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財政金融委員会質疑(消費税増税再延期法案)

11月17日に開かれた財政金融委員会で消費税増税再延期法案に対する質疑を行いました。

 20161117財金委その1

消費税増税を先送りしたのは財政再建を先送りしただけであって、将来のリスクを高めたものだという前提に議論いたしました。

 20161117財金委その2

日銀の黒田総裁に対し、「金融政策のみならず経済政策全体を総括するような対応が必要でないか」質問したところ、「潜在成長率を中期的に引き上げていくために必要なのは、資本ストックの増加、労働投入の増加、生産性の上昇が重要で規制緩和あるいは制度改革というものを通じてイノベーションを促進し、さらには労働生産性を上昇させていくということが重要である」との回答を得ました。

 20161117財金委その3

また、財務省と日本銀行の連携強化について質問したところ、麻生財務大臣より、「人間関係をきちんとつくっておくというのが一番大事だ」との回答を得ました。

20161117財金委その4

最後に、郵政消費税の非課税措置の必要性について、大塚拓財務副大臣に質問いたしました。

 20161117財金委その5

当日の会議録は以下のとおりです。

 

○藤末健三君 おはようございます。民進党の藤末健三でございます。
 本日は、本当に二日前に登壇しろという指示をいただきまして登壇させていただくわけでございますが、本日、この国の大きな役割であります社会保障や教育、子育てを支えます消費税の議論をさせていただくことは非常に有り難いことだと思っております。精いっぱい私の考えも述べさせていただき、麻生大臣、そして黒田総裁のお考えも伺いたいと思います。
 私は、基本的に今回の消費税の増税の先送りは反対しております、自分の考えとして。安倍総理は、本年五月の伊勢志摩サミットを受けまして、二〇一七年四月から予定されていました消費税増税を二年半後の二〇一九年十月へ先送りするという決断をされました。そして、今回この消費税増税の延期法案が出されたという形でございます。
 そのときに、安倍総理は、今は増税できる環境にはないという新たな判断をされたわけでございますが、確かに、当時、不安定化するヨーロッパの共同体の問題や、あとバブルや過剰設備などの問題があります中国経済、世界の大きな経済リスクが高まりつつあるという判断だったと思いますが、私は、日本の経済、潜在経済成長率は大体一%弱と言われておりますが、それと同程度の経済成長は実現できていると思っております。消費税増税が短期的には需要を奪うということはあるとは思いますけれど、中長期的には経済が混乱するということは、私はなかったんではないかと思います。
 私は、問題となりますのはやはり消費税の問題、この問題は、やはり経済成長が低いことにあるんではないかと考えています。よく言われますのが、少子化、高齢化において国内市場が縮小するからしようがないという声がございますけれども、私は、やはりこの消費税を財源として、国内の需要が高い例えば介護、医療、そして子育て、教育といったところに資金を回すことにより、この教育の問題、介護の問題、医療の問題、そして格差の問題や貧困の問題を解決し、私は経済成長を生めると思っております。
 今回、消費税増税を先送りにしたということにつきましては、私は財政再建を先送りしただけであって、将来のリスクを高めたものだというふうに考えております。それを前提に是非議論させていただきます。
 まず、麻生大臣にお聞きしたいんですけれども、アベノミクス、三本の矢というものがございますが、私は政権与党時代に、実は金融緩和政策をやるべしということを政権内で唱えていました。ただ、なかなか内部を説得することができず、実現できなかったわけでございますが、そういう意味では、私は、金融政策、初めのうちは私はうまくいったと思います。今はもう限界を超えていると思っています、正直申し上げて。後でそれは議論させていただきますが。
 金融政策がある程度常識の範囲で収まっているうち、成果を出しているうちに、私は、やはり残り二本の矢、財政政策はある程度やっていただきましたけど、一番大きい成長戦略そして産業の構造改革ができなかったんではないかと、十分には、そのために増税をできる環境じゃなくなったというふうに政府が判断したんではないかと思いますが、麻生大臣はどのようにお考えですか。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍政権でこれまで三本の矢ということでいろいろやらせていただいてきたんだと思っております。例えば、財政政策につきましては、これは財政健全化というのを確実に進めなければならぬという状況にあります一方で、時々の状況に応じて例えば補正予算をやりました。就任、安倍内閣が二回目のスタートをした後、直後の平成二十五年の一月には、いわゆる事業規模で約二十兆二千億の緊急経済対策をしておりますし、最近も事業規模で二十八兆五千億になります経済対策をこの八月にやらせていただいておりますのは御存じのとおりです。
 また、構造改革につきましても、コーポレートガバナンスなどの改革でやらせていただいたり、成長志向の法人税の話もさせていただきましたし、それから、農協もいろいろ騒ぎありましたけど、六十年ぶりの改革。また、観光も等々いろいろ、法務省いろいろありましたし、ほかのところもいろいろあったんですが、ビザの発給条件というのを緩和して、外国人観光客は従来八百万が昨年二千万と。それから、最近で、電力の小売市場も大きなものだったとは思っていますけど、いろんな分野で財政政策とか構造改革やらせていただいておりますので、十分ではないんではないかということは、十分って何をもって十分とされておるか分かりませんけれども、少なくとも、今までに比べればはるかに構造改革、財政政策というのは機動的に進ませていただいて前に進んだと思っております。
 それから、消費税引上げの延期につきましては、これはもう世界経済というものが、いろいろな意味で新興国の陰りなんかが出てきておりましたし、需要が低迷しましたし、成長というものからいったら減速リスクというものがかなり懸念されるという状況の中で、これ今、御存じのように、各個人においては個人消費が低迷しているという状況にあることなどを勘案して、これはサミットにおいてもあらゆる政策を総動員するという条件が付けられて、総合的かつ大胆な経済対策を講ずるということを七国で打ち合わせたのに併せて判断をさせていただいたと思っております。
 いずれにいたしましても、社会保障の一〇%の引上げというのは、これはもう御指摘のとおり、社会保障の持続可能性というものを確保を図る上ではこれはもう必要不可欠だというのははっきりしていると私どもはそう思っておりますので、政府といたしましては、二〇一九年の十月の消費税の引上げが可能な環境というのを確実に整えていくと、これが一番重要なところだと思っておりますので、そのためにも、未来への投資を実現する経済対策を始めといたしまして、強い経済というものを実現を目指すために経済財政運営というものを今後とも万全を期してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 私が申し上げたいのは、構造改革も進めていっていただいていると思いますけれど、今日ちょっと主題でございます先ほど大臣がおっしゃった個人消費が低いということはすごく問題だと思います。
 私は今日お話ししたいのは、やはり、後でデータを見ていただきますけれど、中間層はすごく収入が落ちている、資産も落ちているという状況の中、ここに刺激を与えない限り私は消費が増えないと思っておりますので、その中間層に消費の刺激を与える、そのためには財源が必要でございますので、その財源として私は消費税があり得るという話をさせていただきたいと思っています。
 私は、この七月、選挙をさせていただきましたけれど、そのとき私は、やはり消費税増税により社会保障や子育て支援、教育を支持するという主張を自分の党、所属しています民進党が出せないかと思っておりましたが、それができないという状況になりました。それはもちろん私の力不足だと思っています、正直申し上げて。
 しかしながら、やはりこの社会保障を充実しますという中で何が大事かというと、財源どうするかという議論がやっぱり置き去りになっているんではないかなと思っております。実際に国民の皆様の関心事を見ますと、年金、介護、医療、教育、子育てという形がもう上位に並んでいる。じゃ、それだけの財源どうするんですかという議論がまだなされていないというのが非常に大きな議論でございまして、私は、やはりある程度政治的な決断がどこかで必要になるんではないかと思っています。
 例えば、二〇一六年度予算におきましては、社会保障費が三十二兆円のうち、十七兆円が消費税でございます。また、今、国民負担、所得当たりの国民負担率が、二〇一三年、一四・六%のうち、社会保障の負担率が一七・五%と、消費税が七・二%、あと個人所得が七・八%、法人所得が五・四%、あと資産課税が三・七%となっておりまして、この消費税がこれからある程度、ほかの国を見ますと、例えば、イギリスですと消費税一四・八、ドイツですと一三・九、スウェーデンは一八・八という形で、非常に消費税、付加価値税も含めまして、非常に大きに財政を支える基盤となっているわけでございますが、私はやはりこれから消費税が財政を支える基盤になるんではないかと思います。
 私は、先ほど経済の問題を指摘させていただきましたのは、この消費税の増税の問題として、私はやはり経済活性化がマイナスになるんではないかと私は思っております。アベノミクスが始まって三年が経過したわけでございますが、実質経済成長率は大体〇・六から〇・七という形になっています。こういう中におきまして、将来安心できる社会保障制度を構築しまして、そして、私は今大きな問題は格差だと思います。今回のアメリカの大統領選挙、そして様々な国で行われている選挙におきまして、格差や貧困の問題、そしてまた教育の問題、子育ての問題、様々な問題がございます。
 そこで、国民の皆様が安心できる制度をつくっていくこと、社会をつくることが大きな課題となるわけでございますけれど、私はやはり今は、後で議論させていただきますように、金融緩和だけが先行し、お金を、マネーを供給すればデフレから脱却できるというデフレ政策はもう壁にぶち当たっているのではないかと私は思っています。
 今お手元にお配りした資料をちょっと御覧になっていただきたいんですが、これは一橋大学の小塩教授が作られた資料でございます。二〇一四年の家計調査から作ったものでございまして、年間収入別にどれだけアベノミクスの期間に、この三年間、二〇一三年から二〇一五年間に収入が増えたかというパーセンテージを示しています。その比較としまして、二〇〇二年から二〇一二年、これをアベノミクス期以前と書いてございます。
