございましたけれど、この郵政、ゆうちょ銀行でございますけれど、私はもうゆうちょ銀行こそフィンテックの最大の担い手ではないかと思っています。私は、フィンテックの利便性は、都会よりも例えばATMとかそういう窓口が少ない地方の方が大きな恩恵が得られるんではないかと思っています。そういう意味では、全国に局ネットワークを持つゆうちょ銀行とフィンテックの親和性は高く、特に郵政グループは公益性、地域性の発揮というものが求められておりますので、是非ゆうちょ銀行はこのオープンAPIが進む中でフィンテックを利用していただきたいと思いますが、その点についてお考えをお聞かせください。お願いします。
○参考人(田中進君) お答え申し上げます。
 ゆうちょ銀行といたしましても、お客様の取引の安全を確保するということがもちろん第一義でございますけれども、今御指摘の金融イノベーションを積極的に取り入れまして全国のお客様の利便性を高めてまいりたいという具合に考えてございます。このような認識に立ちまして、私どももフィンテック協会に加盟をさせていただきますなど、フィンテック企業の皆様といろんな意見交換を積極的にさせていただいているところでございます。
 今後とも、良質な金融サービスを提供させていただくために、先ほど御指摘のございますオープンAPIに関する体制整備も含めまして、フィンテック企業との連携、協働の取組を更に推進してまいりたいという具合に考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、議論を進めていただきたいと思います。もう既にPadですね、郵政グループのPadを配っていただいたりしているわけですから、そういう中にこういうフィンテックのものを組み込むというのは私は非常にビジネスチャンスがあると思いますし、何よりも利用者の利便性が高まるのではないかと思います。
 最後でちょっとAPI関係で細かいところをお話しさせていただきますと、今回、電子決済等代行業者というものが法的に定義されるわけでございますが、是非、一つは、この電子決済代行業者の協会などをつくっていただき、先ほど大臣からお話ございましたけれど、やはりまとめて声を出してもらう、整理してもらうということをしていただきたいというのが一つ。
 そしてもう一つございますのは、この三月十七日、全銀協がオープンAPIのあり方に関する検討会ということで中間報告を出していただいています。その中で電文仕様標準というものを策定されておりまして、その中で、複数のフィンテック企業等との接続を前提として当面このオープンAPIは何をするかということで、例えば預金に係る残高照会、あと振り込みを行うこと、そしてもう一つ、入出金の明細照会ということを書いてあるんですが、私はこれは余りにも銀行サイドに寄り過ぎているんではないかと思います、全銀協が作ったこの仕様は。私としては、これに振替とか承認とか、新たな更新をするようなAPI機能を付加しなきゃいけないと思うんですが、その点につきまして是非とも金融庁はどう考えているかと教えていただきたいと思います。
 以上、お願いいたします。
○政府参考人(池田唯一君) まず、協会についての御指摘がございました。
 フィンテックの進展に適切に対応していくためには、個別事業者の取組に加えまして、様々な関係事業者の連携による取組も重要だと考えております。そうした観点から、今回の法律案におきましても、自主規制機関として認定電子決済等代行事業者協会に関する制度を設けさせていただいているところでございます。金融庁としては、こうした認定電子決済等代行事業者協会も活用して関係事業者との対話を深めていきたいというふうに考えております。
 それから、全銀協の検討会におけますAPIの仕様の標準化について御指摘がございました。
 御指摘のとおり、まずは残高照会、入出金明細照会、振り込みのサービスについて標準化するということが取りまとめられたと承知をしておりますけれども、この検討会では、今後更に他の業務についても、標準化の対象とすべきものについては検討が続けられていくものと理解をしております。その中におきましては、御指摘のあった振替あるいは認証といったものも重要な点であると私どもも考えておるところでございます。
○藤末健三君 是非、このフィンテック、新しいプレーヤーがどんどん入ってくるわけでございますから、そのプレーヤーをきちんとまとめていただいて、銀行のみならず新しいサービスを行う人たちの声を盛り込んでいただきたいということは絶対にお願いしたいと思います。特にこの振替とか認証といったサービスがAPIで対象とされなかったら、恐らくほかの国との競争という意味じゃ僕は勝てないと思いますよ。後でいろいろ議論させていただきますが、そこはお願いしたいと思います。
 続きまして、フィンテックによる期待の一つとしまして、私は日本のいろんなベンチャー企業や新しい技術を持った中小企業に対してリスクマネーを提供できることがあるんではないかと思っています。お配りした資料の二枚目の下にあります四と書いた資料でございますが、フィンテック社会の実現に向けた道筋というのがございます。個人に対するフィンテックの利便性とか企業に対する利便性というのがございますけれど、その中で、赤い枠で囲んでいますように、資金調達の強化というのがございます。
 私は、この間、外国のピア・ツー・ピアレンディング、個人から例えば個人に、若しくは企業に対してお金を貸すようなシステムをつくっている人と話をさせていただいたんですが、非常に印象的だったのは何かと申しますと、資金を銀行を通さずに個人がリスクを取って投資をしていく、融資していくという仕組みがどんどん動き出していると、日本でもある程度は育っている状況でございますが、海外はもう兆レベルを超えている状況でございます。
 私は、一つお願いがございますのは、このP2P、ソーシャルレンディングともいいますけれど、是非そのソーシャルレンディングを育てていただきたいということと、もう一つは海外の資金が日本のベンチャーに届くようにやっていただきたいということでございます。ですから、海外の例えばシリコンバレーの人が日本の企業を見て、ああ、この技術を持ってこの新しいビジネスプランに投資をしたいと思ったらインターネットをスルーしてお金が集まるような世界、そして情報が集まるような世界をつくってほしいと思っています。私は、産業育成という意味ではこれ大きな起爆剤になるんではないかと感じておりまして、その点につきまして、金融庁と経済産業省、両方の御意見をお聞きしたいと思います。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) 我が国経済の成長を図っていく上で、新規企業あるいは成長企業へのリスクマネーの供給というのは、大きな課題であると認識をしております。その際、ソーシャルレンディングを含みますいわゆるクラウドファンディングがリスクマネーの供給促進に資するというふうに考えているところでございます。また、そうした際に、海外からの資金が我が国のベンチャー企業等へ行き届くようにしていくことも重要であると認識をしております。
 金融庁としましては、利用者保護あるいは資金需要者の保護などを適切に確保しつつ、リスクマネーの供給促進等の観点から、ベンチャー企業への資金の円滑な供給が図られるような環境整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○政府参考人(中石斉孝君) お答えします。
 ベンチャー企業や中小企業にとりまして、成長資金のための資金調達、安定的な運転資金の確保や資金繰りの把握というのが不可欠であるというのは言うまでもありません。
 フィンテックが発展する中で、例えば日々の取引データを用いて運転資金等を融通するトランザクションレンディングですとか、それから広く個人から資金を集めるクラウドファンディングといったものは、ベンチャー企業や中小企業の資金調達の可能性を高めるものと捉えております。今後も、そういった資金調達の強化を含めたフィンテックの活用促進に向けて、現状でいかなるサービスが展開されているかの把握ということと、それからそれに関します課題や方策などの検討を進めてまいりたいと思います。
○藤末健三君 是非進めていただきたいと思います。私は、国内的には例えば手形をなくすとかいうあと効果もあると思っておりますし、ただ、お願いしたいのは、やっぱりグローバルな資金の流通をこのフィンテックでやってほしいというのが私の願いでございますので、是非とも、経産省と金融庁連携してやっていただきたいと思います。
 先ほどのお話の続きでございますが、海外のP2Pのレンディング、ソーシャルレンディングのフィンテック事業者が機動的に日本で活動できるようにできないかと思っています。
 私は、海外のバンカーなんかの、先ほども中西委員からもお話がございましたけれど、外国の金融関係者なんかの話を聞くと、日本の規制は透明度が低いと、で、リスクが測れないから困るんだよねということを言っている方がおられまして、例えば、うちのシステムを例えば日本に持っていこうとすると、いろんな何かチェックを受けて、国内にサーバーを置けと言われたり、体制こうしろとかセキュリティーを何とかといろいろと言われると。もうそういうのも全部海外で終わっていることをまた何かいろいろ規制されるようなことがあるということを言う方がおられまして、何人か言っていました、そういうことを。
 そういう過度の監督が、何か規制が、そういう海外のいろんなサービスなんかを日本に持ってくる一つのバリアになっているんではないかということを危惧していますけど、遠藤局長、その点、いかがでございましょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 システムリスクの管理態勢でありますとか情報セキュリティーの管理態勢ということにちょっと例を取ってお話しさせていただきますと、例えばシステムリスクの管理態勢というのは、我々、監督指針において、全社的なシステムリスク管理の基本方針というものを策定していることを求めている等々の監督指針の記述がございます。また、情報セキュリティー管理態勢についても、例えばコンピューターウイルス等の不正プログラムの侵入防止対策というものについての態勢整備ということを求めているところはございます。
 ただ、こういった我々の求めている管理態勢のルールというのは、事業者の規模でありますとか、あるいはその業務内容の特性を踏まえて過度な対応にならないように配慮しているところでございます。委員御指摘のように、もう既にその会社というのは海外においてそういった態勢整備ができているということであれば、まさにそれを御説明いただいて、我々対応を考えるということだと思います。
 なお、御指摘の海外事業者に対してサーバーの国内設置などを求めているということは、これは日本のルール上ございません。
 それから、日本のやっぱり規制の透明性を高めるということに関しては、我々は相当やっぱり意を使っておりまして、今年の二月でございましたけれども、特にやっぱり海外のそういう事業者が何らかの登録をしてくるということに関しては、この登録の一般的な流れについて、あるいはその審査の着眼点について、あるいはその審査の手続において議論すべき論点に関して、これは英文でどういったことが必要なのかということは発表し、これを海外向けに私の方から説明をしております。