 これを見ていただきますと分かりますように、七百万円以上の収入の方々、この二〇一三年から二〇一五年、アベノミクス期と書きましたけれど、七百万から一千万の収入の人は一・〇%の収入増、一千万から一千五百万の方は〇・一%、一千五百万以上の方は〇・二%増えている。そしてまた一方で、三百万から四百万の間の年収の方が大体アベノミクス期間に〇・八%収入が増えているというわけでございますが、四百から五百万の間の年収の方々はこの三年間にマイナス〇・九%と減っているわけでございます。
 そしてもう一つございますのは五百万から七百万の間の収入の方々、マイナス一・一%ということで収入が落ちている。この収入の方々の所得が、消費が増えなければ、私はなかなか経済は成長しないんではないかと思います。いろんなデータがございますが、これは家計調査に基づくデータになっています。
 そしてもう一つ、次のページを見ていただきたいんですが、これは資産分布の変化ということでございます。こちらの方を見ていただきますと分かりますように、貯蓄残高別の資産がどれだけ増えたか、これもまた同様にアベノミクスの期間を二〇一三年からこちらのは一四年にしておりまして、そしてアベノミクス期間の以前、二〇〇二年から一二年の間を比較しています。
 これを見ていただきますと分かりますように、貯蓄残高が三千万円以上の方々は二〇一三年から一四年の間に三・三%資産が増えていると。一方で、先ほど収入別で大きく落ち込みがありました貯蓄残高が大体七百万から一千万の方々、マイナス一・〇%です、二〇一三年から二〇一四年にかけまして。また、貯蓄残高が一千万円から千四百万円の間の方々はマイナス〇・九%、そして千四百万円から二千万円の貯蓄残高の方々はマイナス〇・六%ということでございまして、ちょうど中間層の方々の資産も減っているという状況になっているわけでございます。
   〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕
 この世の中に何が必要かと申しますと、やはり私は二極化がどんどんどんどん我が国でも進んでいるということのまさしく証明だと私は思います。世界的に今グローバル経済の問題、あとはIT化の推進、進展により、なかなか高い給料の仕事と、そして機械や例えば外国人労働者に取って代わるような単純労働の給与の格差がどんどん開いているというのは世界的な動きだとは思いますけれども、我が国におきまして、やはり政府の役割をもってこれを正していくことをしなければ、私はやはり政治というもの、そして国というものが安定しないのではないかと思っております。
 こういう中におきまして、私はちょっとお聞きしたいのは何かと申しますと、これ黒田総裁にお聞きしたいんですが、日銀はこの九月に総括的検証をされましたけれども、是非、金融政策のみならず経済政策全体を総括するようなことをやれないかということをお聞きしたいんですが、いかがでございますか。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の総括的検証の中で、実は、日本銀行が過去三年半やってまいりました量的・質的金融緩和、そして一月、今年の一月に導入を決定しましたマイナス金利、これらの効果を分析をいたしておりまして、そういう意味では包括的な分析になっておりますので、その中で実体経済の状況も分析をいたしております。ただ、政策面では確かに金融政策以外の財政政策であるとか構造政策についての分析は行っておりません。
 ただ、その上で申し上げますと、やはり御指摘のように、長期的に見ますとどのようにしてこの潜在的な成長率、成長力を引き上げていくかということが極めて重要であるということは指摘をしております。
○藤末健三君 ありがとうございます。
 総裁にお聞きしたいんですけれども、その総括検証の中に、構造改革や成長力強化に向けた取組によって自然利子率を高めていくことが重要であるというふうに書かれているわけですよね。これはさっき私が言ったことと全く同じでございまして、三本目の矢、構造改革、そして成長力強化、これはまさしく成長戦略なんですよ。それが必要と、全く私と同じ考えだと思います。
 具体的に何か想定されていますか。教えていただけませんか。
○参考人(黒田東彦君) まず前段の自然利子率という概念でございますが、これは特定の国の経済にとって、その景気を加速も減速もさせない中立的な実質金利の水準でありまして、それはその国の経済が持っている潜在的な成長力、いわゆる潜在成長率によって規定されているというふうに考えられます。
 御指摘の潜在成長率を中期的に引き上げていくというために具体的に何が必要かというと、やはり三つに分類できると思います。
 一つは、資本ストックを増加させる。そのためには、企業における前向きな投資を様々な形で促していくということが必要であろうと思います。二番目は、労働投入を増加させる。これは、このところかなり女性の就業率、労働参加率が高まっておりますけれども、女性や高齢者などの労働参加率を高めるということも引き続き重要であろうと思っております。そして最後に、何よりも生産性を上昇させるということが重要でありまして、これについてはやはり規制緩和あるいは制度改革というものを通じてイノベーションを促進し、さらには労働生産性を上昇させていくということが重要であろうと。この三つの策によりまして潜在成長率を高めていくということが重要ではないかというふうに思っております。
   〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
○藤末健三君 まさしく総裁からは、教科書に書かれたような、資本ストックを増やす、労働力を増やす、あとイノベーションを増やすという経済成長の三要素をおっしゃっていただいたわけでございますが、それを日銀の方からある程度具体的な数字をもって提案できないんですかね。
 恐らく、金融緩和をします、資金を増やしますよと。じゃ、後でまたさせていただこうと思うんですけれども、お金どこに流れているかというところまでウオッチしていただかなければ、金融緩和の効果って計れないんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。
○委員長(藤川政人君) 黒田総裁。
○藤末健三君 いや、いいですよ。これ、要らないです、もう答え分かっていますから。と私は思うんですよ。
 ですから、金融緩和しましたよ、じゃお金どこに行っていますかといったら、私は、お金は血だと思っています、肉体で言うと。どこかに動脈瘤みたいなのがあって、血がたまっているんじゃないかと思うんですよね、どんどんどんどん不要なところに。じゃ、筋肉に行っていますか、筋肉に行っていませんと。設備投資はそんなに増えていない。じゃ、労働者の方々の給与は増えていませんと。その中でまた金融緩和をしてどんどん血を投入しても、動脈瘤が大きくなって最後破裂するんじゃないかという、私はそう思います。
 私は、実は、日銀法改正のときは、日銀法改正するべきじゃないと思っていました、正直言って。独立性は要らない、極論すると。世界の潮流と反しますけど、私は、やはり財政政策と金融政策は表裏一体であるべきだと思います。資金を提供し、それがどこに流れるかというのを同じ思想の下で、同じコンセプトの下でコントロールしなければ、一方お金どんどんどんどん流すけど、結局どこに流れているんですかと。じゃ、片方は一生懸命流れる先を変えていこうと、新しい血管を作ろうと構造改革をされる、イノベーションを起こそうとしても、血が届かないんじゃないかなという、私は今それが現状じゃないかと思います。トリクルダウンということで資金供給量を増やし、どんどんどんどんお金は増えているものの、それが設備投資に行っているか、個人消費に行っているかというと、私は、答えはノーじゃないかなと。
 ちょっと登録していませんけれども、私は、是非とも金融政策を担当する日銀さんと財務省の統合的なやっぱり運用みたいなものが必要じゃないかと思っています、正直言って。法律上できませんという答えになるかもしれませんが。
 また、日銀法の四条にはこう書かれておりまして、政府との関係を密接に行って意思疎通を図って行えと、政策をとあるんですけど、麻生大臣、いかがですか、この考えにつきまして。財務省と日銀の連携を強くするというのは……
○国務大臣(麻生太郎君) 可能性。
○藤末健三君 はい、やっていただくということについていかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 人によると思うけどね。日銀の総裁と金融担当大臣、財務担当、財務大臣との人間関係によって極めてスムーズにいったこの三年間。最初、白川総裁のときは結構大変でしたよ。その頃を知っている人いるけど、結構大変でしたよ。民進党の後を受けて、えらい迷惑しました、正直。物すごい凝り固まっておられましたから。はっきり言ってすごく時間が掛かりましたよ。
 結果として、日本銀行、金融政策間違ったと認めてください、明らかに金融収支が間違いでしたと認めてくださいと、そこからスタートですから、それはなかなか大変でしたな、正直申し上げて。結果的に認めていただいて、日銀との間に共同声明というのをやらせていただいて、何かアコードとかいう名前も出ましたけれども、ホンダ自動車の広告するつもりはありません、そう言ってやめてもらいました。共同声明という表現に変えていただいて、それで、結果としては、すんなりそれが出すことになったんですけれども、今言われましたように、日本銀行と財政を担当いたします我々との間の意思疎通が、アメリカのFRBと、ファイナンス、何というの、財務省との間の関係も、これは極めて連携を密にするというのは、今でも中央銀行総裁会議と財務大臣会議という共同で開かれる会議がよく世界中やっていますけれども、私ども、その人間関係をきちんとつくっておくというのが一番大事なので、法律だけ一緒にしても、そこの意思疎通ができなければ全然話にならぬと思っておりますので、そのコミュニケーションが大事かなと思っています。今、日銀、金融庁、財務省、結構頻繁にいろいろやらせていただいております。
○藤末健三君 白川総裁については余り申し上げる立場じゃないんですけれども、大臣のおっしゃることもよく御理解させていただきます。
 私は、先ほど麻生大臣がおっしゃいました政府、日銀の共同声明、これは平成二十五年一月の二十二日に出していただいたものでございますが、まさしく内閣府と財務省と日本銀行が一緒に出していると。