 それから、審査手続においても、できるだけ効率的、透明性を高めるために、審査手続の早いタイミングでどういった議論を行うべきなのか、それからタイムスケジュールも含めてその見通しというのをお示しするような形で、これもやっぱり英文で公表しておりますので、そういった形で金融行政の透明性というのをより一層高めるように意を用いていきたいと思います。
○藤末健三君 遠藤局長、是非お願いしたいと思います。
 私、ちょっと資料を配っていまして、五ページ目ちょっと見ていただけますでしょうか。飛躍的に成長を遂げるベンチャー企業ということでございまして、フィンテックへの投資額の比較を付けさせていただいています。
 オレンジのところにフィンテック投資額とございますが、我が国が、これ、のデータを見ますと、大体六十五億円ぐらいでございます。アメリカを見ますと、もう兆を超しているという状況でございます。また、イギリスなんかも日本のもう十倍以上の投資をしているという状況でございまして、正直申し上げて、いろんな、この間、ハイ・フリークエンシー・トレードのシステムの話もございましたけれど、金融におけるITのやっぱりテクノロジーというのは私相当もう遅れているところがあると思っていまして、ある程度はやっぱり外国の、日本の場合、イノベーションを推進することも重要でございますが、海外に優れた技術などがあれば日本に取り込むということを是非意識的にやっていただかなければ私は追い付かないんじゃないかと実は思っていまして、是非その観点も、監督局の方でも是非対応をお願いしたいと思います。
 こういう中で、イノベーションを我が国の中で進めなきゃいけないわけでございますが、一つ私、契機となるのは、レギュラトリーサンドボックスと申しまして、イギリスやシンガポールは、レギュレーションを試しに変えてみて、ある範囲だけで新しいフィンテックサービスの実験を行うような制度をつくってございます。そういう規制のサンドボックスを是非このフィンテック分野でやっていただきたいと思いますが、特に、未来投資会議で議論されていると思いますけど、具体的な数はどうなるか、これ是非越智副大臣、お示しいただきたいと思います。
○副大臣(越智隆雄君) 今委員御指摘の、まずイノベーション推進ということでありますが、そのための仕組みとしましてはこれまでも様々な取組があったと思います。そういう中におきまして、レギュラトリーサンドボックスについては未来投資会議の枠組みの会合におきましてこれまで議論してまいりましたが、五月の十二日の第八回未来投資会議におきまして、民間議員から、日本版レギュラトリーサンドボックス創設の提言というのがございました。この中身としましては、第四次産業革命という新次元の環境の中では、まず試みることを認めないと前進できないと、参加者や期間を限定することにより、まずやってみることを許容する取組として、フィンテックなどのイノベーションを対象とした日本版レギュラトリーサンドボックスを創設するべきとの提言でありました。これを受けまして、総理からもイノベーションの成果をいち早く社会に取り込めるよう新しい枠組みを創設する旨の発言があったところでございます。
 こうした提言や発言を踏まえまして、これから策定します成長戦略に必要な措置を盛り込むこととしたいというふうに考えております。また、具体的な適用等につきましては、事業者のニーズなども踏まえまして検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、元は金融機関で働いておられた越智副大臣にお願いしたいのは、このレギュラトリーサンドボックス、是非やっていただきたいと思うんですね。それはなぜかと申しますと、日本政府が本気で取り組んでいるということを海外に知らしめるすごいいい旗印、フラッグになると思いますので、是非やっていただきたいと思います。
 レギュラトリーサンドボックスの五原則というのはもう御存じだと思いますけど、実証優先主義とかリスクの管理、高いレイヤーでの政府の一元的な体制、これも是非お願いしたいのは、関係省庁は一元的にやってほしいということ、あとハンズオン支援ということで、あと事後的な検証ということで、現場のことを聞いてPDCAを回していただきたい、あとトップマネジメントの関与ということでございますので、これやはり各省庁、いろんな関係省庁がございます、日銀も含めて。そういうものを一元的にトップのイニシアティブで進めていただきたいということをお願いさせていただきます。
 また、オープンAPIの関係でございますけれども、私が先ほどもお話ししましたように、全銀協が中心となりまして、今年の三月に検討会の報告を公表していただいているわけでございますが、今後の展開がどうなるかということ、政府がどのように指導していくか、そしてまたAPIの接続先のチェックリストを金融情報システムセンターが事務局となって作っていくということを計画していますけれども、政府としてどういうふうに関係していくかというのをまず教えていただきたいと思います。
 そして同時に、私はこのAPI、オープンAPIでございますけれども、国際的な標準にどう適合するかが非常に重要だと思っています。ヨーロッパはどちらかというと政府主導でこのAPIの標準を進めるし、またアメリカはいろんな民を中心に進めておりまして、私が一つ注視していますのは、野村総合研究所の崎村夏彦さんが議長を務め、アメリカにおいてオープンAPI、もうそのオープンIDファウンデーションというものが世界標準の金融APIをつくろうとしています。私、日本の人は議長と呼んで非常に注目しているわけですが、こういう国際的なAPIの標準化の動きについてどう考えるか、池田総務企画局長の見解をお聞かせください。
○政府参考人(池田唯一君) 御指摘がありましたように、全銀協ではオープンAPIの在り方に関する検討会が設置されております。そこには銀行のほかITベンダーやあるいはフィンテック協会の方などが参加されて、金融機関だけではないメンバーにより検討がされておりまして、現在、情報セキュリティー利用者保護に関する基本的な考え方、あるいは、先ほどもありましたが、API接続を円滑に進めるための標準仕様の策定などについて議論がされているところでございます。また、御指摘のありましたFISCにおきましてもAPI接続先のチェックリストの策定作業が進められているところでございます。金融庁はこれらの会合のメンバーにもなっておりますので、こうした議論には積極的に参画し、適切な対応を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
 そうした中で、API仕様の標準化などをやっていきます場合に、世界標準化の動きと整合的なものにしていくことが重要だというのは御指摘なとおりだと考えております。御指摘のありましたオープンIDファウンデーションにおきましては、API仕様に係ります認証技術に関します世界標準の策定を目指して、世界各国のIT事業者やフィンテック企業等による検討が行われていると承知をしています。
 先ほどの全銀協のオープンAPIの検討会におきましても、オープンAPIファウンデーションの理事長の、先ほどありました崎村夏彦氏を招聘して最近の検討状況について説明を受け、それも踏まえて、API仕様の標準化に向けた検討が行われていると承知をしているところでございます。
○藤末健三君 是非、金融庁、経産省、日銀の方々に申し上げたいんですけど、私は何を心配しているかというと、スマホみたいになるんじゃないかなという、携帯みたいに。
 日本はiモードという新しい仕組みを世界で初めて開発しましたと、私たちはずっと進んでいるんですよねと言っていましたら、スマホが来てあっという間に特定の企業が支配するプラットホームに支配されているわけじゃないですか。私は、金融のフィンテックも同じことが起きると思います。恐らく金融の決済のあるシステムがプラットホームを握ったらそこが全部握っちゃう、恐らく、ハブを握ったところが。若しくは、インターフェース、操作性とかを握ったところが全ての利益を握っちゃう。真ん中のところはほとんど利益がないという世界になると思いますよ、私は、正直申し上げて。
 その中で、我々がやはりスタンダードをきちんと、国際的なスタンダードを抑えておかなければ、私たちの金融機関が二十一世紀、これ食べていくことはできなくなるんじゃないかと思っていまして、もう積極的に取りにいくようなことをやっていただきたいですよ、正直、いや、本当に。
 ですから、海外の、どんどんどんどんスタンダードの動きがもう幾つかのオプションがある中で、我々が今どこにいて何をしなきゃいけないかと。恐らくスタンダードが取れなければ、我々はどんなにオペレーション頑張っても利益落ちないですよ、恐らく、間違いなく、これは。ハブを抑えたところが勝つのがこのネットワークビジネスですから。是非、国際的な視野でやっていただきたいと思います。
 それに関連しまして、是非、これは経済産業省にお聞きしたいんですけど、ブロックチェーンが恐らくこのフィンテックの中で一つのコアテクノロジーになると思いますが、そのフィンテックのみならず、コアテクノロジーとしてのブロックチェーンテクノロジー、どのように日本と政府として抑えていくか、その見解をお聞かせください。お願いいたします。
○政府参考人(中石斉孝君) お答えします。
 ブロックチェーン技術など、フィンテックを支える中核的な技術につきましては、金融分野を超えて、例えば、サプライチェーンの効率性向上ですとか、それから取引プロセスの全自動化といった広く実用化、活用される可能性が高いものと認識しております。
 経済産業省としましては、ブロックチェーンの活用を推進するために、まず活用可能性の調査を様々行います。それと、さらに、既存システム等との比較評価を行えるように、品質、保守、運用、コストの観点からの評価軸というものを整理しました。この評価軸に基づきまして客観的な分析をしたいというふうに考えています。
 それからまた、本年三月末に総務省と連携プロジェクトを立ち上げまして、実証実験やFSなどを通じて具体的な利活用事例の発掘とか、さらには社会実装の推進などを行うなど、具体的なプロジェクトを進めていきたいというふうに思っています。
 それからさらに、仮想通貨や認証システムを開発するベンチャー、様々なフィンテックベンチャーがあるわけでありますけれども、こういったベンチャーに専門のメンターを派遣して人材面でも協力するなど、ベンチャー支援の一環としても取り組んでいきたいというふうに思っています。
 引き続き、これらのフィンテック関連技術の活用を通じて、一層イノベーションを進めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、実装を進めていただきたいと思うんですね。
 先ほど、レギュラトリーサンドボックスの話を申し上げましたけれど、私は一番有力なのはこのブロックチェーンのテクノロジーじゃないかと思っています、実証としていくのは。もう海外ではもう、たしかエストニアでしたっけ、もう政府が実際に実証試験を始めているところもあるわけですから、是非、各省庁連携してやっていただきたいと思います。
 最後の質問でございますけれど、キャッシュレス化について話をさせていただきたいと思います。
 前回、キャッシュレス化の議論がこの財政金融委員会でもございましたけれど、オリンピックまでに私はキャッシュレス化を進めないとちょっと恥ずかしいんじゃないかと思っております。実際に、中国人の友人が何言ったかというと、日本は何でこんなに金持たなきゃいけないんだと言うわけですね、現金を。