 私は、ここでちょっと提案させていただきたいのは、この共同声明を出していただきましたけれど、今回、総括検証の中におきまして、私は、日本銀行は大規模な目標セッティングというか、政策変更したと思っています、私は、正直申し上げて。もう長期金利のターゲッティングをしますよという話は、ちょっと私は正直否定的ではございますが、変更された中におきましてこの共同声明も見直すべきではないかと思っておりますが、この点につきまして、日銀若しくは政府からお答えいただければと思います。お願いします。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の二〇一三年一月の政府、日本銀行の共同声明では、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のためにそれぞれが果たすべき役割というものを明確に定めております。すなわち、日本銀行は金融緩和を推進し、二%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現する、これを目指す。一方で、政府は成長力の強化に向けた構造政策を進めるとともに、機動的な財政運営を行いつつ、中長期的に持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進するというふうにされております。
 こうした役割分担は引き続き妥当なものであり、この共同声明自体について何か見直しが必要とは私どもも現時点では考えておりません。
○国務大臣(麻生太郎君) 政府といたしましても、金融政策という面でいきますと、これは緩和的な金融環境を最大限に利用させてもらって、未来への投資を実現する経済対策を決定したところでもありますし、また、働き方改革を着実に進めるということで構造改革の推進にもしっかり取り組んでいるところでもありますので、今直ちに見直しを行う必要があると私ども考えているわけではありません。
 経済成長の実現というのは、これも御指摘のあったとおりなので、政府と日銀との連携というのはこれ極めて重要なのであって、これは共同声明にのっとって、これはこれまでのところ、少なくともこの三年数か月、緊密な連携というのを取らせていただいたおかげで、金融政策、財政政策、金融の方が行き過ぎているんじゃないかとか、白眞勲先生の御指摘にもありましたように、金融政策だけが先行しているということもありませんし、財政も結構私どもとしてはそれなりに、時間が掛かるのは財政の方だと思いますので、少々時間が、効いてくるまでに時間が掛かるのは確かですけれども、そういった意味では、金融政策、財政政策、構造改革を総動員して今一体となってやらせていただいておる最中ですので、直ちに今共同声明というのを書き直すとか修正するという必要を感じているわけではございません。
○藤末健三君 そこで、経済政策と申しますか、成長戦略について申し上げますと、ちょっと資料の、ページ振ってございますかね、三ページ目をちょっと見ていただいてよろしいですか、三枚目。サービス産業の所得を上げ、輸出型産業のイノベーションを興し経済を成長させるという図でございます。これは、大和総研のエコノミストの熊谷さんの資料をベースに作ったものでございます。
 これは何かと申しますと、縦軸が生産性でございまして、一人当たりどれだけの言い換えれば収入があるかということになります。横軸が経済波及効果ということでございまして、数は乗数効果でございまして、この数が大きければ大きいほどほかの産業に対する波及が大きいということになります。この円の大きさが雇用の数になります。
 どういうことかと申しますと、右の方に運送用機械というのがございます。これを見ていただきますと、乗数効果が大きいところにありまして、そして生産性というのが一五〇ぐらいにあるということであります。これはもう一般的に自動車のことを指しています。何かと申しますと、自動車産業が調子よくなれば、ほかのところの産業に波及する効果は大きいということになります。一方で、乗数効果一・五ぐらいの上にありますこのピンク色の丸い円が何かと申しますと、これがサービスになります。これ見ていただきますと分かりますように、雇用が非常に大きく、かつ乗数効果はそれほど大きくない。
 もう一つございますのは、生産性が低いということでございまして、一つ私が御提案申し上げたいのは、社会保障に予算を回すということの裏返しでございまして、例えば医療や介護や教育、また環境とかいうものがございます中に、ここに政府の資本を投入することにより、この円の生産性、収入を上に上げていくと。そうすることによって、大きな規模の雇用を生んでいるこの円の部分の収入を増やすことによって、先ほど申し上げました中間層の収入を増やし、そして消費を増やすことができるんではないかというのがまず一つございます。じゃ、その原資どうするのかというときに、私は、消費税ではないかなと考えています。
 一方で、黒田総裁、麻生大臣もおっしゃっていたイノベーションという話でございますけれども、そこはやはり輸送用機械、化学、電気というものが乗数効果が高く生産性が高いところにありますけれども、彼らはグローバリゼーション、まさしく世界で闘っていただいているわけでございますけれども、ここでやはり世界でも唯一日本だけしか造れないようなものをどんどん造っていただいて輸出していくという、この二つが私は大きな柱になってくるんではないかと思っております。
 特に、サービス産業の話を申し上げますと、政府のお金を例えば一千万円予算を使ったときにどれだけ雇用が生まれるかという統計が厚生労働省から出ています。例えば公共事業の場合、一千万円の予算を使ったときに生まれる雇用は大体〇・九人です。やはり土地を買ったり、あと建設機械のリース代とかいろいろなコストが掛かっている。一方、介護とかを見ますと二・四人ぐらいあるんですね。約三倍弱です、公共事業の。
 当然のことながら、人件費の割合は非常に大きいということもございますけれども、何を申し上げたいかというと、公共事業も非常に重要ですけれども、介護とか医療とか教育という人件費の割合が大きなところに予算を付けることによって、その人件費が雇用を生む効果、そして収入を増やす効果が非常に大きいという、そういう話でございます。ですから、このようなサービスの分野に国の資金を投入し、そして中間層の収入を増やすということを私はやるべきではないかということをずっと申し上げております。
 ただ、そのときに、やはり財源がどうなるのかということでございますが、今回、消費税の増税ということが先送りになったわけでございますが、私は、消費税の増税の財源をきちんとこういう介護や医療、そして教育、子育てといったニーズが高い分野に回すことにより、雇用を生み出す効果、そして働く方々の収入を上げ、消費を増やす効果があるんではないかと、そのように考えております。
 私、麻生大臣に是非御意見をいただきたいなと思いますのは、私は、やはり冒頭で申し上げましたように、この社会保障、教育とか、政府から有権者の国民の方々はもう与えるものを増やしてほしいと、それは当然でありますけれども、私は、どこかでその分負担をしてくださいねということを言わざるを得ないと思うんですね。私は、やはりいいことだけを言って、こういうものを提供します、サービスを提供しますよと言って負担を求めないということは、私はポピュリズムに近いんじゃないかと思うんですけど、麻生大臣のお考えを是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは最初に、今何でしたっけ、民社党じゃない、民進党、民進党になられる前の三党合意のときも、社会保障と税の一体改革というのが大前提ですから、おっしゃっているとおり大前提なんだと思っているので、別に、その点に関して私どもも全く同じ意見であります。
 それで、今この話で、ボストンに、前歴見ていたらボストンに住んでおられたというので、アメリカの北の方のところなんですけれども、このサービスの生産性向上という話をしているんだと思いますけど、例えば東京で伊勢丹というデパートに行ったとします、三越でもどこでもいいけど。それとボストンの、メーシーズでもどこでもいいですよ、デパートに行ったとするよ。はい、どっちが安い、ねえ、と言いますよ。まず、いらっしゃいませと誰も言わないよな。いねえんだもの、人が、だろう。誰も聞きに来ないよ、あなた一人だけですよ。自分で探して、買ったとしても荷物も包んでくれないし、はいと渡されて、後は自分で袋に入れて詰めて帰る。生産性が上がるってそういうことですよ。給料安いもん、それ。生産性めちゃ上がりますよ、それで。そのサービスで日本が通るかね。真剣に考えてみた方がいいよ。
 僕はよくこの話をするけれども、僕はもうサービス業の生産性って、サービス業でアメリカ人に日本が負けるわけがないと思っていますよ。だけど、その求め方のレベルが全然違いますから、だから生産性が上がらないというんですよ。だけど、人を減らさせてくれと言ったら、どんとそれだけはできるよ、生産性は一挙に上がる、人が減るんだから。生産性は上がるけれども、お客はそれでというと、逆に、安いから消費するかといったら、あんなサービスの悪いところで買わないわという話になったら元も子もないですから。
 だから、そこのところはもう商売した方というのは、役人やったのと違うんだから、難しいのを知っているんですよ、みんな。だから、これはもう非常に難しいというものだと思っていますので、私はこの分野は、日本というのはめちゃくちゃ今後伸びていく、世界の中で、医療にしてもおもてなしにしても、例えば加賀屋が台湾に行って大成功したり、多くの会社が成功しています。セブンイレブンですら海外で成功していますから、そういった例を見たら分かるんだけど、間違いなく伸びてきますよ、この部分は、日本という国が。
 だから、今までと違った状況になってきていますという点もよく考えて言っておかないといかぬなと思っておりますので、いずれにしても、雇用誘発効果というものが主要産業の中において高いという分析があるというのはよく承知をいたしております。
○藤末健三君 大臣、ちょっとこれ済みません、生産性という書き方が悪かったと思うんですけど、これはなるべく効率的にサービスを落として安くやりましょうというよりも、どちらかというと、その個人個人の収入単価みたいな意味なんですよ。ですから、生産性というと何か同じお金でもっと働けというイメージですけど、逆にこれは、同じ仕事であっても給料が上がれば実は生産性が上がるというそういう統計でございますので、そこはちょっと御理解いただきたいと思います。
 ただ、私は、先ほどおっしゃっていただきましたように、デパートとかいろんな飲食店のサービスは日本が格段にいいと私も思います。これは何かと申しますと、私は、例えば介護にしても医療にしてもやはり日本はサービスがいい、教育も私は日本の方が優れていると思います、正直申し上げて。やはり優れているものに対するきちんとしたお金を、収入を得ていただくというのが、今、私は大事じゃないかということを申し上げます。