 私、実際にゴールデンウイークに中国に超党派で伺いました。それで、会議が終わった後に、夜中にフードコートというか屋台みたいなところに行ったんですよ。で、何が起きたかというと、現金で買えなかったんですね、現金で。おまえは、あれで買えなきゃ駄目、これしか受け付けないとか言われて、買えなかったという経験があります。それぐらいキャッシュレス化している。ちなみに西安、行ったところは。
 私はそのときに、ああ、もう中国は聞いていたよりも進んでいるなと思ったんですが、雨宮理事、もう簡単に、なぜキャッシュレスが遅れているかということを、簡単にちょっと御説明いただいてよろしいですか、お願いします。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。
 これは、原因は大変難しい、分析が難しい面があるわけでありますが、その上で申し上げますと、三つぐらい考えられまして、一つは、国内の治安が相対的に良く、盗難等による現金を失うリスクが他国より低いことが挙げられます。
 それから、二つ目でございますけれども、日本ではこの偽造をされた銀行券、お札が非常に少なく、銀行券、お札に対する信頼、国民の信認が高いということが挙げられると思います。この点、前回の実は委員会でもお答え申し上げたんですが、ちなみに、私どもが昨年十二月に行いました生活意識アンケート調査と、こういうものがございまして、この中で、携帯、スマートフォンを利用した決済を使わない理由として、セキュリティーや紛失時などの安全性に不安があるといった回答のほか、支払は現金でしたいというのが多かったということがございます。
 それから、三番目でございますが、やはり長年にわたる低金利環境が続く下で、現金を銀行預金に小まめに預け入れるというインセンティブが低下しているということも理由の一つかと存じます。
○藤末健三君 理事、一つお願いがありまして、治安がいいといったら、先ほど、スウェーデンはもう九八%のキャッシュレス化なんですよね。治安、関係ないと思いますよ。あと、偽造札がないとかいう話もちょっと僕は違うと思う、スウェーデンなんかと比較した場合に。あと、何ですか、低金利、世界的に低金利じゃないですか。私は、ちょっと申し訳ないんですが、学術的に分析されたことをおっしゃっているかどうかを確認したいんですよ。
 私の仮説は違います。私は、クレジットカードがおかしいからだと思っています、はっきり言って、日本の。手数料が高いんですよ、はっきり言って。ほかの国だったら一%か二%の間のものが、我が国だったら、例えば百円買ったら三円か四円ぐらい、三から四%取られていると。そうすると、売っている方は使いたくないですよ、クレジットカードを。あと、ペイメントシステムがクレジットカードに偏り過ぎている、ほとんど。というのは私の仮説ですけれど、全く私は違う見解ですし、日本銀行が余り分析されていないことを言ってほしくないんですよ、国会で、正直申し上げて。エビデンスがあるかどうかをお聞きしたいと思っています。
 ただ、そう批判ばかりできませんので、申し上げたいのは、やっぱり私は、オリンピック・パラリンピックまでにキャッシュレスを進めないと、いや、日本って遅れた国だねという印象を与えるんじゃないかということを心配しています。先ほど申し上げましたように、スウェーデンは九八%のキャッシュレス化ということでございまして、その多くは、クレジットカードではなく、銀行口座を直接使った電子決済、銀行の口座を使った決済になっているということにありまして、先ほど、治安のという批判を受けるかもしれませんけど、インドでは五年間でクレジットカードをなくすという方向になっていると。これは何かというと、カードバンクがばれるからなんですね。キャッシュでクレジットカードもなくそうと言っているんですよ。
 クレジットカードに頼らないキャッシュレス化を進めるべきだと思うんですが、このクレジットカードを担当する、所管する経済産業省と金融を所管する金融庁の見解をお聞かせください。お願いします。
○政府参考人(住田孝之君) ただいま御指摘のクレジットカードの件でございますけれども、やはりクレジットカードの利用というのも、やはりこのキャッシュレスを進める、こういう上では非常に大事だと思います。
 そのためには、クレジットカードが安心、安全に使える環境を整えなければいけないということで、さきの臨時国会においては割賦販売法を改正をさせていただきまして、加盟店にIC対応などのセキュリティー対策を講ずるということを義務付けたわけでございます。一方で、商店街などでのクレジットカード対応端末の普及促進といったようなことを進めておるわけでございます。
 また、外国人のお話が出ましたけれども、外国人訪日客の中では、やはりクレジットカードの利用をされる方、今でも五四%ぐらいいらっしゃいます。こうした方々のリクエストに応えるためにも、クレジットカードの利用環境の整備というのは引き続き大事であるというふうに考えてございます。
 今、料金、手数料の件がございましたけれども、この加盟店の手数料の高い低いというのは、これは世界比べてみましてもいろいろな数字がございまして、これなかなか一定の定まった見解があるという状況ではございません。
 一方で、先ほど御指摘のございましたように、今やカードを使わない決済、スマホとかですね、そういうものを使う決済というのはこれは増えてきているというのは事実でございます。
 これは、何を使うかというのはそれぞれの消費者の方の選択なのだと思いますけれども、このいろいろな技術が出てくるときに、それが使いやすいように、あるいは妨げるものがないようにしていかなきゃいけないというのは私どもも認識をしておるところでございまして、やはりそうしたものが安全、安心に使っていけるような環境というのは常に考えていかなければならないと思っておるところでございます。
○政府参考人(池田唯一君) 現金以外の決済方法には、クレジットカードのほか電子マネー、デビットカード、さらには御指摘のありました銀行口座を直接利用する電子決済サービスがありまして、キャッシュレス化を考える際にはこうした決済方法も重要であると、御指摘のとおり認識をしているところでございます。
 その際、例えば銀行口座を直接利用する電子決済サービスということになりますと、今回御提案をさせていただいておりますオープンAPIというのはその際の極めて重要な核となる技術だと、そういう考えもあって、今回、法案を提出させていただいているところでございます。
 いずれにしましても、金融庁としては、安心、安全の確保を図りつつ、利用者利便の向上等に向けて引き続き努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 皆様に、お手元にお配りした資料の七ページ目、一番最後でございますが、キャッシュレス決済の普及状況というのがございます。右側を見ていきますと、国際比較で、日本、韓国、中国、アメリカと書いてございますが、キャッシュレスの比率が、日本は一八%、韓国、中国はもう五〇%を超えているという状況でございます。恐らく中国に行くと、大都市に行けばますますキャッシュレスが進んでいると。
 一方、左側を見ていただきますと、キャッシュレス決済の内訳がございますが、ほとんどがクレジットカードになっていると。先ほどスウェーデンの事例を申し上げましたけど、スウェーデンの方は銀行の口座で直接決済をできるようにしているということになります。
 ちなみに、中国のことを申し上げますと、アリペイという、アリババというエレクトロニックコマースの会社がキャッシュレスシステムをやっているんですが、大体利用者は四・五億人いるといいます。これで、少額の決済や、あと保険のサービス、あとはお金の使い方により信用調査まで行うというような状況。あと、ウイチャットという、中国、これテンセントという会社がやっているウイチャットという電子マネーは八・七億人が使っていると。これは何かと申しますと、スマホなんかに画面が出てきて、例えば店で買物をするときにクーポン出てくるわけですね、そこに。全部連動していると。
 そこまでのサービスが進んでいるわけでございまして、私は、是非、先ほど池田局長からもお話ございましたけれど、銀行の口座でも決済をできるようなものも含めてサービスを進めなきゃいけないと。
 私は、これに書いていますように、キャッシュレスが進まない原因はクレジットカードのウエートが高過ぎるからだと私は思っております。
 特に、私がお願いしたいのは、資金決済法の話をさせていただきますと、電子マネー等の利用においても五〇%の準備金を保有するというような制度がございます。世界を調べてみますと、この五〇%、いろんな電子マネーを使うときに使う金額の五〇%をちゃんと担保しておかなきゃいけませんよと、持っておかなきゃいけませんよというようにしますと、電子マネーの発行額が制限されるということでございます。いろんな国の基準はあると思いますけど、私は、もう半分を準備金、出したマネーの、例えば一億円出したら五千万円をちゃんと持っておかなきゃいけないようなことすると、なかなか電子マネーが普及しないんじゃないかと思うんですが、その点につきまして金融庁の見解をお聞かせいただきたいと思います。私は、キャッシュレスを進めるためには、この資金決済法の見直しが必要じゃないかと思っています。いかがでしょうか。
○政府参考人(池田唯一君) 資金決済法では、電子マネー等の前払式支払手段につきまして、これは利用者が発行者に対する信用供与をしていると。そういう中で、発行者の破綻により決済に利用できないということになりますと、利用者が不利益を被るということになりますことから、未使用残高の二分の一以上の額について資産保全を行うことを求めているものでございます。
 EUなどの法制などの例では、国によりましては、未使用残高全額の資産保全を求めているような国もあると理解をしておりますけれども、我が国においては、発行者に過度な負担とならないというようなことにも配慮して、保全割合は二分の一とされているところでございます。
 我が国の実情を踏まえますと、実際に、前払式支払手段の発行者の破綻によりまして、保全された資産からの還付が行われた事例も存在しておるところでございまして、現時点におきまして、この資産保全に係る規制を見直すということについては十分慎重な対応が必要であるというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 余り日本の規制ばっかり進めていますと、私が聞いたのは、海外にもサーバーを置いて、海外で決済機能を持って資金決済法の範囲外から決済やろうという話もしているところいましたですよ、正直申し上げて。ですから、国際的な規制の調和を是非図っていただきたいと思います。私はもう、日本がどんどん規制を強化すればするほど海外に逃げていくという現象が起きると思いますので、安全性も必要ですけれど、ある程度その利便性、そして産業を育てるという観点を持っていただきたいと思います。
 以上で私、質問終わらさせていただきますが、最後に申し上げたいのは、今日お配りした資料、実は経済産業省の資料がほとんどでございまして、経済産業省のフィンテックの議論、私は正直、金融庁とは違った観点で進んでいると思います。やはり金融庁は金融サイドの考え方からやっておられ、で、やっぱり経済産業省は利用者である産業であり、そして個人の、あと若しくはIT企業の観点からやっていまして、是非、麻生大臣、あと越智副大臣におかれましては、経済産業省、金融庁、そしてもう一つは日銀、この三者を統合したフィンテックの推進体制をつくっていただくことをお願いしまして、私の質問終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。