 特に何が大事かと申しますと、この右側にあります輸送機器や電気機械や化学は、産業波及効果は大きいんですけど、結局、世界と戦わなきゃいけない。ですから、全く、ここで働く方々は、何があるかと申しますと、単純な労働をしているとそれが海外の労働者に取って代わられるという世界にある。ただ、実はこの介護とか医療とか教育の問題につきましては、実はその代替性がない、貿易代替性がない、貿易できないものでございますので、国内に閉じていますので、実は我々がきちんとした資金を供給することによって、単純に生産性という言葉をちょっと言い換えますと、所得が増えることになります。それによって経済を回すということでございますので、是非ちょっと御理解いただきたいと思いますし、是非、こういう、私はこのマップいつも使って人には説明しているんですけれども、やはりこの成長戦略ということの概念の大きなやっぱりコンセプトを是非日銀そして財務省、そしてほかの省庁とも共有してやっていただければ国民にも分かりやすいのではないかと、私は思っております。
 ただ、こういう状況の中におきまして、経済成長政策は申し上げましたが、今回消費税の増税の延期ということになったわけでございますが、この消費税増税の延期により、私はこの財政が維持できるかどうかということも非常に大きな問題ではないかと思います。
 この点につきまして、財務大臣、麻生大臣と日銀黒田総裁にお聞きいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、日本の財政というものは、簡単には三分の一、約三十兆円というものはまあ借金です。したがって、社会保障関係費は予算全体の三分の一というものを占めておりまして、毎年度増加をいたしております。よく言われる一兆円とかなんとか、いろいろ増加をいたしております。大変厳しい情勢にあるのは確かであります。
 今回の消費増税というか一〇%への引上げ時期というものを延長する法案を提出して御審議をいただいているんですが、二〇二〇年度における基礎的財政収支をチャラにする、黒字化するという目標はそのまま維持をいたしておりますので、その実現に向けましては、これはもう経済再生とか経済成長なくして財政健全化というのはあり得ぬ話なので、そういった基本方針をきちんと置いて未来への投資というものを実現する経済政策というものをやらさせていただいて、基本的には強い経済、この強い経済を目指して今取り組んでおります。
 あわせて、これは歳入だけの話じゃなくて、歳出の話も取り組まねばいかぬところなのであって、この改革工程表に基づいて、社会保障関係の改革を含めまして徹底的な重点化とか効率化とか、いろんなことを今やらせていただいておりますので、歳出の改革というのを継続していかない限りは、歳入だけ増やしても歳出がもうだだ漏れじゃ全然話になりませんので、そこをきちんとやらせていただいて、そういった上で、私どもとしては二〇一九年十月に消費税の一〇%というものをやらせていただき、本来の目的であった社会保障と税の一体改革というのをきちんとやらせていただきたいと、さように考えております。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど、二〇一三年一月の政府と日本銀行の共同声明にもうたわれておりますとおり、やはり持続可能な財政構造を確立するということは、これは財政にとって非常に重要だというだけでなく、日本経済が持続的な成長を達成していく上でやはり必須の課題であるというふうに私どもも考えております。そういう意味で、日本が国全体として取り組まなければならない課題であるというふうに認識をいたしております。
○藤末健三君 お二人ともお立場あるのでなかなか言いにくいことだと思いますが、私は、やはり麻生大臣がおっしゃいました、二〇二〇年、基礎的財政収支、プライマリーバランスを黒字化するという、これは国際公約になっておりますので、事実上はこれで不可能になったと私は思っています。
 なぜかと申しますと、そもそも、二〇一七年四月に消費税を一〇%に引き上げると。延長しない場合においても、アベノミクスの前提、実質二%、名目三%の経済成長を実現したとしても二〇二〇年のプライマリーの黒字化にはならないという、〇・五兆円の不足というのがそのときの計算だったわけです。
 二〇一七年四月に消費税を一〇%に上げ、アベノミクスのゴールを達成したとしても二〇二〇年のプライマリーバランス黒字化できないという中で、これを先送りしたということは、私はもっと傷が大きくなることは間違いないと思っております。恐らく、いろいろなこれから議論をなさると思いますけれど、これは非常に大きな私は財政的な問題として、問題を先送りしただけではないかなと思います。
 お配りした資料の四枚目でございますけれど、これ、経済産業省が発表した資料をそのまま持ってきたものでございます。財政危機発生における日本経済への影響の試算ということで、これはちょっと、ある程度金額も書いてあったんですが、この財政危機、我が国の政府がお金の調達ができなくなったときどうなるかということでございまして、二つの問題が起きると。過剰な円安と長期金利の上昇で国債価格が暴落しますということになります。
 過剰な円安となったときに円安による輸出産業の復活があるかというと、これはもう空洞化が進んでおり、現状でも、百二十円に円が安くなったときもなかなか輸出が増えなかった、もう工場はフル稼働でしたということもございます。もう工場は外に出ている、その中で円安による輸出振興による産業復活は難しいんじゃないかと。じゃ、何があるかと申しますと、結局は利払いが増え、財政が持たなくなるんではないかと。そうすると、先ほど申し上げましたように、社会保障、年金であり介護であり、医療、教育などが機能しなくなり、所得の再分配機能は低下するんではないかというのはこの図にあることでございます。そして、結局何が起きるかというと、経済的弱者、年金生活者や所得が低い方々に大きなマイナスが生まれるのではないかと。当然インフレになりますので、そのインフレの効果も、影響も出てくるわけであります。
 一方、下の方にございます、長期金利が上昇し国債価格が下落するということになりますと、当然のことながら企業が経営がうまくいかなくなる、企業の成長力は落ちてくると。それは雇用のマイナスにつながるであろうということと、もう一つあるのは、やはり銀行とか金融機関が、国債を持っている金融機関が非常に経営が不安定になるのではないかというのがこの図でございます。私はこの図は正しいと思います、財政危機が起きたとき。
 そこで、今日は、全体的な財政危機の話は別の機会にさせていただきたいと思いますが、私、一つございますのは、今どんどんどんどん日本銀行が国債を買っておられる状況の中、将来財政的なものが非常に不安定になり、危機とならなくとも、国債の価格が落ちることはあると思うんですね。先ほど黒田総裁は質問に答えられて、二〇一六年三月時点ですか、国債は十五兆円ぐらいのプラスになっていますよとおっしゃっておられますけれど、それは今だからだと思います。
 もし国債の価格が落ちたときどうなるのかということを、どう考えているかということを伺いたいんですが、まず初めに会計検査院にお聞きしたいんですが、日銀が保有している国債の利回りが低下になったときに損失が出るのではないかという指摘をされたわけでございますが、その見解を簡単に御説明ください。お願いします。
○説明員(村上英嗣君) お答え申し上げます。
 会計検査院は、平成二十七年度決算検査報告に、特定検査対象に関する検査状況として、「量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響について」を掲記しておりまして、その中で日本銀行が保有する長期国債の利回り等の状況について記述しております。
 その概要でございますが、平成二十五年四月の量的・質的金融緩和の導入以降、日本銀行の資産及び負債の額が過去に例を見ない規模で拡大している中で、日本銀行が保有している長期国債につきましては、二十七年度の平均残高に対しまして〇・四九五%の利回りが確保されておりました。
 一方、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入決定後の二十八年二月以降、市場金利は一段と低下しておりまして、会計検査院が一定の仮定を置いて試算したところ、日本銀行が四月から六月までの間に買い入れたと見られる長期国債の利回りにつきましてマイナスとなっていることなどから、この間の長期国債の買入れは、日本銀行が保有する長期国債全体の利回りを今申し上げました二十七年度の利回りから低下させる方向に影響していると考えられるところでございます。
 そして、日本銀行は、二十七年度決算におきまして、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の実施に伴って日本銀行に生じ得る収益の振幅を平準化する観点から、拡充されました債券取引損失引当金制度の下で同引当金の積立てを行っております。
 このような検査結果等を踏まえました会計検査院の所見といたしまして、日本銀行において保有する長期国債の利回りが低下してきているなどの状況も踏まえて適切に引当金を積み立てるなど、財務の健全性の確保に努めることが重要であるといったことなどを記述しているところでございます。
○藤末健三君 これにつきまして、総裁の見解を教えてください。
○参考人(黒田東彦君) 会計検査院の報告につきましては、ただいま御説明があったとおりであります。
 国債金利の低下に伴いまして、日本銀行が新たに買い入れた国債の利回りが低下傾向にあることは事実でありますけれども、平成二十七年度の国債金利収入全体としては約一・三兆円の利益となっておりまして、今年度入り後も高い水準が続いているというふうに見込まれます。
 なお、これは会計検査院からの御報告にもありましたとおり、量的・質的金融緩和というものは、実施中はバランスシートは拡大して収益が押し上げられ、利上げ局面では逆に収益が減少しやすいという特徴があります。したがいまして、昨年、引当金制度を拡充して収益の平準化を図っているわけであります。
 いずれにいたしましても、日本銀行が実施しております資産の買入れなどは財務に影響を与え得るわけでございまして、日本銀行の責務である物価の安定のために必要な政策を行っているわけですが、その際にも、財務の健全性には十分留意しつつ必要な政策を行ってまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 今総裁が御説明いただいたのは、短期的なPL、お金の出入りじゃないですか。それ、私はちょっとだんだんおかしくなりつつあると思いますし、あと、バランスシート、国債が今どんどんどんどん資産として買い入れられている、それが落ちたときどういうふうにお考えですか。
 私は、これを日銀の方にお聞きしましたら、日銀のバランスシートの会計は簿価会計、時価会計じゃないから大丈夫というお答えいただいたんですよ。これでよろしいですか、理解は。
○参考人(黒田東彦君) その点はそのとおりであります。