参議院財政金融委員会(平成29年5月16日)

平成29年5月16日、参議院財政金融委員会で「金融商品取引法の一部を改正する法律案」に関する質疑を行いました。

20170516財金その1 

ハイ・フリークエンシー・トレード(HFT取引)、情報開示の在り方、海外投資案件等の会計の問題等について、政府側に質問いたしました。

 

当日の議論の詳細は以下の会議録をご覧ください。

 

○藤末健三君 民進党・新緑風会の藤末健三でございます。
 今日は金商法の改正案の審議でございますが、まず冒頭に、学校法人森友学園への国有地の格安売却問題について質問させていただきたいと思います。面会記録の破棄に係る判断の妥当性ということでございます。
 平成二十九年四月二十五日の財政金融委員会で事案の資料に関する会計検査院の答弁があったわけでございますが、この森友学園の契約は十年間の分割払でございまして、さらに支払が遅延した場合の延納の規定も含まれているわけでございます。
 この事案の終了時期は、契約成立時ではなく、売買契約の代金が完済された時点とすべきではないかと考えますが、財務省佐川理財局長のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 財務省におきましては、公文書管理法の規定に基づき制定されてございます財務省行政文書管理規則にのっとり文書管理を行ってございます。個別の面会の記録は、組織で共有した後に、最終的には決裁文書の形で組織としての意思決定として集約されていくことから、保存期間は一年未満とされ、保存期間満了時期につきましては、時期を明確化する観点から事案の終了後とする取扱いとしてございます。本件の処分に関しまして、昨年六月の売買契約締結をもって、売買契約書の決裁を行った時点を事案の終了と判断してございます。
 国有財産の売払い代金につきましては国有財産の特別措置法におきまして分割払が認められているところでございますが、森友学園との売買契約におきましては、延納代金に係る債権を保全するため、確実な担保として売払いした土地に順位番号一番の抵当権を設定するとともに、債権の保全あるいは用途指定の履行確認のために契約上実地調査を行う等の契約条項を入れているところでございます。
 まさにこの延納も含めました契約の経緯につきましては、契約書に組織としての意思決定が集約されているところでございます。したがいまして、それまでの面会の記録につきましては、この契約をもって保存期間満了と取り扱い、公文書管理法に基づき適切に対応しているところでございます。
○藤末健三君 局長にお聞きしたいんですけれど、お金を分割払で払っていますよと、途中で払えなくなりましたと、そこでいろいろ問題が起きたときに様々な資料がなかったら裁判とかそういうのに対応できないと思うんですけど、常識的に。どう考えます、局長。
○政府参考人(佐川宣寿君) 御指摘の、委員がおっしゃっているのは延納というか延滞のお話をされているのかもしれませんけれども、その延滞金の規定も含めましてこの契約書には全て入ってございます。延滞金の計算方法も入ってございます。延滞金も一定の時期までに納めなければならないというふうにも契約上書いてございますし、仮に契約上の義務が履行されなければこれはまた契約解除という方向も可能性としてあり得るわけでございまして、そういう意味では、延納あるいは延滞、用途指定、全てを含んだ契約書になっているわけでございまして、そういう契約書を結んだ時点で事案終了というふうに判断したということでございます。
○藤末健三君 いや、もうそれは会計検査院の考えとは多分違うと思いますよ、正直申し上げて。かつ、契約書だけ残っていればいいというものじゃなくて、契約書があって、問題が生じて裁判になるわけですから、そのときにいろんな様々な参考資料がなければ私は裁判で勝つことはできないんじゃないかと思います。まあ、ここで終わらさせていただきます。
 具体的に、これから金商法の一部を改正する法律案の議論をさせていただきたいんですけれど、まず初めに、ハイ・フリークエンシー・トレード、HFTという取引について御質問させていただきたいと思います。
 皆様のお手元に紙を配ってございますが、株式取引の変化というものを載せさせていただいております。上の方に従来の取引ということで、従来であれば、投資家であり、事業法人が株式会社を通じて、そして電話等でやって、そして注文などを証券取引所がマーケットで調整するということになってございますが、近年の取引は何かと申しますと、まず一つございますのが、電子取引システムということで、事業法人、機関投資家が電子システムを使い、そして証券会社を通じて取引するという方法もございます。ただ一方で、下の図にございますように、ヘッジファンドや独立系投資会社がそのままシステムで証券会社を通じて取引を行う。また、証券取引所の中に電子取引システムと書いてございますが、コロケーションシステムといいまして、取引所の中にシステムを置いて取引するようなことも行われております。
 正確なデータかどうか分かりませんが、今の取引において七〇%近くがこのようなコンピューターのプログラムがつくった取引になっているんじゃないかということでございまして、このようなシステムを使ったハイ・フリークエンシー・トレード、もう一秒間に何回も取引をするような仕組みに対して規制を掛けることは非常に正しいと思います。
 ただ一方で、このハイ・フリークエンシー・トレードは、もう超超超短期的な戦略としてプログラムで取引を行うということでございますが、そうなりますと、一方で、中長期的な企業収益に基づくような株価の形成が逆にその足を引っ張るのではないかと、長期的な戦略で、基づいてどの企業がこれからどれだけ成長してどれだけの利益を上げるかという観点で投資をしている方々に対してはマイナスになるんではないかと思いますが、その点、金融庁、いかがでしょうか。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 中長期的な投資を促進いたしますことは、企業の持続的な成長ですとか、中長期的な企業価値の向上に向けた企業と投資家の対話を促進し、日本経済全体の好循環を実現していくという上で極めて重要な課題であるというふうに考えているところでございます。
 御指摘のあった株式等の高速取引がこうした中長期的な投資に与えている影響について正確に申し上げることは困難なところでありますけれども、高速取引につきましては、他の投資家よりも先に売買をすることで他の中長期的な投資家の売買の機会が制約を受けてその取引コストが増大するということがないか、あるいは中長期的な企業価値に基づく価格形成を阻害するということがないか、そうした懸念が指摘されていることは私どもも承知をしているところでございます。
 そして、こうした懸念があることも踏まえまして今般法律の改正をお願いをしているところでございまして、登録制を導入させていただいて、体制整備、リスク管理を求めていくとともに、こうした高速取引の実態などを確認できるよう、ルール整備をお願いしているということでございます。
○藤末健三君 是非、市場においてこのHFTがどれだけの影響を及ぼしているかというのは調査をいただきたいと思います。このための法律整備でございますので、お願いしたいと思います。
 私がちょっとお聞きしたいのは、このハイ・フリークエンシー・トレードがこれからまた進みますと、前にもございましたけれど、もうプログラムが勝手に取引をしますので、あるとき、そのマーケット、市場が変則を来すと、一気にそのコンピューターのトレードが止まってお金を一気に引き揚げると、一斉に、呼応してということが実際に起きておりました。このようにコンピュータープログラムが一斉に動いて例えばマーケットをもう止めてしまうような事態が発生しないように、ほかの国では例えばマーケットメーキングの義務、プログラムの中で何か変動が起きたときにもう一斉に引き揚げてそのプログラムが止めてしまわないようにするような義務などを課しているところもございますけれど、この法案においてはどのような取決めになっているか、また、ない場合には今後どのように検討するかを教えてください。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 高速取引を行う者にマーケットメークを義務付けるべきではないかという御指摘かと思います。
 一般論で申しますと、経済活動の自由ということがございますので、特定の投資者に一定の行為を義務付けるということには基本的に慎重に考える必要があるという点があると思います。それから、この問題について審議を行いました金融審議会における議論などでも、高速取引に過度の規制を及ぼすことで日本市場からそうした取引を完全に排除してしまうというような対応は適当ではないという指摘も数多く出されたところでございます。
 そうした中で、今回の法律案では、高速取引を行う者に登録制を導入して、体制整備、リスク管理義務を課するとともに、当局への情報提供などの枠組みを整備するという対応を提案させていただいているところでございます。
 金融庁としましては、まずは今回の制度整備を通じまして高速取引の実態等の把握に努めたいと考えておりますが、市場の動向を十分注視し、市場の公正性、透明性、安定性を確保する上で、必要があれば、適切に対応を検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、現状を明確にしていただいて、制度づくりをやっていただきたいと思います。