○藤末健三君 今、企業がどんどんどんどん時価会計、今の価格で計算しなさいよと言っている中で、日本銀行が買ったときの価格をそのままずっと使っていいですよということは、私はすごい違和感があるんですが、これ、財務省が多分見ておられると思うんですけれど、どういう見解でそうなっているか教えていただけませんか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 日本銀行が保有しています国債につきましては、その大半が満期まで保有しているという状況でございまして、そういう実態、その保有の実態に鑑みまして償却原価法ということでございます。
 つまり、この債券を額面より低い価額で又は高い価額で取得した場合に、取得価額と額面との差額に相当する金額を償還期まで毎期一定の方法で加減するということでございまして、そういう意味では、仮に金利が動きましても決算時の期間損益で評価損失が計上されることはないということでございます。
○藤末健三君 そうすると、もう日銀は満期来なければ売らないということは担保されているんですか、はっきり言って。もういいです、その答えは。
 私はちょっと是非伺いたいんですけれど、私は、ある方から中央銀行が倒産した事例があるんじゃないかという話を聞いたことがありまして、どういうことかと申しますと、正式に法的に倒産したというよりも、例えば、中央銀行が発券しているその紙幣、完全に切り替わりましたと、あと、経営体制も変わりましたと、看板はある程度同じなんだけれど実質的に変わったという事例があるかどうか。それはお答えいただけませんでしょうか。これは日本銀行ですかね。
○参考人(黒田東彦君) 私どもが承知しております最近の例でいいますと、欧州のいわゆる移行国であるチェコであるとか、あるいは新興国であるイスラエルとかチリにおいて、基本的に保有外貨資産の評価損を主因にして債務超過になったという例があるようでございます。ただ、これらは、いずれもその後何年か掛けてその債務超過というのはなくして、消していっていると、こういうふうに聞いております。
 ただ、そのほか、ずっと前の例とか債務超過云々よりも、例えば、御承知のように、ジンバブエのような国は天文学的なハイパーインフレになって通貨を切り替えておりますので、債務超過とかそういうことではないにしても、そういう例は途上国にはあるようでありますが、今申し上げた、中央銀行が債務超過になったという例は、最近の例は今のようなことを聞いております。
○藤末健三君 たしか私がお聞きしたのはドイツで、戦後のドイツでその戦争の債務をカバーし切れなくなって、中央銀行が通貨を切り替え、様々な仕組みを切り替え、実質的にもう変わってしまったと。これは実質倒産であるというふうに言われているわけですよ。通貨の信認を失ったわけですから、通貨の番人が。
 私は、ここでもう返事は結構でございますけれど、このままいきますと、私は日本銀行が本当に厳しい状況になるんではないかと思います。黒田総裁は本当に一生懸命頑張っていただいていると私も本当に思います、それは。ただ、この状況で、日銀だけのこの狭い世界で金融政策だけを唱えていますと、多分総裁のフラストレーションはどんどんどんどんたまっていくんじゃないかなと。ですから、私は、日本銀行からも是非その成長戦略であり様々な政策を打ち出していただくことも必要ではないかと思っております。これは、私の意見として申し上げたいと思います。
 私、ちょっと皆様に、特にこの財政金融委員会の委員の皆様にちょっと説明したい資料がございまして、お配りした資料の一番最後の二枚でございます。財政危機における法制度の枠組みということです。これ、自分なりに整理したものでございまして、もし財政危機が起きたとき、先ほどもありましたように国債が売れなくなり、そして長期金利が上がって国債価格が下落し、あと過剰な円安に走ったとき、じゃ何ができますかということを、今ある法制度をまとめたものがこの資料でございます。大きいくくりでいきますと、金融を安定化するというのがまずローマ字のこのⅠでございまして、二番目が、企業がきちんと決済をできるようにしましょうねというのが二番目。そして、一番最後のページにございます個人の保護というふうになっています。
 これを見ていただきますと分かりますように、金融につきましては、例えば国債の問題につきましては日銀がある程度介入できますし、政府の資金繰りは予算総則の八条により二十兆円の最高額まで一時借入金ができる。
 あと、民間金融機関の資金繰りについては日銀法の三十三条、また日銀法の三十八条などを使って資金供給ができると。そしてまた、資本の強化につきましては、またこの国会で議論されると思いますけど、金融機能強化法による資本強化や、あと預金保険法による金融機関の資本強化ができるという状況になっていまして、非常に、金融機関の安定化という意味では、ある程度法制度は整備されているんではないかと思います。
 一方、ローマ字のⅡにございます企業の決済機能の維持ということにつきましては、事業者の資本強化の支援というのを見ていただきますと、(1)にあります産業活力再生、産業活動の革新に関する特別措置法の出資円滑化機能というのがございますが、これは実はもう今使えなくなっているという状況にあります。一方、企業が非常に厳しくなったときに支えるシステムとしましては、産業革新機構の政府保証枠がございます。あと、地域経済活性化支援機構の政府保証枠がありまして、何か企業が非常に厳しい状況になったときにはこの機構から出資ができるようになっているということです。
 そして、企業に関しましては、二ページ目にございますように、株価の不動産対策ということでございますが、日銀によるETF購入、あと銀行等が保有している株式の機構の買取り機能があるということでございまして、企業の株価、あと不動産などの対策はある程度できているのではないかと。
 また、過度な円安になったときの外貨の資金繰りは大変になりますけど、JBICの業務に、国際協力銀行の業務に企業の海外展開のための資金繰りの支援、あと外為特会を使いました融資という制度も整備されているということになります。
 そして、企業に関しましては企業の資金繰り支援ということで、日本政策金融公庫などの対策。あと、日銀による貸出支援という枠が、制度がございますので、企業についてもある程度は支えられるなという状況ではないかと思います。
 ただ一方で、個人を見ますと、簡単に言うと生活保護しかないような状況でございまして、先ほどの経済産業省の図でいきますと、過剰な円安になり、そして所得の政府の機能が劣化し、そしてインフレが起き、また、長期金利の上昇により企業活動が低下する中で、恐らく、誰が被害を被るかといいますと、年金生活者、あとは所得が低い方々ではないかと思います。
 ただ、そこに対する支援が何かというと、生活保護しかないような状況。食管法という法律があって、一九九五年にたしか改正したはずですけれど、それまでは国が食糧を集め、そして国民の皆さんに配るという機能がありましたが、それも今はクーポン券に変わっています、これは。私は残すべきだったと思います、正直申し上げて。あと、失業保険も枠があって、多分すぐ枯渇すると思います、今の枠組みですと。
 何を申し上げたいかというと、個人の保護というものが生活保護になっちゃっているという状況でございまして、金融の方は厚い、そして企業は少し手厚くなっている、じゃ、個人をどうするのかと。恐らく生活保護だけの支援でありますと、これはもう市町村が担当していますけれど、今どんどんどんどん生活保護を受ける方々が増えている中で、今、市町村の窓口の方はもうぱんぱんです、今既に。恐らく、この生活保護を受ける方が一・五倍や二倍になったとき、恐らくワークしないです、これ。オペレーションができない。
 という中でございますので、ちょっとこれにつきまして、これは副大臣ですかね、ちょっと見解を教えてください。お願いします。
○副大臣(大塚拓君) 財政危機時における法制度の枠組みということでいろいろ、頭の体操として興味深くお聞かせをいただいたわけでございますけれども、財政が破綻しているということを前提にした御質問と思いますので、これはお答えとしては仮定の質問にはお答えできないということになるわけでございまして、このいただきました資料が役に立つようなことが決してないように頑張っていくということでございます。
○藤末健三君 まさしくそのお答えで結構だと思いますよ。これは、私は、政府に見ていただいたというよりも、立法府の仲間に見ていただきたかったんですね。なぜかというと、将来の危機があるかもしれない、その中においてやはり立法府がきちんと法体制をつくっておかなきゃいけないということでございまして、私は、もし危機になったら、党派関係なく超党派で多分やらなきゃいけないときが来ると思うんですね。ですから、私は一つのサンプルとしてこれを示させていただきましたけれども、是非立法府におきまして、何が危機のときに必要かということは、ある程度の準備は必要だと思うんです。政府は多分対応するのはできないと思いますので、そのことを申し上げたいと思います。
 最後でございますが、ちょっと消費税について、非常にマクロな議論をしましたが、ミクロな議論を一点だけ申し上げますと、郵政。私、郵政の副大臣をさせていただいていまして、この郵政、何があるかと申しますと、元々郵政という一つの組織だったものが、会社が四つに分かれました。そして、金融二社と郵政と日本郵便と分かれまして、何が起きているかと申しますと、この金融二社から郵便会社に窓口委託料を払っているんですね。約一兆円ございます。
 本来、同じ会社内であれば、消費税、契約がありませんから消費税払わなくてもよかった。ところが、会社を分けましたので消費税を払う必要がありまして、約八百億円、年間払っていると。新規負担になってございます。これは、民営化法を作るときに、この消費税対策をやりましょうねと書いておりますけれども、ずっと今まで対応できていないんです。
 私自身、前、消費税の議論をするときに、この郵政のグループ内取引についてはもう非課税にした方がいいんじゃないかということで提案させていただいた。ところが今、総務省は、非課税ではなくこれを税額控除でやってくれという話をしているわけでございますが、これ、財務省にちょっとお聞きします、時間がないので。どちらがいいかということを、もしよろしければ見解をお聞かせください。
○副大臣(大塚拓君) どちらもなかなか厳しいというのがお答えになるわけでございますけれども、基本的に、金利とか保険料とか非課税のものに課税をするとかあるいはその調整をするということになってきますと、ほかの金融機関にも波及をしてまいりますので、全体としてなかなかやっぱり税の世界で調整することは非常に難しい部分があるということは御理解の上で、しかし、恐らくずっと問題意識を持って取り組まれていると思いますので、敬意を表させていただきたいと、このように思っております。
○藤末健三君 是非お願いします。
 今日は本当に、自分の考えを述べさせていただいて、ありがとうございました。私は、やはり消費税をきちんと使い、そして経済を活性化することを是非させていっていただきたいと思いますので、これで質問を終わらさせていただきます。