 そのときにひとつ御配慮いただきたいのは、恐らくマーケット、証券取引所のやはり国際競争がもう始まっていると私は思っております。ですから、もう日本国内で日本証券取引所が実際に利用者がどれだけ使いやすいものをつくるかということは非常に大きなポイントだと思っていまして、例えば細かいことをお聞きしますけれども、世界的には取引所の最小取扱金額、単位、スティックというふうに言っていますけれども、普通だったら現物であれば一円という感じになりますけれども、〇・〇〇一円の単位で取引できますよと。で、何があるかと申しますと、単位が小さいほど変化が激しいじゃないですか、起きるじゃないですか。ですから、単位が小さいほど変化が起きて、それで取引する利用者は便宜があるということで、逆に今、この単位、スティックがどんどんどんどん小さくなるという競争があります。それをどう考えるか、例えの一例として。
 また、今回、ハイ・フリークエンシー・トレードを行う者は金融庁に届けるということが義務付けられておるわけでございますけれども、私、限られた範囲でございますが、やはりこのハイ・フリークエンシー・トレード、プログラムを使うITの闘いになっているわけでございますけれども、そういうテクノロジーとかノウハウが流出することを恐れて高度な技術を持ったハイ・フリークエンシー・トレードの投資家が市場から撤退するようなこともあるのではないかということを考えるわけですが、その点、いかがですか。簡単に申し上げますと、国際的なイコールフッティングをどう考えるかということです。お願いします。
○政府参考人(池田唯一君) 御指摘のとおり、市場のルールを考えていきますときには、国際的なイコールフッティング、整合性といったものは極めて重要な要素であるというふうに考えております。
 御指摘のあった点のうち、まずティックサイズの問題でございますが、注文値段の刻み幅の問題でございますけれども、このティックサイズを小さくするということは、御指摘のとおり、投資家にとってより良い価格での約定が可能になって利便性が向上するという見方が一方であると思います。他方、過度にそうしたティックサイズが小さくなりました場合には、一つの価格当たりの注文数量が減少しまして、ひいては円滑な取引が阻害されるおそれがあるという見方もあると承知をしております。
 そうした中で、両者のバランスの中でどうルールを設定していくかということかと考えておりますが、現状、我が国の状況を見ますと、過度なティックサイズの縮小競争が生じているとは必ずしも認識をしておりません。直ちに規制を検討するということが現在取引所で検討されているとは考えておりませんけれども、いずれにしても、今後の市場の動向を注視して、このティックサイズの点も含め、市場の公正性、透明性、安定性の確保には万全を期していきたいというふうに考えております。
 それから、今回の法律案で、登録をしましたHFTから届出をいただくということでございますが、この点については、今回提案をさせていただいておりますルールの内容は、例えば欧州において来年の一月から導入が予定されているルールの内容とおおむね同等の内容になっていると理解をしております。
 そうしたことで、今回のルール整備によって高速取引を行う主要なものが日本市場から直ちに退出するというようなことにはならないというふうに考えておりますが、いずれにしても、状況はよく注視してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、今回の法律が整備されますといろいろな調査ができるわけでございますので、やっていただきたいと思います。特に、取引所がハイ・フリークエンシー・トレードを行う人に対する調査ができるということもございます。また同時に、金融庁もいろいろなことができることになると思いますが、私が思いますのは、私、今、フィンテックを非常に自分なりに勉強させていただく中で感じますのは、麻生金融担当大臣からも答弁いただきましたけれども、金融のテクノロジーに対する投資、もう圧倒的に日本負けている状況、一番今伸びているのは中国でございまして、中国、そしてアメリカ、ヨーロッパに対しても圧倒的に負けている状況でございまして、何を申し上げたいかというと、テクノロジーが分かる人が取引所には必要であるし、また金融庁にも必ず必要だと私は思っています。
 もうはっきり申し上げまして、今の日本の金融業界は、大きなSI、システムをつくるところがメーンプレーヤーになっておりまして、正直、新しいテクノロジー、今スマホとかのテクノロジーを使うような状況でございますけれど、対応できているとは思えません、正直申し上げて。
 そういう中で、金融庁、また取引所が新しいテクノロジーを分かった人間が必要だと思うんですけれども、その点いかがですか。人材の整備についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(池田唯一君) お答えいたします。
 取引所におきましては、現在でも取引所での売買の審査などの業務を行っているところでございまして、こういう業務を適切に遂行するためには、ITに関する専門人材の活用などが極めて重要で、それに対応するための努力も取引所においては行われてきていると理解をしておりますけれども、今回、そうしたことに加えまして、登録制が導入され、取引所にも調査の権限が付与されるということでございますので、ITの面からそうした売買の審査を強力に行えるような体制の充実というのは一層取り組んでいっていただく必要があると考えております。
 また、金融庁におきましても、これまでITに関する専門人材の確保ということについては我々なりに努めてきたつもりではございますが、HFTというようなことになっていきますと相当高度なITの専門家ということがまた求められてくると考えておりますので、今一層積極的な人材確保に努めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、人材を集めていただきたいと思います。
 私が聞いている話ですと、例えば外資系のIT担当の役員クラスの人たちはもうすさまじい金額の給与を取られているみたいです。恐らく我々が、素人が見ていると表面的には同じようなシステムになっていますけど、実は取引スピードが何ミリセカンド違いますよという、もうそういうところで争っている、彼らは、という状況でございますので、そういうテクノロジーの細かいところが分かる人がいなければ、何となく、これ何か同じに見えるから同じだろうという話じゃないと思っております。
 実際に私が危惧しますのは、このハイ・フリークエンシー・トレードもそうですけれど、フィンテックの世界もそうですが、今、我々、例えば携帯を使っていますと、グーグルとかヤフーとか使っているじゃないですか。この検索エンジンは全部グーグルがつくっています、実は。グーグル一社。
 これから我々が恐らくいろんな取引をするシステムができてくる中で、間違いなくグローバルスタンダードみたいなシステムができてくると思うんですね。もし、金融庁がテクノロジー分からなくて、外国のテクノロジーなどの評価を十分できなければ、私はまた携帯が生まれると思いますよ、ガラパゴス携帯が。何かすごいですね、技術ありますねと言っていますけど、あっという間にスマホに変わっちゃう。なぜ早く外国のテクノロジーを入れて日本のテクノロジーを盛り込まなかったのかと私は本当に思います、正直言って。そのようなことがないようにして、金融庁でテクノロジー分かる人間を絶対に入れてほしいです。何となく何か情報分かっていますよという人じゃなくて、本当に金融のテクノロジーの最先端分かる人を是非入れて議論を進めていただきたいことをここでお願いさせていただきます。
 続きまして、この金商法でございますけれども、情報開示が非常に規則ができるということでございまして、やはりメディアの方々の話を聞いていますと、この金商法の改正、最大の関心事は会社の決算等の重要データを一人のアナリストに開示した場合は速やかにそれをインターネットに載せなさい、ホームページで公開しなさいということになりますけれども、具体的なことをお聞きしたいんですが、経済紙の記者にも同様な規制が掛かるんでしょうか。例えば、記者に、アナリストではなく記者にいろんなデータを示したときに、そのデータをインターネットで公開するということが課されるかどうかということをお聞きしたいと思います。
 恐らく答えは、経済記者はアナリストと違うという答えになると思うんですが、金融庁として、行政機関の守秘義務とメディア記者との守秘義務の違いをどう考えるのか。例えば、金融庁の人が新聞記者にある情報を流しましたと、そういうときと、あと、アナリストが金融庁の人にアクセスすることはないとは思いますけれども、そういう、記者とアナリストをどう見るかということをお聞きしたいと思いますし、また、アナリストと経済記者を兼業している人が出てきた場合どうするかということをお聞きしたいと思いますが、お願いいたします。
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 御指摘は、今回の法律案に盛り込まれておりますフェア・ディスクロージャー・ルールに関してであるというふうに理解をいたします。