 

日韓・韓日協力委員会第52回合同総会(ソウル開催)「日本と韓国の経済協力について基調講演」

韓日経済協会 李鐘允副会長と富士通 佐々木伸彦執行役員専務(元経済産業審議官)による日韓の経済協力についての講演がありました。

 

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李鐘允副会長からは、

日韓企業の世界レベルでの過当競争が両国の企業のデメリットになっている。例えば、中東での原子力発電所の受注では、韓国企業が受注したが、利益がでない状況になっている。両国はともに貿易国であり、技術的・組織文化的に韓国と日本は補完できるため、より協調できるようにすべきである。海外でのインフラ開発で協調できるであろう。

また、国際標準化に韓日で取り組むことも重要ではないか。両国が同じ分野での製品を開発しており、この分野での協調は大きな利益をもたらすと考える。

そして、東アジア共同体への取り組みが提言されました。韓日ともに中国への依存度が高い。個々の国が単独で交渉するよりも、韓日が共同して中国と交渉することがあり得るであろう。

 

富士通 佐々木伸彦執行役員専務(元経済産業審議官)からは様々な統計データから

日韓の一人当たりGDP(IMF購買力平価ベース2014年)は、

日本:37,492ドル

韓国:35,436ドル

伸び率からすると数年で日本は抜かれると予想される。

 

韓国から見ると日本は最大の貿易赤字国(日本からの輸入が輸出を越えている)。2015年の対日貿易赤字は203億ドル(約2兆円)となる。半導体、プラスチック、鉄鋼板などの日本からの輸入が多い。また、韓国への累積直接投資(1962年-2015年)が最も多い国は日本、中国は9位。

 

韓国も少子高齢化に突入する。

合計特殊出生率(2015年)は

日本:1.46、

韓国:1.24

総人口に占める65歳以上の比率は、2030年に韓国も日本の現在と同じ状況になる。高齢化のスピードは日本よりも早くなると予想される。

高齢者比率の推移(7%→20%)

日本:36年

韓国:26年

両国とも少子高齢化に対応しなければならない。

 

基調講演に関して、会場からは、色々な意見が出ました。

両国の観光交流はお互いを理解するためには重要である。もっと進めるべきではないか。

政治の反日や嫌韓の火がビジネスに飛び火する。政治はもっと協調すべき。

日韓企業が海外で連携して対応したプロジェクトは5年前に5件だったものが、今は(2015年?)47件になっている。日韓の企業の協力は進んでいる。(記録が正確でない可能性大です。)

日韓FTAをとにかく早く進めるべき。日中韓のFTAで行うから時間がかかる。

臨時国会始まる!!

第192回臨時国会が始まります!!

 

今日から11月30日まで、66日間の国会審議が行われます。

 

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私は、今回の臨時会での論点は3つあると言っています。

 

ひとつは、景気対策の第二次補正予算。一般会計の総額3兆2900億円となりますが、その大部分が建設国債で賄われます。つまり、社会ニーズが高く、景気対策にもなる介護や子育てに税金を使うのではなく、また、公共事業や農地整理に税金が使われることになるのです。藤末は、子どもの未来や人生の先輩方の安心のために税金を使うべきであることを景気対策の観点からも指摘していきます。

 

二つ目は、TPP:環太平洋パートナーシップ協定です。アメリカも未だ手続きが進んでいない状況で、本当に日本が先行して国会承認を行い、国内法を整備するか?ここが問われます。アメリカ大統領選挙の二人の候補がTPPに否定的な中で、日本が先行してアメリカにプレッシャーを掛けるという考え方もあります。

 

三つ目に、憲法改正です。この7月の参議院選挙の結果、衆議院・参議院両院で、与党と憲法改正に前向きな勢力を合わせて、改正の発議に必要な3分の2の議席を占めることとなりました。この国会から憲法改正を前提とした議論が行われます。藤末は参議院憲法審査会のメンバーとなりました。憲法は不磨の大典ではありません。しかしながら、憲法の平和に関する条項、9条や前文は変えるべきではないと確信しています。国会で議論を深めていきます。

 

兎に角、全力で審議をしていきます。

国会議員の仕事は、国会での活動です。マスコミはスキャンダルなど目立つことばかりを取り上げますが、地道な議論を積み重ねていきます。 

玉木雄一郎候補の「子ども国債」について

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民進党の候補者集会などで
玉木候補の「子ども国債」はただの借金ではないか!との批判をよくいただきますが、

藤末は、
①日本の最大の課題である「少子化」に対する大きな対策となる
②子どもの数が増えれば、納税者も増え、借金を返済できる
③そして子どもへの投資の乗数効果(経済波及)は2.3(公共投資は1.1)もあり、経済成長にも貢献する
とみています。

ちなみに、子育てや教育を支援する公的支出のGDP比率は、
フランス   2.85%、
スウェーデン 3.46%
日本     1.3%。
となります。少子化を克服した国は、やはり子どもに対する支出が高いようです。

今まで、民進党(民主党)は、財源がなければ政策はやれないとのスタンスでした。
実際に、政権与党時代も財源を確保できずにマニフェストが実現できずに「失敗」との烙印を押されましたが、藤末は、「やるべきことはやる」と決めるのが政治の役割だと確信しています。

私の政策の三本柱の一つは「学びたい人が必ず笑顔で学べる教育」です。
玉木雄一郎さんと一緒に実現していきます。

 

以下、玉木雄一郎さんのブログの抜き出しです!


「こども国債」の発行で日本経済は蘇る

■子育て世代の支援が個人消費回復のカギ

本年4月~6月の実質GDPは0.04%、年率換算でわずか0.2%にとどまりました。特に、GDPの6割を占める個人消費は前期比0.2%増で力強さを欠いています。実質賃金がプラスに転じたのに、なぜ消費が振るわないのか。一つのヒントが、内閣府が今月発表した経済財政白書の記述の中にあります。同白書は「39歳以下の子育て世帯が、将来不安を背景に消費を抑制している」と指摘しています。非正規労働も増える中、本来旺盛な消費意欲のある彼らが財布のひもを固くしています。ただ、逆に言えば、彼らの世代の将来不安を取り除くことができれば、低迷する個人消費を下支えし、日本経済の停滞を打開する処方箋になるはずです。そこで、私は、以下に述べる「こども国債」の発行による、思い切った子育て・教育支援の拡充を提案したいと思います。


■「こども国債」の発行で消費拡大と持続的な経済成長を

過度に金融政策に依存する政策が限界にきていることは誰の目にも明らかで、伊勢志摩サミットでも、適切な財政政策(fiscal policy)が必要とされました。しかし、自民党政権による財政政策は、どうしても公共事業中心になりがちで、実際、この秋の補正予算でも、約4兆円規模の建設国債の発行を予定しているようです。これに対して、私は、全く別の方法による財政政策を提案したいと思います。それは、子育てや教育支援の財源確保のための新型国債(「こども国債」(仮称))の発行による、子育て・教育関連予算の倍増政策です。もちろん、子育てや教育支援はGDPの拡大を目的に行うものではありませんが、現在、我が国における子育て・教育といった「家庭政策」向けの支出は、GDPの約1%、金額で言うと5兆円程度で、OECD平均の約半分しかありません。そこで、「こども国債」の発行によって財源を確保し、関連予算の規模をOECD平均並みのGDPの約2%にまで倍増させれば、毎年新たに5兆円規模の支出が増え、我が国の子育て・教育関連予算は約10兆円規模になります。


■子育て・教育予算の倍増でGDP成長率1%程度アップ

そして、この規模の予算があれば、大学教育と就学前教育を無償化できるし、保育士の待遇改善も進めることも可能となり、子育てや教育の内容は驚くほど向上するでしょう。また、政府支出が新たに約5兆円分増えれば、その分、子育て世代の経済負担が減るので、国民のマインドも明るくなり、課題である個人消費の拡大も期待できます。安倍政権になってからの実質GDPの成長率は年率0.8%ですが、負担軽減分の5兆円のほとんどが消費に回ると仮定すれば、同程度の経済成長率は容易に達成できるはずです。


■「こども国債」は財政健全化にも整合的

問題は、「こども国債」といっても、結局は借金であって、財政再建に反するとの批判があるでしょう。しかし、問題はありません。まず、思い切った子育て・教育支援によって子どもの数が増えれば、彼らは将来、立派な納税者になります。20年~30年償還の「こども国債」を発行すれば、彼らが自らその借金を返していくことになります。財政学でいう「自償性」の高い国債と言えます。さらに、子育てや教育を充実させることによって失業率などが改善すれば、将来にわたる様々な公的支出も抑制されるでしょう。


■昔「建設国債」、今「こども国債」

前回の東京オリンピックが開催された昭和30年代の日本の課題は、道路や港湾といったインフラ整備でした。そしてインフラはいったん完成すれば、後の世代も恩恵を受けるという理由で、インフラ整備には、財政法上、「建設国債」の発行という形の借金が認められ、整備が加速していきました。あれから約半世紀、再び東京でオリンピックが開催されるようになった現代の日本が抱える最大の課題は、少子化・人口減少です。人が減り続ければ経済成長はあり得ないし、逆に人が生まれ育てば、その恩恵は後の世代も含めて享受できます。そうであるなら、今の日本において、借金してでも増やすべきなのは、公共事業予算ではなく、子育てや教育関連の予算ではないでしょうか。そのために発行するのが「こども国債」です。半世紀の時を経て、日本は「建設国債」を必要とする国から「こども国債」を必要とする国に変わったと言えます。


■「人への投資こそ最大の成長の源泉である」

「こども国債」を年間5兆円程度発行するだけで、日本の子育て・教育の家計負担のあり方はがらりと変わるはずです。その結果、個人消費の拡大と持続可能な経済成長が期待できます。さらに、短期的な経済効果にとどまらず、「こども国債」を活用した「人への投資」は、中長期的に、日本経済の潜在成長率の向上に寄与するはずです。もちろん、異論・反論はあるでしょう。しかし、私は臆せず訴えていきたいと思います。「人への投資こそ最大の成長の源泉である」と。

横浜市磯子のコンビナートを視察

同僚議員と「横浜市磯子のコンビナート」を視察しました。

現在、日本のコンビナートは、国内の需要減に伴いガソリン精製施設の縮小、化学製品材料生産の縮小など生産が縮小し、雇用も減りつつあります。
高度経済成長を支え、地方の経済の中核を担ったコンビナートを再び経済成長のコアとするような政策を党派を超えて打ち出していきます。


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JXの製油所(日本最大規模)


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天然ガスのタンク(手前が東京電力の発電用ガスタンク、奥が東京ガスのガスタンク(半分地中に埋まっています))


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ヘリ搭載護衛艦「加賀」です。

どうなる中国経済?

昨日、7月15日、中国国家統計局は2015年第二四半期(4-6月期)の国内総生産(GDP)は実質で前年同期比7.0%増と発表しました。
しかしながら、藤末はこの数値にはやや疑問があります。

丁度、先週書きかけたブログがありますので、安保法制強行採決のまっただ中ですが公開させてもらいます。

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ギリシャ問題の影響で、上海株式市場が大混乱し、「中国経済が崩れるのでは!」と思った藤末は、外資系の金融マン、上海の中国人ファンドマネージャー(国籍はイギリスのようです。オックスフォード大出身)、政府(出身役所の経済産業省)、そしてエコノミスト(日本人、国際経済専門)と話をしました。

その概要を書かせてもらいます。

 

結論から言うと「まだまだ中国政府がコントロールできるレベルだった」ということになります。

 

中国政府の株式市場コントロール

中国の金融環境を知る方々からは「中国の証券市場を欧米と同じと思ったら大きな判断ミスをする」と指摘されましたが、昔の日本というか大蔵省が行ったPKO(価格維持オペレーション)どころではない異常な証券価格維持政策が打たれたのには正直驚きました。ここまで政府がコントロールする市場には海外の「まともな資金」は今後入ってこないのではないかと思いました。
政府の介入には、政府の目標価格公表(価格形成が市場の役割では?)、政府の号令による中国金融機関による買い支え(日本政府も政府系の資金で似たようなことをしています)、中央銀行による市場流動性の保証、マスコミによる市場の安定性についての情報操作(「愛国者は株を売らない」といったプロパガンダが流れたそうです)、などなど凄まじいものがあります。


藤末個人としては、今回の価格変動を空売りなどで逃げった投資家を見せしめに公安が検挙したりするのではないかと見ています。


ちなみに、なぜ中国政府が株式市場をコントロールするか?
その大きな要因のひとつが「個人が株を買う資金は住宅を担保として借りている」ことにあるようです。つまり、株式市場が崩れれば住宅を失う人が増える。住宅を失う人が増えれば社会が不安定になる。社会安定のためには株式市場を崩すわけにはいかない。とのことのようです。

 

実体経済は良くない!中国もデフレに突入!!
さて、株式市場の安定化には一時的には成功したようですが、実経済は良くないようです。
生産者物価(第二次産業デフレーター)はマイナスになっています。つまり製品価格は下がっており、製造業は利益を十分には出せていない状況です。
また、株式市場よりもコモディティ(特に石油や鉄鉱石など原料)の輸入減の方が問題であるとの話も聞きました。実際に鉄鉱石輸入などは落ち、比較的正確な統計とされる鉄道輸送量も落ちています。


藤末が驚いたのは「中国も直近のGDPデフレータはマイナス(デフレに突入)に転じている。」というデータです。

 コモディティの価格は世界的に落ち込んでおり、これからますます価格下落するかもしれないとのことでした。(石油WTI2014年6月107ドル/バーレルが、2015年7月約55ドル、これから40ドルまで落ちるかもしれない。サウジは20ドルでも生産すると宣言、これはシェールオイルつぶし。鉄鉱石、銅鉱石なども価格が落ちている。チリ、コロンビアには影響が出ている。今後、オーストラリアやカナダの経済にも影響する可能性がある。上記のように『国際的にはデフレから脱却は困難となっている。日銀がいくら頑張っても、日本がデフレ脱却できる可能性は低い。』の話もありました。


ある専門家は「中国経済の失速は急速に始まる可能性がある。3,4%の経済成長を飛び越し、一気に0%成長になる可能性がある。」という大胆な話をしていました。

ちなみに、シンガポールの第二四半期の経済成長率はマイナス4.2%となっているようです。

 

藤末がなぜ中国経済をこれほど心配するかというと、それは、日本の国債暴落の引き金が中国経済だと見ているからです。

正直なところ上海の株式市場の混乱が日本の金融に飛び火する可能性を考えていました。

リーマン・ショックの時も、時の財務大臣は「日本にはほとんど関係ない」といった発言をしていましたが、それは日本の金融機関が自分たちが保有する資産の内容と性質を理解していなかっただけで、実は間接的に高リスクな商品を抱えているのが後で判明しました。これと同じようなことがまた起きるのではないかと心配していました。

 

長崎県対馬で、郵便局関係者・地元企業・漁業関係者と会談

4月24日から25日にかけて、長崎県対馬に伺いました。

対馬は、人口が、1960年の約7万人をピークとして減少し、1980年には5万人、2010年には3万5千人、現在では3万人程度(住民票を対馬に残して本土に出ている若者が多いとのこと)と半減しているとのことです。