 このフェア・ディスクロージャー・ルールは証券市場の信頼確保のためのルールと考えておりまして、また、そのルールの対象を広くしました場合、企業における情報管理の面でその対象範囲が広がり、企業の実務に支障が出るおそれもあるといった指摘もありましたことから、今回の法律案では、米国におけます制度と同様、有価証券の売買等に関与する蓋然性が高いと想定されます証券会社、投資運用業者や機関投資家などへの情報提供、この証券会社などの中にはアナリスト、御指摘のアナリストも入ると考えておりますけれども、そうした者を対象とするということにさせていただいております。
 そして、御指摘の経済紙の記者への情報提供というのは、それは守秘義務がどうだということ、そうした守秘義務の有無ということにかかわりませず、有価証券の売買等に関与する蓋然性が高いか低いかということの観点から、本ルールの対象とはしないという取扱いにさせていただいているところでございます。
 守秘義務についてどう考えるかという点については、私ども必ずしもお答えする立場にはございませんけれども、新聞協会が示されている見解によれば、取得源を秘匿することは報道機関が何より優先すべき責務であり、個々の記者にとっては取材活動の根幹を成す究極の職業倫理だというふうに書かれていると承知をしておりますけれども、いずれにしても、そういう守秘義務がどうだということではなく、有価証券売買に関与する蓋然性が高いかどうかということで判断をさせていただいたということでございます。
 それから、御質問の中にありました、アナリストと経済紙記者が兼務しているというような御指摘です。
 報道機関の中には、金融商品取引業者としての登録を行って投資助言業などの金融商品取引業を行っている会社もあると承知をしております。このため、今回の法律案ではこれは内閣府令で細目を規定していくことになりますが、金融商品取引業を行っている部門とそれ以外の部門の間で情報のやり取りが行われないような適切な措置が講じられているようなときは、金融商品取引業に関与していない者に対する情報伝達はルールの対象から除くということを考えているところでございます。
 御指摘の、経済紙記者と証券アナリストが兼務しているというような場合に、実際にどういう具体的な業務になるのか、ちょっと現時点では分かりかねますので一概にお答えすることは困難ですが、その業務の実態あるいは情報の遮断の程度等を踏まえて判断をしていくことになろうかというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、私が聞いていると、余りにもアナリストの方々に対する規制を強めるとアナリスト登録をやめちゃう人がいるんじゃないかという話を聞いています。アナリスト登録をするよりも、経済記者として活動していろいろな情報を発した方がいいんじゃないかということを言っている方もおりますので、これはもう発言だけですので、この規制についてはきちんとガイドライン等で示していただきたいと思います。
 情報開示に関しましてちょっと変わった御質問をしたいんですが、日本銀行は金商法の対象となるかということでございまして、例えば、日本銀行の方がいろんな金融機関の方々と話をする、若しくは経済紙の方と話をして、それから情報が流れ、例えば、個別の企業のことはないと思うんですけれど、ETF、株価全体の総合指数に対して価格の影響があった場合、金融庁はどう考えるか、教えてください。
○政府参考人(池田唯一君) 御質問が今回のフェア・ディスクロージャー・ルールに関してということで仮にいたしますと、今回のルールにおいては有価証券を発行するものにこうしたルールが適用されますので、必ずしも日銀はそうしたものに当たらないということ、またマスコミもそもそも対象には当たらないというので、本ルールの適用は受けないということになろうかと思います。
 今回のフェア・ディスクロージャー・ルールということを離れて金融商品取引法全般ということですと、これは仮定の御質問ということになってまいりますのでなかなかお答えは難しいのですけれども、金融商品取引法では不公正取引の禁止ですとか風説の流布あるいは相場操縦の禁止など、こうしたものは何人にも適用される規定で、行為者について限定はございませんので、論理的には全ての方に適用されるということがあり得るということだと思います。
 ただ、いずれにしましても、日本銀行の役職員の方には職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならないという秘密保持義務が課されておりますので、この義務を徹底するということがまず本則ではないかというふうに考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、ディスクロージャーの話は徹底していただきたいと思いますし、あと私は、個人的な意見を申し上げますと、四半期ごとの決算の情報開示はもう要らないと思っています。企業の負担が大きいですし、新技術とか人事とかも非常に曖昧な情報を開示しなきゃいけないということで相当な負担を掛けていると思いますので、それだけは申し上げます。
 また、日米の投資信託の手数料の違いについて質問しようと思いましたが、資料だけちょっと御説明したいと思います。
 私がお配りした資料の株式取引の変化の下に規模の大きい投資信託の日米比較というのがございますが、これを見ていただきますと、何を申し上げたいかというと、真ん中に販売手数料というのがございます。日本は三・二%、アメリカは〇・五九%ということでございまして、日本の投資信託、非常に手数料が高いと。まあいろいろ理由はありますけれど、高いです、はっきり言って、結論からいうと。これを下げる努力を金融庁はやってください。きちんとリスクマネーが回るようにしてほしいということをお願いしまして、これはもう質問を終わらさせていただきます。
 続きまして、海外投資案件等の会計の問題をさせていただきたいと思います。東芝とか、今、日本郵政などの海外の投資案件につきましていろいろな会計上の問題があるわけでございますが、特にのれん代の問題がございます。
 裏のページ、ちょっと御覧になっていただいてよろしいでしょうか。のれんの計上と損失計上のイメージということでございます。これは何かと申しますと、郵政がトールを買ったときに、左側にございますように、企業価値の評価ということで書いてございますけれど、このときに七十九億豪ドルで買ったわけでございますが、実際の試算が右側にございますように二十六億豪ドルであると。その差額がのれん代ということで計上されまして、大体一般的には二十年掛けて償却されるということでございますが、今回は一括で償却し、のれん代を損失に回したということでございます。
 こののれん代の問題ですけれど、国際ルールに適しているかどうかということもありますけれど、金融庁にはもうお聞きしませんが、この会計の問題、例えばIFRSとかSECの会計、日本の会計と、いろいろな会計がございまして、そして会計基準が三つある。そしてまた、ガバナンス、企業の会計ガバナンスも委員会設置、監視委員会設置、監査と三つありまして、この三つと三つ掛け合わせると九つになってしまう、非常に複雑になっているんではないかということでございます。
 ちなみに、郵政がトールを買うとき、このトールはのれん代を中心とする無形資産が約十七億豪ドル当時あったということでございまして、非常に会計の不透明につながっているのではないかというふうに思っております。特に、のれんの処理については一括と定期処理ということでダブルスタンダードになっていまして、今回の郵政はこのダブルスタンダードを使ったことになるということでございます。
 私が御質問したいのは、これは財務省、あと日本郵政に、あと総務省にもお聞きしたいんですけれど、この郵政のトールの投資損失、四千億ぐらいということでございますが、株主に対しても非常に大きな影響を与えていると思います。株主は国であり財務省ということでございますが。
 今、郵政は半官半民の状況にありまして、民間だから役所の規制は受けませんよということ、一方で株主は八割が政府でございますので、株主のチェックも受けにくいということで、ガバナンス機能が十分に発揮できていないのではないかということを考えるわけでございますが、実際にこの郵便会社の方々、実際に郵便を配達される方々、局で働く方々に話を聞きますと、自分たちにはいろんな規制が掛かると、ガバナンスの、様々な細かい。ところが、経営にガバナンス掛かっていないんじゃないかということをおっしゃる方もおられますが、その点につきまして、財務省、総務省、そして日本郵政のお考えをお聞かせください。短くお願いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 日本郵政のトール社の減損処理は日本郵政の経営判断で行われたものと承知してございます。
 日本郵政は、法律に基づいて総務大臣が適切に監督を行っているところでございますが、また、会社法に基づく株式会社でありますので既に上場もしてございます。市場により日々評価を受けるとともに、株主総会なども通じまして株主による経営のチェックも受けてございます。