まずは、地元の金融と郵便を支える郵便局を視察させてもらいました。
まず、気付いたのは「局名にハングル」が書かれていることです。韓国人観光客の利用も多く、島内の郵便局にはすべて韓国語の文字があるそうです。

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他にも郵便局の方々の話を伺いましたが、やはり人口が減る中、また、高齢化する中で、高齢者に対するサービスが重要だと聞きました。例えば、郵便局の職員が独居高齢者の安否確認を行う「みまもりサービス」を行っておられましたが、このようなサービスも地方自治体が主導して郵便局と連携をすることが必要だと感じました。また、ふるさと納税について地元産品を納税者にお礼として届けるサービスが広がっていますが、このようなサービスを郵便局が地元の役所と連携して実施することも非常に地域貢献としていいのではないかと思います。

また、郵政グループ、特に郵便会社は島内で大きな雇用(200人超)を維持しています。高卒社員は地元採用できるのが、大卒採用は地元でできないので、本土から来た人が異動で島から出ていってしまうのが惜しいとの声を聴かせてもらいました。ここはやはり「離島枠」のようなものを作り、その採用枠の人は、生まれ育った島で仕事をしてもらうことが地域振興にもつながるのではないかと思いました。

また、地元漁師さんとも話をしました。
最近は、燃油の値段が上がり、利益がでないので、休業する船も増えていると聞きました。一方で、日本の漁船が減ったせいか、中国の漁船の違法操業なども目立つようです。国境の島の方々が安心して働き、暮らして頂けるように、漁船燃料への補助やガソリンへの補助(ガソリンは本土より30円/リッター 高いそうです)を行うべきだと思いました。
この点については、超党派で取り組んでいきます。
漁師さんとは握手をしましたが、私よりもごっつい拳が本当に印象的でした。

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左が漁師さんの拳。ボクシングをしている私の拳よりごついです。奥に見える小魚は「きびなご」です。

現在、自民党が中心となり特定国境離島保全振興法案を作成し、国会に提出していますが、特定の国境離島については国が責任を持って保全と振興を図ることは絶対になされなければなりません。党派を超えて、実現を図っていきます。

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対馬島は、九州本土より約132キロメートル、朝鮮半島へは約49.5キロメートルの距離にあります。出典:グーグルマップ

なお、韓国に仏像が盗まれ、持ち出されてしまい、仏像が未だ返還されていない話をお寺の檀家代表から聴かせてもらいました。韓国では犯人が捕まり、裁判まで行われましたが、裁判所の判決で「仏像は倭寇によって略奪されたもの」というのが理由で日本に返還されていないのです。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「文化財不法輸出入禁止条約」に基づき韓国政府は返還すべきであるところを韓国政府は応じていません。この点は国会で外務省をプッシュしていきます。
日韓友好は、経済的にも、安全保障からも非常に重要です。しかしながら、正すべきところは正すとの姿勢を日本政府が示さなければならないと話を伺いながら痛切に感じました。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)へのイギリスの参加について

最近もっとも私にインパクトがあったことは、「AIIBにイギリスが参加表明」したこ
とです。この話は日本の新聞でなくファイナンシャルタイムスに掲載され、それを読んだ
友人が「ブレトンウッズ体制が崩壊するかもしれない」とメールで教えてくれたものです。

○UK move to join AIIB meets mixed response in China
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/c3189416-c965-11e4-a2d9-00144feab7de.html#axzz3W2Bi7ffl

○UK move to join China-led bank a surprise even to Beijing
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/d33fed8a-d3a1-11e4-a9d3-00144feab7de.html#axzz3W2Bi7ffl

記事を読むと、中国でさえイギリスの参加表明には驚いたとあります。
また、その後の記事で

○Sound and fury over UK’s AIIB membership signifies very little 
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/4b51a70a-d3e3-11e4-99bd-00144feab7de.html#axzz3W2Bi7ffl
と、イギリスのAIIB参加についての怒りはそれほど大きくない、との記事が出ており
、AIIBへの流れはなかなか止まらないと感じました。
ファイナンシャルタイムズの記事が出てからすぐに、財務省の担当室長に来てもらい話をし
ました。
そのポイントは以下のとおりです。

1.AIIBは「世銀やIMF」といったアングロサクソン系の、法治国家であること
、汚職がないこと、民主政治であることなどの「融資条件」では融資できない国に融資するために作った国際銀行


2.まだ、融資力がある参加国はサウジアラビアくらいである(その時点では27か国が参加表明)。ここに金融国であるイギリスが入るインパクトは大きい。


3.ドイツ、フランスも参加する可能性が高い。オーストラリア、韓国といったアメリ
カに近い国も参加表明する可能性がある。


4.元を基軸通貨にすることはないと考えるが、元のウェイトが高い新しいSDRを作る可能性はある。


でした。野党だから隠しているのかもしれませんが、あまりにも海外メディアに書いてあ
る公開情報しか教えてくれなかったので、「その程度ならすでに知っている」と言いまし
たら、その担当室長もすごく恐縮していました。おそらくまだ前線の情報を海外から入手
できていないようでした。このままだと「単純にアメリカ追従」で終わってしまうでしょ
う。(この予測はおそらく当たります)
この問題を政府と話していたもっとも感じたのは「日本政府の経済インテリジェンスの弱
さ」です。財務省は金融だけを見て、通商貿易は経済産業省、食糧安全保障は農水省とい
う形に分割されており、2年前に設置された国家安全保障局(NSC)は軍備面での安全
保障しか見ていない状況です(NSCの職員は外務省と防衛省の出向者がほとんどのよう
です。)
個人的にはNSCに「経済安全保障」もカバーするように国会でも提言し、動かしていこ
うと思います。ここは経済産業省の後輩たちが仕切ればいいと思います。
繊維交渉、日米貿易摩擦などの頃には、経済産業省(当時通産省)が経済インテリジェン
スをすべて行っていました。20年前くらい日米構造協議の中で、20歳以上年上の先輩
方からJETROのニューヨーク事務所が億単位の活動費でワシントンDCで活動した話
や地元のロビーストを雇ってアメリカの政治家に根回しを行ったことなどを聞かせてもら
い。昔の先輩方は「完全にインテリジェンス」をやっていたのだなと思いました。
民主党の罪でもありますが、役所が自由に使える資金が少なくなり、海外での活動が劣化
したことが今回のような事前に情報を入手していないようなことになったのではないかと
推察します。きちんと機密費を使えるところには30年後に用途を開示するような活動費
を付けることをやっていきます。
ちなみに、中国は「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」だけでなく「BRICS開発
銀行」(これは失敗しそう)、「シルクロード基金」(中央アジアを抑え、中国からヨー
ロッパまで鉄道、高速道路を作る)の設立を進めています。もっと、我が国は中国の「軍
備」だけでなく「経済的」な動きを見ていかなければなりません。

友あり遠方(カリフォルニア)から来る!

シリコンバレーでModuleQというベンチャー企業を立ち上げたDr. David Brunnerが議員会館に来てくれました。ハーバードビジネススクール博士号を持つ彼のアメリカ経済やビジネス、これからの社会の話は刺激的でした。

特に「アメリカにおいて起業率(開業率)と廃業率が逆転し、廃業率が起業率より高くなった」という話には驚きました。どうもリーマン・ショック以降はそのようになっているようです。是非、このギャロップの調査を読んでください。

また、中央銀行(日銀)の金融緩和について話をしましたが、彼は肯定的に解釈していました。関係する資料がこちらです。

海外の友人と話をすると新たな観点を教えてもらいます。
まさに「有朋自遠方来 不亦楽」です。
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民主党代表選挙で「長妻昭さん」の推薦人となりました。

藤末は、民主党代表選挙で「長妻昭(ながつまあきら)さん」の推薦人となりました。


その理由は、政策的な共通性が高いところにあり、ポイントは3点です。

1.長妻さんは集団的自衛権の行使に明確に反対しています。
今まで我が民主党は「集団的自衛権の行使容認の閣議決定に反対」としており、非常に歯切れが悪いところがありましたが、これを「集団的自衛権行使に反対」と明確に言い切ってくれます。
藤末の政策の最初の一つが「笑顔で暮らせる日本:平和憲法の理念を活かし、平和な日本と世界を作ります」です。民主党をより平和重視の正当に変えてくれると確信しています。


2.長妻さんは、所得格差の是正を大きく打ち出しています。
藤末の3つの政策の2つ目が「笑顔で働ける職場:経済を活性化させ、安定した雇用を作ります」です。この考えと長妻さんは完全に一致しています。


3.長妻さんは、教育の機会均等を進めます。
藤末の3つの政策の3つ目は「笑顔で学べる教育」です。特に「教育の機会均等を確保するため、大学などに返済の必要のない「給付型奨学金」を創設」は藤末の目指すところと完全に一致しています。

 

是非とも長妻さんを民主党の代表によろしくお願いいたします。


下の写真は、藤末が関係者に送ったはがきです。

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ファイスブックでも長妻さんは情報発信をしております。是非ともご覧ください。

 

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