 株主としての財務省といたしましては、日本郵政がトール社の今回の経営改善策も含め企業価値を向上させていくとともに、市場関係者に対しトール社の改善策あるいは配当方針などについてしっかりと説明を行っていくことが重要と考えてございまして、そうした点を求めてまいりたいというふうに考えてございます。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 今回のトール社の買収につきましては、関係法令に基づきまして、適切な手続により経営判断がなされたものと私どもは承知してございます。
 御指摘のガバナンスの強化ということにつきましては、総務省におきましても日本郵政及び日本郵便のガバナンスが強化されるように、毎年度の事業計画の認可の際に要請を行っているというところでございます。両社におきましては、これを踏まえましてしっかりと取り組んでいただきたいと考えてございます。
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。
 トール社の買収につきましては、日本郵便及び日本郵政の経営判断として行ったものでございます。
 その判断に当たりましては、会計その他の専門家の助言を踏まえまして、デューデリジェンスを実施するなどの検討を行いまして、日本郵便及び日本郵政両社におきまして、取締役会の全会一致の決議を経た上で買収契約を締結したものでございます。
 このため、意思決定に係るプロセスは適切だったと認識しておりますけれども、しかしながら、今から振り返りますと買収当初の分析が甘く、当時見られておりました資源価格の下落傾向、これをその後の急速な経営環境の悪化につながるリスク要因としてきちっと把握することができていなかったということでございまして、重く受け止めているところでございます。
 今後、株主、関係者の皆様からの信頼回復、これが果たせるようにトール社の業績回復に努めてまいります。
○藤末健三君 諫山常務にお聞きしたいんですけれど、私はこの現場からの声の代弁者と思ってお聞きいただきたいんですが、二〇一〇年に日本通運のペリカン便というMアンドAがあったじゃないですか。そして、結局大きな赤字が生まれて何が起きたかというと、働く方々のボーナスが削減されたという状況じゃないですか。皆さんすごく心配しているんですよ。四千億円ものお金が損失があって、また自分たちの給与が削減されるんじゃないかというおそれがあるということを心配ちょっとしている方がおられまして、多分、ここで言えることは限られていると思いますが、その不安に対する答えが欲しいということ。
 そしてもう一つありますのは、この四千億円の資金は、私はやはり働く方々の待遇改善、若しくは、例えば局ネットワーク、あと配達のいろんなシステムに対する投資をすべきだったと思います、はっきり申し上げて。私は実際書いていますもの、そういうことを。国会でもたしか申し上げたはずです。その点についてどのようにお考えですか。
 私は、このデューデリをやった会社、知っていますよ。責任問わないんですか、これだけの問題を起こすようなデューデリをやった、評価、企業評価をやった専門の会社があるわけじゃないですか。そこに責任は問わないんですか。いかがですか、教えてください。
○参考人(諫山親君) お答え申し上げます。
 まず、社員に対する御説明ということでございますけれども、今回の減損損失の計上でございますが、日本郵政グループのキャッシュフローに影響はございません。利益剰余金も十分あるということでございますので、日本郵政グループの財務体質は揺らいでおりません。このため、日本郵便のサービス提供に支障はございませんし、日本郵政グループの社員の雇用、処遇にも影響を与えるものではございません。
 また、今回の処理でございますけれども、トールに係る負の遺産を一掃するという大きな意味もあるものと認識しておりますので、今後の業績回復に努めてまいりたいと思いますけれども、日本郵政グループの社員に対しましては、こういった点につきましてきちんと説明してまいりたいというふうに考えております。
 それから、日本郵便も含めました成長戦略でございますけれども、もちろん郵便局ネットワークを通じまして三事業を一体的に提供していくというのが非常に重要な使命であるということは承知しておりますけれども、やはり事業体としては、成長戦略を描いていく、それがひいてはユニバーサルサービス提供の確保にも資するという観点もございますので、こういった観点から、トール社をプラットフォーム企業とする今後の国際物流事業展開につきましても引き続き対応していきたいというふうに考えておりますし、しっかりと対応していけるかというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、これは金融庁にはちょっと申し上げたいんですけれど、先ほど申し上げたように、会計基準が幾つかあるという話がございますし、あと、その中でものれん代の償却の基準が違うということについては、私はやっぱり国際的な整合性を取っていただきたいというのが一つ。なぜかと申しますと、これから日本企業の国際的なM&Aはもっと進むと思うんですね。
 もう一つお願いがありますのは、この企業価値の評価をやった会社を責めるわけじゃないですけれど、企業価値の評価をする専門の日本の金融機関が足りないと思います、はっきり言って。東芝も含めて、今回のこの郵政も含めて。こんなめちゃくちゃな評価、ないですよ。素人でも分かるもの、本当に。それを許してしまった専門の会社が止めなきゃいけないところが止めることができなかった。是非、私はこの海外とのM&Aなどを安定して行うためにも、是非今回の問題、反省を生かして金融庁としての対応をやっていただきたいことをここでお願いさせていただきたいと思います。
 私は、やはり過去のこれ、いろいろな問題を問題だと言うだけでは駄目だと思っておりまして、一応資料の裏側の、今後の事業展開とガバナンスの徹底ということで郵政が発表された資料を付けさせていただきましたけれど、是非郵政グループにおかれましては、企業価値を上げ、そしてまた、その企業価値を上げることが国民の資産を上げることになりますので、頑張っていただきたいと思います。
 一方で、この郵政の企業価値につきましては、この改正郵政民営化法の七条に、郵政の公益性、地域性を発揮するために国は支援を行わなければならないというふうに書いてございますし、また、附帯決議においても郵便や金融のユニバーサルサービスの義務を郵便会社やこの郵政会社に課していますので、それに対する政府の支援が必要であるというふうに書かせていただきましたが、この郵政の企業価値を上げるためにも取組をやっていただきたいと思いますけれど、政府の考え方、財務省、総務省のお考え方、簡単に教えてください、お願いします。
○政府参考人(佐川宣寿君) 株主としての財務省としては、日本郵政が企業価値を向上させていくことが重要でございますので、郵政との対話を通じまして、企業価値、株式価値の向上を求めてまいりたいと思いますし、ユニバーサルサービスにつきましては、また総務省の方においてきちんと検討を深めていただけるというふうに考えてございます。
○政府参考人(安藤英作君) お答え申し上げます。
 郵政民営化法七条の二におきまして、日本郵政及び日本郵便のユニバーサルサービス提供の責務が定められるとともに、同法の七条三におきまして、その責務の確保が図られるよう政府が必要な措置を講じることを規定しているということでございます。
 この七条の二が基本ということになろうと存じますが、私どもも必要な措置が講じるということにしっかり対応してまいりたいというふうに考えてございます。
 この点につきましては、現在ユニバーサルサービスがきちっと適切に提供されているというふうに考えてございますが、さらに、中長期的な視点から、現在、郵便のユニバーサルサービスに関する検討会におきまして日本郵便からユニバーサルサービスの提供に係ります課題やあるいは要望等をしっかりと聞いてございまして、事務負担の軽減等に資する省令改正などをこの三月行ってございます。
 さらに、平成二十九年度与党税制改正大綱におきまして、郵政事業のユニバーサルサービスの安定的確保の観点から経営基盤の強化のために必要な措置の実現に向けた検討ということが記載されてございますので、日本郵政グループ等の関係機関と連携しながら、引き続き必要な措置につきまして検討してまいりたいと考えてございます。
○藤末健三君 是非この郵政の問題はきちんと、働く現場の方々が動揺しないように政府もそして会社もきちんとやっていただきたいというのがまず一つございます。政府は、是非、支援する大きな、支援するということを明確にやっていただきたいです、実際に、検討だけではなく。
 そしてまた、この金商法におきましては、これ是非、池田局長にお願いしたいのは、繰り返しでございますけど、国際的な競争ですから、もう完全に。ですから、国際的なイコールフッティングを徹底的にやってほしいです。そして、そのために何があるかというと、制度をつくり、もう一つ必要なことは、完全にコンピューターシステムの戦いですもの、これ。私の感覚ではもう今完全に負けていますよ、日本のシステムは。ですから、是非、金融庁にこのシステムの専門家を入れていただいて、そして新しいシステムを見て、規制をつくり、そして日本の新しい金融サービス、国際的に戦える金融サービスをつくることをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

 

参議院財政金融委員会(平成29年4月11日)

平成29年4月11日、参議院財政金融委員会で「財政及び金融等に関する調査」を議題として質疑を行いました。 

20170411その1

森友学園・加計学園問題、金融緩和政策の在り方、BIS会合におけるフィンテックの議論、国内外のフィンテック情勢、フィンテックに関するアクティビティベースの法規制体系の構築、レギュラトリー・サンドボックスの仕組み作り、マイナンバー制度のフィンテックでの活用、レグテックに関する取組状況、ゆうちょ銀行の新規業務のあり方、ユニバーサルサービス維持に向けた郵政の金融子会社2社の株式売却益の利用等について、麻生大臣、黒田日銀総裁をはじめとする政府答弁者等と議論いたしました。

20170411その220170411その3 

詳細は以下の会議録をご参照ください。

 

 

参議院財政金融委員会(平成29年3月30日)

平成29年3月30日、参議院財政金融委員会で関税定率法等の一部を改正する法律案について質疑を行いました。 20170330その1

森友学園問題、アメリカとの通商関係、他の国との経済連携、日本政府の経済連携戦略、税関職員の人員確保等について、麻生大臣をはじめとする政府答弁者と議論いたしました。

20170330その2

詳細は以下の会議録をご参照ください。

 

 

参議院財政金融委員会(平成29年3月21日) 

平成29年3月21日、参議院財政金融委員会で質疑を行いました。

20170321その1

森友学園の国有地売却問題、G20コミュニケ、消費税増税の必要性、所得分配機能の強化、地域の税収格差の是正、企業関係税制、国税関連人員の増強等について、麻生大臣をはじめとする政府答弁者と議論いたしました。

20170321その2

 

詳細は以下の会議録をご参照ください。